8月17日は札幌市の白旗山競技場へ。
日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会は、準々決勝を迎え、川崎フロンターレU-15生田は、名古屋グランパスU-15との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-15生田 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会準々決勝 vs 名古屋グランパスU-15】
8月17日(土) 午前11時キックオフ 白旗山競技場 Aピッチ くもり 35分ハーフ
グループステージを3戦全勝。ラウンド32ではサンフレッチェ広島F.Cジュニアユースに4-1、ラウンド16ではFCフォーリクラッセ仙台に1-0で勝利し準々決勝まで勝ち進んできたフロンターレ生田。
先発は、GK1植木琉斗、最終ラインは右から2對馬羽琉、5笹倉拓真、3坂井暉絃、39吉田琉海、ボランチは8小田脩人、7武内勇人、右MF34中野大虎、左MF11木村風斗、トップ下キャプテンの10全天海、前線には9十河晟央。
グランパスは、ラウンド32、ラウンド16をいずれもPK戦を制しての準々決勝進出。
先発は、GK1大河伶多、最終ラインは右から17西青木佐恭、2田口瑛翔、キャプテンの4宮本新、34深谷朔共、ボランチは8齋藤太陽、18井内庸介、右MF9山口雅貴、左MF7池田歩弘、トップ下10八色隼人、前線には26竹内悠三。
アップ中には、わずかに雨も降り、少し蒸し暑さを感じる白旗山競技場。ピッチ脇から多くの選手の家族らが見守る中、キックオフの時を迎えました。
立ち上がり、フロンターレ生田は、十河に浮き球を入れ、起点をつくりに。しかし、グランパスもそれにしっかり対応。逆に右サイド、高い位置へ西青木が抜け出しそうになりますが、小田脩人が体を入れ、マイボールに。そこから坂井がフィード。十河にまたも入れていきますが、セカンドボールはグランパスのもとに。
フロンターレ生田としては、なかなかボールを握ることのできない立ち上がりになります。
すると2分にはグランパス。右サイドからクロスを入れると、エリア正面、ヘディングで合わせたのは竹内。これがゴールへ決まり、0-1。先制点はグランパスへ。
フロンターレ生田は早くも追いかける展開に。
フロンターレ生田は、3分には、全から左サイド、木村につながると木村は縦に仕掛け、折り返し。
セカンドボールを拾ったフロンターレ生田は、エリア正面、抜け出した中野がシュート。GK大河のセーブに遭い、得点とはなりませんでしたが、チャンスをつくっていきます。
しかし、再びボールをうまく間に入れ、前に出てくるのはグランパス。
竹内がキープ。間で受けた山口を経由して、西青木が右サイドの高い位置へ抜け出すなど、フロンターレ生田の陣内へ。
セカンドボールを齋藤が拾い、最終ラインの田口や宮本もかかわってグランパスがボールを動かしていくと、5分には、中央で井内から山口とつながり、八色にいったん預け、受け直した山口は右サイド、高い位置へ。山口の折り返しを笹倉が阻んだところ、こぼれ球を拾ったグランパスはエリア外右で八色がシュート。
フロンターレ生田が体を張り、しのいで、ゴールとはなりませんでしたが、セカンドボールへの反応の良さも見せ、フロンターレ生田のゴールへ迫っていきます。
フロンターレ生田も、間で小田脩人が受け、左サイド、木村につなげようとしますが、グランパスはこれをカット。
8分には、最終ラインから左SBの深谷へつながると、深谷から中央で受けた齋藤のパスに、山口がエリア正面右へ。山口のシュートは枠をとらえますが、植木がセーブ。
10分には、間にフロンターレ生田が入れたところ、高い位置で竹内がカット。そのパスに池田がエリア外正面やや左へ。
池田は仕掛けてシュートを打ちますが、サイドネットに。
後ろから組み立てを図り、打開を図るフロンターレ生田。しかし、12分グランパスはそこを狙い、竹内がカット。これを決めて、0-2。
フロンターレ生田としては、ややもったいないかたち。しかし、選手全員がまた集まって、声をかけあって再び試合に入っていきます。
すると12分にはフロンターレ生田、自陣の中央を間を縫うように持ち上がった小田脩人から左サイド、高い位置の木村へ。
木村のクロスはグランパスがブロック。左コーナーキックに。
左コーナーキックのキッカーは武内。ニアに入れたボールは直接ゴールとなりそうになりますが、宮本がクリア。
