5月24日、等々力第一サッカー場で行われた神奈川県(U-15)サッカーリーグ2部第9節、横浜ジュニオールJY戦を3-0で勝利した川崎フロンターレU-15等々力(3年)。
試合後に玉置晴一監督、ゴールを決めた平野杜和、坂西叶羽、笠原宏仁の3選手に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU15等々力(3年) – 横浜ジュニオールJY / 神奈川県U-15サッカーリーグ2部第9節
「クラブユースで悔しい思いをしましたので。高円でしか晴らせないと思いますので。
一人一人がもっともっと成長して。そうすれば必ずチーム力は上がるということは選手たちと共有していますので。
本当に個人を良くしていくことが大事だと思っています」玉置晴一監督

〇お疲れさまでした。まずは今日の試合を振り返ってみて、いかがでしょうか?
前節(第3節、〇2-0)ジュニオールさんとやったときにですね、やっぱりプレッシャーですとか、前からどんどん来るということに対して、苦しんだ展開だったことをちょっと思い出しましたけど。
そこをちゃんとぶれずに、しっかりやり続けたことが今日の結果につながったんじゃないかなと思います。
〇やりたいことがだいぶできていたのかなという印象があります。
ビルドアップのところもしっかり相手を見ながら、どこが優位になっているかということがすごく見れるようになってきたなって感じていまして。
そこからボールを大事にしながら前進できている部分はすごく良くなってきたんじゃないかって思っています。
〇クラブユース(日本クラブユースサッカー選手権⦅U-15⦆大会 神奈川県大会 兼 神奈川県クラブジュニアユースサッカー選手権大会)は残念ながらPKで負けてしまいましたけど、そのあとに選手にはどういったことをしてきましたか?
選手たちは本当に悔しい思いをしたので、そこからもちゃんと学ばなければいけないということで。いろんな見直しをしてきたんですけど。
ただ、ひとつは一発勝負というなかで、それでもああいうふうに相手が蹴ってくることに対しても、しっかり対応できるようなものを身に付けないといけないですし。
逆をいえば、逆転できるチャンスはもちろんあったわけで。(32分までに2失点したところから、33分に遠山頼斗、42分に池田颯太が決めて2-2にした)
われわれとしては、決めきる。ゴール前の精度のところ。もっともっと突き詰めようというところで、この期間やってきました。
〇ここまでの選手たちの成長について、どう感じていますか?
非常に感じます。もちろん悔しい思いもありましたけど。でも、ここまで一人一人ができることが増えてきたなというのは僕自身、感じていまして。
それをまたさらに、止まることなく成長させていきたいなと思っていますけれども。
よくやってくれていると思います。
〇今日から二回り目ですね?
ちょっと順番で前後はあるんですけれども、ジュニオールさんとは2戦目ですね。
〇2戦目に入ることで、選手たちがどれだけ成長しているのか、という物差しのようなものになるのかなと思うんですけれども。
そうですね、今日も前節こういうかたちだったけれども、今日どういうゲームができるかということで入りましたけど。
非常にいい部分を見せてくれたんじゃないかと思っています。
〇これからのシーズン、どういったことを目指していきますか?
リーグ戦はこのままいいかたち、内容と結果というのが続いていますので。そこにはこだわりながらですけれども。
やはりクラブユースで悔しい思いをしましたので。そこに対しては、高円(高円宮杯)でしか晴らせないと思いますので。
まだまだ期間はありますけど、この期間に一人一人がもっともっと成長して。そうすれば必ずチーム力は上がるということは選手たちと共有していますので。
本当に個人を良くしていくことが大事だと思っています。
〇クラブユースを負けたことによって、選手たちに変化を感じますか?
そうですね。やっぱり本気度というか、そこの意識。本当にちょっとしたことなんですけど。
そこは明らかに。良かったといえば、良かったです。悔しさが出ていましたので。
明らかに変わった(きっかけになる)経験だったのかなと思っています。
〇前期に比べると試合に絡めていなかった選手も絡めるようになってきたという印象もあるんですけど、どうですか?
練習、トレーニングマッチ含めてですね。本当にそういうプレーを見せてくれているなかで、今日スタートということで使っていますし。
これでまた、(今まで)スタートで出ていた選手も成長してくれるんじゃないかと思っています。
〇だいぶチームの中での競争も高まっているような?
そうですね。感じます。いい傾向だと思いますし、その分僕は責任を持って決めていかなければいけないですし。
そこのところを選手たちとよくコミュニケーションを取ってやっていきたいと思います。
〇また、フロンターレのサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?
本当にクラブユースという中で、非常に悔しい思いをしたところで、今後につなげていって、高円を何とか。全国というところを目指してやっていきますので。
またリーグ戦等も含めてですね、選手も成長していくと思いますので。
応援していただければ、選手はさらに成長していくと思います。よろしくお願いします。
「自分はフォワード。9番なので。
しっかりトップチームのエリソン選手のように、自分で点を取って、チームを勝たせたいなと思っています」
FW9 平野杜和

〇お疲れさまでした。まずは今日の試合を振り返ってもらってもいいでしょうか?
