川崎フロンターレがJ1リーグ第26節、北海道コンサドーレ札幌戦に臨んだ11月3日、等々力第一サッカー場では、川崎フロンターレU-15の2年生たちがメトロポリタンリーグ、TOKYU S Reyes(レイエス)戦に臨みました。
この試合は9月6日、後半途中に雷雨のため、中止になった試合の延期分。あらためて、前半のキックオフから始めるかたちで、行われました。
なお、この記事は、フロンターレに取材を依頼し、マスクをつけ、距離を保ったうえでメモや写真をとり、書かせていただいています。
【川崎フロンターレU-15 メトロポリタンリーグ vs TOKYU S Reyes】
11月3日(火)午後2時キックオフ 等々力第一サッカー場 くもり 35分ハーフ
フロンターレの先発は、GK33山本健翔、最終ラインは右から7柏村涼太、23山中大輝、22土屋櫂大、29加治佐海、ボランチは32齊名優太、30矢越幹都、右MF31知久陽輝、左MF36関田和智、前線には37香取武、41八田秀斗。
レイエスの先発は、GK20佐藤翼、最終ラインは右から3荒井咲斗、キャプテンの2青谷舜、23吉田貫志、15今田桜雅、ボランチは21山崎颯介、22吉垣陽翔、トップ下12川島琉綺、右に17中山匠、左に6井上愛簾、前線には16辻堂太幹。
くもり空の等々力第一サッカー場。ちょうど同じ時刻にキックオフとなるトップチームの選手たちが入場するアンセムが聞こえるなか、両チームの選手たちはピッチへ。
肌寒さも少し感じる気候のなか、試合は始まりました。
立ち上がりはフロンターレは土屋や山中が浮き球を入れていきますが、レイエスは最終ラインでしっかり対応。佐藤にボールを戻し、落ち着かせる冷静さを見せていきます。
ともにコンパクトにしていくなかで、試合は探り合いに。フロンターレは山中が、前線へ動き出す八田を狙いフィードを入れていきますが、レイエスは前にいかせずに、しっかりつないで攻めに。右サイド、中山がエリア内へ仕掛けようとしていきますが、フロンターレは加治佐が対応して、それをさせず。
山中、土屋が開いて、山本も加わって後ろからボールを動かしていこうとするフロンターレ。ラインを高め、齊名が縦パスを入れていきますが、レイエスの読みもよく、井上がカット。そこから左サイドを仕掛けていきますが、柏村が粘り強く対応し、ゴールキックにしていきます。
6分にはレイエス、左に開いた井上が仕掛けて、エリア内へ向かっていきますが、山中がブロック。そこからセカンドボールを拾い、正面からの攻めに持ち込んでくるレイエス。しかし、山中や土屋が粘り強く寄せにいき、左サイドの関田へ展開。関田から下がり目で受けた八田が前に香取を走らせて、守備から攻めに転じようとしていきます。
9分には中央で矢越、知久がボールをものにし、右サイドの高い位置へ動き出した柏村へ。柏村が仕掛けていくと、レイエスにファールがあり、フリーキックに。知久は右足で遠いサイドに入れていきますが、シュートにはつながらず。
一方のレイエスも、吉田のフィードに、辻堂が縦に抜け出しそうになりますが、齊名がカット。さらに下がり目でカットした中山が縦に仕掛けていきますが、山中が対応。山中は八田に縦にパスをつけて、攻めに持ち込む姿勢を見せていきます。
知久も中央へ寄り、山中や齊名、土屋がボールを動かして攻めに持ち込もうとしていくフロンターレ。15分には左に開いた加治佐が斜めに入れたパスに、香取が反応。エリア左へ抜け出そうとしていきますが、レイエスはクリア。直後には、レイエス、パス交換から今田が高い位置へ。ゴールへ向かい、仕掛けていきますが、知久や柏村がしっかり寄せにいき、エリア内へは近づかせず。
