筑波大 – 専修大 / 関東大学サッカーリーグ1部第14節


9月29日は足利市総合運動公園陸上競技場へ。関東大学サッカーリーグ1部は第14節。第1試合は筑波大vs専修大。筑波は川崎フロンターレU-18出身の三笘薫、専修は岸晃司が先発し、U-18で背番号10、背番号9を背負ったかつてのチームメートが、大学のリーグ戦では最後の対戦に臨みました。

【関東大学サッカーリーグ1部第14節 筑波大 vs 専修大】
9月29日(日)午前11時半キックオフ 足利市総合運動公園陸上競技場 晴れ

筑波の先発は、GK21大川圭為、最終ラインは右から14山原怜音、4山川哲史、3角田涼太朗、16三浦雅人、中盤は23知久航介、その前に13岩本翔、6渡邊陽、右に10高嶺朋樹、左にゲームキャプテンの7三笘薫、前線には9犬飼翔洋。フロンターレU-18出身の15池谷祐輔はベンチスタート。

専修の先発は、GK23中村将、最終ラインは右から25遠藤光、キャプテンの4西村慧祐、2古屋誠志郎、ボランチは15林一輝、5鹿沼直生、右に16坂西望、左に6笛田翔、2シャドーに7岡本勇輝、10氣田亮真、前線には9岸晃司。監督は元フロンターレU -12の監督で三笘、岸、池谷も指導していた高﨑康嗣監督。

好天に恵まれた足利市総合運動公園は、汗ばむような陽気。遠くにはまだまだ緑の木々で覆われた山々が見え、夏のよう。スタンドには、筑波も専修も、メンバー外の選手たちがにぎやかに声援を送り、両チームのファンや選手の家族らが見守るなか、試合は始まりました。

立ち上がり、筑波がマークをかいくぐるように三笘が縦に持ち出し、中央によった岩本が右サイド、山原を走らせるのに対したり、左サイドから斜めに持ち出した三笘が前線の犬飼に浮き球を入れたりするのに対して、専修も氣田が下がり目でボールに触れながら、後ろへ戻し、西村のフィードに坂西が高い位置へ抜け出しそうにするなど、どちらもゴールをうかがっての試合の入りとなります。

5分には筑波、角田が前に持ち出し、左へ展開すると三浦の折り返しは右に流れ、拾った山原のクロスに、エリア内へ三笘が迫るも専修はクリア。

さらに岩本が中に寄り高嶺が後ろへ下り、角田がうまく持ち上がり、押し込んでいく筑波。縦パスを受けた渡邊から右へ展開し、山原が高い位置へ。クロスを入れるなどしていきます。

一方の専修も7分には鹿沼から右へ展開すると、坂西が高い位置へ。坂西のパスに、エリア右、岡本がクロスを上げるも筑波はクリア。さらに10分には中央でボールをカットしたところからカウンターに。エリア左、氣田から正面やや右、岡本へ渡り、岡本はシュートを打つもわずかに右へ。得点にこそなりませんでしたが、決定的な場面をつくっていきます。

直後には筑波、左サイドでボールを受けた三笘がエリア外左まで持ち込み、シュート。専修の体を張った守備に阻まれたところを、正面で高嶺がシュート。枠をとらえますが、中村がセーブ。

さらに渡邊、高嶺とつながり、高嶺のパスにエリア右、山原が抜け出しますが笛田が阻みシュートは打てず。13分には高嶺が縦パスを入れると、ルーズボールを拾った三笘がエリア外正面へ。シュートを打つも枠はとらえられず。

山原が右サイドから中央へ斜めに仕掛けるなどして揺さぶりにいく筑波。一方の専修も、西村がうまく笛田に縦パスを入れ、エリア左、氣田のシュートにつなげるなど、こちらもチャンスをつくっていきます。

17分には、専修、カウンターから坂西が右サイド高い位置へ。クロスを入れると正面やや右で岸がシュートを打つもブロック。専修は高い位置でボールをものにする時間が続き、18分には岡本のパスに氣田がエリア右へ。シュートを打つも大川が反応、こぼれ球はクリア。

右サイドでのスローインとなり、縦パスにエリア右、抜け出した岸が巧みにターンをして、シュートを打ちますが、大川が阻んで右コーナーキックに。林が右足で入れると、正面のこぼれ球、氣田がシュートを打つもブロック。再び右コーナーキックとなり、鹿沼が頭で合わせたシュートは枠をとらえるも、専修の選手に当たり、ゴールとはならず。

押し込まれる時間が続いた筑波は、22分三笘が一気に前に仕掛けると、最後はエリア外正面、山原がミドルシュートを打つも左へ。さらに23分には岩本のスルーパスに、三笘がエリア前へ。1対1になりそうになりますが、外に飛び出した中村と交錯。中村にはイエローカードが提示され、筑波はフリーキックを得ます。しかし、山原のシュートは壁に阻まれ、決定的なものにはならず。