今日はけっこう調子が良くて。
(前半は)得点まではいけなかったですけど、シュートまでは行けていて。
後半始まる前に、渡部泰地選手と話していて、クロスのところが合わなかったので、前半は。後半合わせようというところで、ちゃんと話し合ったところで決まったから、ちゃんと修正できて良かったのと。
あとはシュートのチャンスがたくさんあったのに、決めきれないのが課題だな、というのが今日の試合の感想です。
〇クラブユースで(PK戦で)負けてしまったことについて、だいぶ悔しい思いもしたんじゃないかと思うんですけど、それについてはどうですか?
クラブユースは後半から出ていて。入ったときには引き分け(2-2、同点)で「自分が勝たせてやろう」という気持ちで入ったんですけど。
なかなか決めきれなくて、そこが一番自分の中で悔しかったので。そこから決定力というところを重点的に練習から取り組んできたので。
今日は決めきれない部分もあったんですけど、点は取れて良かったです。
〇後半戦に向けては、もっと自分のゴールでチームを勝たせたいという思いがある?
そうですね。やっぱり自分はフォワード。9番なので。
しっかりトップチームのエリソン選手のように、けっこうオラオラ系で自分で点を取って、チームを勝たせたいなと思っています。
〇モデルにしている選手は、エリソン選手とかですか?
エリソン選手とか、小林悠選手のクロスの入り方とか、けっこういろんな選手を見ていて。
けっこう参考にしています。
〇将来こういう選手になりたいというものはありますか?
将来は、身体的にも自分に似ているのはハーランド選手とか。オフザボールの動きがけっこう上手くて。
体もうまく生かしていて。すごい選手で。
古橋亨梧選手とかもけっこうIQが高いので参考にしています。
〇今日はPKは残念ながら止められてしまいましたけど、それについてはどうですか?
けっこう自信満々に行って。自分からボールをつかんでいったので。
ちょっと恥ずかしいんですけど、次はちゃんと決められるように修正します。
〇でも坂西君が詰めて決めてくれて良かったですね。
助かりました。
〇これからチームで目指すものについて教えてもらってもいいですか?
やっぱりクラブユースで負けた悔しさをしっかり高円宮で晴らして、絶対全国で優勝しようというのをみんなで話したので。
しっかりそれに向けて100%、練習していきたいと思います。
〇フロンターレのサポーターの人に、フロンターレ等々力のこういうところを見てほしいというのはどういうところですか?
やっぱり生田は関東にいて。ユースもけっこう応援に来ていると思うんですけど。
等々力はまだまだ注目が少ないというのは自分の中であるので。
チームの団結力。自分たちはフロンターレらしいサッカーをして、「勝つために」とか「サポーターを喜ばすために」とか、目指してやっているので。
ぜひ、等々力第一まで来てほしいです。
〇生田とはけっこう(練習)試合をすることもあると思うんですけど、意識したりします?
仲間であり、ライバルでもあるので。
切磋琢磨するのと同時に、ライバルでもあるので。高めあう仲だと思うので、意識はしています。
〇シーズンのこれからに向けて、こういった数字を残したいというものはありますか?
ゴールはチームの中で一番取りたい。ストライカーとして一番取っておきたいと思います。
〇サイドでプレーすることもあると思うんですけど、ポジションとしてはフォワードが一番やりたい?
そうですね。けっこう最近はフォワードで出ることが多いので。しっかり役目を果たしたいなと思っています。
〇またフロンターレのサポーターの方に改めてメッセージをいただいてもいいでしょうか?
クラブユースで悔しい思いをした分、高円宮でしっかり全国に行って、サポーターのみなさんと一緒に喜びを分かち合えるようにしたいので。
ぜひ応援に来てほしいです。
「守備の部分では相手のドリブルをしっかり止めていって。もっと向上できる部分があるのかなとも感じていて。
攻撃では、縦パスの精度をもっと上げていきたいです」
MF5 坂西叶羽

〇お疲れ様です。まずは試合を振り返ってみていかがですか?
しっかり勝つことができて良かったです。
〇自分のプレーについてはどうでしょう?
点を取ってチームに貢献することができて良かったです。
〇ボランチで攻守にけっこう効いているのかなという印象があったんですけど、いかがですか?
守備の部分では相手のドリブルをしっかり止めていって。もっと向上できる部分があるのかなとも感じていて。
攻撃では、縦パスの精度をもっと上げていきたいという感じです。
〇ポジションとしては、ボランチが一番やりたい、自分に合っているポジションという感じですか?
はい。自分はもっと前目のポジションをやってみたいという思いもあるんですけど。
〇モデルにしている選手っていたりするんですか?
トップの大島選手とか、けっこうモデルにしている感じです。
〇クラブユースでは、悔しい思いをしたと思うんですけど、終わったときにはどう感じました?
チームとしても個人としても悔しくて。
自分たちの力を出せない感じで終わってしまったので。
そういう部分はもう1回やり直し、というか。
チームで、まだ高円があるので、それに向けて切り替えてやっていこうという感じです。
〇チームとして、ここまで成長していると思うところはどういうところですか?
