春の公式戦が行われないなど、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた大学サッカー。9月に入り、各地でリーグ戦が始まっています。東京都大学サッカーリーグも、9月5日、1部と2部が開幕し(3部、4部は10月開幕予定)、1部では、國學院大のGK浅川将輝や大東文化大のMF小泉靖弥(ともにフロンターレU-18出身)、2部では、上智大のFW池田総一郎(川崎フロンターレU-15→川和高校)がそれぞれ登録され、出場しています。

 

9月18日は海浜幕張駅から徒歩15分ほどのZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREAへ。

東京都大学サッカーリーグ2部第3節が行われ、上智大と玉川大が対戦しました。

 

【東京都大学サッカーリーグ2部第3節 上智大 vs 玉川大】

9月18日(金)午前10時45分キックオフ　ZOZOPARK FOOTBALL AREA　晴れ

 

昨年は1部で10位に終わり、今季は2部での出場となった上智大は、第1節は東京理科大の棄権により、不戦勝(3-0での勝利という扱い)。第2節は成城大に2-0。

 

先発は、GK12羽藤宏太朗、最終ラインは右から82三井慎司、6関太陽、56髙野陽、48野田祐成、ボランチはキャプテンの8押田晃、38小堀耕太郎、右MF88大山諒、左MF17羽鳥颯、セカンドトップ55菅雄太郎、前線には10池田総一郎。

 

池田は、早坂勇希(桐蔭横浜大)や池谷祐輔(筑波大)、髙岸憲伸(中央大)といった選手たちとフロンターレU-15では同期にあたる選手。川和高校を卒業後、1年のブランクを経て、昨年から上智大でプレーし、成城大戦では2ゴール。

 

一方の玉川大も2連勝と好スタート。先発は、GK26高橋祐磨、最終ラインは右から2川上恭祐、キャプテンの8見城祐輔、3太田悠希、25夏目泰樹、ボランチは22吉田航、6林莞太、右MF49小松樹生、左MF11服部駿、前線には15清水孔賀、17福元翔太。

 

強い海風が時折吹くZOZOPARK FOOTBALL AREA。少し厳しい日差しもそそぐなか、試合は始まりました。

 

立ち上がり、ラインを、高めてくる玉川大。それに対して、上智大は浮き球を池田が競り、拾った菅が前に運んだり、玉川大がエリア前に入れたボールに対しては、関や押田が挟み込むように対応。2分にはセンターサークル付近で池田がファールを受け、フリーキックを得ると、羽鳥が右足でボールをエリア内へ入れ、最後は関がシュートを打ちますが、上に。

 

さらに左サイドを羽鳥が仕掛けて、左コーナーキックに。羽鳥がボールを入れると、ニアで髙野がシュートを打ちますが、左へそれていきます。

 

8分には池田のプレスバックからマイボールにした上智大、抜け出した大山がエリア右へ持ち込み、シュート。これはポストに。

 

一方の玉川大も、吉田がうまくボールをカット、すぐさま前を向いて、縦につけるなど切り替えの良さを見せていきます。

 

しかし、11分には上智大。中央からのスルーパスに抜け出したのは池田。GK高橋は前に出て阻もうとしましたが、これをかわし、シュートを打つとこれが決まり、1-0。池田はリーグ戦、これで3得点に。上智大が先制します。

 

さらに上智大は、菅がうまく前へ持ち込み、右に展開。三井の好クロスがゴール前に入りますが、玉川大もエリア内でしっかりした守りを見せ、これをクリアしていきます。

 

13分には、さらに上智大、左サイドの高い位置から菅が正面へマイナスのボールを送ると、エリア内でおさめた池田は後ろへ戻し、大山がミドルシュートを打ちますが、これは上に。

 

玉川大も高い位置でボールを奪い、エリア右へ吉田が飛び出しますが、上智大の戻りも速く、人をかけて、しのいでいきます。

 

15分には上智大、左サイドの野田のフィードに、押田がエリア内へ飛び出しますが、シュートを打つことはできず。ここでこの日最初の飲水タイムとなります。

 

飲水タイム明け、玉川大は吉田が前に運び、スルーパスを出すと、清水孔賀が抜け出しそうになりますが、羽藤がクリア。さらに吉田や清水孔賀、左の服部らがテンポよくボールを回していき、エリア前へ。玉川大も人をかけて、ゴールの前での時間をつくっていきます。

 

