8月25日は前橋育英高崎グラウンドへ。日本クラブユース選手権や高校総体のため中断されていたプリンスリーグ関東は、再開初戦の第11節。川崎フロンターレU -18は前橋育英との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU -18 プリンスリーグ関東第11節 vs 前橋育英】
8月25日(日)午後4時キックオフ 前橋育英高崎グラウンド くもり時々晴れ
フロンターレの先発は、GK33青山海、最終ラインは右から31高畠捷、15松永竜之介、4栗田悠巨、5森璃太、ボランチはゲームキャプテンの18戸水利紀、8山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF20鈴木大登、前線には26五十嵐太陽、29田中幹大。
前橋育英の先発は、GK1内橋壮一郎、最終ラインは右からキャプテンの63山田涼太、43関礼恩、8稲村隼翔、15相原大輝、ボランチに13大野篤生、その前に19熊倉弘達、60山岸楓樹、右MF47西山蓮平、左MF30倉俣健、前線には7中村草太。
更衣室などが入った建物が新しくなり、これまでとは様子が一変した前橋育英高崎グラウンド。それでも毎年流れるQUEENやフレディ・マーキュリーの歌、さらにピッチの脇に設けられたスタンドやフェンス沿いには多くの選手の家族ら、サッカーファンらが集まるのは変わらない光景。フロンターレ側も多くの選手の家族らが見守り、フロンターレのサポーターがチャントやコールで励ますなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、フロンターレが高畠が高い位置へ田中幹大を狙い、浮き球を入れ、起点をつくろうとするのに対し、前橋育英も右サイドの高い位置へこちらもフロンターレのゴール近くでプレーする時間をつくりに。3分には前橋育英、右サイドでスローインを得ると、山田はロングスローを選択。エリア内へボールが入ると、フロンターレの選手たちの動きが少し止まったところを突いて、正面へ走り込んだ西山がシュートを打ちますが枠はとらえられず。
前橋育英は、前線へ動き出す中村を狙い、浮き球を入れていきますが、栗田が山内へつながるように対応。山内は青山へボールを戻し、落ち着かせに。さらに前橋育英は山岸の右サイドを突くパスに、山田が高い位置へ抜け出しそうになりますが、鈴木が粘り強く対応。
フロンターレは、松永や栗田が多くボールに触れ、高畠が中へ切れ込み左へ展開し、鈴木、森とつなげ、森から受けた山内が右サイド、高い位置でフリーとなった有田へのサイドチェンジを試みるなど、ピッチを広く使い、ボールを回せるようになっていきます。
8分には高い位置で前橋育英、熊倉がボールをカット。そのまま、エリア前に持ち込みますが、フロンターレはこれをブロック。セカンドボールを拾った山内が持ち上がり、ボールは戸水へ。戸水のパスに有田がエリア右へ抜け出しますがオフサイド。それでも切り替えの速さを出し、前へ迫っていきます。
前橋育英もボールをものにしてから前に出るのが速く、9分には右サイドへ流れた中村がクロスを入れますが松永が対応し、シュートまでは至らず。さらに高い位置からプレスをかけ、追い込もうとしていく前橋育英に対し、フロンターレは青山が右サイドの高畠へつながるようにボールを入れ、高畠はこれをおさめて、マイボールの時間をつくっていきます。
12分には前橋育英、内橋のフィードに中村が正面へ抜け出しそうになりますが、森がしぼりクリア。左サイドでのスローインとなり、エリア左へ倉俣が抜け出しそうになりますが、有田が粘り強く寄せ、最後は倉俣のファールに。直後には左サイド、高い位置へ抜け出した相原の精度のよいクロスがフロンターレのゴールをおびやかしますが、青山がセーブ。選手それぞれが集中した好対応を続けていきます。
栗田が五十嵐に縦パスを入れ、五十嵐から左に展開。鈴木から右サイド、有田へボールを入れるなどしながら前に出ていくフロンターレ。17分には田中幹大が右サイド高い位置でボールを奪い、有田へつなげると、ボールは有田からエリア正面の山内へ。山内はシュートに持ち込もうとしますが、前橋育英の守備も粘り強くブロック。
直後には前橋育英、ボールを中央で奪い、倉俣が一気にエリア左へ。しかし、フロンターレは松永が寄せにいき、ニアを狙った倉俣のシュートは青山がセーブ。19分には前橋育英、高い位置でボールを奪った熊倉がエリア右へ仕掛けていきますが、フロンターレはブロック。右コーナーキックに。