去年までは個人個人のレベルを上げて、という感じだったけど、最近は連係したプレーとか、そういう部分も出てきているので。
これからもっと、そういう部分をチームとして向上していきたいです。
〇自分のプレーのどういうところを見てほしいですか?
攻守どっちも頑張るので、見てほしいです。
〇今日は得点も決めましたけど、それについて振り返ってみてどうですか?
PKの場面で平野選手が決めると思ったんですけど。
こぼれるならこっちかなと思っていて。走ったらボールが来たので、点を取れて良かったです。
〇これからリーグ戦も続いていって、高円宮杯の予選もありますけど、それに向けての意気込みを教えてもらってもいいですか?
どっちも優勝するので、等々力の試合を見に来てほしいなと思います。
〇等々力のどういうところを見てほしいですか?
ほかのチームよりも個々の部分でやることが多いとか、個々のプレーとかスタイルを生かしたチームだと思っているので。
そういうところを見てほしいと思います。
〇改めてフロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
いつも応援していただいて、ありがとうございます。
これからも、応援よろしくお願いします。
「自分のいいところを出せたなというところもあれば、まだまだ全然だなというところもあったので、まだ改善できるところがあると思います」
MF13 笠原宏仁

〇お疲れ様です。まずは今日の試合を振り返ってみて、いかがですか?
自分のいいところを出せたなというところもあれば、まだまだ全然だなというところもあったので、そういったところでまだ改善できるところがあると思います。
〇ドリブルがすごい武器なのかなと思うんですけど、それについては?
自分の特長はスピードとか、ドリブルなので。
ほかの人からもそう言ってもらえるとうれしいです。
〇今日はゴールも決めましたけど、振り返ってもらってもいいでしょうか?
本当はポストに(当たって)跳ね返る前に触りたかったんですけど。
ちょっと遅れてしまって。でも、いいところにボールがこぼれてきて決めることができて良かったです。
〇クラブユースは残念ながら(PKで)負けてしまって。そのときに感じたことを教えてもらってもいいでしょうか?
もっとできたなって。やることができたなって思いました。
〇等々力としては3年目になりましたけど、ここまで自分のこういうところが伸びたというところを教えてもらってもいいですか?
伸びたかは分からないんですけど。ちょっとは点を取れるようになったのと。
あとはドリブルで自分で仕掛ける部分がちょっと伸びたかなって思っています。
〇サイドバックをやることもあると思うんですけど、サイドバックと前目だとどちらが、とかありますか?
前目のほうが。
〇前のほうが自分の持ち味が生きる?
あとは、まだ競り合いとか課題があるので。
そこを直して、どちらもできるようにしたいと思います。
〇もう少し体も大きくしたい?
大きくなるためには努力も必要ですし、なったらできるプレーも変わってくると思うので。そこは日ごろから取り組んでいきたいです。
〇リーグ戦は負けなしでずっと来ていますけど、その要因はどんなところですか?
負けない。みんなが「勝とう」という意思が強いから。勝ち切れているかなと思います。
〇クラブユースが終わって、チームの雰囲気が変わったなというところはありますか?
本当に悔しかったということが、自分のばねにつながっていると思うので。
そこで意識とか判断の速さが少しずつ変わってきているかなと思います。
〇これから残りのシーズンに向けて、こういうところを伸ばしたいというところを教えてもらってもいいでしょうか?
伸ばしていきたいのは、逆足のところ。本当に自分の課題を直していきたいと思います。
〇左サイドでやることが多いと思うんですけど、左の方がやりやすい?
いや、右でも。どちらもやりたいと思っています。
〇お手本にしている選手はいたりしますか?
特にいないんですけど、いろんな選手を見て、「すごいな」と思う選手はいっぱいいます。
〇ドリブルで参考にしている選手はいますか?
等々力だったら中矢温仁選手です。
〇確かにテクニックがありますよね。
自分にはない、技術だったりテクニックを持っているので。そういったところを自分のものにしていきたいと思います。
〇今年の残りの試合、自分なりにどういった結果を残したいですか?
本当にたくさん点に絡んでいきたいし、試合を通して成長できたら、と思います。
〇フロンターレ等々力のこういうところを見てほしいというのを教えてもらってもいいですか?
個人個人の特長を生かしたプレーであったり、連係したプレーを見ていただきたいです。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
いつも応援ありがとうございます。
これからも、応援、引き続きお願いします。
◇
4月29日に行われた日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会神奈川県大会4回戦で、SC相模原ジュニアユースに2-2、PK2-4。目標としていた全国大会への出場はかなわなかった川崎フロンターレU-15等々力。しかし、その悔しさもばねにして、大きなきっかけにして、選手たち一人一人が成長をして、チームの力をさらに高めようとしています。
神奈川県(U-15)サッカーリーグ2部は、9節を終え、8勝1分け。
シーズン当初と比べてもチームとしても選手としてもできることが増やしながら、内容と結果、両方を得ているように思います。
これからリーグ戦が続いていく中で、さらに成長して、できるものが増えていけば、春の悔しさを晴らす冬がやってくるに違いない。そう思わされるものがあります。
これからの成長が、チームが目指すものにつながっていくことを願っています。
(文中敬称略)
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