18分にはフロンターレ、右に開いた矢越が、ラインを割りそうになったボールを、粘り強く前に送ると、八田がエリア右へ動き出しますが、レイエスの守備も粘り強く対応していきます。
直後にはレイエス、右クロスを入れていくと、遠いサイドに今田が迫りますが、知久がクリア。試合はここで飲水タイムに。
飲水タイム明けはレイエス、青谷、吉田の間に山崎が下り、3バックのようなかたちで押し上げていくと、24分には、正面やや右へ抜け出した辻堂がシュート。山本がセーブ。
ボールこそ奪うことはできているものの、なかなかそこから相手エリア前までいけないフロンターレは、26分、関田が左サイドを持ち上がり、受けた矢越から右サイドへ展開。知久から柏村とつなぎ、柏村はクロスを入れますが、左へ流れて、決定機にはつなげられず。直後には、エリア前にレイエス、辻堂が抜け出しますが、土屋が体を入れ、これを阻む好守。
フロンターレはここで齊名に代わり34村瀬悠馬。30分には、左サイド、加治佐が矢越とのパス交換から高い位置へ。クロスがエリア内へ入りますが、レイエスはクリアしていきます。
直後には、レイエス、左サイドからの攻めに持ち込むと、エリア外左、井上のクロス性のシュートは山本の頭上を襲いますが、山本は手を伸ばしてセーブ。
さらにレイエスが山崎がフロンターレの前線へ入れようとしたボールを何度もカットするなどしていきますが、ともに最後のところで決定的な場面はつくることはできずにタイムアップとなります。
後半フロンターレは関田に代わり39坂本錠が入り、前線へ。香取は左MFに。立ち上がり、レイエスは、山崎がパス交換から正面へ迫りますが、フロンターレはコンパクトに、集中力を保ってこれに対応。さらに中山から右サイド、高い位置へ荒井が上がっていきますが、加治佐が寄せ、ゴールキックに。さらに正面へ入ったボールを山中がクリアしていきます。
しのいだフロンターレは、矢越の縦パスを坂本がおさめ、リターンを受けた土屋が持ち上がり、ラインを高めに。八田が下がり目で受け、矢越が香取とのパス交換からエリア外左へ上がるなど、相手陣内で時間をつくることができるように。4分には、坂本がおさめたボールを、知久がエリア外正面で受け、そのパスに柏村が右サイドの高い位置へ仕掛け、折り返しますが、レイエスはクリア。
さらに6分には、村瀬がボールをカット。正面で八田がボールをキープし、そのパスに左サイドから斜めにエリア内へ抜け出した香取がシュートを打ちますが、右へ。ゴールとはなりませんでしたが、決定的な場面をつくれるようになっていきます。
レイエスは7分、辻堂に代わり5伊藤壮喬、中山に代わり18西田遼太。
レイエスの左サイド、井上がボールをカットしたところを知久、柏村が寄せにいき、再び取り返すなど、流れを渡さず、そこから攻めに転じていくフロンターレ。前半と比べ、エリア前での時間をつくれるようになっていきます。
9分にはエリア前、八田がおさめ、八田から村瀬へつながり、村瀬は右サイドに展開。柏村に渡り、柏村がクロスを上げると、遠いサイド、香取がおさめ、シュートを打ちますが、佐藤がセーブ。
坂本が下がり目でボールをものに。矢越や村瀬がボールを動かすなどして、攻めを試みていくフロンターレ。山中が前線へ送ったボールを八田が競り、拾った矢越がスルーパスを狙うなど、選手それぞれがかかわり合いながら、ゴールの前に迫っていきます。
左サイドでも、加治佐が香取との連係から高い位置へ。土屋も持ち上がって、高い位置を突くパスを出すなど、相手陣内で時間をつくっていきます。
