11月4日は馬入ふれあい公園へ。全国高校サッカー選手権の神奈川県2次予選が始まっており、この日は3回戦。第1試合、相洋に日大藤沢が2-0で勝利(川崎フロンターレU -15出身、日大藤沢の有山佑汰は控え)に続いて、行われた第2試合は市立橘 vs 日大高校。市立橘は川崎フロンターレU -15出身の2年生柴崎蒼が出場しました。
【全国高校サッカー選手権神奈川県2次予選3回戦 市立橘 vs 日大高校】
11月4日(月)午前11時半キックオフ 馬入ふれあい公園サッカー場 40分ハーフ
市立橘の先発は、GK1田中頼樹、最終ラインは右から4柴崎蒼、3市川慎之介、5粂谷直輝、13安吉旭、中盤の底にキャプテン8田中隼太、その前に7安部粋、6田中悠輝、右に9小田部仁久、左に10白鳥颯太、前線には11中村大輝。
日大高校の先発は、GK12松本育己、最終ラインは右から2市村健人、16鈴木瑛太、キャプテンの6庭野直輝、5豊田耕平、中盤の底に4佐々木俊哉、その前に10林朋希、8谷口大斗、右に11金居凱門、左に14河野聖、前線には9松本航。
好天に恵まれ、上着もいらないような陽気の馬入ふれあい公園。ピッチの脇の観戦スペースには、両校の選手の家族ら、生徒、チーム関係者、サッカーファンなど多くの人々が集まり、市立橘も日大高校もチャントやコールでにぎやかに、楽しそうに、熱のこもった応援を繰り広げるなか、試合は始まりました。
立ち上がり、前に出てきたのは日大高校。3分には左から河野が仕掛け、エリア近くに迫り、パス交換から松本航がシュート。正面で拾った佐々木のシュートは枠をとらえますが、田中頼樹がセーブ。日大高校は、さらに河野が左からエリア左へ仕掛けていきますが、市立橘は小田部がカバー。しのいでいきます。
市立橘も、6分にはエリア外正面で田中隼太がファールを受けてフリーキックに。柴崎が右足で直接狙いますが、松本育己がセーブ。
市立橘は次第に前に出られるようになっていき、柴崎のパスに、中村大輝が右サイド高い位置へ顔を出し、安部も近い距離でかかわって、エリア近くへ迫っていきます。
日大高校は、河野の左サイドからの仕掛けで活路を開こうとしますが、柴崎や田中隼太が粘り強く対応。マイボールの時間を増やし、市川、粂谷がセンターライン付近にラインを保ち、田中隼太が右サイドに動き出す小田部へフィードを入れるなど、長いボールも交えて攻めていきます。
13分にはエリア右に安部が抜け出し、安部のパスにニアに抜け出した中村がシュートを打つも松本育己がセーブ。
田中隼太がセカンドボールをよくものにし、高い位置でプレーを重ねていく市立橘。柴崎も小田部との連係から右サイド高い位置へ上がり、コーナーキックを得るなどしていきます。
なかなか前に出られなかった日大高校も、市立橘がたて続けに得たコーナーキックをしのいでいくと、17分には河野がボールをおさめ、谷口や豊田がかかわり左サイドからの攻めに。スローインとなり、谷口がエリア外左へ。左コーナーキックとなり、金居がニアに精度の良いボールを入れるも、柴崎がクリア。
さらにエリア外右、拾った河野のパスに、金居が左から仕掛けていきますが、小田部がブロック。右コーナーキックとなり、林が右足でボールを入れると、ニアで佐々木が合わせるも、ここでも市立橘の守備が阻み、左コーナーキックに。セカンドボールを拾った谷口のパスに、エリア外左、林がシュートを打ちますが、柴崎がブロック。
再び左コーナーキックとなるも、林が遠いサイドに入れたボールは、田中頼樹がセーブ。田中頼樹は、左サイドへ走り出した中村大輝にボールを渡し、田中隼太からパスを受けた柴崎が右クロス。ニアを突いたボールはクリアされましたが、攻めに転じていきます。
