6月3日は東京駅から高速バスに揺られて、茨城県鹿嶋市の新日鐵住金グラウンドへ。大宮アルディージャ戦で勝利し、日本クラブユース選手権本戦への出場を決めた川崎フロンターレU-18。この日は横浜F・マリノスユースとの日本クラブユース選手権関東予選ノックアウトステージの準々決勝に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権関東予選ノックアウトステージ準々決勝 vs 横浜F・マリノスユース】
6月3日(土)午前11時キックオフ 新日鐵住金グラウンド 晴れ
フロンターレの先発はGKゲームキャプテンの1早坂勇希、DFは右から5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、ボランチは15池谷祐輔、7桝谷岳良、右MF37有田恵人、左MF24宮城天、トップ下13大曽根広汰、FW18宮代大聖。大宮戦では先発だった20上野綜太に代わって初めて有田がスタメンに名前をつらねました。
ユース年代の最高峰のリーグ戦プレミアリーグEASTを戦う横浜F・マリノスユース。栃木SCユースに6-1で勝利し、全国大会への出場を決めています。先発はGK1中村涼、DFは右から17木村卓斗、4藤田一途、18鈴木駿之助、36池田航、ボランチは19土佐陸翼、キャプテンの10山田康太、右MF37松田詠太郎、左MF24椿直起、FW12本山鐘現、23岩澤桐人。
好天に恵まれ、暑い日差しが降り注ぐものの湿度は低め。時折涼しい風も吹くなか、試合は始まりました。立ち上がりはマリノスがサイドを起点に攻勢に。左から本山がドリブルで仕掛け中へボールを送ると、岩澤がシュートに持ち込むも高吉が中へしぼってこれをブロック。さらにマリノスがゴール前へ顔を出す時間が続き、3分にはエリア内、再び岩澤がシュートを打つも小川真輝がブロック。さらにこぼれ球を拾って椿がエリア左から仕掛けてシュートを打つも早坂がブロック。
フロンターレも5分には中盤から右へ展開すると、宮代がエリア外右からクロスを入れ、エリア左で宮城がボールを拾ってシュートを打ちますが、これは枠をとらえられず。
マリノスはフロンターレの最終ラインやサイド、中盤に連動してプレスをかけてマイボールにすると、サイドの裏のスペースを狙って攻勢に出ようとしていきます。7分には右サイドの高い位置へ松田が抜け出すも、デュークが戻ってクリア。さらに8分にも土佐からのパスにまたも松田が抜け出しますが、デュークがこれもクリア。フロンターレも9分にはマリノスのコーナーキックをしのいだところからカウンターに。左サイド、デュークから桝谷、桝谷から宮城とつなぎ、宮城のパスにエリア左、有田が抜け出しますが、ここはマリノスのGK中村が前に出てシュートには至らず。
フロンターレもこの時間帯になると、新井や高吉が高い位置ヘ上がってコンパクトに。早坂や池谷、桝谷がよくボールにかかわって後ろから組み立てられるようになっていきます。12分にはエリア前、宮代へボールが入りこぼれたボール、ダイレクトで池谷がミドルシュートを打つも枠外に。マリノスもサイドに起点をつくろうと、椿や松田が両サイドから動き出し、最終ラインや中盤からフィードやパスを入れていきますが、小川真輝やデュークがねばり強く対応していきます。
17分にはマリノス、左サイドから攻勢に出ると、椿がエリア左から枠内へシュートを放つも、早坂がこれをキャッチ。フロンターレはすばやくリスタートすると、左サイドの宮城へボールが渡って、最後はデュークが高い位置から折り返しますが、これはクリア。マリノスも切り替えよく、攻勢に。山田がエリア左を狙ってパスを出しますが、ここは有田がよく戻ってボールをカット。フロンターレも攻守の切り替えよく、マリノスと対峙していきます。
20分にはさらに左サイドを起点にマリノスが攻勢に。池田がドリブルで仕掛けてうまくかわしてエリア左へ。ミドルシュートを打つも上に。さらにうまくエリア前でボールを受けた山田のミドルシュートが枠をとらえますが、これは早坂がキャッチ。さらにマリノスはサイドから攻勢に出ていきますが、フロンターレは新井や高吉がよく対応し、決定機にはつなげさせず。
