6月11日は、茨城県鹿嶋市、新日鐵住金グラウンドへ。横浜F・マリノスユース戦で勝利した川崎フロンターレU-18は、翌日鹿島アントラーズユースとの日本クラブユース選手権関東予選ノックアウトステージ準決勝を、大曽根広汰がゴールを決め、1-0で勝利、初めての決勝へ進出しました。対戦相手はFC東京U-18。公式戦では、昨年の日本クラブユース選手権準決勝以来の顔合わせに。
大宮アルディージャユース、F・マリノス、鹿島に続いて、またもユース年代最高峰のプレミアリーグEASTのチームとの対戦ともなりました。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権関東予選ノックアウトステージ決勝 vs FC東京U-18】
6月11日(日)午後1時7分キックオフ 新日鐵住金グラウンド 晴れ
関東予選の最後の一枠を決める11位決定戦、SC相模原 vs 栃木SC(栃木SCが3-1で勝利)に続いて行われた決勝戦。
フロンターレの先発は、GKゲームキャプテンの1早坂勇希、DFは右から5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、23島崎元、ボランチは15池谷祐輔、7桝谷岳良、右MF37有田恵人、左MF24宮城天、トップ下13大曽根広汰、FW18宮代大聖。
FC東京の先発は、GK16高瀬和楠、DFは右からキャプテン5岡庭愁人、3篠原新汰、4長谷川光基、2坂口祥尉、ボランチは18品田愛斗、23平川怜、右MF10小林幹、左MF8小林真鷹、FWは15久保建英、14原大智。
好天に恵まれ、フロンターレもFC東京も多くのサポーターが集まり、チャントやコールで声援を送る中、試合は始まりました。
フロンターレは立ち上がりから早坂や新井、高吉に池谷や桝谷がかかわって後ろから組み立てを図っていきます。FC東京はそれに対して、原や久保らが前から連動してプレス。激しいプレッシャーをかいくぐって、2分には高吉のフィードにエリア右へ宮代が抜け出しますが、FC東京の守備に阻まれてシュートにはつながらず。
FC東京もフロンターレの攻めをしのいだところからカウンターに。左から持ち込むと小林真鷹がクロスを上げ、原が頭で合わせるも左へ。枠はとらえられずも187センチの長身を生かしたヘディングシュートでおびやかしていきます。
フロンターレは5分には早坂のキックから右サイドへ宮代が抜け出すもここもFC東京の厳しい守備。さらに10分には小川真輝が右サイドの高い位置に。エリア左で宮代が折り返すもクリアされてシュートにはつながらず。これで得たコーナーキック、左から小川真輝が右足でボールを入れると、こぼれたボールをエリア正面で拾い、桝谷がシュートに持ち込みますが、上に。
フロンターレは新井が奪ったボールをよく縦に入れ、大曽根が前線と中盤の間に下りてうまくボールを受けたり、左サイドでは島崎と宮城がよくかかわって、さらに攻勢に出ようとしていきます。一方のFC東京も長谷川が高い位置に上がって、エリア内、原を狙って縦に鋭いパスをつけてきますが、これは早坂が対応。さらにエリア前でフロンターレがボールを失うと、久保がミドルシュートで狙いますが、枠はとらえられず。
15分にはフロンターレ、右サイドへ流れた大曽根からエリア右、宮代へボールが渡ると、宮代のシュートは枠をとらえますが、FC東京のGK高瀬がすばらしい反応。さらにエリア外正面で池谷がファールを受けて得たフリーキック、小川真輝が直接ゴールを狙いますが、こちらは枠はとらえられず。
17分にはFC東京、原がエリア前でロングボールを競り勝ち、久保が拾って、エリア左へパスを送ると小林真鷹が抜け出してシュートを放ちますが、フロンターレも早坂が好守。こちらもゴールは許さず。19分には品田が縦パスを入れたところからエリア前に。再びボールを受け、久保にボールを受け渡すと、久保がエリア前左でシュートに持ち込むもここも早坂が良く反応。
FC東京はラインを高くしてコンパクトに。最終ラインの篠原も縦パスをエリア内へ入れ、久保や平川、品田が中盤でよくかかわり、高い位置取りの左SB坂口に展開するなど、攻勢に。しかし、フロンターレはエリア内では高吉や新井がよく対応。宮代もよく守備に戻ってマイボールにするなどし、決定的な場面へはつなげさせず。
24分には島崎が左サイドでマイボールにし、左裏を狙ったパスに宮代が抜け出すもFC東京は篠原が粘り強く対応。直後にはFC東京、岡庭の右クロスがエリア内へ。しかし、フロンターレは小川真輝が中にしぼって頭でクリア。さらにこぼれたボールをFC東京は拾い、エリア内へ鋭いパスを入れてきますが、高吉がカット。さらにエリア右へ岡庭が進入するも新井がクリア。続けて右サイドから攻勢に出るFC東京、岡庭が再び、ファーを狙ってクロスを入れてきますがまたも小川真輝がよく対応。さらにエリア右へ久保が抜け出してきますが、新井がクリアしてコーナーキックに。FC東京はこのコーナーキックに長谷川がうまく合わせますが、これは早坂の正面。
