日本クラブユース選手権の舞台は前橋市から味の素フィールド西が丘へ。サンフレッチェ戦に勝利し、初めて日本クラブユース選手権準決勝に進出した川崎フロンターレU-18。8月2日、FC東京U-18と対戦しました。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権準決勝vsFC東京U-18】
8月2日(火)午後4時キックオフ 味の素フィールド西が丘 くもり 45分ハーフ 2100人
川崎フロンターレの先発はGK16早坂勇希、DFは右から14小川真輝、34高吉正真、22新井秀明、3川崎晶弘、ボランチはキャプテン10田中碧、7桝谷岳良、右MF17大曽根広汰、左MF8栗脇拓人、トップ下18村田聖樹、FW26宮代大聖。サンフレッチェ戦からは池谷に代わって桝谷がスタメンに。
FC東京の先発はGK1波多野豪、DFは右から27岡庭愁人、5キャプテン蓮川壮大、6岡崎慎、2坂口祥尉、ボランチは4鈴木喜丈、42平川怜、右MF7生地康充、左MF8伊藤純也、トップ下14内田宅哉、FW11半谷陽介。かつてフロンターレU-12に在籍、FCバルセロナの下部組織でもプレーをした41久保建英はベンチスタート。
両チームの「行こう! 行こう!」「行くぞ!」。円陣を組み、そう声を掛け合って試合に臨んだ選手たち。互いに多くのサポーター、家族らが応援にかけつけ、フロンターレのゴール裏ではフロンターレU-12の五年生も一緒にチャントを歌い、選手の名前を呼んで後押しをしました。
立ち上がりはともにコンパクト。フロンターレは田中、桝谷を中心にボールをつないでゴールをうかがっていきます。10分には宮代がゴールへ迫りコーナーキックに。しかし、これをしのいだFC東京がカウンターに。半谷が一気に右サイドからドリブルでエリア前へ迫り、フロンターレはそのシュートに対して栗脇が足を伸ばして対応。さらにセカンドボールを拾われて鈴木がシュートを打つも村田がブロック。
ここからペースはFC東京へ。18分には半谷の右からの折り返し、生地が合わせますがこれは上へ。直後には平川のミドルシュートがバーをたたき、半谷がエリア内へ進入しこぼれ球を拾いシュートを放ちますがこれは上へ。さらに左からのボールにエリア内、生地が逆サイドから抜け出ますが川崎がカバーし、コーナーキックに。左から伊藤が入れたボールに内田が合わせますが、枠をとらえたシュートは早坂が好反応。
なかなか攻撃に転じられないフロンターレでしたが23分には左から栗脇が仕掛け、村田へつなぐとエリア前村田から右へ展開し、走り込んだ小川がエリア外右からミドルシュート。これは左へ。フロンターレは高い位置でボールを奪ってFC東京陣内へ顔を出す場面が増えていきます。
そして29分、左サイドの高い位置で田中がボールを奪い、栗脇へ。栗脇は左から中へドリブルで仕掛け、エリア正面からシュートを放つとこれがゴールネットをを揺らします。1-0。先制点はフロンターレへ。次々に栗脇のもとへ駆けていき喜びをあらわにする選手たち。「ここからだぞ! ここからだぞ!」。センターサークルにFC東京の選手たちがボールを置いて、試合を再開する際にはそう早坂が声をかけて引き締めていきます。
直後にはフロンターレのエリア前、競り合ったところからボールはFC東京へ。最後は平川がミドルシュートを打ちますがこれは上へ。
フロンターレも32分、川崎と栗脇の左サイドからの連係でゴールへ迫っていきますが、シュートには至らず。37分には大曽根のリターンを受けた小川がミドルシュートを打つもこれはGK波多野が対応。38分にはFC東京、坂口が左からエリア内へ迫るもここは新井がクリア。
前半の終盤にかけてはエリア前でのフリーキックや内田の仕掛けなどからFC東京がゴールへ迫る場面が続きます。しかしフロンターレは新井や高吉らが対応。前半は1-0。FC東京はJ3リーグでももまれている選手も多く、1対1でも一度ボールを奪ってもそのあとの寄せがもう一段階上という印象の速さ。それでもチャンスをものにしたフロンターレがリードしてのタイムアップとなります。
後半は伊藤に代えて久保を入れ、生地を右MF、内田を左MF、前線は半谷と久保として臨んできたのはFC東京。開始直後にエリア外右で久保がドリブルで仕掛けてファールを得て、フリーキックに。久保自らが左足で蹴ったボールはゴール右へ決まり1-1。フロンターレは追い付かれてしまいます。
直後にも右サイド高い位置、平川のリターンを受けた久保がミドルシュートを放つもこれは右へ。さらにエリア左、坂口を起点にFC東京の攻勢に苦しみますが、ここは小川がカバー。さらに桝谷も寄せてシュートは打たせず。
