12月28日全日本U-12サッカー選手権大会を3位で終えた川崎フロンターレU-12。
12月27日の1次ラウンド第3戦青森FC戦(〇9-0)、ラウンド16リバースFC戦、(〇2-2、PK6-5)。
12月28日の準々決勝レジスタFC戦(〇1-1、PK3-2)、準決勝ソレッソ熊本戦(●0-5)。
各試合後に大田和直哉監督や選手に話を聞きました。
◇フロンターレU12 – 青森FC / 全日本U12サッカー選手権大会1次ラウンド第3戦

前半3-0 後半6-0 計9-0
得点:新堀葵6=PK1 桑原大河2 山本暖大
フロンターレの先発:1チケ立野オケチュク 3山村兜馬 5下地勇人 6岡西春樹 10新堀葵 4山本暖大 11桑原大河 18崔雲沧
交代:岡西→13戸部心暖 山本→岡西 崔→山本
控え:16本野良一 2大野隆ノ介 7佐藤雄吾 8浅井玲央 9久保田創大 15芳賀廣人 26成瀬文哉
「前の経験を生かしてしっかりみんなで気持ちを入れて、しっかり戦えていたので良かったです」
FP10 新堀葵

〇試合を振り返って、いかがですか?
予選最初負けてしまって、いっぱい点を取って、得失点差で引き離せるようにしなくてはいけなくて。
やっぱり自分が点を取って、10点ぐらいは行きたかったので。
その近くまで行って、良かったです。
〇9点取りましたけど、その結果についてはどうですか?
みんな前の試合は入りが悪くて。前の経験を生かしてしっかりみんなで気持ちを入れて、しっかり戦えていたので良かったです。
〇この3試合を終えての手ごたえは?
最初は自分たち、入りが悪くて。
苦しかったんですけど、それを生かして、次の試合ではたくさん点を取って。
まだ決勝トーナメントに行けるかわからないんですけど。(この時点で、フロンターレU-12が決勝ラウンドへ進出できるかは分からなかった)
〇宿に帰った後は、みんなでどう過ごしました?
やっぱりいっぱい点を取らないと上がれないので。
宿の過ごし方は、勝てるようにしっかりごはんを食べたりしました。
〇みんなで話はしました?
いや、もう切り替えていました。
〇今日の試合の入りはだいぶ良かったんじゃないですか?
昨日の試合はずっと入りが悪くて、そこが課題だったので。
きょうはアップからしっかりみんないい雰囲気でできたと思います。
〇決勝トーナメントへ進んだら、どんなプレーをしたいですか?
一個一個集中して入りをしっかりやって、みんな、さっきの試合みたいに一人一人最後まで戦えていたので。
次の試合も、決勝までしっかり集中してやっていきたいです。
〇サポーターの方にメッセージをお願いします。
ここまで来れたのは、サポーター、保護者の応援があったからなので。まずはありがとうございます。
次の試合も自分たちは頑張るので応援よろしくお願いします。
「チャンスをしっかりものにできるように。
彼らはその力を持っているし。
こういう経験もこの先につながると思うので。
いい経験で終わらせるんじゃなくて。
本当に勝ちきるということにここからはこだわってやっていきたいと思います」
大田和直哉監督

