8月17日白旗山競技場で行われた日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会準々決勝、名古屋グランパスU-15に6-2で勝利、準決勝進出を決めた川崎フロンターレU-15生田。
試合後に久野智昭監督、2ゴールの坂井暉絃、勝ち越しのゴールを決めた武内勇人の2選手に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU15生田 – 名古屋グランパスU15 / 日本クラブユース選手権準々決勝
「守備のところで粘り強くやっている結果が、得点につながっているのかなって。
前の選手だけが頑張っているんじゃないっていうところがある」
久野智昭監督
〇よろしくお願いします。試合を振り返って。まずは先制されて、そのあとミスのような形で2点目を取られるという展開でしたが。
そうですね。入りがあまり良くなかった部分もあったんですけど。
選手たちは落ち着いてできたのかなという感じ。
入りというところでいうと、そこまでそんなに悪くはなかったんですけど、緊張っていうのがけっこう言っていたので。
ちょっと硬くなった部分があった、という印象です。
〇ちょっと立ち上がりは体が重そうに見えた部分もあったんですけど、それについては?
立ち上がり、そうですね。多分緊張から来る、体の硬さなのかなと思うんですけど。自分たちのサッカーができたときには、自分たちも疲れたんですけど。相手もばてていたので。そういう印象があったので。走れてもいたし。そういうところで、いろんな経験をしてこの子たちは成長している、っていう印象がありますね、
〇逆に2点取られてから動きが良くなったというか、吹っ切れたような印象があったんですけど。それについては?
すぐセットプレーで1点取ったことが大きかったのかなと思うんですけど。自分たちのサッカーがそこからできて、落ち着いた1点だなって思いましたね。
〇ゴールを決めてもさらにどんどん決めたやるんだという感じがしました。
そうですね。追加点も。粘り強い、名古屋はチームだったので。今までもロスタイム得点をして、PKまで持ち込んで。勝ち上がったところもあったので。
粘り強く勝っているということを話しながらサッカーを進めてきたところもあります。
〇改めて武内君のセットプレーのキック、この大会すごいですね。
そうですね。今まで見せたことのないような。でもね、自信が。あのセットプレーで得点したことで自信になったと思うので。
彼の特長でもあるので。それだけじゃなくて、いろんなところで成長してもらえればと思います。
〇今日は坂井君が2点。この大会3点取っていて、DFの彼が点を取るのもまた大きいのかなと思うんですけど。
もともとセットプレーのヘディングの当て感は自信があると思うので。そこは期待しているので。
いいボールが入ってくるって信じていることが得点につながったと思います。
〇天海くんのゴール、すごいフロンターレらしい崩しでのゴールでしたね。
そうですね。ああいう得点が続けばいいと思うんですけど。相手もいるのでね。そう簡単には行かせない中でも、ほかの形でも。
相手が前から来るのなら、長いボールでもセカンドボールのところは相手を見ながら、引き続きやっていければなって思っています。
〇これで次は準決勝になりますけど、ここまで1試合1試合すごい選手は成長していると思うんですけど、それについてはいかがですか?
途中から出るメンバーも含めて、遥碧(今廣遥碧)がけがをしたなかでも、途中から出る選手だったり、2年生の力強さだったり。
そういうところが成長して、本当に。得点も今日6点入ったなかでも、守備のところで粘り強くやっている結果が、得点につながっているのかなって。
前の選手だけが頑張っているんじゃないっていうところがあると思うので。
〇對馬君のSBもなかなかいいですよね。
そうですね。最初は迷いもあったと思うんですけど。試合を重ねていくことで自信がついてきたなって思いますね。
〇中0日で準決勝になりますけど。まずは体を休めることが大事になるのかなと思うんですけど。
そうですね。体調不良の選手もいるんですけど。今いるメンバーで100%を出せるように。しっかり休養して明日の戦いに、一番いいパフォーマンスを出せるように準備させたいと思います。
〇またサポーターの方にメッセージをいただいてもいいですか?
去年は準決勝で、僕たちは悔しい思いをしたので。それを経験している選手たちもいるので。
それをまず払拭して。決勝に向けて戦えるように、やっていきたいと思いますので。応援していただければなと思います。
「『自分が決めてやろう』っていうのは試合前からすごく思っていて。武内君からいいボールが来るって思っていて。
点決めて勢いをもたらせて良かったです」
DF3 坂井暉絃
〇お疲れさまでした。今日の試合振り返ってみていかがですか? 先制される展開でしたけど。どういったことを考えて?
最初2失点自分たちのミスでしてしまったんですけど。自分たちがやれるっていうことを意識して、自分の点から勢いに乗れて。
前半のうちに逆転できたのは大きいのかなと思いました。
〇この大会、3点取っていますけど。セットプレーには自信があったりします?
あります。自分、CBにしてはそんなに大きいわけじゃないんですけど。ヘディングとかは武器だったりするので。
ボールに飛び込んでいくところだったりとかは自信があります。
〇1点目はチームを勢いづかせるゴールになったのかなと思うんですけど、それについてはどうですか?
「自分が決めてやろう」っていうのは試合前からすごく思っていて。武内君からいいボールが来るって思っていて。
自分、点決めて勢いをもたらせて良かったです。
〇フロンターレ、ここまですごい試合を積み重ねて、準決勝まで上がってきましたけど、自分たちで成長を感じる部分ってあります?