マイボールにするとフロンターレは池谷や桝谷がボールを動かしながら、宮城や有田、宮代や大曽根がかかわって前に。25分には大曽根から右へ展開。有田から小川真輝がクロスを上げるもこれはシュートにはつながらず。しかし、さらに高い位置へコンパクトに。よくセカンドボールを拾っていくと、28分中央からパスを入れ、池谷からエリア外でうまくボールを受けた大曽根が右足を振り抜くと、これがゴールネット右を揺らします。1-0。先制点はフロンターレへ。
フロンターレはさらに落ち着いて新井や高吉、早坂らがよくかかわって後ろからボールを動かし、池谷や桝谷が縦へパスを入れ、うまくサイドへ流れてボールを受けて宮代が周りを生かしたパスを出すなどして追加点を狙っていきます。37分には宮代からのパスにエリア外右へ有田が抜け出し、エリア内へボールを入れるもこれはマリノスの選手がクリア。
マリノスも縦へパスを出して起点をつくろうとしていきますが、新井がよくボールをカット。33分にはマリノスのボールをカットしたところから宮城へボールが渡って、宮城が左サイドからドリブルで仕掛けて一気にエリア前へ。シュートに持ち込みますが、これはマリノスの選手もよく体を張ってブロック。36分にはマリノス、最終ラインの鈴木のフィードに抜け出した椿が左サイドから仕掛けていきますが、これには小川真輝がしっかり対応。
フロンターレはさらに桝谷が宮城や大曽根とかかわって左サイドの高い位置へ顔を出すなどして、マリノスのエリア前に。38分には宮代から右へ展開し、小川真輝がエリア前へボールを入れると、大曽根がこれをキープしますがここはマリノスの選手の守備に阻まれて攻撃にはつなげられず。
マリノスも41分には椿がドリブルで仕掛け、エリア前へ抜け、リターンを受けた池田がエリア内へクロスを入れるもこれは早坂がキャッチ。さらに右から松田が抜け出し縦へ仕掛けていきますが、ここはデュークが体を寄せて最後にはラインを割ってシュートにはつなげさせず。フロンターレも直後には早坂のフィードを左サイドで宮城が受けて、中盤の池谷へ預け、池谷から右へ展開。宮代が抜け出しますが、ここはクリアされてシュートには持ち込めず。マリノスは山田が縦へパスを入れて攻撃につなげようとしますが、フロンターレは高吉がよくこれをカット。46分には左サイドへ池田が抜け出すも高吉がこれに対応。直後にも池田が左サイドの高い位置でボールを受けるも有田がねばり強く対応。
フロンターレも池谷がボールを持ち上がって、縦へボールを入れて、大曽根がうまくボールを受け前を向いて縦へパスを出すと、最後は宮代がエリア外でこぼれ球を拾いますが、ここはシュートには至らず。前半は1-0。フロンターレがリードしてタイムアップとなります。
後半、マリノスは本山に代わって14榊原彗悟がピッチへ。立ち上がりからうまく榊原がボールを前で受けてマリノスがフロンターレのゴール前へ。1分には榊原が縦へパスを入れると、岩澤が左へ抜け出し仕掛けていくも、高吉がこれに対応。しかし、マリノスは土佐がよくセカンドボールを拾って、いったんボールを預けてエリア内へ進入するなど分厚い攻めに。5分にはエリア内へ土佐が進入し混戦になるとフロンターレはファールを与えてしまい、マリノスにPKが与えられます。キッカーはPKを得た土佐、これを左に決めて、1-1。同点に。
さらにマリノスは土佐がエリア右へパスを出すも、これは新井がブロック。フロンターレも大曽根が宮代とのパス交換から左サイドからドリブルで仕掛けていくも、マリノスも木村や松田が挟み込むように対応。8分にはフロンターレのコーナーキックをしのいだところからマリノスがカウンターに。山田がエリア左へパスを出すと、土佐が抜け出しますが、早坂が飛び出してシュートは打たせず。マリノスは前線で岩澤や榊原が起点となり、サイドに展開。10分には榊原から左へパスが出て、椿と池田の連係からゴールへ迫るもシュートには至らず。13分には右サイドへ松田が抜け出し折り返すも、これは誰も触ることはできず。さらに右からのクロス、エリア内右で榊原が合わせますが、ボールは左へ。フロンターレとしてはひやりとする場面が続いていきます。
16分にはフロンターレに交代。デュークに代わって23島崎元が左SBに。直後には高吉のフィードにエリア内、宮代が抜け出すもシュートはGK中村がブロック。
マリノスも18分にはエリア右へ松田が抜け出しますが、ここは高吉がよくカバー。