〇まずはこのグループステージ(1次ラウンド)はどうでした?
初戦の入りで地獄を味わっていたので。
昨日の夜、ミーティングをしたんですけど。
けっこう子どもたちは「いけるんじゃない!?」っていう雰囲気で。
でも実際こうやって勝ち点7になりそうなチームが何チームかあったりとか。
そういう現状だから、「行ける可能性はゼロじゃないんだけど、だいぶ厳しいぞ」っていう話をして。
そこから顔つきがみんな、ピリッと変わって。
食事とかも夜、すごいはしゃいでいたんですよ。
〇ミーテイング前の?
ミーティング前の。そこからちょっとピリッとなって。顔つきが変わって「行けるかな」って思ったんですけど。
前半なかなか得点決めきれず。
あの子たちの特長で何かスイッチが入ると一気に良くなるというのが。
さっきの試合だとPKをとったあたりだと思うんですよ。
最後は点を取りたかったので、葵(新堀葵)をフォワードにして、そこから気持ちよく点を取ってくれたので。
「彼らはすごいな」って思いながら見ていました。
〇前半は点を取っても淡々と戻ってくるというか、全然喜んでいなかったので。「やばいかも」という思いがあったかもしれないですね。
そこをこっちも引き出してあげたくて。
「いいから点入ったら、ゴールパフォーマンスをしてこいよ」って勧めてみているんですけど。
前半、やっぱり固かったので。最後のほうはそういうのが自然に、笑顔でいい感じで出ていたので。良かったのかなと思います。
〇隣で鳥栖がやっていて前半2-2で終わっていて、そのへんの情報は入っていたんですか?
そこは勝ち負けはあんまり関係ないと思っていて。
鳥栖さんが+10(得失点差+10)でスタートしていたので、もし負けても、(得失点差が)9、8ぐらいと考えていて。
自分たちが点数を取ること、10ぐらいかなと思っていて。
行けたら可能性はあると思っていたので。
9点取れたのはすごいなって。
〇選手たちには何点取ろうとか声をかけたりしていたんですか?
選手たちは16点、前半8点、後半8点と。
〇今日は立ち上がりも良くて。なかなか点はそんなに入らなかったですけど、そういう試合をできたことがトーナメントにもつながっていくのかなという感じがするんですけど、どうですか?
子どもたちも全国の相手の戦い方をわかってきたというか。
鳥栖戦なんかはやりたいサッカー中心で、中を中心に攻めていって。
それではじき返されることがあって。点ももちろん中から取れたんですけど。
2試合目からサイドをうまく使って。サイドからも成功体験ができて。
今日なんかも中からも外からもうまく見ながら、子供たちはうまくできていた。
ただ、ちょっと思ったよりも疲弊している感じが見えたので。
ここからはちょっと総力戦かなって思います。
〇出ていない選手も出て、できれば良さも出しながらですかね。
はい。
〇前がかりになりすぎて、失点するっていうのが一番良くないことだから、失点がゼロというのも良かったですね。
やっとゼロで終わったので。
ただ、カウンターを相手が発動するピンチというのが何回かあったので。
そこのところは次は修正して入りたいと思います。
〇油断してはだめだということを身をもって経験できたわけだから、そういう意味ではいいラウンド16になるのかなという感じがするんですけど、いかがですか?
こんな奇跡的な上がり方をしているので。
このチャンスをしっかりものにできるように。
彼らはその力を持っているし。
こういう経験もこの先につながると思うので。
しっかり、こう、いい経験で終わらせるんじゃなくて。
本当に勝ちきるということにここからはこだわってやっていきたいと思います。
〇キーパー(チケ立野オケチュク)、下地(下地勇人)、山村(山村兜馬)のディフェンスコンビに評価をつけるとすれば?
今日に関してはオケがちょっとスイッチが入って。やり始めて。
山村もすごい果敢に運び出して、いい攻撃のスイッチを入れてくれているし。
下地は若干疲れているかなっていう感じはしたんですけど。
まだまだ、頑張れると思うので。
〇葵君がトラップをして決めた場面は山村君からのパスでしたよね。ああいうのは彼の良さでもある?
そうですね。今年彼が取り組んで、自分で努力してできるようになったことだと思うので。
良さが出たかなと思います。
〇サポーターのみなさんにメッセージをお願いします。
うちのユーチューブに上がった動画見ると、再生数がすごいので。
「たくさんの応援を受けているんだな」っていうのをすごい感じています。
子どもたちもその部分を感じているし、現地でも保護者の方とサポーターの方に来ていただいて。
ものすごく力になるし、ゴール取った後に「もう1点とってやろう」っていう雰囲気がすごい伝わってくるので。
チームのためにも、サポーターのためにも。子どもたちも自分たちのためだけではなく、ちょっとプロに近く、サポーターのために頑張ろうということを表現できたかなと思います。
「コーチにもシュートのところとアシストのところをしっかり分けて、使うことを言われていたので。
使い分けて、チームが点を取ることができて良かったです」
FP11 桑原大河

