フロンターレU18 – 湘南ベルマーレU18 / 神奈川県クラブユースリーグカップ決勝(監督・選手インタビュー)


2月23日保土ケ谷公園サッカー場で行われた神奈川県クラブユースリーグカップ上位トーナメント決勝で湘南ベルマーレU-18に6-2で勝利。優勝で大会を終えた川崎フロンターレU-18。

試合後に森勇介監督、3ゴール1アシストの恩田裕太郎、キャプテンの林駿佑に話を聞きました。

 

試合の記事は◇フロンターレU18 – 湘南ベルマーレU18 / 神奈川県クラブユースリーグカップ決勝

 

「勝てたのは良かったですけど、いらない失点だったり自分たちが目指しているところはまだまだ。全然できなかったという感じでした」 

森勇介監督

 

森勇介監督

 

 

〇お疲れさまでした。まずは試合を振り返ってみて、いかがでしょうか?

まあ、いろんなメンバーを試しているなかで、勝てたのは良かったですけど、いらない失点だったり自分たちが目指しているしっかり後ろからボールを動かすというところを丁寧にやるというところはまだまだ。まだまだというか全然できなかったという感じでしたね。

〇湘南にけっこうボールを持たれる中で、それでも崩れずにできたのは良かったのかなと思うんですが、どうでしょう?

持たれたりするのはこっちはあんまり気にしていなくて。

まずはしっかり自分たちがボールを握れないところ、きれいに後ろから越えていけない。

もちろん一発背後もすごく大事なんですけど、そればっかりじゃなくて、しっかり自分たちで相手を動かして前進していくというところと。

最悪相手がセンターバックで持たれても、全然怖くはないので。そこは我慢強くというところと。

サイドに追い出したときに奪いきれなくて、やり直しをされちゃうというところはちょっと不満ですけど。

持たれることにそんなに抵抗はないですね。

〇ハーフタイムはどんな声を掛けました?

もうサイドのところの変えられたときの守備の、サイドバックとサイドハーフの関係と「ビルドアップのところでこういうところを見てみようよ」「少し運んでみようよ」というところだけしか言っていないので。そんなにいっぱいは言っていないです。

〇だいぶ今日は決定機をほとんどものにできたのかなという印象なんですけど、それについてはどうでしょうか?

ちょっと後半とかは3-0になって。

もう何回も相手のビルドアップをいいかたちで奪えて、そこで決めきれないでぐだぐだしていて。失点しちゃったので。

そこを取っていたらもっと簡単に勝てたと思うんですけど。

まだまだ。高校生だし、いろいろムラッ気もあるので。

でも、そこからまたたくさん点とれたのは良かったかなと思います。

〇今日は1年生の笹倉君が先発で、小田君も途中から出てきて点も決めましたけど。1年生がこの先試合にも絡んでくるのかなという印象なんですけど。それについてはどうでしょう?

いろんな選手を使って、代表で抜けたりけがで抜けたりとかいろいろあると思うので。

まあ、1年生いろいろ試したいし、だいぶジュニアユースの時に鍛えられているから。

ユースに入ってもそれなりにはできていると思うので。

あとは今は受験があったからコンディションのところは心配だったんですけど。やっぱり少し厳しくしながら、こういう試合の中で肌感を感じさせてあげるのが一番成長には速いと思うのでね。使いました。

〇小田君も持ち味をすごい出したのかな、と思います。

彼は本当に。本当に素晴らしかったと思います。

間違いなく、ボランチの中のテクニックだけだったら、3年生を入れてもあいつが一番かなと俺は思っています。

〇ゴールを取れるボランチってすごい貴重なのかなあ、と思うんですけど。

守備もできるし、一応万能なので。あとはキックの精度とかだけ上がれば、けっこういい選手になるのかなと思います。

〇今日は藤井君が右サイドハーフで出ましたけど。なかなか新鮮で。

彼なんかは去年からずっと苦しんでいて。今年も最初に俺は怒って。

雷落として。

徐々に紅白戦で、すごく良かった、一生懸命やっていたので、これをやり続けられれば、素晴らしい選手になるんですけど。

今のところ、まだそこまでは分からないので。このままやり続けていたら、もっと試合とか絡んでくるんじゃないかなと思います。

〇ボランチやったりトップ下をやったり。

彼はユーティリティーさは持っているので。でも、一番の良さはサイドハーフかなと思っているんですけど。

〇あとは平内君が右サイドバックで出て、アシストもして、得点もしましたけど、森さんは右サイドバックで。森さんから見るとどう映りました?

もっともっと自分の、別に守備のところは俺はそんな、目をつぶっていたので。攻撃で良さを出せればいいかなと思ったんですけど。

突破回数も少ないし、背後のランニングの回数も少ないし。しゃべれないし。まだ物足りないですね

〇やっぱりどんどん声を出していかないと、守備の選手としてはというところですかね。

はい。

〇ここまでプレミア開幕までもう少し時間がありますけど、どういったことを準備していきますか?