序盤のマリノスの攻勢をしのいで、フロンターレも左サイドでは宮城と島崎がうまく連係しながら、前に。池谷や桝谷もセカンドボールを拾えるようになり、新井も前に出て、高い位置へ上がる島崎へパスを出すなど、守りから攻撃につなげられるように。20分には島崎との連係で、エリア右へ抜け出した宮城が右足でシュートを打つと、枠右をとらえますが、これはGK中村が好守で防いでゴールとはならず。
フロンターレは桝谷も積極的に前に出て、分厚い攻めに。22分には大曽根のパスにエリア外左へ桝谷が抜け出て折り返すも、ここはマリノスのブロックに遭い、シュートにはつなげられず。マリノスも25分にはエリア左へ岩澤が抜け出すも、高吉がボールを奪い、シュートにはつなげさせず。さらにサイドを生かしたマリノスの攻めは続き、右サイドから松田が仕掛けていきますが、ここは島崎が対応。フロンターレも27分には宮代が左サイドでボールをキープし、宮城にボールが渡り右サイドへ展開すると、小川真輝がエリア右へ進入し、シュートを打ちますがこれは枠をとらえることはできず。
マリノスは、32分には右MFの松田に代えて39井出真太郎、右SBの木村に代えて2松井康輔がピッチへ。しかし、直後に攻勢にへ出たのはフロンターレ。桝谷から左サイドに流れた宮代へボールが渡って、エリア前、宮城を経由して左サイドへ桝谷が抜け出し、エリア前へボールを折り返すと、大曽根が左足を振り抜いてゴールネットを揺らします。2-1。勝ち越しゴールがフロンターレへ。
36分にはフロンターレは、有田に代わって20上野綜太が右MF。マリノスは岩澤に代わって、38ブラウンノア賢信がFWに。直後には土佐がボールをカットし、エリア左へパスを出すと、ブラウンノアが抜け出すも、ここは高吉が好カバー。一方のフロンターレも、宮代がセンターサークル付近でボールを奪い取り前に。しかし、マリノスの選手も人数をかけてエリア前で守備に。追加点にはつながらず。
マリノスは椿や池田の左サイドを起点にゴール前へ迫りますが、高吉がしっかりクリア。池谷もエリア前へ入れるボールをブロックするなどして、シュートにはつなげさせず。40分には宮城に代わって36黒川海翔が左MFに。
マリノスのサイドを起点とした攻勢にも、フロンターレは高吉のカバーリングや、島崎が井出の右からのドリブルにねばり強く対応するなどして、シュートにはつなげさせず。ロスタイムに入り、マリノスは左サイドから攻勢に出ると、榊原がエリア左へ仕掛けるも、高吉がクリア。さらにボールを拾って左からクロスを入れてきますが、新井がしっかりクリア。土佐のパスを受けた榊原の枠をとらえたシュートも、早坂がしっかりキャッチ。試合はタイムアップ。2-1。フロンターレは準決勝への進出を決めました。
前半1-0 後半1-1 計2-1
得点:大曽根広汰2(川崎)土佐陸翼=PK(F・マリノス)
フロンターレの先発:1早坂勇希(c)、5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、15池谷祐輔、7桝谷岳良、37有田恵人、24宮城天、13大曽根広汰、18宮代大聖
交代:デューク→23島崎元 有田→20上野綜太 宮城→36黒川海翔
控え:16安福祐一 4伊従啓太郎 27森璃太 30山内日向汰
F・マリノスの先発:1中村涼、17木村卓斗、4藤田一途、18鈴木駿之助、36池田航、19土佐陸翼、10山田康太(c)、37松田詠太郎、24椿直起、12本山鐘現、23岩澤桐人
交代:本山→14榊原彗悟 木村→2松井康輔 松田→39井出真太郎 岩澤→37ブラウンノア賢信
マリノスの時間帯も多かった試合。両サイドから再三攻勢を受けましたが、それをよくしのいで、最後には左サイドから攻勢に出たフロンターレが、勝ち越しゴールへつなげたことはとても印象に残りました。1試合1試合積み重ねるにつれて、ねばり強さも攻守の切り替えの速さも増して、これからのリーグ戦や全国での試合にもつながっていくように思います。
4日は午後1時キックオフの準決勝が鹿島アントラーズクラブハウスグラウンドであり、フロンターレは鹿島アントラーズユースと対戦します。
(文中敬称略)
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