「ここからここから、雰囲気つくるよ!」。そう声を掛け合う選手たち。9分には田中のパスを受けた栗脇がエリア左から狙うもこれは上に。
直後にはFC東京。左サイドから攻勢に出ると、左から中へ仕掛けた平川がエリア外左からミドルシュート。これがゴールネット右を揺らして1-2。
さらに直後にはエリア左でファールを与えるとFC東京、生地のフリーキックに内田が合わせて1-3。引き離されてしまいます。
ここでフロンターレは小川に代わり6小泉靖弥がピッチへ。直後には小泉の縦の仕掛けから折り返したボール、エリア前受けた宮代がうまく相手を外してシュートを打ちますがここは波多野が触り、決めることはできず。ここで得た左コーナーキック、こぼれ球を拾った田中のシュートはブロックに阻まれてしまい、再びコーナーキックに。桝谷の入れたボールに村田が合わせますが、これは左へ。
フロンターレは20分、大曽根に代わり4伊従啓太郎が入り、最終ラインは高吉、伊従、新井に。右MF小泉、左MF川崎、ボランチは田中と桝谷、二列目に村田と栗脇、FW宮代に。時には高吉や新井も攻撃参加をして反撃を試みていきます。
しかし、次の1点もFC東京へ。ロングボールを処理しようと早坂が飛び出したところ、先に半谷にさわられてしまい、半谷はすばやくシュート。これが決まり1-4。ここでFC東京は半谷に代わり10松岡瑠夢。
フロンターレは高い位置から川崎が仕掛けてゴールへ迫るもののなかなかシュートには至らず。コーナーキックからも決定機にはつなげることができません。
27分には桝谷に代わり、15池谷祐輔、栗脇に代わり11道本大飛。村田が時には中盤まで下り、組み立てにかかわっていきます。
28分にはFC東京、平川に代わり20品田愛斗、さらに内田に代わり、U-17日本代表では村田とチームメート、12小林真鷹がピッチへ。
32分には村田がエリア内へ入れたボールに右サイド、小泉が抜け出し折り返しますがクリアされてシュートには至らず。さらに田中とのパス交換からエリア内左、道本が抜け出しますがこれはオフサイド。
35分には中盤でのパス回しを狙われて松岡にボールを奪われると、中央を突破した松岡にシュートを打たれ、これがゴールネットを揺らして1-5。ここで東京は鈴木に代わり19吹野竜司。
フロンターレは左サイドから攻勢に出て最後は宮代がミドルシュートを放つもこれは東京の選手に当たり枠にはいかず、コーナーキックに。
このコーナーキックをキャッチした波多野がすばやく前線へ送ったところからエリア右吹野が枠内へシュートを打ちますがここは高吉がクリア。大差にもしっかり対応します。
41分にはフロンターレ、左からのボール、エリア内右へ小泉が抜け出すもDFのすばやい寄せの前にシュートは打てず。
劣勢にも最後まで気持ちを切らさずにプレーをしたフロンターレの選手たちでしたが、得点を奪うことはできず。1-5。試合は終わりました。
日本クラブユース選手権はこの結果、3位に。グループステージ、ノックアウトステージを通じて苦しい試合を重ねながら勝ち上がり、成長していったように思います。他を圧倒する力強さはないかもしれませんが、劣勢にもめげない粘り強さを持ったチームが勝ち上がっていくさまを見られて幸せでした。
フロンターレU-18は8月7日から11日まで石川県で開かれる和倉ユースに参加し次の公式戦は21日のプリンスリーグ関東、ヴァンフォーレ甲府戦となります。最後には悔しさを味わったフロンターレがさらに試合を重ねて、どんなチームになっていくのか、とても楽しみにしています。
前半1-0 後半0-5 計1-5
得点:栗脇拓人(川崎) 久保建英、平川怜、内田宅哉、半谷陽介、松岡瑠夢(FC東京)
川崎フロンターレの先発:16早坂勇希、14小川真輝、34高吉正真、22新井秀明、3川崎晶弘、10田中碧=cap、7桝谷岳良、17大曽根広汰、8栗脇拓人、18村田聖樹、26宮代大聖
交代:小川→6小泉靖弥 大曽根→4伊従啓太郎 桝谷→15池谷祐輔 栗脇→11道本大飛
控え:21浅川将輝 28山田新 31上野綜太
FC東京の先発:1波多野豪、27岡庭愁人、5蓮川壮大=cap、6岡崎慎、2坂口祥尉、4鈴木喜丈、42平川怜、7生地康充、8伊藤純也、14内田宅哉、FW11半谷陽介
交代:伊藤→41久保建英 半谷→10松岡瑠夢 平川→20品田愛斗 内田→12小林真鷹 鈴木→19吹野竜司
控え:16高瀬和楠 24新川滉貴
(文中敬称略)
写真はあんざいさん撮影のものも使わせていただきました。ありがとうございます。
また、クラブユース期間中、多くの方にお世話になりました。ありがとうございました。
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