5月29日、三菱養和戦をPK戦の末に落として川崎フロンターレU-18は日本クラブユース選手権の出場権をかけて、敗者復活戦へ回ることになりました。
日本クラブユース選手権関東大会は関東に割り振られた11の枠をかけた大会であり、ノックアウトステージ2回戦に勝利した8チームがまずは出場権を獲得。フロンターレを含めた8チームが残り3つの枠をかけて敗者復活戦を戦うことに。初戦で勝利した場合は、次戦勝利で全国大会行きが決まり、敗れてもあと1試合、11番目の枠をかけた試合ができます。が、初戦で敗れた場合はそこで敗退が決まってしまいます。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権関東大会敗者復活戦vsジェフユナイテッド市原・千葉U-18】
6月4日(土)午後1時半キックオフ 前橋総合運動公園陸上競技場 晴れときどき曇り
同じ会場でヴァンフォーレ甲府U-18が東京武蔵野シティFC U-18を3-2で下したのに続いてフロンターレはジェフ千葉との試合に臨みました。
先発はGK21浅川将輝、DFは右から2横山尚貴、14小川真輝、22新井秀明、3川崎晶弘、ボランチはキャプテン10田中碧、15池谷祐輔、右MF9藤井柾人、左MF8栗脇拓人、トップ下に18村田聖樹、FW31上野綜太。一年生の上野は公式戦で初めてのスタメンとなりました。
フロンターレは立ち上がりに、横山のリターンを受けた池谷が右サイドからパスを入れるとこれをエリア内で村田がダイレクトでシュートを打ちますがこれは上に。6分にはエリア外右でファールを受けると小川のフリーキックに新井が合わせますがこれはわずかに上へ。
前橋総合運動公園陸上競技場は例年芝のコンディション維持に苦労している様子で、この日もピッチのあちらこちらに土が見える状況。フロンターレもジェフもパスをつなぐのに苦労する場面が目立っていきます。
そんななかでジェフはサイドからクロスを入れてフロンターレのゴールへ攻勢をかけていきますが、浅川や新井、小川がしっかりと対応し決定機をつくらせません。
15分には右コーナーキックのセカンドボールを拾われてエリア内へクロスを入れられますが浅川が相手選手と接触しながらもキャッチ。しかし、このプレーで負傷した浅川は交代を余儀なくされ、16早坂勇希がピッチへ。
23分にはフロンターレ、池谷が中盤でボールを奪うと右へ展開、藤井が仕掛けてコーナーキックを獲得。小川の右からのボールに新井が合わせますがこれはバーをたたき、決まらず。
26分には田中からの縦パスを受けた上野が左へはたいて、栗脇がクロスを上げますがこれは誰も触ることはできず。上野が前線から中盤によくプレッシャーをかけていい距離感を保っていたフロンターレでしたが、攻撃の精度はもうひとつ。なかなか決定的な場面はつくれません。
34分にはエリア正面でファールを与えるとフリーキックが枠左をとらえますが、ここは早坂が横っ飛びで弾き飛ばしコーナーキックへ。突然の出場にも好守でチームをもり立てていきます。
37分にはフロンターレ、横山が右からクロスを入れると村田がエリア内合わせますがこれはオフサイド。40分には右からのクロスのこぼれ球を拾われてエリア外正面から地をはうようなミドルシュートを打たれますがここは早坂がしっかりとキャッチ。
浅川の治療もあって、6分と長いロスタイムがありましたがともに決定機をつくることできず。
0-0でハーフタイムへ入ることになりました。
ともに後半は交代なしでのスタート。メンバー外の選手も加わって円陣を組むフロンターレ、今野章監督からは「全国行こうぜ!」。力強い言葉がかけられます。
立ち上がりにまずはチャンスをつかんだのは、フロンターレ。エリア右でフリーキックを得ると小川のボールを藤井が折り返し、最後はセカンドボールを拾った田中がエリア内へ仕掛けますがここはジェフの粘り強い守備の前にシュートは打てず。
3分にはジェフもエリア外右でフリーキックを得るとニアに飛び込みますが、枠をとらえたシュートは早坂が好守を見せてゴールは割らせず。
ここからなかなか攻撃につなげることができないフロンターレに対してジェフが前半と同様にサイドからの攻撃でおびやかしていきますが、早坂や小川、新井がいい対応を見せてしのいでいきます。
9分には上野に代わり28山田新が前線に。スピードのある山田が入ることで流れを変えたいところでしたが、やはりなかなかボールをつなげることはできず。
24分には小川の右コーナーキックにニアで村田が合わせますがこれは左に。
26分には村田が右サイドでボールを奪い、カウンターに持ち込むと山田がエリア左でGKと1対1に。しかし、放ったシュートは右へ流れて絶好の先制のチャンスを逃してしまいます。
35分には栗脇に代わり11道本大飛が左MFに。終盤まてなかなかフロンターレはゴールへ迫ることはできませんでしたが、ジェフの攻勢は時には田中もエリア内へ下がるなどして粘り強く対応。試合は三菱養和戦に続いてPK戦に委ねられることになります。
ジェフの選手が一人負傷し、PKを蹴ることかできなくなったため、ルール上キッカーをフロンターレは一人減らすことに。今野監督が指名したのは養和戦でPKを止められた新井。「おまえが悪いんじゃないぞ!」。今野監督の気遣う声がかけられます。
先攻はジェフ。一人目が蹴ったボールに見事に早坂が反応し、これを止める好セーブ!
フロンターレは村田、小川、田中、池谷が次々に成功。早坂は5人目も惜しくも止められなかったもののコースを読む好反応を見せます。そして、5人目の道本が右へ蹴ったボールがネットを揺らし、5-4。選手たちがピッチへなだれ込んで歓喜の輪ができあがりました。
フロンターレは全国大会へあと1勝に。5日午後1時キックオフ、日立柏総合グラウンドにてヴァンフォーレ甲府に勝利すれば日本クラブユース選手権の出場権を獲得することになります。
前半0-0 後半0-0 計0-0 PK5-4
フロンターレの先発:21浅川将輝、2横山尚貴、14小川真輝、22新井秀明、3川崎晶弘、10田中碧=cap、15池谷祐輔、9藤井柾人、8栗脇拓人、18村田聖樹、31上野綜太
交代:浅川→16早坂勇希 上野→28山田新 栗脇→11道本大飛
控え:34高吉正真 30島崎元 27小川達也 6小泉靖弥
(文中敬称略)
写真はかんちさん撮影のものを多く使わせていただきました。ありがとうございます!
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「川崎フロンターレU18 – ジェフユナイテッド市原・千葉U18 / 日本クラブユース選手権 2016 関東予選 敗者復活戦」への1件のフィードバック