〇ラウンド16決まったと聞きました?
はい。
〇どうですか?
まだ4試合もあるんですけど、ここまで来れたので、絶対勝てるように頑張りたいです。
〇今日の試合は大量得点が入りましたけど、どういうふうに考えて入りましたか?
得失点差がゼロなので。もっと点を取らないといけないので、シュート本数を増やしたり。シュートまで行けるところを増やしました。
〇2点取った以外でも攻撃のきっかけをつくっていましたけど、自分のプレーについてはいかがですか?
コーチにもシュートのところとアシストのところをしっかり分けて、使うことを言われていたので。
使い分けて、チームが点を取ることができて良かったです。
〇この3試合を振り返って、どうですか?
鳥栖戦で入りが悪くて。前半で点を取られることが多かったんですけど。(サガン鳥栖U-12戦は前半で3失点、第2戦のグランディールFC戦は前半で2失点)
3試合目のときは前半から点を取って。どんどんつなげていくことができたので。
良かったです。
〇ホテルに帰った後は話とかはしました?
あんまり話はしていないんですけど。8時からチームで集まって、試合の臨み方とかを話したりしました。
〇どう臨もうと?
点を取らないと上がれない状態なので。相手の技術に合わせるとかじゃなくて、自分たちができるだけ点を取ることを話しました。
〇全国大会で自分のプレーが通用しているなと考えるところはありますか?
得意なのはスピードで速く抜くことなんですけど。
全国でも通用してチャンスをつくることができたので。
これからの試合でも何回も突破していきたいと思います。
〇応援しているみなさんにメッセージをお願いします。
絶対4試合勝って優勝するので、これからもお願いします。
「カバーをちゃんと決めることができたので。
失点が無失点で終われて。良かったと思います」
FP3 山村兜馬

〇まずはおめでとうございます。
ありがとうございます。
〇決勝トーナメントへ行くと決まったと聞いたときの心境は?
ミーティングのときに「難しい」と言われていて。
それでもまだ確率はあると言われていて。
頑張ったら9-0で勝って、それで行けたのがうれしかったです。
〇聞いたときは「よっしゃー」という感じだった?
はい!
〇どきどきしていた?
はい!
〇3試合目で初めて無失点で終わって、ディフェンス面ではどうでした?
相手キーパーのパントキックのところのカバーをちゃんと決めることができたので。
失点が無失点で終われて。良かったと思います。
〇下地君と一緒にやって修正できたということですね。
はい。
〇今大会の自身の手ごたえはどうですか?
良い感じです。
〇前に持ち出して攻撃につなげるプレーがいいなと思ってみているんですけど、だいぶ手ごたえは感じていますか?
はい。手ごたえ感じています。
いつもより見えていて、手ごたえを感じています。
〇1年間、練習をやってきたことなんですか?
はい。
〇コーチからも言われている?
コーチからも運び出して、って言われていて。
それで運び出しを1年間続けてきて。
できるようになりました。
〇決勝トーナメントは1点が大事な試合になると思うんですけど、それに向けて意気込みなどがあれば。
僕は守備なので無失点で終わらせて、攻撃参加もしてチャンスをつくって。
無失点で終われたらなと思います。
〇葵君に浮き球のパスでつけて、トラップでゴールを決めた場面があったけど、ああいうパスも練習している?
はい。練習しています。
〇自分のパスがアシストになったということについてはどうでしたか?
最近練習し始めて。
なかなかできなくて。今回できるようになったので。うれしかったです。
〇初アシスト?
ロングパスからのアシストは、初アシストです。
〇じゃあもっともっと鍛えていきたい?
はい!
〇サポーターの方にメッセージをお願いします。
決勝トーナメントで全試合勝つので、予選と同じようにめちゃくちゃいい応援をお願いします。
「自分たちのやるべきことを今日はできていたと思うので。
あとは結果を待つだけでした」
FP5 下地勇人

