4月29日等々力陸上競技場では、プリンスリーグ関東第4節が行われ、川崎フロンターレU-18がFC東京U-18と対戦。両クラブの次代を担う選手たちが平成最後の等々力での試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第4節 vs FC東京U-18】
4月29日(月)キックオフ 等々力陸上競技場 くもり 1245人
プリンスリーグ関東では、2014年11月以来の対戦となるフロンターレとFC東京。その際も等々力で開催され、大怪我による欠場が続いていた三好康児が復帰後初ゴールを含む2得点を決め、キャプテンを務めていた板倉滉のゴールもあり、フロンターレが4-0で勝利しています。
2分け1敗のフロンターレの先発は、GK21川合我空、最終ラインは右からキャプテンの5森璃太、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、ボランチは18戸水利紀、8山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF7中島大成、前線には20鈴木大登、10宮城天。
3連勝で首位を走るFC東京の先発は、GK30野澤大志ブランドン、最終ラインは右から5森田慎吾、2木村誠二、3岡哲平、キャプテンの6バングーナカンデ佳史扶、ボランチは7金誠敏、17常盤亨太、右MF20安田虎士朗、左MF12大迫蒼人、前線には11宮田和純、10小林里駆。
先程まで行われていた斎藤旗争奪川崎市春季少年サッカー大会の際と同様、空には雲が立ち込める等々力陸上競技場。それでもバックスタンドやゴール裏には、フロンターレやFC東京の選手の家族らやサポーターが集まり、チャントやコールで選手たちを励ますなか、試合は始まりました。
立ち上がり、フロンターレは、宮城が鈴木大登を走らせる浮き球を入れたり、森が前へ動き出していく鈴木へフィードを入れ、宮城がセカンドボールを拾い、そこからサイドへつけるなどしながら、最終ラインを高め、コンパクトに。
有田が右サイドから斜めにエリア前に動き出していくなどしていくと、3分にはエリア外右でルーズボールを拾った宮城がミドルシュート。ゴールには結びつきませんでしたが、いいかたちで試合へ入っていきます。
FC東京の前線、小林へのボールを道間が体を入れ、マイボールにするなどしていくフロンターレ。FC東京はさらに小林のパスを受けた安田がドリブルで仕掛けて、ゴールへ迫ろうとしていきますが、神橋が粘り強く対応。後ろで道間や栗田、山内らが多くボールに触れ、動かしに。6分には有田が右サイドから中央へ持ち込みますが、FC東京の最終ラインは堅く、シュートはブロック。
神橋がエリア内へ抜け出そうとする宮城を狙い、クロスを入れるなどしていくフロンターレでしたが、なかなか決定的なものとはならず。
一方のFC東京は、11分には右サイドのセンターライン手前付近でフリーキックに。金が左足でエリア内へボールを入れると、遠いサイドでボールをおさめた宮田がシュート。しかし、フロンターレも体を張り、これをブロック。
さらにいったんはフロンターレがボールをものにして、中央へつけたところをFC東京が奪い取り、エリア前の小林へボールをつけていきますが、フロンターレは山内が寄せて奪い返し、シュートは打たせず。14分にはまたもFC東京、中央から右へ展開。安田、森田と渡り、森田が高い位置で折り返すも栗田がブロック。左へ流れたボールを拾い、FC東京はクロスを入れていきますが、川合がキャッチ。次第に攻められる場面が増える中で、フロンターレは落ち着いた対応を見せていきます。
宮城も時には後ろへ下り、戸水や森とかかわり、ボールを回す時間をつくっていくフロンターレ。機を見て前からボールを奪いにいくと、15分には中島が高い位置で奪い、エリア前の鈴木へ。鈴木のパスに、右サイドの高い位置へ抜け出した森が折り返すも、FC東京の寄せが速くシュートには至らず。
直後にはFC東京、エリア外左でファールを受け、フリーキックを得ると、森田が右足で入れたボール、最後は遠いサイドで岡が合わせるも上に。
攻守は入れ替わりフロンターレも、17分にはエリア外正面で宮城がマイボールにし、エリア内へ抜け出そうとする鈴木を狙い浮き球を入れるも野澤大志ブランドンがセーブ。
FC東京は最終ラインからも前線へボールを入れ、ゴールをおびやかしに。21分には木村のフィードに、宮田が左サイドへ流れ、ボールをおさめると、最後はエリア外左、金がミドルシュート。ニアをとらえるも川合が好守で阻み、左コーナーキックに。森田が右足で入れたボールは、直接ゴールを襲いますが、ラインを割り、枠をとらえられず。