日大高校は、GKの松本育己が右サイドの裏を突くボールを入れ、高い位置で松本航がボールをキープし、攻めにつなげに。29分には右クロスに、河野が頭で合わせますが、田中頼樹がセーブ。
市立橘は、市川が縦パスを入れ、柴崎や安部、小田部がかかわりあいながら攻め、中村大輝が一気に左サイドを駆け抜けるなどしていきます。32分には中村大輝がボールをおさめ、最後は正面やや左、安部がシュートを打つも左へ。33分には、日大高校、松本育己の右サイドを狙ったパスを、中村大輝がカットし左へ展開。エリア外左、白鳥が切り返して、シュートを打ちますが、松本育己がセーブ。
さらに市立橘は、中村大輝や田中悠輝、安部や小田部がかかわり柴崎も高い位置でクロスに持ち込むなどしていきます。39分には日大高校、庭野のフィードに、金居が右サイド高い位置へ。しかし、安吉が寄せ、ゴールキックに。
直後には、市立橘、中村大輝が左へ流れ、ボールをキープ。エリア外左へ田中悠輝が仕掛けていき、フリーキックに。キッカーは柴崎。エリア内へボールを入れると、遠いサイドで市川が頭で合わせますがわずかに右へ。前半は、0-0でタイムアップとなります。
後半立ち上がりから前に迫るのは市立橘。1分には安部がボールをおさめ、小田部のパスに白鳥がエリア外左へ。切り返して、エリア内へ進入。シュートを打つとこぼれたボール、田中悠輝が迫りますが、日大高校はクリア。左コーナーキックとなり、柴崎がボールを入れると、ボールを拾った小田部から受けた柴崎がクロス、エリア内、中村が迫りますが、松本育己がセーブ。
6分には市川のフィードに、左へ流れた白鳥がクロス。遠いサイドで折り返し、エリア左、安部がシュートを打つも左へ。
佐々木が斜めに左から右へボールを持ち込み、打開を図りに行く日大高校。市立橘は粂谷や安吉が対応し、芽を摘んでいきます。
すると7分、市立橘は田中悠輝の浮き球に、中村大輝がエリア外左へ。エリア左へ仕掛けていき、シュートを打つとボールはゴールのなかへ。1-0。先制点は市立橘へ。ピッチ脇で力をさらに込めた応援を繰り広げていた市立橘の生徒たちを大いに沸かせます。
中村大輝が中央から右へ流れ、小田部も安部との連係からエリア右へ抜け出すなど、たたみかける市立橘。日大高校の河野が縦に仕掛けていく場面では柴崎が厳しく粘り強く寄せにいき、前にいかせず。日大高校ボール時には田中悠輝も田中隼太とともに自陣でよくカバーし、マイボールにしていきます。
13分にはエリア右、中村大輝がマイナスに折り返すと、ニアで白鳥が合わせますが上に。
サイドを変え、攻めにつなげようとしていく日大高校に、コンパクトにして対応していく市立橘。クロスに対しては、田中頼樹が落ち着いた対応を見せていきます。
すると20分、右コーナーキックを得た市立橘。小田部が左足でボールを入れると、遠いサイドで頭で合わせたのは田中隼太。2-0。追加点は市立橘へ。
日大高校はここで松本航に代わり20蔵方壮。
23分には、今度は左コーナーキックを得た市立橘。セカンドボールを拾い、キッカーの柴崎がサイドを変えて、右クロスを上げると、白鳥が頭で合わせますがワンタッチあり、左コーナーキックに。柴崎が入れたボール、粂谷が折り返し、最後は市川が押し込み、3-0。市立橘が突き放します。
日大高校は、ここで林に代わり18助安勇治。
しかし、さらにゴールへ迫るのは市立橘。27分には、中村大輝が仕掛けて左コーナーキックを得ると、柴崎が入れたボール、ニアで田中隼太が合わせるもクリア。日大高校はカウンターに持ち込もうとするも、ファールがあり、ボールは市立橘へ。
すばやいリスタートから攻めに転じた市立橘は、再び左コーナーキックを得て、柴崎が入れたボール、市川が合わせるも松本育己がセーブ。