〇まずはベスト16進出、おめでとうございます。
ありがとうございます。
〇聞いたときの気持ちは?
自分たちは得点をたくさん決めて、決めないと上がることができないので。
自分たちのやるべきことを今日はできていたと思うので。
あとは結果を待つだけでした。
〇前半から点を取ることはできていましたけど、前線の選手たちについては?
しっかり積み重ねられていたので、すごく良かったと思います。
〇キャプテンとしてチームをまとめることについて、何か意識していることはありますか?
ピッチ内外で声をかけて、チームをまとめるようにはしています。
〇まとまりがいい感じがしている?
はい!
〇どんなチームですか?
明るいチームです。
〇前半からミドルシュートを打っていたのは狙っていた?
はい。
〇どんな思いがありました?
最初はシュートを打ったら、こぼれ球とかがあるかもしれないので。
最初はシュートを打つようにしていました。
〇たくさん点を取らないといけない試合で9点を取った。チームの底力に関してはどう感じていますか?
このチームは攻撃が武器だと思うので。
それをしっかり発揮できたと思います。
〇決勝トーナメントについては?
多分、大差で勝てる試合はなかなかないと思うので。接戦の中で勝ちきれるように頑張ります。
〇優勝しかない?
自分たちの武器である攻撃を出しながら、予選は失点が多かったので。
失点をなくせるようにしたいと思います。
〇今日は初めて無失点だったけど、山村君とキーパーで3人で守れた感じはある?
はい。
〇頼もしさはある?
キーパーの子(チケ立野オケチュク)はペナルティーエリア外のシュートならほとんど止めてくれるので。
シュートコースを消すようにしています。
〇1日目と2日目でだいぶ緊張とか解けた部分はありますか?
緊張はみんな、そこそこしていたと思うんですけど。
昨日は緊張よりもあんまり体は動けていなくて。
今日は2日目でちょっと慣れてきたと思います。
〇トーナメントでは思いきってできそうですか?
はい。みんなでやることをしっかりやります。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
フロンターレらしいサッカーをして、勝って優勝できるように頑張るので、応援よろしくお願いします。
◇フロンターレU12 – リバースFC / 全日本U12サッカー選手権大会ラウンド16

前半1-1 後半1-1 計2-2 PK6-5
得点:新堀葵 崔雲沧(フロンターレ) 木山聡佑 高市理仁(リバースFC)
フロンターレの先発:1チケ立野オケチュク 26成瀬文哉 3山村兜馬 5下地勇人(c) 10新堀葵 11桑原大河 6岡西春樹 18崔雲沧
交代:崔→15芳賀廣人 下地→4山本暖大 桑原→崔 芳賀→桑原
控え:16本野良一 2大野隆ノ介 7佐藤雄吾 8浅井玲央 9久保田創大 13戸部心暖
「もう止めるしかないっていう気持ちで入りました」
GK1 チケ立野オケチュク

〇どんな試合でしたか?
ちょっとひやひやしましたけど。勝てて良かったです。
〇PK戦はどんな気持ちで臨みましたか?
もう止めるしかないっていう気持ちで入りました。
〇勝ち上がったことについては?
絶対優勝したいです。
〇レジスタとは今までやっている?
あんまり勝てていなくて。最後の試合なので勝てたらいいなって思います。
〇次に向けては?
良いコーチングをして無失点で終えられるように頑張ります。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
僕ら、絶対優勝するので応援お願いします。
〇今日は太鼓も入りましたけど、ああいうところで声援を受けるってどうですか?
やっぱり力をもらえますね。
自分たちでもうれしいですし。テンションが上がるというか。心が勝てるような感じがするので。
「アディショナル1分で追いつかれたけど。
PKもあるから。オケチュクを信じていました」
FP18 崔雲沧