この夏の大会だけでもそうなんですけど。関東リーグから含めて、前期から。最初のほうは、けっこう内容とかも、苦しい試合が多かったんですけど。
徐々に自分たちで、自分たちの特長や良さをつかんできて。それを生かしていて。自分たちの強さ。うまいとかだけじゃなく、強さもどんどん身につけていって。
この夏とかではセレッソ大阪西戦とかもそうですけど。勝ち切るとかそういう部分はどんどん強くなっている部分かなって思います。
〇関東リーグでも5連勝していて。グループステージでも最終節は勝たなくても首位で突破できる試合だったと思うんですけど、それでも勝ちにこだわるところが今のチームの良さなのかなと思うんですけど、それについてはいかがですか?
みんな、勝ちには貪欲なので。粘り強い守備だったり。最後の一歩とか、得点とか、勝ちにこだわる部分がみんな、気持ちが強いと思います。
〇自分自身で成長を感じる部分ってあります?
自分自身、今大会目立ったりしたくて。3得点取れたのも良かったですし。守備でも声出しとか、ラインコントロールとか、対人とか。
徐々に成長していっている部分があるので。これから準決勝、決勝があるんですけど、自分の持ち味を発揮して、勝てたらいいなと思います。
〇自分でこういう選手になりたいとかそういうものってあったりしますか?
CBじゃないんですけど、脇坂選手とかみたいに。センスとかくさびとかはどんどん自分の特長にできたらなと思います。
〇フロンターレで小さいころから学んできたことを。脇坂選手みたいにできるように。
ジュニアのころから技術とか教えてもらってきたので。生かせたらいいなと思います。
〇明日準決勝になりますけど、準決勝に向けて意気込みを教えてください。
去年ベスト4で敗退してしまって。悔しい結果で終わったので。今年はベスト4、高い壁なんですけど。乗り越えて決勝に行けたらと思います。
〇サポーターの人にメッセージをいただけますか?
北海道という遠い地で試合していますけど。遠くからでもあたたかい応援お願いします。
「チームとして『まだ時間がある』ってポジティブにとらえて。
団結して。そこから1点入った後、盛り上げて、逆転まで行くことができました」
MF7 武内勇人
〇お疲れさまでした。今日は1点目のゴールのアシストとか、勝ち越しゴールとか大きいプレーだったのかなと思うんですけど、それについてはいかがですか?
コーナーはコーチから「ゴールを狙え」って言われていたので。決まったところに毎回、とにかく速いボールを入れるようにしていて。
それで暉絃(坂井暉絃)がゴールを決めたシーンは、前々から話していて。あそこに「速いボールをくれ」と言われていたので。蹴るだけでした。
〇じゃあ狙い通りのゴールですか。
はい。
〇コーナーで直接決めたゴールも狙っていたんですか?
狙いました。
〇はじめてですか?
いや、何回か入ったことはあります。
〇すごいああいうのって武器になるのかなって思うんですけど、それは実感するものってあります?
やっぱりキックが自分の持ち味なので。そこを武器にしたいと思っています。
〇前もフリーキックを特に練習しているわけではないと言っていましたけど、そういうものなんですか?
やっぱり止める蹴るが。前も言ったんですけど、止める蹴るをとにかく練習して。狙ったところに蹴れるようにすると、ああいうのも蹴られるようになります。
〇今日は先制されて、さらにミスから点を取られるような展開でしたけど、どんなことを考えてプレーしていました?
最初の5分で2失点した時には、気持ち的にも落ち込んでいたんですけど。
チームとして「まだ時間がある」ってポジティブにとらえて。
団結して。そこから1点入った後、盛り上げて、逆転まで行くことができました。
〇関東リーグでも2点差を跳ね返せたのはなかったんじゃないかなって思うんですけど。それについてはいかがですか?
難しかったんですけど。チームとして練習してきた自分たちの持ち味を、負けているときも出せたのが逆転につながったのかなって思います。
〇この大会を通しての成長もああいうところにつながっているところでしょうか?
自分的にはキックを持ち味にしているんですけど。それ以外のプレーがいまいちなので。そこをもうちょっとこの大会で、成長させられたら、もっと上でできるんじゃないかって自分で思うので。そこを突き詰めていきたいです。
〇準決勝はどういったプレーをしたいですか?
準決勝はやっぱりキックもそうですけど。自分の苦手とする守備とか中盤で受けて、時間をつくったりするところをしっかり徹底していきたいです。
〇今日は試合の入りとしては難しい入りだったと思うんですけど、それを踏まえて準決勝ではどうしていきたいですか?
最初の5分で失点は絶対なしで。取りに行く。最初から勢いよく。前半で試合を決めるようにしっかりチームとして戦っていきたいです。
〇今日は点を取ってもそれでも足りないんだみたいな感じがして。さらにチャンスをつくっていたところが今のチームの良さなのかなと思うんですけど、それについてはいかがですか?
1点差だとまだ怖さもあって。相手も名古屋で力強かったので。点差も欲しかったので、そこは気を抜かないように、何点も取れる分だけ取れば、危なげない試合で済むと思うので。チームとして、もう1点もう1点って。
〇自分でも点を取りたいとかそういったものってありますか?
取りたいんですけど、でもチームの勝利優先で、必ず点を決められるように。
難しいのを狙うんじゃなくて、簡単なほうを選ぶようにしています。
〇フリーになっている味方がいたら、その人に点を取ってもらう?
はい。
〇またサポーターの方にメッセージをいただいてもいいですか?
次準決勝で。準決勝勝って、決勝進んで、優勝狙いたいので。応援よろしくお願いします。
◇
チーム一丸となって勝利を積み重ねて、2年連続の準決勝進出を決めた川崎フロンターレU-15生田。この大会を通してさらにチームと選手たちは成長。自信もつかんでいます。
中0日で迎える準決勝は、昨年敗れた悔しい舞台。どんな展開になってもきっと、全員が団結して、昨年味わった悔しい思いを振り払うめに戦うはずです。
(文中敬称略)
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.