FC東京の攻勢の時間帯は続いて、サイドに振り、エリア内へボールを入れてくるも新井がよく対応。28分には品田がエリア前でシュートに持ち込みますが、ここは池谷がよくブロック。フロンターレも29分には新井がロングボールに競り勝ち、こぼれたボールを島崎が拾い、エリア左を狙ってスルーパスを送ると宮代が抜け出しますが、ここはシュートには持ち込めず。31分には左からのスローインを宮代がおさめて右へ展開。小川真輝のクロスをエリア左で宮城が折り返しますが、高瀬にキャッチされてシュートには持ち込めず。
フロンターレは池谷や桝谷が新井、高吉の間に下りて後ろから組み立て。それに対して、FC東京は縦へのパスを狙ってカットしたところから前線でよく動き出す原を狙ってパスを入れていきますが、シュートにはつながらず。32分にはフロンターレ、島崎からボールを受けた宮代から右へ展開。エリア右で有田とのパス交換から宮代がエリア内へ。しかし、クリアされてシュートには持ち込めず。さらに宮城がエリア前でボールを受け、スルーパスを出すとエリア右へ宮代が抜け出してシュートを打ちますが、ワンタッチあり、決めることはできず。
FC東京もフロンターレのコーナーキックを高瀬がキャッチし、すばやく前線へ送ると久保が前へ持ち上がり右へ展開。品田がクロスをエリア内へ入れてきますが、小川真輝がよく戻りクリアしFC東京のコーナーキックに。このコーナーキックのこぼれ球をFC東京は拾って、岡庭がいい軌道のクロスを右から入れてきますが、ここも小川真輝が対応し、フロンターレは右へ展開。有田がドリブルで右サイドを駆け上がり、宮代とのパス交換から右サイド、高い位置に。しかし、FC東京も切り替えが速く、シュートには至らず。さらに新井が高い位置へ持ち上がり、エリア右へフィードを送ると、宮代が抜け出してシュートを打つもこれはGK高瀬が対応。FC東京も中央から久保と品田がパス交換しフロンターレのゴール前へ迫りますが、これは池谷がカット。
さらにフロンターレは後ろから組み立てを図っていきますが、エリア前でのパスを久保が奪ってエリア内へ。ここでファールがあり、FC東京にPKが与えられます。キッカー久保に右に決められ、0-1。41分、先制点はFC東京へ。
フロンターレは宮代から左へ展開。島崎が左サイドから持ち込んで折り返すと、最後はエリア右、大曽根がシュートを打ちますがここはFC東京の好守。さらに左サイドから攻勢に出るフロンターレ。島崎が折り返すと、エリア前、宮代がシュートを打ちますがこれは高瀬が対応。
前半は0-1でタイムアップとなります。
後半、そのままのメンバーのフロンターレに対して、FC東京は小林幹に代わって11横山塁が右MFに。2分にはFC東京、右から岡庭がスローインを入れたボールがエリア前へこぼれ、坂口がシュートを放つもポストをたたいて決まらず。原がこぼれたボールに詰めてきますがオフサイド。直後にはフロンターレも右サイドへ小川真輝が抜け出してクロスを上げるとエリア内左、宮城のもとへ。宮城はダイレクトでシュートを狙いますがミートすることはできず。FC東京も切り替えよくカウンターに。平川からのパスにエリア外左、小林真鷹が抜け出し角度のあまりないところからシュートを打つも枠はとらえられず。8分にはさらに平川がエリア右へ抜け出ますが、フロンターレは新井と島崎が挟み込むように対応。10分には岡庭のクロスを坂口が左から折り返しますが、高吉がクリア。フロンターレも池谷がエリア左へパスを出すと、宮代が抜け出すもFC東京は篠原がこれに対応。
FC東京は久保が後ろに下がって、スルーパスを狙ってきますが、フロンターレは池谷がそれをカットし、右へ展開。有田が右サイドからエリア前へ仕掛け、左へパスを出すと、宮城が抜け出しますがここはFC東京の守備に阻まれてシュートには持ち込めず。FC東京も15分には右から横山が抜け出してシュートに持ち込むも早坂の正面に。
20分には小川真輝のパスにエリア右へ有田が抜け出して、折り返すと大曽根がシュートを打つも右へ。ここでフロンターレは島崎に代わって11デューク・カルロスが左SBに。FC東京は平川に代わって6荒川滉貴、久保に代わって7杉山伶央。荒川が左MFに入って小林真鷹がボランチに。