〇勝ち越しゴール、どんな心境でした?
最初はうれしかったけど、油断したらだめだし。アディショナル1分で追いつかれたけど。
PKもあるから。オケチュクを信じていました。(準々決勝に)行けたので。
優勝を目指したいと思います。
〇7人目で蹴ったPKは緊張しなかった?
近かったけど、これは決めるって言って。決めることができました。
〇自分に言い聞かせたというか、「決まれ決まれ」と思った?
はい。
〇大事なところで点を決めていますけど、ここまで振り返ってどうですか?
6年生の全国大会で、5年生で出て。緊張しているけど、チームに助けてもらって、自分でゴールを取ったりすることができていると思います。
〇次の試合に向けては?
相手も強いし、みんなが一緒に勝つ気持ちをもって、優勝を目指せるように頑張ります。
〇ここまで自分のプレーはうまくいっていますか?
普通です。予選からプレーしたけど、1回戦(第1戦)は緊張したけど、どんどん。1日目と今日。緊張とかなくなっていって。
準々決勝でも緊張がないように、余裕をもってやりたいです。
〇ラウンド16からサポーターの方が増えましたけど、ああいった中でやることはどうですか?
サポーター、来るとは思ってませんでしたけど、来てびっくりして。
サポーターが応援しているから。頑張りました。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
優勝するので応援してください。
「今日みたいな試合ができたら。調子に乗りながらフロンターレらしいサッカーをできたらと思います」
大田和直哉監督

〇ひやひやしましたね。
ただ、一番戦っている姿を見られたので何か「いけるんじゃないか」って思ったんですけど。
〇山村君が4番の子(木山聡佑)を止めた直後に点が入って。いい流れだなって思ったんですけど。
思ったよりも4番の子がすごかったので。
子どもたちが徐々に対応できるようになったなって思っていて。
成長できたのかなと思っています。
〇勝ち越したあとにあれで終わらせなければいけなかったと思うんですけど、そのあたりはどういうふうに修正しようと思います?
やっぱり昨日も油断というか切り替え、準備の部分で失点が多かったので。
今日も最後のところは、対応はしていたものの、もっといい対応ができたと思うし。
そこはひとつ修正したいと思います。
〇フィジカルが強い子がいるチームに勝っていかないと、これからはそういうチームが増えるでしょうし。
明日もそうだと思うので。
〇レジスタさんとはやっている?
公式戦ではゼロで、練習試合ではやっているんですけど。
ただ、そのときより明らかにフィジカル能力が上がっているので。
〇今大会5年生がけっこう出ていますけど、今日も芳賀君(芳賀廣人)、成瀬君(成瀬文哉)も出ていましたけど、彼らのパフォーマンスはいかがですか?
今の試合は5年生3人が大活躍をしてくれたので。
本当に力はあるので。
ただ、まだ3人とも技術が6年生のレベルではなくて。
でもそうじゃないフィジカルの部分で大きかったり、速かったり強かったり。うまく試合で出してくれたかなと思います。
〇フィジカルに技術がのってくるとさらに楽しみな部分がありますよね。
そうですね。やっぱり6年の時に技術がうちのクラブはすごく伸びてくる部分があると思うので。
この1年、成長がすごく楽しみですね。
〇勝ったことで、強い相手とまたできる。この経験はどうですか?
これが面白くて。僕たちが思い描いている姿があんまり宿舎では見れていなくて。
昨日は全然落ち込んでいないし。
今日は1個勝って、調子に乗り始めて。なのでいい意味で調子に乗って。自分たちで。
今日みたいな試合ができたら。調子に乗りながらフロンターレらしいサッカーをできたらと思います。
〇サポーターから「直哉フロンターレ」というコールもありましたけど、そういったサポーターの方に。
今の試合から太鼓での応援が始まり。
選手たちも相当勇気づけられて、自然と得点が入ったらそのサポーターのほうに走る姿とか、「フロンターレらしい光景だな」と思うので。
ぜひ明日も応援してもらえたら子どもたちも調子に乗ると思うので。
お願いします。
◇フロンターレU12 – レジスタFC / 全日本U12サッカー選手権大会準々決勝