FC東京の攻勢は続き、26分には浮き球に宮田がエリア左へ。これをフロンターレがしのいで左コーナーキックとなると、森田が蹴ったボールは、今度は直接ゴールへ吸い込まれていきますが、FC東京にファールがあり、得点とはならず。
川合のボールを宮城が左サイドでおさめ、そこから右へ展開したり、戸水がボールを奪い取るなどする場面をつくるものの、なかなかゴール前にはいけないフロンターレ。それでも守備に転じると、左サイドから仕掛けてくる小林に対して、戸水や山内がうまく寄せ、ボールを奪い取ったり、木村のフィードを高い位置でおさめた大迫が折り返しのボールを入れようとするところでは、森がブロックしたりするなど、集中した対応を見せていきます。
30分すぎには有田を前線、鈴木を右MFと位置を入れ換え。栗田が宮城を狙い、フィードを入れるなどしていくと、32分には山内がパス交換からエリア前に。シュートはゴール右をとらえますが、FC東京の守備が阻み、惜しくも決まらず。
直後にはFC東京、最終ラインからのフィードに宮田がエリア左へ。それに対して道間がうまく体を入れ、ボールを奪い取りに。35分には左サイドからバングーナカンデがエリア前に仕掛け、FC東京がゴールへ迫ると、最後は正面で小林がシュートを打つも枠外。さらに小林が右サイドからエリア前に仕掛けていくも栗田が詰め、こぼれ球を拾った金がミドルシュートを打つも上に。
攻勢をしのいだフロンターレは栗田の縦パスを受けた有田が左サイドから右サイドへ動いたり、山内が縦へ持ち上がったりし、ラインを高めながら再びゴール前に。42分には戸水がエリア右、鈴木を狙い、スルーパスを出しますが、FC東京の読みも良くカット。さらに道間がボールを持ち上がり、右へ展開すると、森がエリア内、有田を狙い、折り返すもここでもFC東京の守備に阻まれ、シュートは打てず。
一方のFC東京も44分には、宮田がエリア右へ。しかし、フロンターレは中島が戻りボールをカット。さらに左サイドから宮田が仕掛けるも道間が阻み、左コーナーキックに。またも森田の鋭いボールがゴールをおびやかすも、ラインを割り、得点とはならず。
前半は0-0でハーフタイムとなります。
後半フロンターレは再び有田が右MF、鈴木が前線へ。立ち上がりには、FC東京が右サイドからの攻めに。最後はエリア正面右、宮田がシュート。ニアをとらえますが、川合が好反応を見せ、弾き出してゴールは許さず。
フロンターレは、宮城が中央へ下り、中盤を助けてセカンドボールを拾いに。攻め急がず、ボールを回しながら機会をうかがうと5分には山内、宮城と縦へパスを入れ、最後はエリア左、鈴木が抜け出すもオフサイド。直後には、FC東京、中央で宮田がカットし、エリアに向かい仕掛けていきますが、道間が粘り強く対応。ボールを奪い返していきます。
さらにバングーナカンデの鋭いクロスでシュートに結びつけていこうとするFC東京。フロンターレは、栗田が頭でクリア。最後のところで決定的な場面とはさせず、しのいでいきます。
木村や岡が時には前に持ち上がり、押し込んでくるFC東京。それに対して、フロンターレは高い位置でボールを奪いに。7分には鈴木がカットし、エリア近くで宮城がボールをキープ。リターンを受けた戸水が正面でミドルシュートを打つも上に。
岡の正確なサイドチェンジから揺さぶりにくるFC東京。しかし、フロンターレは宮田を狙った浮き球を、栗田が神橋につながるようなかたちでカット。守備から攻撃へつなげようとしていきます。
9分にはFC東京、大迫が仕掛けたところから左コーナーキックに。森田が自らこぼれ球を拾い、左クロスを入れますが、川合がキャッチ。さらにフロンターレが縦へボールをつけようとしたところを狙い、そこからサイドに展開。大迫、バングーナカンデとの連係から迫ってくるFC東京。フロンターレは時には有田が中央へ寄り、ボールを奪いにいくなどしていきます。
フロンターレは、12分、中島に代わり29田中幹大が入り、前線へ。鈴木が左MFに。流れを引き寄せにいったなかで、試合を動かしたのはFC東京。右サイドでファールを受け、フリーキックを得て、金がエリア内へボールを入れると、正面で拾った小林がうまく切り返してシュート。ボールはゴールの中へ。0-1。
開幕から4戦続けて先にゴールを許して、追いかける展開となったフロンターレ。しかし、交代で入った田中幹大がボールをおさめ、そこから前を向いて、有田が右サイドから鋭い動きでゴール前に迫るなどし、山内もエリア内をうかがいに。人をかけ、前に出る時間をつくっていきます。18分には前に出た栗田がミドルシュート。上にそれましたが、最終ラインからも揺さぶりに。
