「キャプテンも任されているので。 チームの中心となって、プレーだけじゃなくピッチ外もまとめていけるようにやっていきたい」 / MF田鎖勇作


2025年の大学サッカーのシーズンの開幕まであと1カ月弱。

大学最後のシーズンに臨むのが、川崎フロンターレU-18出身、拓殖大のMF田鎖勇作(新4年)。

2024年シーズンは、関東大学サッカーリーグ2部で18試合に先発し1ゴール1アシストを記録。

シーズン途中からはDFとして、2部残留を目指すチームを支えるシーズンを送りました。

3月8日、静岡産業大第二グラウンドで行われた「Sonoligo Future Cup 2025(第25回大学サッカースプリングカップ 2025)」、静岡産業大 vs 拓殖大のあとに、田鎖勇作に話を聞かせてもらいました。

 

 

 

田鎖勇作選手

 

〇昨年は拓殖大学としては苦しいシーズン (2部で9位、2部参入プレーオフで3部4位の明治学院大と0-0で引き分けたことで残留を決めた) だったと思うんですけど、自分自身としてはどうでした?

結果に表れている通り、非常に苦しいシーズンでしたけど、自分たちのやりたいサッカーというのを貫いた中で、なかなかうまくいかなかったので。

正直自分たちの技術の足りなさだったり。本当に感じた1年でしたね。

〇うまくいかないなかで、自分たちのサッカーをやり続けようとしたことで得たものもあるのかなと思うんですけど、どうですか?

やっぱり拓大のスタイルとして、つないで相手を圧倒して勝つというサッカーを目指しているので。

その中で貫いた結果、今、監督も代わりましたけど、スタイルっていうのは変わっていないと思うので。

そういうところでは今年にも必ずつながってくると思うので。そういうところは今年見せていけるようにしたいと思います。

 

〇去年は最初はボランチだったと思うんですけど、途中からセンターバックになりましたよね?

はい。

〇どうでした?

いや、個人的な意見ですけど、やっぱりボランチで勝負したいというのは、自分の将来像も含めて、考えてはいたんですけど。

やっぱりチーム状況もあって、少し。センターバックの経験もあったので、できなくはない、ということで。

監督に言われて、任せられて。戦った感じですね。

〇今年はまたボランチに戻るんですか?

ボランチで勝負したいんですけど。スリー(3バック)の真ん中で勝負することになるのかな、というのは感じていて。

監督にも伝えてはいるんで。そこでもチャレンジできたらなというのは思っています。

〇逆にどっちもできることはまた強みになるのかなという感じもするんですけど。

そうですね。ポジションひとつできるよりも、多くできた方が、自分の価値というか幅も広げられますし。

センターバックで生きた経験が、逆にボランチになって生きることもあると思いますし。

前ボランチでやった経験が、今センターバックで生きてるっていう感覚もあるので。

そこは自分のプレーの幅を広げられるいい機会なのかなと思っています。

 

〇拓殖大としては1部に戻ることが目標だと思うんですけど、シーズン始動して、ここまで手ごたえなどはつかめていますか?

ここまで来て。1カ月後には関東リーグが始まりますけど。

チームとしては、さっきも言いましたけど、指揮官が代わって。やりたいスタイルというのは明確に提示されているので。

そこは練習試合も含めて、この遠征もそうですけど、「けっこう確立されてきているな」っていう、いい感覚はあるので。

さらに上積みできるようにしていけば、関東1部に昇格することは簡単じゃないですけど、目指していけるのかなというのは感じています。

 

〇自分自身では今年はどういったシーズンにしたいですか?

もう大学4年生になるので。進路のところも考えないといけないので。今年キャプテンも任されているので。

チームの中心となって、プレーだけじゃなくピッチ外もまとめていけるようにやっていきたいと思っています。

〇練習参加もしたりしたんですか?

キャンプに。フロンターレじゃないんですけど。キャンプに行かしてもらって。いい経験を積ませてもらって、という感じですね。

〇プロのキャンプに参加してみて感じるものは?

やっぱり強度がまず、大学と全然違いますし。ひとつ判断が遅れると取られちゃいますし。

あとは違いで感じたのは、監督の言ったことに対していかに表現できるか、というか。自分の持ち味を出すのもそうですけど。

まずはチームのコンセプトだったり。監督に言われたことをいかに表現して、それプラス自分の持ち味を出すというところが一番大事なのかなって、感じた部分があって。

あとはやっぱり選手一人一人の声だったり。コミュニケーションっていうのはやっぱり大学と、全然ゲームの雰囲気というか。

全然違いますし。そういうところは感じました。

 

〇自分の中の基準が上がったような部分も?

そうですね。向こうではボランチで出場させてもらったんですけど。自分の持ち味であるボール奪取だったり、強度だったり、自分の中では手ごたえを感じていて。

あとは自分としてですけど、攻撃の部分だったりっていうのをもう少しクオリティーを上げられればいいのかなって思っています。

〇また、違う話になりますけど、フロンターレのコーチに長橋さんと佐原さんがなりましたけど、それについては思うところは?

(長橋さんには)高校3年生だったり、中学校3年生だったりお世話になって。あとは佐原さんは小学4年生の時からお世話になって。

そういう教えてもらったコーチや監督がトップに、コーチになっているっていうところでは、自分の幅というか、多分知ってくれていると思うので。

そういう面では、自分を見てくれている人が多くなるのかなっていうのは感じていますね。

〇フロンターレのサポーターの方はけっこう拓殖大の試合を見に来てくれていると思うんですけど、そういったフロンターレのサポーターの方にメッセージをいただけますか?

いつもあたたかいご声援ありがとうございます。去年は悔しいシーズンとなりましたけど、今年は必ず1部に昇格できるように、チームの中心として、先頭に立って頑張っている姿を見せられたらいいと思います。今シーズンも応援よろしくお願いします。

 

 

キャプテンとして、拓大らしいサッカーで1部昇格を目指すシーズンを戦う田鎖勇作。

センターバックというポジションについて、自分のプレーの幅を広げるためにも、勝負したいポジションのボランチでのプレーにも必ず生きてくる。そう感じながら、開幕への準備を進めています。

プロのキャンプに参加してみての経験もプラスにして、どういったシーズンを送るのか。

チームの中心選手として、どんな結果をもたらすのか。とても楽しみにしています。

 

 

 

 

(文中敬称略)

 

フロンターレU-18の同期、高畠捷選手と田鎖勇作選手

CC BY-NC-ND 4.0 This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.

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