14分再度の左コーナーキックとなり、武内は今度もニアを選択。これに飛び込んだのは坂井。1-2。ゴールネットが揺れ、フロンターレが1点を返します。
直後には左サイド、木村から中央の小田脩人へ。小田脩人のスルーパスに、十河が抜け出しそうになりますが、グランパスはカット。
しかし、16分フロンターレ生田は中央、下がっておさめた十河から左サイド、木村へ。木村が仕掛けて折り返すと、エリア正面、これを受けたのは十河。
シュートを打つとこれが決まり、2-2。わずか2分でフロンターレ生田が追いつきます。
左サイドに展開。池田や八色がかかわって前に出てこようとするグランパス。これに対しては、笹倉が厳しい寄せ。ファールとはなりましたが、球際に厳しさを見せていくフロンターレ生田。さらにグランパスは、間で山口が受けて左サイドに展開。受けた池田が前に持ち込もうとしていきますが、對馬が粘り強く厳しく、寄せ、体をうまく入れて自分たちのボールにしていきます。
すると19分にはフロンターレ生田、木村、小田脩人が左サイドでテンポよくボールを動かし、下がり目で受けた吉田は左クロス。
セカンドボールを拾い、エリア外正面左で受けた小田脩人のシュートはグランパスのブロックに遭い、左コーナーキックに。
キッカーは武内。またもニアを狙ったシュートは、直接決まり、3-2。
わずか6分間で三つのゴールを決めたフロンターレ生田。2点差をたたみかけるように跳ね返し、リードを奪います。
フロンターレ生田は、直後には木村が高い位置へ仕掛け、折り返し。これに正面へうまく入り込んだ中野に対しては、グランパスが人数をかけた守り。
グランパスは攻めに転じて右サイドに展開しようとしますが、奪い返したフロンターレ生田は、左サイド、全のパスに小田脩人がエリア内へ。
ここでもグランパスの守りに遭いましたが、ゴールへ迫っていきます。
グランパスも左サイドで池田や深谷がかかわり、うまく前に持ち込んでいくと、左サイド、井内から八色につながり、八色は高い位置へ満ち込もうとしていきますが、笹倉がカバー。
左サイドでのスローインとなり、八色がその流れからクロスを入れていきますが、植木が対応していきます。
24分にはさらにグランパス、山口から右サイド、高い位置へ上がった西青木へ。西青木がクロスを入れると、エリア内、池田が飛び込みますが、對馬がカバー。
フロンターレ生田も、植木も加わり、吉田や坂井、笹倉、對馬、中央で武内も受けて、十河に速いパスを入れながら、さらにチャンスをつくろうとしていきますが、グランパスは井内が中央をカバー。
それでも、下がり目でボールをおさめようとするグランパス、竹内に対しては武内が寄せてクロスは入れさせず。
26分にはするとフロンターレ生田、坂井から間で受けた小田脩人が持ち上がり、そのパスに木村が左サイド、高い位置へ。
木村はクロスを入れますが、大河がセーブ。
しかし、間で受け、前に持ち込もうとするグランパスに対し、吉田がボールを奪い、そこから木村、全につなげていくフロンターレ生田。
シュートにこそつながらなかったものの、相手のエリア近くへ全が持ち込み、ファールを受けてフリーキックを得るなどしていきます。
グランパスも左サイドで池田、深谷が連係、井内もかかわって高い位置でボールを回していきますが、最後には笹倉がカット。
29分には、八色のパスに竹内がエリア正面やや右へ。しかし、シュートはフロンターレ生田が体を張り、ブロック。
さらにグランパスはGKの大河、宮本や田口がかかわって最終ラインから動かそうとしていきますが、フロンターレ生田は前から連動してプレス。
前に持ち出した池田の縦パスに、竹内が高い位置へ動き出していきますが、坂井が対応していきます。
すると32分にはフロンターレ生田、中央の小田脩人から全とつながり、そのパスに木村がエリア左へ。
シュートを大河が阻んだところ、こぼれ球を拾った十河がシュートを打ちますが、グランパスも体を張り、それでもこぼれ球を拾ったフロンターレ生田は、中野が右サイド、高い位置へ。これに対して、グランパスはファール。
フリーキックを得たフロンターレ生田。武内が遠いサイドに入れると、笹倉がヘディングシュート。しかし、これは上に。
グランパスも、パス交換から池田が高い位置へ持ち込もうとしていきますが、對馬が寄せて前に行かせず。
さらにスローインの流れから齋藤が高い位置へ持ち込もうとしていきますが、ここでも對馬の対応が勝り、前には行かせず。
アディショナルタイム、グランパスは田口が前に持ち上がり、右サイドに展開。西青木が前に出ていきますが、木村がカバー。
木村はそのまま縦に持ち上がり、中央の小田脩人へ。小田脩人の縦パスに、エリア正面抜け出した十河のシュートは上へ。
