10月5日拓殖大八王子国際キャンパスサッカー場では関東大学サッカーリーグ2部第14節、拓殖大 vs 早稲田大が行われ、拓殖大は川崎フロンターレU-18出身、SC相模原加入内定、キャプテンを務めるMF田鎖勇作がDFとして先発。3バックの中央でプレーしました。



第9節以降、5連勝。勝ち点を24まで積み上げ、さらなる上位進出を狙う4位拓殖大と、勝ち点27、2位早稲田大との一戦は、お互いにそのスタイルをぶつけ合う熱戦に。
拓殖大が後ろからのビルドアップから、エリア近くでプレーする時間をつくれば、それに対し、早稲田も体を張った守りで対抗。サイドに展開し仕掛けからチャンスを創出。
田鎖もゴールへ迫る早稲田に対し、粘り強く体を張り、何度もボールを奪取。鋭い縦パスを入れ、後ろから攻撃のリズムをつくっていきます。
しかし、早稲田大は、22分にカウンターから伊藤猛志がゴールを決め、先制。

その後は拓殖大も早稲田大もゴールに迫る場面をつくるも、ともにゴールはなく、0-1。早稲田大がリードして前半はタイムアップ。
後半は拓殖大が山口輝星が背後を何度も取るなど、エリア前で人数をかけた攻撃をつくる場面をつくると、23分には松村拓実が決めて、1-1。拓殖大が同点に。

その後も拓殖大がエリア近くでの場面をつくるのに対して、早稲田大が体を張った粘り強い守りで対抗。田鎖も多くボールに触れて、最後尾から攻撃のリズムをつくり、早稲田大がボールを高い位置でカットする場面では、カバーリング。

しかし、39分に早稲田大が右クロスから放ったシュートを拓殖大がライン上で阻んだところ、こぼれ球を拾った高橋博和が決め勝ち越し。

拓殖大はさらにゴールをうかがう早稲田大の攻めを、田鎖やDF3井上恋太朗のカバーなどでしのぎながら、フリーキックを得る場面をつくるもゴールにはつながらず。
試合は、1-2。早稲田大が勝利しました。