24分には、上智大、押田がエリア外正面へ縦にボールをつけると、おさめた池田に対して、玉川大のファールがあり、フリーキックに。池田が右足で直接放ったシュートはゴール左をとらえますが、GK高橋が阻み左コーナーキックに。キッカーの羽鳥は直接ゴールへ向かうボールを入れていきますが、ここでも高橋らがよく対応していきます。

 

28分には、さらに上智大、右サイドでスローインを受けた大山がスルーパスを出すと、菅が抜け出しそうになりますが、玉川大はクリア。さらに羽藤のフィードを拾った大山が縦にボールを入れると、エリア内でおさめた池田がシュート。枠をとらえますが、高橋がセーブ。

 

31分には、玉川大、センターライン右寄りでフリーキックを得ると、川上が右足で入れたボール、服部が折り返し、エリア内へ福元が迫りますが、上智大はブロック。

 

上智大も33分には、中央で奪った押田からエリア左を突くパスが入ると、池田がシュートを打ちますが、枠はとらえられず。両チームともにゴール前での場面をつくり、この日2回目の飲水タイムへ。

 

飲水タイム明け、玉川大は林や福元、服部が中央をうまく使い、吉田が右サイドの高い位置の川上へ展開するなどして迫り、38分には、エリア外左でファールを受けてフリーキックに。遠いサイドにいいボールが入りますが、羽藤がパンチング。右サイドでのスローインとなり、エリア内へうまく福元が進入しますが、上智大はこれをしのいでいきます。

 

上智大は、小堀が縦に入れたボールを池田がおさめ、エリア内へ大山が抜け出すなど、ゴールに迫っていきますが、玉川大も奪ってから縦につけるのが速さを見せていきます。

 

43分には、玉川大、右サイドでのスローイン、福元がおさめ、川上へつながり、最後は清水がエリア内へ抜け出しますが、上智大も粘り強さを見せ、シュートは打たせず。

 

上智大も、45分には菅が前に仕掛けて、左コーナーキックを得ると、羽藤が右足で入れたボール、関が合わせますが、玉川大はブロック。

 

ロスタイムに入り、48分には、玉川大、林から左へ展開し、エリア外左で服部がファールを受けて、フリーキックに。こぼれ球を拾った小松がミドルシュートを打ちますが、上に。前半は1-0。上智大がリードしてハーフタイムへ。

 

 

後半、4分は玉川大、福元が下がり目で受け、小松が前に持ち出し、右へ展開。清水が折り返しますが、遠いサイドで三井がクリア。

 

上智大も池田が下がり目で受け、右へ展開しようとしますが、玉川大も読みの良さを見せ、これをカット。左サイドでスローインを得て、服部が前に持ち込み、ラインを押し上げながら、前へ出ていきます。

 

6分には吉田のスルーパスに、福元がエリア右へ。しかし、上智大は粘り強く体を入れ、シュートは打たせず。上智大も直後には、野田のパスに、菅がエリア外左へ。これに対して、玉川大のファールがあり、フリーキックに。羽鳥はニアを狙いますが、玉川大はクリアし左コーナーキックに。左コーナーキック、羽鳥が入れたボール、ニアで菅が合わせますが、右へ。

 

一方の玉川大も、服部がうまく前でボールをキープ、仕掛けながら時間をつくり、右サイドの川上が左サイドを突くパスを入れると、福元が抜け出しますが、上智大は三井が対応していきます。

 

11分、玉川大は小松に代わり77須田大登が入り最終ラインへ。見城が前線、福元が右MFに。

 

12分には、上智大、中央から右へ展開すると、エリア外右、池田はゴール左を狙ってシュートを打ちますが、左へ。

 

16分には、さらに正面で菅がボールをカット。これに対して、玉川大はファール。フリーキックを得た上智大は、羽鳥が直接シュートを打ちますが、右へ。

 

後半初めての飲水タイム明け、上智大は小堀に代わり21古宮由規。

 

上智大は左に開いた池田を野田が追い越し、羽鳥がエリア前に顔を出すなどしていきますが、なかなかシュートまではいけず。玉川大は福元、服部がよく仕掛けて、やや押し気味に。21分には、フリーキックのセカンドボールを拾った玉川大、浮き球を左サイドに入れると、抜け出した服部の折り返し、エリア内へ太田が迫りますが、羽藤がセーブ。

 

23分にはさらに玉川大、エリア外左で夏目がファールを受けてフリーキックに。福元の入れたボール、遠いサイド、服部が飛び込みますが上へ。

 