前半は3-2。試合の入りの時には体が重そうに見えたフロンターレ生田。しかし、2点を追う展開となり、加速。ごーるを積み重ねて、リードを奪い、ハーフタイムとなります。
後半立ち上がりにはフロンターレ生田、木村や十河、吉田、坂井、小田脩人もかかわって細かくボールを動かし、左サイド、小田脩人から全につながり、全はいったん十河に預け、リターンを受けてエリア左へ持ち込み、シュート。これが決まり、4-2。フロンターレらしさにあふれるパスワークと個の力でフロンターレ生田がさらに突き放します。
グランパスは直後には、中央の齋藤から左サイド、八色は右サイドに展開。エリア外右、山口のシュートは枠内。しかし、植木がセーブ。
中野が左サイドにも顔を出し、全や吉田とかかわり、ボールを動かしていくフロンターレ生田。
吉田のフィードに木村が高い位置へ抜け出し、中央で受けた小田脩人のパスに全が仕掛けてミドルシュートを打つなど、攻勢を続けていきます。
グランパスも、間にうまくボールを差し入れて、間で竹内がうまくおさめますが、中野がカバー。
5分には、齋藤から右サイドに展開すると、西青木のクロスに八色がヘディングシュート。しかし、上にそれていきます。
さらにグランパスは、竹内がおさめ、左サイドに展開。田がエリア内へ仕掛けていきますが、竹内がカバー。
6分には、井内から右サイド、西青木へ。西青木のクロスにエリア左、飛び出した池田がシュート。しかし、植木がセーブ。
すると再び小田脩人や武内がかかわってボールを回していくフロンターレ生田。
右サイド、對馬、中野が連係。いったんグランパスが奪ったところ、對馬が奪い返し、受けた小田脩人が前に持ち上がり、左サイドに展開。
木村のクロスはシュートにはつながりませんでしたが、フロンターレ生田がさらに相手陣内でプレーする時間をつくっていきます。
グランパスも8分には、西青木のフィードにエリア右、竹内が抜け出しそうになりますが、植木がカバーしていきます。
グランパスは、池田に代わり11上阪碧都。
9分にはその上阪が左サイドを仕掛け、フロンターレ生田が阻んだところ、セカンドボールを拾ったグランパスは、最終ラインの宮本や田口、深谷がかかわってボールを回していき、大河の正確なキックから左サイド、高い位置でボールを回していきますが、對馬が。対応
10分には、左サイド、上阪がエリア左へ持ち込みますが、笹倉が対応。最後には上阪がハンドを取られ、シュートにはつながらず。
12分には、中央の齋藤や井内、右サイド、山口がかかわってボールを動かすグランパス。右サイドを突くパスに西青木が抜け出し、シュートを打ちますが、ワンタッチあり、右コーナーキックに。
キッカーは西青木。右足でボールを入れると、田口がヘディングシュート。枠をとらえ、エリア内で混戦となりますが、植木がパンチング。
坂井から木村につながり、木村が左サイドから中央へ。これに対しては、グランパスがボールを奪うも、十河のプレスバックから奪い返したフロンターレ生田。
そのパスにエリア左へ仕掛けた木村に対してはグランパスの守備の対応があり、シュートにこそいけませんでしたが、守備から攻撃へしっかりつなげていきます。
15分には對馬や武内、中野が右サイドでテンポよく動かし、最終ラインに戻し、笹倉から左サイド、吉田、全につながり、全のパスに木村が高い位置へ持ち込み、クロス。
右サイド、流れたボールを拾った十河はエリア右へ。シュートは上に外れていきます。
16分には、右サイドでボールをカットした對馬。中野との連係から高い位置へ持ち込んでいくと、對馬に対して、グランパスはファール。エリア外右でフリーキックを得ます。
キッカーは武内。ボールを入れると、セカンドボールを拾ったフロンターレ生田は、全が左サイドから折り返し。
これにエリア内、シュートを打ったのは坂井。5-2。この日2点目、今大会3点目となる坂井のゴールでフロンターレ生田が突き放します。
18分には小田脩人に中野も中央に顔を出し、左サイドに展開。中野から全とつながり、木村が高い位置から折り返し。しかし、これをしのいだグランパスは、山口から西青木と右サイドでつながりますが、フロンターレ生田はコンパクトに焦れずに対応。
19分には、右サイド、西青木のパスにエリア右、上阪が抜け出し、折り返しますが、エリア内を武内がカバー。
攻撃に転じたフロンターレ生田は、全が左サイドから一気にエリア左へ。グランパスの体を張った守りに遭いますが、個の力も見せながら、チャンスをつくっていきます。
飲水タイムをはさんでフロンターレ生田は武内に代わり6加藤昊がボランチに。