給水タイムをはさんで、右に開いた高嶺が、左の三浦へパスを通したり、三笘を経由して山原へつなげ、いったん渡邊にボールを渡し、高嶺の右クロスにつなげるなど、筑波は幅を使って前に出ていきます。30分には山川のパスに、山原が右サイド高い位置へ。クロスに犬飼が合わせますが枠はとらえられず。

直後には専修、鹿沼から右サイドへパスが通ると、坂西の右クロス、ニアに笛田が飛び込みますが、大川がセーブ。両サイドがかかわった迫力のある攻めで迫っていきます。

一方の筑波も渡邊のパスに、犬飼が左サイド高い位置へ。犬飼のパスに三笘がエリア左へ。シュートを打つも上に。専修は遠藤がうまく前に運び、左へ流れた岡本へ。岡本のリターンを受けた古屋の浮き球に、エリア左、岸が抜け出しますがオフサイド。

攻守の入れ替わりはめまぐるしく、直後には筑波、左サイドへの浮き球をうまくおさめた三笘がエリア外左へ。シュートを打ちますが、中村がセーブ。37分には今度は専修、氣田がうまく間で受けて右に展開すると、坂西の右クロスに、エリア内、鹿沼が飛び込みますが、大川がセーブ。

専修は、筑波の攻めを体を張りしのいで逆にゴールの前に迫る時間をつくり、43分には林のパスに坂西が右サイド高い位置へ。坂西から受けた岸がエリア右、シュートを打つも筑波はブロック、最後は大川がセーブ。さらに正面の氣田のパスに笛田がエリア左へ。シュートを打つも上に。44分にはエリア左で氣田がボールをキープ、氣田のパスに正面へ走り込んだ鹿沼がミドルシュート。クロスバーをたたいて、おびやかしていきます。

ロスタイムは1分。46分にはさらに専修、林、氣田、岸とつないで最後はエリア右、岡本がシュートを打つもブロック。プレーが途切れることが少なく、どちらかといえば専修がゴールへ迫る場面を多くつくった前半は、0-0でタイムアップとなります。

 

後半専修は岡本に代わり22吉田和拓が入ってのスタート。筑波は、右サイド高い位置で高嶺がボールをキープしたり、山原が右サイドから斜めに仕掛け、渡邊を経由して左の三笘へ渡したりし、4分には左サイドでのスローイン、岩本、三笘とつながり、三笘がノールックで出したパスに、三浦が左サイド高い位置へ抜け出すなど、両サイドを使い、押し込んでの立ち上がりとなります。

専修は6分、中村から中盤を経由して、坂西が右サイドの高い位置へ顔を出しますが、筑波は三浦がカバー。マイボールにしていくと角田から左の三浦へつなげ、左サイドを突く三浦のパスに、三笘が抜け出し、エリア内へ。三笘は倒され、筑波はPKを得ます。キッカーは三笘、これを決めて、1-0。先制点は筑波へ。

追いかける専修は右に開いた坂西がエリア正面の岸へ縦パスを入れ、岸はキープを図りますが、筑波の守備も厳しく最後は岸のファールに。

専修は、中央で受けた林が縦に入れ、パス交換から迫ろうとしていきますが、筑波の山原にボールをカットされるなどし、なかなかゴールへ近づけない時間が続いていきます。

11分、専修は笛田に代わり18釼持雅也。

16分には専修、岸の縦パスに剱持がエリア左へ。シュートはしかし、筑波がブロック。さらに遠藤が岸へ縦パスを入れていきますが、岸にボールが入ったあとを狙われ、専修は決定的な場面をつくることはできず。

リードした筑波は前線の犬飼に浮き球を入れるなどしながらさらに専修陣内で時間をつくりに。19分には、山川のサイドチェンジを受けた三浦から三笘へつなげ、三笘が際どい左クロスを入れるも専修はクリアし、右コーナーキックに。山原がエリア外正面へ浮かしたボールを入れると、高嶺がダイレクトでシュートを試みますが、枠はとらえられず。

三笘がうまくキープを図るなどし、押し込む筑波。24分には中央を三浦が持ち上がっていくと、渡邊から右へ展開。山原が左足でクロスを上げると、遠いサイド、犬飼が頭で合わせ、ボールはゴールの中へ。2-0。突き放したのは筑波。

給水タイムをはさんで高い位置でボールをものにした吉田から三浦が奪い返すなどして、専修の攻めを摘んでいく筑波。大川が犬飼へ正確にボールを入れ、犬飼が競ったボールに、岩本が走り込むなど、筑波は前に起点をつくっていきます。

27分には専修も、岸から受けた氣田がエリア左へ。切れ込んであまり角度のないところでシュートを打つも枠はとらえられず。さらに林が岸へ縦パスを入れるもそのあとのサポートが薄く攻めにつなげられず。