セカンドボールを拾い、市立橘は、エリア外左へ柴崎が持ち込み、シュート。ブロックされましたが、さらにおびやかしに。
31分、日大高校は谷口に代わり、3蓮池聖義。直後には助安がボールをおさめ、豊田が左クロス。クリアされるも、さらに蓮池が仕掛けて高い位置から折り返しますが、市立橘はエリア内でしっかり対応。さらに鈴木のサイドチェンジを受けた蓮池が仕掛けようとしますが、柴崎がスライディングでこれを阻む好守。
しのいだ市立橘は、35分には左サイドからの攻めに。エリア外左、田中隼太が折り返しますが日大高校はクリア。
市立橘は安吉に代わり21段原知輝が左SBに。
37分、エリア前で小田部が粘り、マイボールにした市立橘。安部のスルーパスに、中村大輝がエリア右へ。シュートが決まり、4-0。さらに突き放したのは市立橘。
直後には日大高校、豊田の左クロス、ニアで金居が合わせるも田中頼樹がセーブ。
38分には市立橘は、白鳥に代わり19生方真羽。
終盤にきて、やや前で起点をつくれなくなった市立橘に対して、日大高校は蔵方や佐々木が仕掛けてエリア前に。助安が下がり目でボールを動かしていくと、39分には左コーナーキックに。蔵方が入れたボール、エリア前でたて続けにシュートを日大高校は打つもこれを田中悠輝らがブロックし、しのいでいくも、こぼれたボールを拾った蔵方のミドルシュートが決まり、4-1。
市立橘はここで中村に代わり17清水大知。
差が開いても、攻める姿勢を日大高校は続けるも、最後は豊田の左クロスを田中頼樹がセーブ。試合はタイムアップとなり、4-1。市立橘が勝ち進むことになりました。
選手がよく攻守にかかわりあいながら、好プレーを重ねていく市立橘。精度の良いコーナーキック、さらにはここぞというところでの好守でチームの勝利に貢献していく柴崎のプレーもうれしくなるものがありました。とても魅力的なサッカーを繰り広げる市立橘とともに、次の試合でも好プレーを重ねていきますように。活躍を楽しみにしています。
また、この日は出場のなかった日大藤沢の有山佑汰、勝ち進んでいる桐蔭学園の山崎健翔といった選手たちにも、この大会がより良いものになることを願っています。
前半0-0 後半4-1 計4-1
得点:中村大輝2、田中隼太、市川慎之介(市立橘) 蔵方壮(日大高校)
市立橘の先発:1田中頼樹、4柴崎蒼、3市川慎之介、5粂谷直輝、13安吉旭、8田中隼太(c)、7安部粋、6田中悠輝、9小田部仁久、10白鳥颯太、11中村大輝
交代:安吉→21段原知輝 白鳥→19生方真羽 中村→17清水大知
日大高校の先発:12松本育己、2市村健人、16鈴木瑛太、6庭野直輝、5豊田耕平(c)、4佐々木俊哉、10林朋希、8谷口大斗、11金居凱門、14河野聖、9松本航
交代:松本→20蔵方壮 林→18助安勇治 谷口→3蓮池聖義
・追記
なお高校サッカー選手権神奈川県大会2次予選で、登録された川崎フロンターレU-15出身の選手は、大会のプログラムによれば、次のとおり。
※日大藤沢 MF6有山佑汰 MF24猪狩祐真 ※慶應義塾 MF8小澤星夜 MF10 茅野優希 ※法政二 FW12堀川洸 ※市立橘 DF4柴崎蒼 ※横浜創英MF上野暁 ※桐蔭学園 MF9山崎健翔 ※東海大相模 MF8戸澤龍人
すでに敗退してしまったチームもあり、プレーを見られなかった選手も多かったですが、大会のプログラムを開いて、その名前を見つけたときに、フロンターレを離れた後もそれぞれのチームで頑張っている証しを見られたように思え、そのことがとてもうれしかったです。これからもそれぞれを応援しています。
(文中敬称略)
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