フロンターレU18 – 横浜FCユース / プレミアリーグEAST第9節(監督・選手インタビュー)


6月15日、Anker フロンタウン生田で行われたプレミアリーグEAST第9節、横浜FCユース戦を1-2で終えた川崎フロンターレU-18。

試合後に森勇介監督、プレミアリーグ初ゴールとなる同点ゴールを決めた小川翔太、ゴールをアシストした木村風斗の2選手に話を聞きました。

 

試合の記事は◇フロンターレU18 – 横浜FCユース / プレミアリーグEAST第9節

 

 

「風斗は思い切りの良さがありますし。代表も行ってきた経験がありますし。

翔太はあのスピードは魅力なので。そこに懸けてみたいというところはありました

森勇介監督

 

森勇介監督




〇まずは今日、残念な結果でしたけど、振り返っていかがですか?

残念です。


〇前回の鹿島戦から少し空いて、いろんな準備をしてきたと思うんですけど、どんな準備をしてきましたか?

もう1回しっかり自分たちのボールの時間を増やすというところと、失点はなるべく減らしたいね、というところで。

ただ、今日も2失点ですけれども。自分たちのミスが続いての失点なので。

もう1回リスク管理のところも含めて、やってはいるんですけど。

もっともっと技術のところを高めていかないといけないと、改めて感じました。



〇林君が戻ってきて落ち着いたのかなと思ったんですけど、そのあたりはどうですか?

まだ本調子ではないですけど。彼がいるといないとでは違いますし。

彼の人間性だったり、普段の取り組みを見ていたら、彼が出て何かミスが起こって負けるんだったらしょうがないかなというところはあったので。

それぐらいのつもりで使ったので。今後コンディションも上がってくると思うし。そこはあんまり心配していません。


〇ハーフタイムはどんな修正をしていたんですか?

もう少し前で人数を増やしたいので。3じゃなくて、4-3-3ぽくして。少し前にターゲットを置いて。

相手の守備のやり方は2枚で3人見るような感じの守備をしてくるので。

必ず、どこかボランチ、インサイドハーフ、アンカーのところが空くということは分かっていたので。

そこはうまく使えていたんですけど。精度のところだったり、あんまり普段はそこまで4-3-3をやっているわけではないので。
それでも、後半はよくやってくれたんじゃないかと思います。


〇前半途中から中盤のパスミスで増えるところがあったのかなと思うんですけど。

やっぱり「自分一人で外せるようになりましょう」ということを今年はテーマとしてやっているので。

どうしてもボランチのところでツータッチ、ワンタッチすればラインを越えられたり外せるところを、止めて、考えて、3タッチ、4タッチしてしまってからプレーを後ろを選ぶというのが、すごく多くなって。

そこのバランスのところが。今度は簡単にやりましょうってやったら、前を向けるのにワンタッチで落としてしまって。

そこの葛藤なんですけど。そこらへんはもうボランチだったり中盤の、ライン間の選手を鍛えるためには続けておこうと思うので。

そこのバランスのところは何とかしたいと思います。


〇監督もしきりにボールを動かせと言っていますけど、そこのところがなかなかできない?

やっぱり止めて考えるとかが。これは自分の持って行き方のミスだと思うんですけど。

やっぱり判断が遅いというか。自分で外す意識はすごく出てきたけど、そんなに頑張らなくても簡単に終わるところも、頑張っちゃうので。

もう少し微調整していきたいと思います。




〇得点は小川君(小川翔太)と木村君(木村風斗)のところで点を取りましたけど、彼らについてはどう見ていますか?

まだ、全然。正直ベストではないですね。

「プレミアのレベルにいるのかな」というところはありますけど。

でも、彼らの、風斗は思い切りの良さがありますし。代表も行ってきた経験がありますし。

翔太はあのスピードは魅力なので。

そこに懸けてみたいというところはありました。

まだまだ技術的なところだったり守備のところだったり、プレミアでやるためにはもっと必要なことがあると思います。



〇次週はアウェイでFC東京ですけど、どう立て直していきますか?

東京さんは一人一人パワーがあって、いい選手がいますので。

まずは個人で負けないところと。もう1回ボールで動かすところだったり。

守備のところ。前からのプレスだったり。最後、大きくサイドチェンジされたところのスライドのところ。プレスバックのところはもう1回やっていきたいと思います。


〇今日はすごい暑い日でしたけど、ペース配分とかは考えたんですか?

そこはもう最初から行きましょうというところで、持つところまで。

でも自分たちの判断でミドルのところだったり。そんなにビルドアップで怖くはなかったので。

奪えるシーンがあって。そのあとの精度のところが問題なので。そこは続けてやっていけたらなと思いますね。

体力アップさせるのも含めて、前からは行かしたいなと思います。


〇今までやってきたことを続ければ、それは必ず実を結んでくる?