前半1-1 後半0-0 計1-1 PK3-2
得点:山本暖大(フロンターレ) 鈴木陽太(レジスタFC)
フロンターレの先発:1チケ立野オケチュク 26成瀬文哉 3山村兜馬 5下地勇人(c) 13戸部心暖 10新堀葵 11l桑原大河 18崔雲沧
交代:桑原→6岡西春樹 戸部→4山本暖大 岡西→桑原
控え:16本野良一 2大野隆ノ介 7佐藤雄吾 8浅井玲央 9久保田創大 15芳賀廣人
「オケチュクは止められると信じていたので。本当に止めてくれたので良かったです」
FP10 新堀葵

〇同点ゴールのフリーキックはどんな意図をもって蹴りました?
相手は大きい選手が多いので。
大きい選手はけっこうファーに寄っていたので。
フロンターレの4番(山本暖大)に合わせるような感じで。
〇プラン通り?
いつもヘディングで決めているので。
暖大に合わせました。
〇先制点を取られた後は、みんなでどんな話をしましたか?
まだ試合は終わっていないから、しっかりハーフタイムも試合中もみんなで声をかけて、まだ1点取られただけだから切り替えろとか、いい声掛けをしていました。
〇後半からもけっこう厳しい試合展開でしたけど、どうでした?
相手もけっこう厳しく来るので。けっこう勢いがあるチームなので。
自分たちのバックの選手もしっかり守ってくれたので。
あとは自分が点を決めたかったんですけど。
決められなくてちょっと悔しいです。
〇仕掛けて前に行くことはできていたけど、決めたかった?
決めたかったです。
〇PK戦は1人目でしたけど、緊張などはどうでした?
最初、自分が決めないと流れに乗っていけないので、「絶対に決める」っていう気持ちで蹴りました。
〇山村君が決められなかった後のセービング、どうでした?
オケチュクは止められると信じていたので。本当に止めてくれたので良かったです。
〇勝った瞬間はどうでした?
本当にうれしかったです。
〇準決勝はどんな試合にしたいですか?
さっきと同じでかなり拮抗した試合になると思うんですけど。
そこで気を抜くんじゃなくて。しっかり自分たちのプレーを出してチーム一丸となってやっていきたいです。
〇フロンターレのサポーターの方に、あとは家族の方にメッセージをお願いします。
次の試合も勝って、決勝も勝って優勝するので引き続き応援をお願いします。
フロンターレU12 – ソレッソ熊本U12 / 全日本U12サッカー選手権大会準決勝

前半0-3 後半0-2 計0-5
得点:福田海士2 高津蒼生 山口夢友 松田在真(ソレッソ)
フロンターレの先発:1チケ立野オケチュク 3山村兜馬 5下地勇人(c) 10新堀葵 13戸部心暖 11桑原大河 6岡西春樹 18崔雲沧
交代:岡西→4山本暖大 戸部→26成瀬文哉 崔→15芳賀廣人 成瀬→岡西 崔→戸部 山本→9久保田創大
控え:16本野良一 2大野隆ノ介 7佐藤雄吾 8浅井玲央
「足が速くて強くても、自分たちみたいに小さくても勝てるっていうことが分かったので。
今年のように、近づけるように頑張りたいです」
FP26 成瀬文哉