23分には、グランパス、前に持ち上がった田口のパスに、竹内が右サイド高い位置へ。竹内がエリア外正面へ送ると、井内がミドルシュートを打ちますが、左へ。さらに左サイド、仕掛けた上阪が折り返し。ニアにボールが入りますが、坂井が対応していきます。
高い位置でプレーする時間をつくるグランパス。折り返しや浮き球のパスを交えていきますが、フロンターレ生田は對馬や植木、笹倉や吉田が対応。
加藤昊や小田脩人、全がかかわり自分たちでボールを回す時間もつくっていきます。
27分にはグランパス、中央の八色は右サイドを突くパス。これに抜け出した西青木がクロス。しかし、エリア内で對馬が対応。
セカンドボールを拾ったグランパスは、フィードにエリア内、山口が飛び出しますが、吉田が対応し知恵きます。
フロンターレ生田は、笹倉に代わり13田中瑛登。小田脩人に代わり18西川航雅。
最終ラインは右から對馬、坂井、田中、吉田。全がボランチに入り、西川は前線へ。
31分フロンターレ生田は全がドリブルで仕掛け、左サイドの木村へ。木村からエリア正面、十河へ。十河がシュートを打ったところ、こぼれ球を拾ったのは全。
ゴールへ流し込んで、6-2。全のこの日2点目のゴールでフロンターレ生田が突き放します。
グランパス、うまく間で受けようとする山口に対し、田中が出足よくカット。
さらに間に突けてきたところ、加藤昊が奪い、西川につなげるなどしていくフロンターレ生田。
33分には左サイド、吉田、木村、西川が動かしていき、西川のパスを受けた吉田がクロス。遠いサイド、十河のヘディングシュートは枠をとらえられませんでしたが、ゴールをさらに狙っていきます。
34分にはさらにフロンターレ生田、田中の縦パスを間で受けた加藤昊は、西川との連係から右サイドへ。右サイド、高い位置へ抜け出した對馬のクロスはシュートにはつながりませんでしたが、メンバーが代わっても選手それぞれが関わり合い、チャンスをつくろうとしていきます。
フロンターレ生田はさらに交代。中野に代わり17藤間貴洋が右MF、木村に代わり37荒井瑞樹が左MF。
アディショナルタイムに入り、36分にはグランパス、右サイドでクロス。エリア内右、竹内がおさめますが、加藤昊がカット。
さらに右サイド、西青木がクロス。遠いサイドで折り返しますが、エリア内でしっかり対応していきます。
点差が付いてきても、それでもあきらめず前に出てくるグランパスに対し、しっかり球際に厳しく対応していくフロンターレ生田。
37分にはフィードに、十河が正面へ。決定的な場面でしたが、グランパスのGK大河の好守が阻んでいきます。
グランパスも、間でうまく受けた山口が前に持ち込んでいきますが、田中がカバー。
さらに田口が持ち上がり、そのパスに西青木が右クロス。しかし加藤昊が対応していきます。
試合はタイムアップとなり、6-2。フロンターレ生田は昨年に続いて、準決勝進出を決めました。
立ち上がり、いい試合の入り方はできなかったフロンターレ生田。しかし、2点差がついたところでギアを上げ、坂井のゴールで勢いは加速。
攻守に素晴らしいプレーを重ね、逆転で勝利を収めたことは、関東ユース(U-15)サッカーリーグとこの大会を通してつかんだ自信と成長があるように思えます。
準決勝で対戦する横河武蔵野FC U-15もまた、素晴らしい力を持つ選手がいる好チーム。しかし、フロンターレ生田がここまでつかんできたものをピッチで表現することができれば、きっと素晴らしい試合をできると思います。
どんな試合になるのか。とても楽しみにしています。
前半3-2 後半3-0 計6-2
得点:坂井暉絃2、十河晟央、武内勇人、全天海2(フロンターレ生田) 竹内悠三(グランパス)
フロンターレ生田の先発:1植木琉斗 2對馬羽琉 5笹倉拓真 3坂井暉絃 39吉田琉海 8小田脩人 7武内勇人 34中野大虎 11木村風斗 10全天海(c) 9十河晟央
交代:武内→6加藤昊 小田脩人→18西川航雅 笹倉→13田中瑛登 中野→17藤間貴洋 木村→37荒井瑞樹
控え:16加藤直介 19荒井隆成 22草野心音
グランパスの先発:1大河伶多 17西青木佐恭 2田口瑛翔 4宮本新(c) 34深谷朔共 8齋藤太陽 18井内庸介 9山口雅貴 7池田歩弘 10八色隼人 26竹内悠三
交代:池田→11上阪碧都
控え:16松田恋 3安藤璃宮 5安達惺洋 12山元舷人 6加藤一海 15今津翔太郎 13大橋真希斗
(文中敬称略)
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