SC相模原への加入が決まった後は、JFA・Jリーグ特別指定選手としてJ3リーグの3試合に出場。Jリーグの舞台にも立った田鎖勇作。
試合後に話を聞きました。

〇お疲れ様です。まずは試合について率直な感想などをお願いします。
まずチームとしては5連勝していて。
6連勝を目指していたというところで。対早稲田ということで、今まで以上に上位の相手だったので。
なおかつ3ポイント差だったので。チームとしても「絶対に勝ちたい」っていう気持ちで臨んではいたんですけど。
1点前半で取られてしまって。後半追いつけたことは良かったんですけど。
やっぱり最後は自分たちの甘さというか。そこが早稲田さんとの差、というのは感じました。
〇途中までは拓殖大ペースの時間があって。「だいぶやっているサッカーに自信を持ってやっているのかな」と感じたんですけど、どうですか?
前期は、ちょっと新しいことにチャレンジをしているので。ちょっと模索しているというか。
自分たちのサッカーをできてはいましたけど。
まだ成熟していないというか。そういう部分はありましたけど。
後期になってからだんだん自分たちのサッカーが成熟しだして。後期開幕で6-0で勝って。(9月21日、第12節國學院大戦)
4-1とか。(9月28日、第13節立正大戦。田鎖も1ゴールを決めた)
点を多くとれている部分もあったので。そこは自分たちの強みとして良かった部分ではあったんですけど。
やっぱり(今日の)相手は後期始まって初めての上位の相手でしたけど。
やっぱりそういう相手に「どう点を取るか」とか。「じゃあ相手が優位になったら自分たちのサッカーができるか」ということを、もう一度。
まだ駒澤とか、法政とか残っているので。(第14節終了時点で法政大が勝ち点33で首位。駒澤大が勝ち点31で2位。拓殖大は勝ち点24で4位)
もちろん、ほかもありますけど、試合が。
そういうところで自分たちの力を発揮できるようにしていかないと、やっぱり1部昇格だったり。
2部優勝することは難しくなってくるのかなということは感じました。
〇上位のチームに勝つためにはもっと個々がレベルアップすることが必要になってくる?
そうですね。ゴールを奪うところもそうですし。守備の最後、守り切るところだったり。
やっぱり、まだ隙があるのかなっていうのは。負けていますし。
そういうところがあるのかなって感じているので。また練習からそういうところを意識できればと思います。
〇自分自身のプレーについてはどうですか?
相模原(SC相模原)のほうではシャドーだったりボランチをやらしてもらっているなかで、こっちではセンターバック。スリー(3バック)の真ん中を任されていますけど。
自分としては成長できる部分もあると思うので。
守りの予測の部分だったり。攻撃でも後ろからつなぐチームなので。
前を見たり。ビルドアップのところでは、「生かしていけるのかな」というのは感じているので。
〇相模原に決まって、試合にも出ましたけど、自分のプレーについてはどう感じていますか?
デビュー戦(8月23日第24節ギラヴァンツ北九州戦で先発出場、〇1-0)がまずはシャドーだったので。びっくりする部分はありましたけど。
やっぱりプロになって。監督に求められていることだったり。
その、自分の特長だったりをどこのポジションでも表現していかないといけないので。
そういう意味では、自分の止める、蹴るの技術だったり。
守備力だったり。予測だったり。そういうところはうまく適応しながら、デビュー戦もうまくプレーできたので。
2節目の大阪戦(8月30日第25節FC大阪戦、〇2-0)もフル出場できたんですけど。
自分の持ち味のセカンドボールだったり。守備の戦うところだったり。攻撃でテンポつくるところだったり。
そういうところは90分間通して。勝利できましたし。
自分自身も手ごたえは3試合の中で感じれた部分はあったので。
本当にいい、貴重な時間だったかなって思います。
〇デビュー戦は高吉君(ギラヴァンツ北九州のMF高吉正真、フロンターレU-18→桐蔭横浜大)がいましたけど。何か話はしました?
選手入場の時に向こうからあいさつをしてもらって。それぐらいですけど。
そこまで会話はないですけど。「がんばろうね」という感じでした。
〇ゆかりのある選手とJリーグで対戦することも楽しみですよね。
そうですね。やっぱりやってきた選手とプレーできるっていうことは燃えますし。
やっぱり「負けたくない」っていう気持ちはあるので。
そういう部分では楽しみです。
〇相模原でどういう選手になりたいですか?
個人としてはJ3というカテゴリーですけど。
やっぱりここから試合に出て。自分の特長というのを最大限生かして。
主戦場はボランチとして多分見ていると思うので。
攻守にわたってアグレッシブなプレーというのをお客さんに見せながら、自分もどんどん上に上がっていけるように頑張っていきたいなと思います。
〇相模原のプレースタイルは自分と合っていたりしますか?
相模原のプレースタイルは、けっこうボールを大事にするチームなので。
ボランチだったり、シャドーだったり流動しながらボールを受けたり。
けっこうボランチとかシャドーは自由に動き回れるというか。
そういう部分はあるので。自分としては、バランス、守備だけじゃなく攻撃で、アシストだったりゴールというのはやっぱりプロになったら、もっと。
「目に見える結果を出さないといけない」と感じているので。
そういうところを意識しながら、さらに上にステップアップしていけるように今から頑張っていきたいと思います。
〇相模原のサポーターの方にメッセージをお願いします。
ギラヴァンツ北九州戦とFC大阪戦と、長野パルセイロ戦に出させてもらって。
まずは応援ありがとうございました。
今は大学でプレーすることになりますけど。
いつ呼ばれてもいいように、大学でしっかり結果を出しながら、また相模原で試合に出たときにゴールやアシストだったり。
ピッチで活躍しているところを見せられるように頑張りたいと思います。
これからも応援よろしくお願いします。
〇フロンターレのサポーターにメッセージをお願いします。
まずは相模原に内定しました。
フロンターレには大学卒業して戻ることはできませんでしたけど。
目指すところは変わっていないので。
ここからJ3でまずはしっかり結果を出して。
またフロンターレに戻って。活躍できるように頑張りたいと思います。
応援よろしくお願いします。
◇
中2日で行われた10月8日の関東大学サッカーリーグ2部第15節、山梨学院大戦では、拓殖大は0-2、2連敗に。
勝ち点は24のまま、順位も6位まで下がり、一歩後退。自動昇格圏の1位法政大(勝ち点36)や2位駒澤大(勝ち点32)、1部の10位のチームとの入れ替え戦へ進める3位の早稲田大(勝ち点30)との勝ち点差も広がりました
それでもリーグ戦の残り7試合では、法政大や駒澤大、4位産業能率大や5位神奈川大と上位のチームとの対戦も残している拓殖大。
積み上げたサッカーにさらに磨きをかけ、それを表現することができれば、目標とする1部昇格への道も開けてくるはずです。
来季加入が決まっているSC相模原での経験もチームに還元し、さらにJリーグの舞台で目に見える結果を残すために日々のトレーニングに取り組んでいる田鎖。
残りのシーズンでどんな結果を残して、これからにつなげていくのか、とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.