〇どんな大会でした?
チームで戦って、勝てたときはうれしかったし。負けて悔しいけどまた来年、頑張りたいです。
〇5年生ということでまた来年もありますけど。この経験をみんなにどう伝えたいですか?
絶対来年は行けるように。強い気持ちで伝えたいです。
〇今日は準決勝、どんな気持ちで臨んだんですか?
途中から自分は入ったので、チームの流れを変えるとか。点を取れることを思いながら入りました。
〇自分の中で今日の出来はどうでした?
良くなかった。個人的にもチーム的にも1対1で負けていたので、結果がこんなに差が出たのかなと思います。
〇レジスタ戦はオフサイドを何回も取っていて良かったんじゃないですか?
あの試合は、けっこう裏に蹴ってくると知っていたので。
ラインとか、みんなで備えてやっていました。
〇下地先輩や山村先輩とうまくできた。
はい。
〇来年はこの経験を生かしたい?
はい。来年は勝てるように、この経験を生かしていきたいと思います。
〇どういうところを伸ばしたい?
個人もそうですけど、やっぱりみんなで戦ってみんなで勝てるように。一人一人の気持ちの部分とか。
合わせられるように声をかけたりとか。意識していきたいです。
〇ここまで応援してくれた保護者やサポーターの方にどんな言葉をかけたいですか?
まずはありがとうということと。来年は自分たちがこれよりもっと勝てるように頑張るということを伝えたいです。
〇5年生の試合ではFWをやることもあると思うんですけど、どちらの方がいいですか?
最近はバックのほうが多いんですけど。
自分的にはバックのほうが好きで。
トップでもいいんですけど。今はバックで頑張っているっていう感じです。
〇今大会、前が強力なチームと戦ったと思うんですけど、それはどうでした?
足が速くて強くても、自分たちみたいに小さくても勝てるっていうことが分かったので。
今年のように、近づけるように頑張りたいです。
〇今大会の経験は生かしていけそうですか?
生かしたいです。
〇今年を振り返っていかがでしたか?
6年生がいろいろ教えてくれたことに感謝だし。コーチにも感謝したいです。
「彼らがこの先のサッカー人生で必要な経験がいろいろと積めたかなって思います。
『まだまだチームとしてもクラブとしてもうまくなんなくちゃいけない』っていう思いがあって。
それを実感できたのかなって思って。この先のサッカー人生。生かしてもらいたいと思います」
大田和直哉監督