別にぶれるつもりはないし。ぶれるんだったら最初からやらないし。今はどうしても結果が出なかったり、大量失点だったり。

4連敗をしていて疑心暗鬼になりますけど。

俺がそうなってしまったら、終わりだし。自分だけ考えてやっていると変な方向に行っちゃうので。

スタッフと選手としゃべりながら、少しそういうところは微調整できればと思います。



〇後半ちょっと立て直した感じはあったんですけど、前半飲水(クーリングブレーク)が長かったじゃないですか。あのときに後半にやったような立て直しができたらなと思ったんですけど。そのへんはどうですか?

ここを使っていけば空くよ、というのはやったんですけど。映像を見てみないと、わかんないですけど。


〇選手には伝えていたけど、使えていたかどうか?

見えていないんでしょうね。


〇そこの頭を入れ替えるには15分が必要?

そんなに悪かったとは思わないんですけどね。



〇試合の最後のほうで、「負けてるんだよ」とか試合後の円陣のところで気持ちの部分の話をしていたんですけど。選手たちにはそういう気持ちの部分でどうなってほしい、どんなところを見せてほしいですか?

当然気持ちで負けているだけじゃないですよ。技術的なところもそうだし、いろんなところで負けてしまっているんですけど、

でも、そこの部分をなくしてしまったら、絶対に勝てないですし。

苦しい時は相手がボールを持っているときなので。

そこを運動量を上げて、ボールを奪い返すというところは力を使わないと自分たちのボールにはならないので。

そこらへんはちょっと苦しい時には気持ちがないと、ボール奪いに行けないな、見ているだけになっちゃうなっていう感じがしたので。

そこは強く言っていますけどね。


〇もう少し気持ちの部分を見せてほしい?

しゃべれないですね。しゃべれれば全部終わるシーンも受け渡したりとか。スローインでも前半は何回も人数がいるのに同じかたちでやられたりとか。

しゃべれば、終わりなので。やっぱりしゃべれないんです。これはずっと言っているんですけど。


〇しゃべるという部分で言うと、林君が入って少しは変わった?

そうなんですけど、彼がしゃべっているだけで、周りがもっとやらないといけないし。

「頑張ろう」とかそういう声は別にいいので。指示の声だったり、もっと的確なことをみんなで言えば。

声かけていれば、フリーなのか、ターンなのか、戻せばいいのか、なんでもできるし。

そこがパスの出し手も来ているんだったら、もう1回「戻せ」って言えばいいし。

フリーだったら「フリー」って言ってあげればいいし。そのちょっとしたことができないなという感じです。


〇選手たちもすごくがっかりしているような感じですけど、週明けは切り替えてもう1回やっていくぞ、という感じにしていくことが大事?

もう、やる以外に選択肢はないので。

みんなでやっていくことを信じて、週明けからやっていこうと言ったので。

もうやってもらいます


〇木村君もそうですけど、今日は天海(全天海)もベンチに入っていて。1、2年生の底上げはどうですか?

正直まだ、ベストだから入れているわけではないので。

人がいない中で、チャンスを与えているので。そこでどれだけ結果を出せるか、というところなので。

それは練習中もそうだし、練習試合も含めてもっともっとみんながアピールしてくれないと。底上げにはまだ全然なっていないですね。


〇また、フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。

本当に申し訳ないとしか言いようがないので。

もう1回、次東京戦に勝てるように練習していきたいと思いますので。

みなさん、ぜひ応援よろしくお願いします。

 

「去年よりも突破力が特長的になってきたなと思っていて。

スピードも上がってきているので。

もっとスピードを生かした突破をしていきたいと思います」

DF25 小川翔太

 

小川翔太選手

 

〇試合は残念な結果でしたけど、ゴールを振り返ってみてどうですか?

練習からやってきたかたちだったので。それを信じて入って。決めることができて良かったと思います。


〇途中出場でしたけど、どんなことを意識してピッチに入りました?

森さんからは「火力を上げてくれ」と言われて。

火力が落ちてしまっていた部分があったので。そこは自分がなんとかしようと思って出ました。

 


〇ベンチから見ていて、前半はどう見ていました?

ちょっと苦しい展開だなと思っていて。

自分が出たら流れを変えてやろうと思って。ピッチに入りました。


〇小川選手自身のいいところってどんなところだと思いますか?

スピードで、縦に行ってからのクロスだと思っています。

 

〇もう1点取れなかったところはどんなことが原因だと思います?

1回ちょっと落ち着いてしまって。みんなマイナスになってしまって、突かれてしまって。それで失点をしてしまって。

 

〇(U-18に昇格して)2年目になりましたけど、自分のこういうところが伸びたと思うところは?

去年よりも突破力が特長的になってきたなと思っていて。

筋トレとかで徐々にアップをして、スピードとかも上がってきているので。

そこはもっとスピードを生かした突破をしていきたいと思います。


〇ウイングというか、前目でプレーすることもあると思うんですけど、どちらをやりたいですか?

サイドバックでも森さんからは「高い位置を取っていいよ」と言われているので。

サイドハーフだと、ずっと張っている感じなので。どっちでもいいな、と思っています。


〇上下動するのも自信があるような感じですかね?

そうです。

〇サイドバックをやる上で、磨いていきたいことは?

