「3年間いろんなことを学んで、人としても成長できたと思いますし。このチームであと1試合やりたかったなって、本当に思います」 / DF榎本司


1月10日、MUFGスタジアム(国立競技場)では、全国高校サッカー選手権大会準決勝が行われ、第1試合では尚志と神村学園が対戦。

川崎フロンターレU-15出身、尚志のDF榎本司(3年)が右SBとして先発しました。

 

試合は、5分榎本のフィードから、右サイド、高い位置へ抜け出したFW9根木翔大がクロスを送るとFW11岡大輝がヘディングで決めて、尚志が先制。

その後も尚志の守備陣が、神村学園の3トップを良く抑え、24分には右クロスからFW7臼井蒼悟がポスト直撃のゴールを放つなど、チャンスもつくりながら、前半を1-0で折り返し。

後半も、神村学園の3トップに対し、尚志の4バックがうまく対応。

15分には臼井がカットインから決定的なシュートを打つなど、ゴールに迫る場面も。

しかし、28分、神村学園はDF8荒木仁翔の左クロスからFW11徳野楓大が頭で決め、1-1に。

試合は90分では決着はつかず、PKに。その結果、神村学園が9-8でPK戦を制し、決勝へ進出。

尚志は3位で大会を終えることになりました。

 

試合後に榎本司に話を聞きました。

 

 

 

榎本司選手



〇試合を振り返ってみて。

想像以上に持たれてしまったというのと、個人としては「もっとできたはずだ」と今は思っています。


〇神村学園の攻撃陣については?

攻撃陣3枚が強力ということで、4バックとしてあの3人を抑えるということが自分の役目だったと思いますし。

その中で攻撃参加というのは監督からも言われていて。自分のところが前半から後半までを通して空いていたというのがあったので。

もっと攻撃に絡むプレーをしたかったというのはあります。


〇フィードが先制点につながったことについてはどう感じていますか?

監督からは「最初の10分は前に」と言われていたので。

自分がボールを持った時には最初に前を見るということは意識していたので。「翔大(根木翔大)なら追いついてくれるかな」と感じて長いボールを出したら本当に翔大が追いついてくれたので。翔大と岡(岡大輝)には感謝したいです。


〇選手権を総括してみて、いかがですか?

自分はこの大会では得点というのにこだわっていきたいと思っていましたし。

攻撃的サイドバックとして、そういうところにはこだわっていきたいと思っていましたけど。

今大会を通しては得点には1点も絡めていないですし。

もっともっと攻撃のクオリティーを高めていかないといけないと思います。


〇大学は?

法政大学です。



〇いい選手も多いと思いますし、いい(ポジション)争いになるんじゃないですか?

そうですね。レベルの高い環境でできると思うので。いろんなものを吸収して自分のものにして4年間でプロになれるように。

もっともっとやらなきゃいけないと、今日の試合で感じました。


今日の対戦相手にもプロに内定している選手がいて(DF中野陽斗がいわきFC、MF福島和毅がアビスパ福岡、FW徳野楓大がFC町田ゼルビアに加入内定)。

自分もプロに(練習参加に)行ったんですけど。

プロ内定者との違いというのを感じましたし。

4年間で自分の努力しなきゃいけない部分というのも見えてきたので。

そういうのを克服してさらにレベルアップしてもっと成長したいと思います。


〇フロンターレに帰りたいという思いもある?

そうですね。フロンターレでやるのが夢なので。将来フロンターレでやりたいと思っています。


〇インターハイでやった相手だったと思うんですけど(準決勝で尚志と神村学園は対戦。神村学園が2-1で勝利)。その時と比べて成長を感じる部分はありますか?

インターハイは本当に何もできなくて。ずっと持たれているという感じで。

自分としても何もできなかったというのがインターハイの感想ですけど。

今日はチームとして、できた部分も多かったですけど。多くボールを持たれてしまって。

尚志らしいサッカーというのは、もっとできたんじゃないかと思っていて。

でも、チームとして狙いを持った守備のはめるところだったり。得点を取ることはできたんじゃないかと思います。



〇生まれ故郷から離れて、福島で3年間やってみて、どうでした?

まずは3年間、福島で寮生活をしたという部分で感謝していますし。

その中で自分は3年間いろんなことを学んで、人としても成長できたと思いますし。

このチームであと1試合やりたかったなって、本当に思います。



〇試合後に仲村監督が福島の人のためにも、という話をしていたんですけど、榎本選手自身はどう感じていますか?

震災は僕は経験していないですけど。

やっぱり今でも完全には直っていないところがあったり。

その中でも尚志高校にたくさんの寄付や応援がなどが届いている中で、「自分たちができるのはプレーで勇気や希望を与えることだ」と思っていましたし。

そういう面でいったら、ベスト4というのはたくさんの人に勇気や希望を与えられたのかなと思っています。



〇国立の舞台というのは目指してきたところだと思うんですけど、立ってみてどうでしたか?

あまり国立、国立というのは自分は意識していなくて。

「神村を倒したい」っていう思いでここまで来たので。

国立に立って、少し緊張はしたんですけど。

今は、神村に勝てないというのが、今は悔しいです。


〇「もっともっと成長したい」というきっかけになりそうですか?

そうですね。インターハイを経験して「自分は成長しないといけない」と感じていたので。

選手権で対戦できて、その中で今日は何もできなかったなって。もっともっと成長したいと思いました。


〇大学に進学するとまた、フロンターレの仲間ともできると思うんですけど、それについてはどう感じています?

やっぱり3年間やっていないだけで、相当レベルも。僕もそうですけど。

みんなも高くなっていると思いますし。大学でマッチアップとかする選手も増えてくると思うので。

そういう選手たちに「自分はこれだけ成長したぞ」と思ってもらえるような活躍をしたいです。



〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか。


ベスト4っていうかたちで終わってしまって、個人的には満足はいっていないですけど。

これから4年間で自分もレベルアップをして、フロンターレに帰りたいと思います。

よろしくお願いします。


 

 

U-10時代から育ったフロンターレを離れて、3年。

寄付や応援というかたちで支えてくれる福島の人々の思いも感じながら、3万4834人という観衆を集めた国立で、堂々とプレーするその姿を見られたことはとても幸せなものがありました。

再び関東に戻り、フロンターレ時代の仲間たちとも切磋琢磨する中で、攻撃的サイドバックとしてどう成長していくのか。

とても楽しみにしています。

 

 

(文中敬称略)

 

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