フロンターレはデュークや小川真輝が高い位置に。高吉と新井がラインを高くし、池谷が間に下りたり、早坂もエリア外に出てパス回しに加わるなどし、縦へパスを入れて打開を図っていきます。FC東京も縦へのパスをよくカットし、そこから速攻に持ち込んでいこうとしますが新井がボールを奪い返し、再びフロンターレボールに。しかし、なかなかシュートへはつなげることはできず。24分にはFC東京、右へボールが渡ると横山が仕掛けていきますが、デュークがよく対応し、シュートには持ち込ませず。直後にはフロンターレは、右サイドから有田が小川真輝とのパス交換から抜け出すと、エリア右へ。しかし、ここは坂口にクリアされてシュートへはつなげられず。
さらに池谷や桝谷、新井や高吉がかかわって後ろから組み立てていくフロンターレ。27分には桝谷が縦へパスを入れ、宮代がエリア左へパスを出すと桝谷がシュートを放つもブロック。さらに右で有田が拾ってクロスを上げると、エリア左、宮城がシュートを打つも枠へは飛ばせず。FC東京は直後にはまたも右サイドから横山が仕掛けますが、フロンターレもデュークが切り替えよく戻って好守。
フロンターレは有田が中へしぼって、小川真輝が高い位置取りでさらに前に。30分には池谷のパスに有田がエリア右へななめに入る動きで迫っていくもGK高瀬がボールはキャッチ。FC東京は杉山のパスに右へ荒川が抜け出て、折り返したボール、杉山が合わせようとしますが、デュークがボールはカット。さらに右からのスローイン、原がエリア内へ進入するもデュークがまたもクリア。しのいでいくと、フロンターレは33分、左サイドからデューク、桝谷、宮城とつないで宮城が左から入れたボール、エリア内右、有田が飛び込みますが、わずかに触ることはできず。
FC東京はここで小林真鷹に代わって13吉田和拓が入り左MF。荒川がボランチに。直後にはフロンターレ。大曽根がうまく前を向いてエリア外正面へ。そのパスに右サイド、小川真輝が抜け出してクロスを入れるも坂口がブロック。これで得たコーナーキック、小川真輝が右から入れたボール、新井が合わせますが、上に。
さらに大曽根のパスにエリア内右へ小川真輝が進入。ニアを狙ってシュートを打つも高瀬の好セーブに阻まれて決めることはできず。ここでフロンターレは宮城に代えて4伊従啓太郎がピッチに。桝谷が左MFになり、伊従がボランチに。中盤に高さを加えてセカンドボールを拾いながら前に。
41分には大曽根のパスに右サイドへ有田が抜け出し、折り返すと宮代が頭で合わせますが左に。FC東京は原に代わり22今村涼一がFWに。
さらに攻勢に出るフロンターレ。42分には小川真輝のフィードを宮代がエリア前で収めて左へ展開。デュークが仕掛けていきますがFC東京の選手に寄せられてラインを割ってしまいます。
フロンターレはさらにスローインのボールを収めてうまく前を向いて仕掛けていく宮代を起点にゴール前に。桝谷のパスから右へ展開し、有田と小川真輝との連係からゴールへ迫るなどしていきますが、シュートにはつなげられず。FC東京も途中出場の吉田がエリア前抜け出していくも新井がこれに対応。
ともに次の1点を奪うまでには至らず。試合は0-1でタイムアップとなりました。
前半0-1 後半0-0 計0-1
得点:久保建英=PK(FC東京)
フロンターレの先発:1早坂勇希(c)、5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、23島崎元、15池谷祐輔、7桝谷岳良、37有田恵人、24宮城天、13大曽根広汰、18宮代大聖
交代:島崎→11デューク・カルロス 宮城→4伊従啓太郎
控え:16安福祐一 27森璃太 30山内日向汰 36黒川海翔 20上野綜太
FC東京の先発:16高瀬和楠、5岡庭愁人(c)、3篠原新汰、4長谷川光基、2坂口祥尉、18品田愛斗、23平川怜、10小林幹、8小林真鷹、15久保建英、14原大智
交代:小林幹→11横山塁 久保→7杉山伶央 平川→6荒川滉貴 小林真鷹→13吉田和拓 原→22今村涼一
控え:1大本竜司 24草住晃之介
FC東京のここぞというところでの連動したプレスが激しく、普段よりも思い通りにいかなかった場面も多かったようにもみえたフロンターレ。それでも攻守の切り替えの良さでよく応戦。準優勝には終わりましたが、全国大会へ向けてさらに楽しみも増す試合だったように思えます。
関東予選では、リーグ戦とは違う池谷と桝谷のボランチのコンビで臨んだこと、宮城や有田が先発で出続けて、準決勝の鹿島戦では森璃太が右SBで先発するなど一年生が多くの出場機会を得たこともこれからにつながっていくはずです。
(文中敬称略)
写真はあんざいさんからもいただきました。ありがとうございます!
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