〇レジスタFC戦はラインを高くしていたのは狙いをもってやっていたんですか?
何試合か見た時に柔らかいボールをアバウトに入れてきていたので。
そこで大きい選手にやられてしまうので。
ラインコントロールはしっかりしようという話はしました。
〇選手を信じてやっていた?
PKでの失点だけでとどまったということは、すごくうまく戦えたということだと思います。
〇鳥栖戦に続いて先に点を取られて。でも気落ちせずに点を取り返すことができた。そのあたりの勝負強さはどうでした?
失点することは想定内ではあったんですね。
もしかしたら大きい子にクロスからやられることもあったと思いましたし。
想定していなかったのは、レジスタを相手にまさかヘディングで取れるかということで。
それが昨日(ラウンド16、リバースFC戦で)PKを外した暖大(山本暖大)だったので。
そういうところですごい気持ちが入っていたのかなと思います。
〇この準決勝に向けて、時間は短かったとおもうんですけど、どんなことをしてきたんですか?
ここ2試合、体が強い相手が続いて。
レジスタは絶対的な強いエースがいて。
(ソレッソは)サイズ的にもタイプ的にも同じようなタイプで。
相手よりもボールを持って。しっかり崩すようなサッカーをしようという話をして入りました。
〇前半3失点だったことは想定外だったと思うんですけど、後半はやり方を変えていい入り方をしていたように見えた。どういうことをしたんですか?
ポジションは変えてなくて。マークの付き方をちょっと明確にして。
とにかく入りは良かったと思うので。1点取ればと思ったんですけど。取りきれなかったのは最後の質のところと思います。
〇もうちょっとできたという気持ちもあると思うんですけど、どんな大会でした?
想像していないことがたくさんある中で、彼らがこの先のサッカー人生で必要な経験がいろいろと積めたかなって思います。
「全国大会ってこういうところなんだよ」って。
やっぱり「まだまだチームとしてもクラブとしてもうまくなんなくちゃいけない」っていう思いがあって。
それを実感できたのかなって思って。
この先のサッカー人生。生かしてもらいたいと思います。
もう一個は行きたかったですけどね。
僕が大好きなアカデミーの元コーチの今野さん。今野章さん。(現ベガルタ仙台ヘッドコーチ。フロンターレU-18の監督、フロンターレU-15、フロンターレU-15生田のコーチを務めた)
育成で一番いい結果は全部準優勝だと言っていたことがあって。
〇鼻をへし折られるなら決勝のほうがいい?
そうですね。
〇九州の2チームにやられてしまいましたけど。
そうですね。この大会に入る前に大阪のチームとやって。
そこも1-8で負けたりとかして。
地域によっていろいろ違いがあって。海外まではいかないですけど。
そういうのを味わえたのはすごく良かったのかなと思います。
〇最後涙も出ていましたけど。
自分でもびっくりしているんですけど、今年1年すごい大変だったし。
それが出てきたのかなと。
でもこの歳でこんなエモーショナルな体験ができることに感謝したいなって。
負けて涙が出るなんて思ってもいなかったので。
子どもが生まれたぶりに泣きましたね。
〇子どもみたいなものですね。
かわいい彼らにいい経験をさせてもらいましたね。
〇下地君最後にあいさつをしていましたけど、立派でしたね。
そうですね。僕もそこでウルっときたし。
フジパンの関東大会(フロンターレU-12は準優勝)も山村兜馬が話をしたんですけど、そこでも「何で勝たせてあげられなかったのか」と後悔したし。
そういうところで選手育成ができているっていうのは、成長を感じる部分もあって。
そこはすごく誇りだと思います。
〇選手の家族のみなさんも、うまく巻き込んでいるというとちょっと言い方が悪いかもしれないですけど、一体感を感じていて。
去年がすごかったんですね。
今年は親とも話して。「去年とは違いますよ」というところだったんですけど。
ワーチャレ(U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ)の鳥栖戦とか。
みんなユニホームを着て応援してくれて。今回も日に日に声が増してきて。
サポーターのみなさんに引っ張ってもらって。
本当に一致団結して、素晴らしい良いチームになれたと思うので。
そこは本当に感謝したいと思っています。
〇PK戦で勝ったときに、オケ君(チケ立野オケチュク)が監督のところに行ったりして。ああいうところもすごい良いなと思うんですけど。
もっと活躍してもらいたかったですけど。
ただ、レジスタ戦の集中力は彼の持っている、本当の意味での力を出してくれたと思うので。
最後はちょっと集中が続かなかったなというところがあるので。ここから先、そこは持続できるようになればと思います。
〇監督としても出たい大会、(選手を)出させてあげたい大会だったと思うんですけど、振り返ってみてどうでしたか?
ここでしか経験できないものがあると実感しています。
5年生3人もけっこうこの大会に絡めたので。
彼らもこの大会に来年出たいっていう思いをチームに広めてくれると思うし。
いい意味でフロンターレを彼らが継承していってほしいと思います。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
「サポーターの力ってすごいな」っていうのを監督の立場からも実感できたので。
ぜひこれからもフロンターレのアカデミー。今年は終わりますけど、さらなる飛躍の年になるように。
ぜひアカデミーの応援も来ていただいて。やっぱり足を運んでもらえると力になるので。
一人でも多く来ていただいたらありがたいです。
◇
選手スタッフはもちろん、選手の家族も含めて、一つのチーム。
2025年の川崎フロンターレU-12は、そう強く感じさせられるものがありました。
サポーターやU-12の後輩、U-18やU-15といった先輩たちからの後押しも受けて、全国大会出場を決め、全国大会でも、苦しい状況でも最後まで戦い抜いて、逆境を跳ね返していくその姿を見守ることができたのは、とても幸せなものがありました。
2026年、ひとつ学年が上がった選手たちがどういった姿を見せていくのか。
とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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