まずはメンタルのところしっかり戦えるように、とか。逆境でも負けないとか、先制点取られても下向かないとか。

最後まであきらめないというところは叩き込むので。

それから守備のところですね。前のところだったりミドルだったり。最後押し込まれたときに我慢できるかっていうところは、しっかりやっていきたいなって思っていますし。

攻撃のところは自分たちで勝手にやると思うので。何かちょっとずつ言いながら、守備のところは徹底的にやりたいと思います。

〇今日みたいに簡単に失点しているようじゃというところもやっぱり…

チームの失点なのか、個人だけの判断の失点なのかっていうところも含めて。もう1回しっかり振り返って、もう1回反省しようかなと思います。

〇また、サポーターの方にメッセージをいただいでもいいでしょうか?

本当にいつもトップチーム同様、あたたかい声援を送っていただきありがとうございます。

もう本当に彼らも一生懸命やっているので、もっともっといろんな方に見てもらって、彼らの素晴らしいプレーを応援してもらえたらうれしいなと思います。

いつもありがとうございます。

 

 

「もっと成長していかないと、プレミアリーグ、当然厳しい戦いになると思うので。

もっと成長して、チーム全体突き上げて、団結感もって、いいチームにしていきたいと思います」

FW9 恩田裕太郎

 

恩田裕太郎選手

 

〇お疲れさまでした。まずは試合を振り返ってみて。どうでしょうか?

自分たちのサッカーをして6点決められて、まあいい流れ、できていたんですけど、失点も2点取られてしまったので。

もっと守備のところも強化しつつ、もっと得点も取れる部分があったと思うので。

そこふたつ、やっていけたらなと思います。

〇恩田君自身は3点を取りましたけど。手ごたえなどはありました?

3点取れたのはひとついいところだったと思うんですけど、もっともっと取れた部分もあったと思うので。

もっと3点、4点もっと取れるようにしていきたいと思います。

〇今まで決定力というところが課題にあったと思うんですけど、シーズン始まってから取り組んできたことが結びついたものってあります?

練習後にいつもガミさん(浦上壮史GKコーチ)が自分の1対1の練習とか付き合ってくれるので。

やっぱりそこが今日、結果に出て、良かったのかなと思います。

〇今日は得点以外にもアシストもして、周りを生かすプレーも磨きがかかってきたのかなと思ったんですけど、それについてはどうでしょう?

今日は比較的余裕があって、周りが見えていたので。京(菊池京)のところも空いていましたし。

京がしっかり決めてくれたので、自分のアシストにもなったので。京に感謝したいと思います。

〇自分自身では「得点もアシストも」とかそういった気持ちもあったりします?

得点はもちろんですけど、やっぱり第一はチームの勝利なので。負けているときとかもしっかり周りを見て。

周りの人も上手いので。決めてくれると思うので。はい。チームを信頼してパスできたらと思います。

 

〇Jリーグの選抜に行って、柿谷さんから抑えたシュートを教えてもらってという話もしていましたけど、それも練習していたりしますか?

柿谷さんのは日ごろから自分の中で意識していて。ひとつのシュートでもふかさないように抑えながら打ったりとか。

今日のシュートもそうですけど、2点目もそうですけど。当てることを意識して、いいコースに飛んだので。

柿谷さんのが今回の結果につながったと思います。

〇相手をよく見ながらシュートを打つところでもよくできていたような感じがしました。

そうですね。今日はセンターバックの選手もけっこうラインが上がってきて、そこで自分の得意な背後というのが空いていたので。

そこをシュート打ったり、プレーしたりしていました。

〇チームが始動して、1カ月と少したちましたけど、ここまでのチームの出来というか、手ごたえなどは感じる部分がありますか?

自分的にはまだまだできていないと思っていて。去年の最後のほうはもっと強かったですし。

相手を圧倒できていたので。もっと成長していかないと、プレミアリーグ、当然厳しい戦いになると思うので。

もっと成長して、チーム全体突き上げて、団結感もって、いいチームにしていきたいと思います。

〇もうちょっとボールを握ったりとかしたい感じですかね?

全体的に余裕がない感じだったので。もっと自分たちのリズムをつくって、余裕が出たらもっと相手を圧倒できると思うし。点も入ると思うので。

はい。そこをやっていきたいと思います。

 

〇これから開幕に向けて、どういったことを取り組んでいきたいと思いますか?

自分はもっと決定力のところを高めていきたいですし。チームとしてはさっきも言ったんですけど、もっとパス、テンポよく回して。

余裕つくって相手を圧倒できるサッカーを目指して頑張っていきたいと思います。

〇今シーズンはプレミアリーグでこれだけ点を取りたいとか、そういったものはあったりします?

やっぱりトラ君(岡崎寅太郎)の記録(18ゴール)を超えたいですね。20ゴール。それぐらい取りたいと思います。

〇やっぱり背番号9にふさわしいというか。

そうですね。

〇またフロンターレのサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?