上下動はもっと増やしていかないといけないし。

守備の面ではまだ課題があるので。もっと伸ばしていきたいと思います。


〇スタメンで出たい気持ちもあると思うけど、そこで出るためにはもっと守備のところが必要?

はい。

〇守備で必要なのは1対1の強さなど?

1対1のところも、あとはヘディングのところももう少し、やっていきたいと思います。


〇ゴールを決めたことがまたこれからにつながっていくと思うんですけど、それはどうですか?

やっぱり自分的には自信になったし。連敗中なので来週は絶対に勝って。連敗を止めたいと思います。


〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。

いつも本当にお世話になっているので。

今は連敗中ですけど。必ず勝って、連勝して。優勝を目指していきたいなって思っています。

 

「アシストだけじゃなくて、自分で決めきったりして。自分で流れを変えたいので。

これからも狙っていきたいと思います」

MF35 木村風斗

 

木村風斗選手

〇試合は残念な結果になりましたけど、1点目のアシスト、どうでした?

自分がカットインした時に、中に人がいると信じて蹴ったらオガショウ(小川翔太)がしっかり押し込んでくれたので。

それはすごく良かったです。


〇途中出場でどんなことを意識してピッチに入りました?

自分が流れを変えようと思って、点に絡めるように。ガンガン行きたかったんですけど。

最初は行けていたんですけど、最後のほうは相手に抑えられてしまっていたので。

そこは改善していきたいです。


〇監督やコーチからはどんな指示がありました?

縦からどんどん、相手が嫌がるようなプレーをするように常に言われているので。縦に行くことは意識していました。


〇前半から試合の状況、どう見ていました?

シュートまでのチャンスがなくて。チャンスが少ないなと思っていたので。自分が流れを変えられるように頑張りたいなと思いました。


〇やってみて、もう少しこうやればよかったなと思うところはありました?

簡単に下げてしまうところがあったので。自分で行けるところはしっかり行けるように、これからやっていきたいです。


〇U-16の日本代表での経験はどうでした?(6月4日から8日まで、Jヴィレッジスタジアムで行われたU-16インターナショナルドリームカップに出場。コロンビア、コートジボワール、フランスのU-16代表と対戦した)

やっぱり海外の人は強いとかあるんですけど。逆に海外の人のほうがやりやすい部分もあったので。

そういうところはこちらでも生かしていければいいなと思っています。


〇やりやすかったと感じたのはどういった部分ですか?

1対1で一発で来てくれたりとか、そういうところでけっこう単純なプレーが多かったので。そういうところがやりやすかったです。


〇印象に残った相手はいますか?

フランスのボランチの人は、展開力があって。「そこが見えているのか」というぐらいのパスで展開してくるので。

そこは日本とちょっと違ったなって思いました。


〇また代表に行きたい気持ちもあると思うんですけど、それに向けて、磨いていきたいものはありますか?

自分の特長はスピードに乗ったドリブルとかなので。1対1、絶対に負けないとか。

そういうのでこっちでアピールをして、代表の人に見てもらえたら、と思います。


〇今日ひとつアシストをしたことによって、それも自信になるのかなと思うんですけど、どうですか?

はい。自信になっています。

〇これからもどんどんアシストを?

はい。

〇得点も決めたい気持ちがあるのかなと思うんですけど、どうですか?

アシストだけじゃなくて、自分で決めきったりして。自分で流れを変えたいので。

これからも狙っていきたいと思います。


〇プレミアでもやれるなって手ごたえは感じている?

はい。前まではやれなかったんですけど、代表に行ってからは、自分自身も自信がついたので。

そういうところでやりやすさはあります。


〇今取り組んでいる技術的な課題は?

1対1は得意でもあり、行けないところもあるので。早めに仕掛けるとかそういうのは意識してトレーニングしています。


〇同じポジションでJリーグでも海外でも目標にしている選手は?

三笘選手です。


〇どんなところを?

やっぱり自分でチャンスをつくれるし、自分で得点もできるので。そういうところは「見本だな」って思います。


〇サポーターのみなさんにメッセージをお願いします。

いつも応援ありがとうございます。

これから自分もチームも結果を残せるように頑張っていくので、これからも応援よろしくお願いします。

 

 

なかなか思うような結果が出ていない川崎フロンターレU-18。

それでも、判断のところ。声を掛け合って、互いに助け合うところ。少しずつ、積み重ねていけば、必ず良くなる。そう思わされるものがあります。

まだまだプレミアリーグEASTでの経験が少ない2年生の小川翔太がゴールを決め、1年生の木村風斗がそれをアシストしたということも、それぞれの自信にもつながるはず。そして、プレミアリーグでの経験が少ない、ほかの1年生や2年生たちにも大きな刺激になったはずです。

また1週間、Anker フロンタウン生田で切磋琢磨して、いい準備をして試合に臨むことができますように。

多摩川をはさんだライバルを相手に、どういった試合をするのか。とても楽しみにしています。

 

次節:プレミアリーグEAST第10節 vs FC東京U-18

6月21日(土) 午後5時キックオフ 東京ガス武蔵野苑多目的グランド

 

 

 

 

(文中敬称略)

 

 

 

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