17分には、八田のプレスバックからボールを奪ったフロンターレ。矢越のスルーパスに、香取がエリア左へ抜け出しますが、レイエスの守りが阻み、左コーナーキックに。知久が右足でボールを入れると、正面へこぼれたボール、香取がシュートを打ちますが、レイエスはブロック。
19分には、レイエスも右サイドでフリーキックを得ると、エリア外左へこぼれたボールを拾い、ミドルシュートを打ちますが、右へ。
20分には、フロンターレ、坂本が中央でマイボールに。右の柏村へつながり、柏村のパスに高い位置へ知久が上がっていきますが、レイエスが阻んで右コーナーキックに。
飲水タイムをはさんで、このコーナーキックから再開となった試合。知久が右足でボールを入れると、遠いサイドに山中が迫りますが、レイエスのGK佐藤がセーブしていきます。
レイエスがボールを持つ場面では、坂本が中央へプレスをかけ、奪い取るなどして、攻めの芽を摘み、そこから攻撃へ持ち込んでいくフロンターレ。村瀬の浮き球のパスに、知久がエリア内へ動き出したり、右に開いた柏村のパスに、正面へ八田が抜け出しそうになるなどしていきます。
レイエスも24分には、井上が伊藤とのパス交換からエリア内へ仕掛けていきますが、土屋が粘り強く足を出し、クリア。さらに浮き球に、エリア正面へ西田が抜け出しそうになりますが、加治佐がしぼって、カバー。さらに伊藤から右に展開。西田が仕掛けていきますが、土屋が体をうまく入れ、ゴールキックに。好守を見せていきます。
再び攻めに転じたフロンターレは、28分、八田、矢越とつないで、矢越は右へ展開。受けた柏村のパスに、知久がエリア外右へ。知久が地を這うようなミドルシュートを打つと、ボールは佐藤をすり抜けるようゴールのなかへ。1-0 。ついにフロンターレが先制します。
直後には、レイエス、パス交換から山崎が正面へ上がっていきますが、柏村がしぼって最後にはクリア。30分には、右サイド、荒井が仕掛けて、そのパスに伊藤がエリア右へ。しかし、山中がしっかりボールに足を出しながらタックル。シュートまではいかせない好守を見せて、しのいでいきます。
フロンターレは31分、加治佐に代わり26荒井颯太。さらに32分、八田に代わり、DFの24 岩坪瑛太が前線へ。レイエスは吉田の左サイドを突くパスに、今田が高い位置へ仕掛けていきますが、フロンターレは柏村、知久が対応。
フロンターレも柏村が高い位置へ上がるなど、さらに相手の陣内へ。35分には、矢越のスルーパスに、岩坪がエリア左へ抜け出し、折り返すも佐藤がセーブ。追加点にはつながりませんでしたが、チャンスをつくっていきます。
フロンターレは、さらにサイドから攻めに持ち込もうとする場面では、荒井や香取らが対応していき、正面へ迫る井上には、山中が対応。岩坪や矢越、坂本がプレスにいくなどしていき、試合はまもなくタイムアップ。1-0。前半、なかなかうまく行かなかったところから後半は、距離感よくゴールに迫る場面をつくれるようになったことが印象に残るかたちで、フロンターレは勝利をおさめました。
前半0-0 後半1-0 計1-0
得点:知久陽輝
フロンターレの先発:33山本健翔、7柏村涼太、23山中大輝、22土屋櫂大、29加治佐海、32齊名優太、30矢越幹都、31知久陽輝、36関田和智、37香取武、41八田秀斗
交代:齊名→34村瀬悠馬 関田→39坂本錠 加治佐→26荒井颯太 八田→24岩坪瑛太
レイエスの先発:20佐藤翼、3荒井咲斗、2青谷舜(c)、23吉田貫志、15今田桜雅、21山崎颯介、22吉垣陽翔、12川島琉綺、17中山匠、6井上愛簾、16辻堂太幹
交代:辻堂→5伊藤壮喬 中山→18西田遼太
(文中敬称略)
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