さらに右サイドで、福元、清水孔賀が時間をつくり、川上が速いクロスを入れていきますが、羽藤がセーブ。

 

上智大も交代で入った古宮がセカンドボールを拾い、羽鳥に預け、エリア外左へ。シュートを打ちますが、右へそれていきます。

 

29分には、玉川大、福元が仕掛け、左コーナーキックに。ここで清水孔賀に代わり28清水直人。左コーナーキック、福元が入れたボール、ニアで吉田が合わせますが左へ。

 

上智大も古宮や押田が中央でマイボールにし、左サイドで押田や菅、野田がかかわりながら前に出ていきますが、エリア内へのパスはシュートにはつながらず。ゴール前でおびやかすような場面は、玉川大がつくっていく時間が続いていきます。

 

33分には玉川大、林から左サイドを突くパスが入ると、右がクロス、遠いサイドに福元が抜け出しますが、上智大はクリアし右コーナーキックに。川上が右足で入れたボール、太田が合わせますが、羽藤がセーブ。さらに服部が左から縦に仕掛けていきますが、上智大は関や三井が粘り強く寄せていきます。

 

35分、玉川大は服部に代わり36菊地海斗。上智大は37分、大山に代わり15宮原正弥。

 

39分には玉川大、福元が右サイドの低い位置で受け、そのパスに川上が右サイド、高い位置へ。右から地を這うようなクロスを入れると、清水直人がシュートを打ちますが、ボールはバーに。

 

上智大も、羽鳥が仕掛け、エリア外左でファールを受け、フリーキックを得ると、野田が入れたボール、池田が走り込みますが、高橋がセーブ。さらに右サイドのスローインから菅がエリア内へ進入しますが、玉川大の守備が阻んでいきます。

 

上智大は高い位置でプレーを重ねる場面を増やし、43分には、左サイドのスローインの流れから池田がエリア左へ。これを玉川大がクリアし左コーナーキックに。ここで上智大は菅に代わり、78伊藤大心。

 

左コーナーキック、羽鳥が入れたボール、池田が合わせますが、バーをたたいて、玉川大が最後にはクリア。惜しくも追加点とはならず。

 

上智大は左サイドで羽鳥や野田がうまく高い位置へ仕掛け、時間を使いに。ロスタイムに入り、46分には菅に代わり19松本浩己。

 

押田が浮き球を入れ、池田が右サイド、宮原を走らせるようなボールを入れるなど、相手陣内でのプレーを試みていく上智大。しかし49分には、上智陣内のエリア外左で玉川大、福元がファールを受け、フリーキックに。福元が遠いサイドに入れたボール、見城が迫りますが、折り返すことはできず。

 

ここで上智大は、足をつった池田に代わり2中村風人。最終ラインを5バックに。

 

1分には、玉川大、センターライン右寄りでファールを受け、再びフリーキックに。GK高橋が遠いサイドにボールを入れると、見城が合わせますが、ボールは右へ。試合はここでタイムアップ。1-0。

 

上智大も玉川大も、ともにチャンスをつくり続け、どちらが勝利しても納得のできるような好ゲーム。「大学サッカー、やはりいい」と思わされるものがありました。

 

そして、3年前、川和高校のころに書いた記事で、1年のころに負った怪我を抱えながら3年間サッカーをしてきた、大学でのサッカーは、体と相談して決める、とコメントを寄せてくれた池田が、ブランクを経て、ピッチに帰ってきて、再びいきいきとプレーするところを見られたことは、とてもうれしくなるものがありました。

 

これからも活躍を楽しみにしています。

 

前半1-0 後半0-0 計1-0

 

得点:池田総一郎(上智大)

 

上智大の先発:12羽藤宏太朗、82三井慎司、6関太陽、56髙野陽、48野田祐成、8押田晃(c)、38小堀耕太郎、88大山諒、17羽鳥颯、55菅雄太郎、10池田総一郎

 

交代:小堀→21古宮由規　大山→15宮原正弥　菅→78伊藤大心　羽鳥→19松本浩己　池田→2中村風人

 

控え:1隈元隆次　47坂田涼　

 

玉川大の先発:26高橋祐磨、2川上恭祐、8見城祐輔(c)、3太田悠希、25夏目泰樹、22吉田航、6林莞太、49小松樹生、11服部駿、15清水孔賀、17福元翔太

 

交代:小松→77須田大登　清水孔賀→28清水直人　服部→36菊地海斗

 

控え:21酒井大貴　33冨田稜　16小平聡太郎　18大木敦貴

 

(文中敬称略)

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