西山が左足で入れたボール、稲村が合わせるもブロック。左コーナーキックとなり、山岸が右足でボールを入れるとエリア右で関が折り返しますが、有田がボールを拾い、前線に残っていた鈴木へつなげようとするかたちでボールを入れ、フロンターレはしのいでいきます。
21分にはフロンターレ、前橋育英の浮き球を森が頭で対応、ボールは中央へ寄っていた有田へ。有田はエリア左、鈴木を狙いパスを出しますが、これはクリアされ、惜しくもシュートまでは至らず。直後には前橋育英、相原の折り返しに、エリア右、熊倉が迫りますが、森が山内につなげるようにして対応。23分には、さらに前橋育英、熊倉から右へ展開すると、西山のクロスに遠いサイド、倉俣が飛び込みますが、高畠がカバーしシュートは打たせず。
フロンターレも田中幹大とのパス交換から高畠が高い位置へ顔を出し、有田が右サイドから斜めに仕掛けてエリア前に持ち込もうとするなど、前橋育英陣内での時間をつくり、試合は28分には給水タイムへ入ります。
給水タイム明け、先にゴールへ迫ったのはフロンターレ。30分、山内の縦パスを有田がエリア外正面で受けると、有田のパスにエリア左へ抜け出したのは五十嵐。地を這うようなシュートを放ちますが、内橋がセーブ。
一方の前橋育英は32分、山岸のスルーパスに倉俣がエリア左へ。倉俣の遠いサイドへのクロスは松永がクリア。左サイド高い位置でのスローインに。その流れからエリア左へ抜け出した山岸が正面へ持ち込み、シュートを打つとボールはゴールのなかへ。0-1。先制点は前橋育英へ。
しかし、直後にはフロンターレ。田中幹大にボールを預けた山内が、エリア外正面やや左で再び受けると、ここで前橋育英にファールがあり、フロンターレはフリーキックを得ます。キッカーは山内。直接右足でシュートを放つとボールはゴール右へ決まり、1-1。フロンターレが同点に。
前橋育英も35分には倉俣が左サイドを仕掛けて折り返しますが、松永がクリアし、右サイドでのスローインに。山田のロングスローに、中村が飛び込みますがボールは青山がしっかりキャッチ。
さらにサイドチェンジを受けた倉俣がエリア左へ仕掛けていきますが、高畠が粘り強く対応。前橋育英はさらに41分には中村のパスに熊倉がエリア右へ仕掛けていきますが、山内が戻りカバー。
最終ラインの稲村が縦へ鋭いボールを入れ攻めにつなげようとしていく前橋育英に対し、フロンターレは戸水が寄せて、うまくマイボールに。前半は1-1でタイムアップとなります。
後半、前橋育英は西山に代わり22櫻井辰徳が入り、大野とともにボランチ。熊倉が右MF、山岸は前線へ。立ち上がりには前橋育英、中村がボールをおさめ、山田がエリア正面へ一気に仕掛けていきますが、松永がブロック。立て続けに前橋育英はコーナーキックからゴールを狙いにいきますが、これをしのいだフロンターレは、栗田や森、戸水や山内がボールを動かし、戸水が中央へ動き出す有田を狙い浮き球を入れるなどしていきます。
7分には前橋育英、コーナーキックをしのいだところからカウンターへ。中村が縦へ仕掛けますが、松永がここでも粘り強く対応し、決定的な場面とはさせず。
さらに倉俣の左サイドからの仕掛けに対して高畠が寄せるなどし、うまく対応していくフロンターレ。9分には、栗田の縦パスを、正面でうまく受けた五十嵐から右へ。有田が縦へ仕掛け、右サイドから折り返すとエリア左へ走り込んだ鈴木がシュート。内橋の好守に遭い、得点とはなりませんでしたが、いいかたちに。11分には戸水の縦パスに五十嵐がエリア正面へ抜け出しそうになりますが、ここは前橋育英の守備も粘り強く、シュートにはつながらず。それでもフロンターレはゴールをおびやかすような場面をつくっていきます。
一方の前橋育英も16分には、サイドチェンジを受けた山岸から左へ展開。左から折り返すと、山岸がエリア外左でシュートを打つも枠はとらえられず。
さらに前橋育英は18分、櫻井がエリア左を突くパスを出すと抜け出した山岸はシュート。ボールはゴール右へ決まり、1-2。フロンターレは再び追いかける展開に。
フロンターレはここで鈴木に代わり13常安澪が左MFへ。
追加点を狙おうと、稲村のフィードに熊倉が高い位置へ抜け出し、折り返してくる前橋育英。しかし、フロンターレはしっかりつながるようなかたちで対応し、マイボールの時間を重ねていきます。
21分には五十嵐から右へ展開。有田が仕掛け、右クロス。エリア正面へ飛び込んだ常安のヘディングシュートは枠をとらえますが、内橋が好セーブを見せ、左コーナーキックに。前橋育英はここで中村に代わり40白石郁哉。
フロンターレは戸水が右足でボールを入れると、山内がセカンドボールを拾い、五十嵐が右サイドから折り返すも前橋育英はクリア。ここで前橋育英は相原が負傷し、ピッチの外へ。