28分、筑波は渡邊に代わり19加藤匠人。30分には三笘が左クロスを上げると、遠いサイドで犬飼が折り返し、エリア内へ加藤が迫るも専修はクリア。左コーナーキックに。筑波はショートコーナーを選択。知久が浮き球を入れると、犬飼、高嶺がさわり、最後は三笘がゴール右で押し込み、3-0。三笘のこの日2得点目で筑波がさらにリード。

岸、氣田とつなげ、釼持が左サイドからエリア前に仕掛けていこうとする専修。しかし、山川が阻んで決定的な場面とはならず。34分には右サイドの坂西、正面の吉田とつなげ、吉田のシュートはブロックされ、さらにエリア正面やや左で岸がシュートを打つもまたもや筑波は体を張った守備。右コーナーキックとなり、林がボールを入れると、遠いサイドで氣田がシュートを打ちますが上に。

筑波は35分、犬飼に代わり18森海渡。専修は林に代わり12清水綾馬。36分には吉田が右サイドから中央へ持ち込むも、シュートはブロックされ、さらに左サイドで釼持が拾い、最後はエリア外左、清水がシュートを打つも上に。

ときには三笘が自陣のエリア近くまで下りるなどコンパクトにして、守っていく筑波。攻めに転じると加藤のパスに山原が右サイドの高い位置へ抜け出すなどしていき、知久から左サイドの三浦、下りた加藤、受けた三笘から右サイド、高嶺へ展開するなど、両サイドも使っていきます。39分には知久がボールを奪い右へ展開。最後は正面で加藤がシュートを打つも右へ。40分には岩本が競ったボールに、高嶺がエリア右へ。しかし、シュートは上に。

41分には筑波、岩本に代わり25永満凌。永満が左サイド、三笘中央へ。

42分には専修の攻めをしのいだところから筑波はうまく左サイドの永満へ入れると、永満の左クロスに森海渡が反応するもさわることはできず。

岸、氣田がかかわりゴールを目指していく専修に対し、山川がボールを奪い取るなどしていく筑波。剱持の左クロスをブロックするなど最後まで体を張り、対峙していきます。

ロスタイムは4分。左サイドでのルーズボールを三笘が粘り強くおさめ、折り返しにつなげるなどしていくと、49分には左サイドで永満が折り返し、ボールは正面の三笘へ。三笘のシュートは左へそれ、さらに突き放すことはできませんでしたが、試合はタイムアップ。3-0。筑波が勝利をおさめました。

勝者と敗者分かれることになりましたが、関東大学サッカーリーグでは最後の対戦で、三笘と岸それぞれが存在感を発揮し、チームに貢献していくところを見られたことはとてもうれしくなるものでした。またフロンターレU-12のころに指導した高﨑監督が見つめるなか、この対戦が繰り広げられたことにめぐり合わせも感じます。

いつの日か、さらに上のステージで2人が対戦するところを見られますように。

 

前半0-0 後半3-0 計3-0

得点:三笘薫2=PK1、犬飼翔洋(筑波)

筑波の先発:21大川圭為、14山原怜音、4山川哲史、3角田涼太朗、16三浦雅人、23知久航介、10高嶺朋樹、6渡邊陽、13岩本翔、7三笘薫(c)、9犬飼翔洋
交代:渡邊→19加藤匠人 犬飼→18森海渡 岩本→25永満凌
控え:30阿部航斗 12森侑里 15池谷祐輔 11和田育

専修の先発:23中村将、25遠藤光、4西村慧祐(c)、2古屋誠志郎、15林一輝、5鹿沼直生、16坂西望、6笛田翔、7岡本勇輝、10氣田亮真、9岸晃司
交代:岡本→22吉田和拓 笛田→18釼持雅也 林→12清水綾馬
控え:28塚田匡壮 8河上将平 21浦川流樺 13鈴木厚太

(文中敬称略)

ゲームキャプテンを務めた三笘薫選手
岸晃司選手は背番号9
握手をかわす三笘薫選手と岸晃司選手
筑波の先発メンバー
専修の先発メンバー
コイントスに臨む三笘薫選手と専修のキャプテン西村慧祐選手

岩本翔選手が仕掛けていく
シュートを放つ三笘薫選手
専修もゴールへ迫っていく
大川圭為選手は何度も好セーブを見せた

ファールを受ける三笘薫選手
気温が上がったため、給水タイムが取られた
池谷祐輔選手はベンチスタート。試合出場に備えながらサポートに徹した
岸晃司選手
フロンターレU -12で監督をかつて務めた専修の高﨑康嗣監督
岸晃司選手

前半はスコアレスでタイムアップ
ハーフタイムへ
後半へ

抜け出した三笘薫選手

PKとなる

先制点は筑波へ

犬飼翔洋選手が頭で合わせる
2-0に

後半は次々に筑波がゴールへ迫った

三笘薫選手が押し込み3-0

岸晃司選手
前線で体も張る三笘薫選手

3-0でタイムアップ

かつて指導を受けた高﨑康嗣監督と握手をかわす三笘薫選手

 

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