今日も熱い応援ありがとうございました。

今後シーズンが始まっていくうえで、厳しい試合も多くなっていくと思うので。

みなさんの、サポーターのみなさんの応援が力になると思うので。

引き続き熱い応援、よろしくお願いします。

 

 

 

「自分たちが、ゲームをもっとコントロールして、圧倒できるような試合というのをしたいと思っているので。もっともっとやれるところはあるかなと思います」

DF4 林駿佑

 

林駿佑選手

 

〇お疲れさまでした。まずは試合を振り返ってみて。いかがでしょうか? 率直な感想を。

今日は入りから恩田が決めてくれて。自分たちのペースというか、まあ、いい試合ができたと思いますけど。

特に前半はそうだったんですけど。

自分たちのボールが持てる時間が少なくて、カウンターで。いいことではあるんですけど。

自分たちのやりたいサッカーというのは、後半少しボールを持てるようになりましたけど。

ああいうボール持って、崩してっていうサッカーをしたいので。そういうところの技術はもっと磨いていかないといけないと思いますし。

守備のところは2失点してしまって。一人一人の1対1の強さもそうですし。

組織的な守備も、もっともっと上げていかなければいけないと思います。

〇今日はボランチでしたけど、どうでした? 今までよりももっと攻撃というか前に絡んでいける回数も増えたのかなという感じもしたんですけど。

ちょっと意識していて。守備のところはいつもセンターバックをやっているので。そこはもちろん求められているところでもありますけど。

攻撃のところをもっと質を上げていけるような選手になりたいなと思っているので。

そういう攻撃に絡むところは意識していましたし。でも今日ちょっとつっちゃったので。

もっとボランチでもフルで出られるような選手になれるように頑張りたいです。

〇センターバックとボランチとでは使う体力が違うというか。

センターバックよりボランチの方が絶対に動く。試合展開にもよると思うんですけど。

上下運動もそうですし。サイド、右、左というふうに動くのもそうですけど。センターバックより運動量も多いので。

そういうところに慣れていかないといけないと思っています。

〇これから開幕に向けて、両方(センターバックでもボランチでも)やれるレベルを上げていけるように?

そうですね。監督にも両方できるように、というか。センターバックのところよりもボランチのところはチャレンジってなるんですけど。

そういうところをできるようにやっていこう、と言われているので。

チャレンジできる部分にしたいかなと思います。

〇チーム全体としてはもっとボールを持つというか、主体的に崩してという回数を増やしたい感じですかね?

そうですね。もちろんそれは個人の上手さのところもありますし。

守備で奪えないというところもあると思いますし。要因はいろいろあると思いますけど。

自分たちの時間を増やして、自分たちが、ゲームをもっとコントロールして、圧倒できるような試合というのをしたいと思っているので。

もっともっとやれるところはあるかなと思います。

〇今日勝ったことをよしとするんじゃなくて、出た課題をこれから?

決勝でしたし、結果勝てたということはすごく大きいと思いますけど。

だからこそ、内容のところを、自分たちが勝ってOKじゃなくて、もっともっと突き詰めていかなければいけないところは、本当に今日は2失点して、そういうところは明確に出たと思うので。そういうところをもっとやっていかないといけないと思います。

〇これからまた練習が始まっていくと思うんですけど、キャプテンとしてこう声をかけていこうとか意識してやっていくことはあります?

去年も副キャプテンをやらしていただいていて、周りへの声掛けだったり。

あとは人にやれというのは自分がやっていないと、全然重みが違うというか。だと思うので。

まずは自分のプレーをしっかりやるというところと、周りに声をかけるというところは大事にしたいと思いますし。

最近ちょっと練習の時とか、例えば少し緩くなってしまったときとかに、自分がそういうところを声かけられなくて、コーチがかけているみたいなところがあるので。

そういうところをもっと自分たちでやっていかなければ、強いチームになっていけないかなと思うので。

そういうところを自分を含めて、副キャプテンのほかの3人もそうですし。

チームで、コーチが締めるんじゃなくて、自分たちで締められるようにやっていきたいと思います。

〇今年は副キャプテンは誰が?

藤田明日翔と、関德晴と、あ、4人いました。恩田裕太郎と平塚隼人です。

〇じゃあ5人で。

そうですね。

〇またサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?

今日もそうでしたし。熱い応援をしてくれたおかげで、自分たちの勝利につながったと思いますし。

きついときもサポーターのみなさんの声で動けている部分というのが大きいので。

ぜひ、これからまたプレミア始まっていきますし。クラブユース、Jユースと続くと思うので。

応援してくださって、自分たちを励ましてくださったらうれしいので。

ぜひ熱い応援を引き続きよろしくお願いします。

 

 

 

 

優勝という結果を手にしたフロンターレU-18。

しかし、それを手放しで喜ぶのではなく、出た課題というものにしっかり目を向けています。

それこそが選手それぞれが成長するための、チームが強くなるための原動力になるのだ、と思わされるものがありました。

4月のプレミアリーグEASTの開幕まで、あと1カ月と少し。様々なものを積み重ねながら、さらに前に進んでいくのだ、と思います。

 

(文中敬称略)

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