そして、26分フロンターレは松永が正面へ縦パスを入れると、エリア内で田中幹大が粘り、五十嵐が正面へ。前橋育英は寄せにいきますが、エリア右でシュートを放ったのは山内。ボールはゴールの中へ。再び追いついたのはフロンターレ。2-2。
前橋育英はここでピッチの外へ出たままだった相原に代わり29中島修斗が左SBに。
直後には前橋育英、中島がエリア左へ抜け出しそうになりますがフロンターレは松永が対応。左コーナーキックに。コーナーキックのセカンドボールをエリア外左でフロンターレがものにしようとしたところでハンドがあったとの判定で、前橋育英がフリーキックを得ますが、櫻井が直接狙ったシュートは枠外。
ここでフロンターレは松永に代わり34田鎖勇作。前橋育英は稲村に代わり32栗原諒が入りボランチ。大野がCBへ。
31分には前橋育英、中島が左クロスを入れると正面へフリーで抜け出した熊倉がダイレクトでシュート。しかし、右へ。
フロンターレは、高畠の縦パスを田中幹大がおさめ、ボールを受けた山内が右サイドへ有田を走らせるなどし前に。前橋育英、山田が高い位置へ抜け出しそうになっても森がカバーし、後ろに戻し自分たちでマイボールの時間にしていきます。
34分には田鎖、有田、戸水とつなぎ、戸水から右サイド、山内へ。山内のスルーパスに五十嵐がエリア右へ抜け出し、折り返すと正面で有田がシュートを打つも内橋がセーブし左コーナーキックに。
フロンターレは、ここで五十嵐に代わり7中島大成が入り左MF、栗田に代わりCBに3道間雄生、常安はトップ下へ。
コーナーキック、戸水が入れたボール、遠いサイドで合わせたシュートは枠をとらえますが、前橋育英はライン上でクリア。
中盤で厳しく寄せ、球際に激しくプレーを重ねていくフロンターレ。38分ファールを受けたフロンターレはすばやくリスタート。山内から右へ展開。有田がエリア外右へ仕掛け、折り返すと正面やや左へ迫ったのは中島。シュートはいったんブロックされるも、自ら拾った中島のシュートはゴール右へ。3-2。ついに逆転したのはフロンターレ。
40分には前橋育英がコーナーキックを得ますが、これをしのいだフロンターレはカウンターへ。常安が縦へ仕掛け、正面の有田、さらには山内とつなぎ、山内のスルーパスにエリア右へ抜け出したのは田中幹大。シュートを放つとこれが決まり、4-2。終盤に入っても守備から攻撃への切り替えの速さを見せていたフロンターレ。それが実り、突き放します。
フロンターレはさらに高い位置で有田がボールをカット、折り返しにまたも中島が迫るなど、攻めの姿勢を見せ、前橋育英が浮き球を入れてきても山内がセカンドボールを回収するなどして、攻める場面をつくらせず。高い位置で中島や戸水が厳しい寄せを見せていきます。
44分には田鎖、山内、田中幹大と縦へつなぎ左へ。中島が左から折り返すと山内がエリア内へ。前橋育英の守備の前にシュートは、打てませんでしたが迫っていきます。
前橋育英がコーナーキックを得そうになる場面でも青山が粘り強くクリアにいき、それをさせない対応をしていき、試合はロスタイムへ。47分には前橋育英、浮き球に正面へ抜け出した白石がシュートを打ちますが、青山がセーブ。
48分にはフロンターレ、山内から右へ展開。有田へ渡り、有田のパスにエリア右へ山内が抜け出しシュートを打つもブロック。さらに突き放すことこそできませんでしたが、最後まで攻めの姿勢を貫き、試合はタイムアップ。4-2。フロンターレは逆転勝利。攻守に見事な戦いぶりでプリンスリーグ3連勝を飾りました。
前半1-1 後半3-1 計4-2
得点:山内日向汰2、中島大成、田中幹大(フロンターレ) 山岸楓樹2(前橋育英)
フロンターレの先発:33青山海、31高畠捷、15松永竜之介、4栗田悠巨、5森璃太、18戸水利紀(c)、8山内日向汰、11有田恵人、20鈴木大登、26五十嵐太陽、29田中幹大
交代:鈴木→13常安澪 松永→34田鎖勇作 五十嵐→7中島大成 栗田→3道間雄生
控え:21川合我空 2神橋良汰 32秋葉拡人 27田中慶汰 9宮本ディアウ勇守歩
前橋育英の先発:1内橋壮一郎、63山田涼太(c)、43関礼恩、8稲村隼翔、15相原大輝、13大野篤生、19熊倉弘達、60山岸楓樹、47西山蓮平、30倉俣健、7中村草太
交代:西山→22櫻井辰徳 中村→40白石郁哉 相原→29中島修斗 稲村→32栗原諒
(文中敬称略)
写真はかんちさんからもいただきました。ありがとうございます。
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