左サイドから仕掛ける大迫には、栗田が対応し、ボールを持ち出し起点になろうとする岡に対して、田中幹大がプレスにいくなど、FC東京の攻めに対峙していくフロンターレ。20分には高い位置で小林がボールをカットし右へ仕掛け、エリア内を狙いスルーパスを出すと、宮田がエリア内へ迫りますが、森がカバー。
さらに岡のフィードに、小林がエリア左へ抜け出しそうになりますが、ボールは川合がものに。すばやく道間へ渡し、攻撃へ転じたフロンターレは、戸水、山内と縦パスがつながり、山内のパスに、鈴木が左サイドからエリア内へ抜け出ようとしますが、GK野澤大志ブランドンが阻み、惜しくもシュートまでは至らず。
さらに戸水の縦パスから有田が中央へ仕掛けるも、これを阻んだFC東京。サイドを変え、小林が左サイドの高い位置へ。リターンを受けた大迫が正面に持ち込むもシュートは森がブロック。
ともに攻守の切り替えの良さを出す場面が続いていくなかで、24分にはフロンターレ、いったんはFC東京にボールが奪われたところを戸水が奪い返し、すかさず浮き球を入れると、エリア内へ田中幹大が抜け出すもオフサイド。さらに神橋、山内、宮城とテンポ良く、パスがつながり、エリア外右から正面に持ち込んだ田中幹大がシュート。ブロックされたところを拾った山内がミドルシュートを打つも左へ。
有田が仕掛けて左コーナーキックを得るなど、FC東京陣内でのプレーを重ねていくフロンターレ。28分には戸水の縦パスから正面で田中幹大がミドルシュート。GK野澤大志ブランドンが弾きながらもセーブ。
たたみかけるフロンターレは、29分には有田が右サイドから中央へ仕掛け、エリア外正面やや左でファールを受け、フリーキックに。宮城は直接狙うもブロック。
一方のFC東京も、34分には右から宮田が持ち込み、シュート。こぼれ球に小林が迫りますが、道間がカバー。
フロンターレはここで鈴木に代わり28小室愛樹が入りボランチ。山内が左MF。さらに左SBの神橋に代わり22岡崎玄。
36分にはさらにFC東京、エリア外正面やや左、距離のあるところでのフリーキック、岡がボールを入れると、フロンターレが処理しきれなかったところを突いて、エリア外左から宮田がシュート。上にそれましたが、ここぞというところでゴールをおびやかしていきます。
栗田、道間が開いてサイドを押し上げ、小室や戸水が縦へボールをつけて、人をかけた攻めにつなげていくフロンターレ。FC東京がエリア付近での強さを見せるなかで、有田がエリア内へ持ち込む場面をつくるなどしていきます。
39分には再びFC東京が岡のフリーキックから正面で金がミドルシュートに持ち込むも、フロンターレはこれをブロックし、マイボールに。森が右サイドから中央へ仕掛け、道間が左サイド、山内へフィードを通すなど長いボールも交えていきます。
41分、FC東京は小林に代わり42野澤零温。
小室や戸水、時には森も縦へつけながら攻めに出ていくフロンターレ。試合はロスタイムへ。45分、戸水、宮城と鋭い縦パスが入り、エリア内に山内が抜け出し1対1に。これを阻まれたところを拾った有田のシュートが決まり、1-1。
遂に追いついたフロンターレは、山内に代わり9宮本ディアウ勇守歩。左サイドで宮本がボールをおさめ、宮城が縦へ仕掛け、勝ち越しのゴールを狙いに。一方のFC東京は、48分には右サイドでのフリーキック、自らこぼれ球を拾った金がクロスを上げると、遠いサイドで常盤が合わせるも上に。試合はタイムアップとなり、1-1。
平成最後の等々力での試合は引き分けに終わり、勝ち点1を分け合うことになりました。
フロンターレはこれで3分け1敗。自分たちの手で流れを引き寄せ、苦しい展開でも打開できるようになってきているように思います。
前半0-0 後半1-1 計1-1
得点:有田恵人(フロンターレ) 小林里駆(FC東京)
フロンターレの先発:21川合我空、5森璃太(c)、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、18戸水利紀、8山内日向汰、11有田恵人、7中島大成、20鈴木大登、10宮城天
交代:中島→29田中幹大 鈴木→28小室愛樹 神橋→22岡崎玄 山内→9宮本ディアウ勇守歩
控え:33青山海 15松永竜之介 17内海太瑚 6澤田泰大 13常安澪
FC東京の先発:30野澤大志ブランドン、5森田慎吾、2木村誠二、3岡哲平、6バングーナカンデ佳史扶(c)、7金誠敏、17常盤亨太、20安田虎士朗、12大迫蒼人、11宮田和純、10小林里駆
交代:小林→42野澤零温
控え:1飯塚欣士 23新良介 28大森理生 14沼田航征 15横田峻希 26上田浩大 9久保征一郎 18青木友佑
(文中敬称略)
写真はかんちさんからもいただきました。ありがとうございます。
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