日本クラブユース選手権の出場権をかけた試合の舞台は日立柏総合グラウンドへ。前日6月4日、ジェフユナイテッド市原・千葉U-18戦をPK戦の末に勝ち上がった川崎フロンターレU-18は、東京武蔵野FC U-18に3-2で勝利したヴァンフォーレ甲府との対戦となりました。勝ったほうが出場権を得て、負けた場合は翌週最後の一枠をかけた決定戦へ回ることになります。
ヴァンフォーレ甲府U-18とは今季のプリンスリーグ関東の開幕戦で対戦した際には1-0で勝利、しかし、押し込まれる時間も長くなかなか手ごわい相手という印象でした。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権関東大会敗者復活戦vsヴァンフォーレ甲府U-18】
6月5日(日)午後1時キックオフ 日立柏総合グラウンド くもりのち晴れ
フロンターレの先発はGK16早坂勇希、DFは右から2横山尚貴、14小川真輝、22新井秀明、3川崎晶弘、ボランチはキャプテン10田中碧、15池谷祐輔、右MF17大曽根広汰、左MF8栗脇拓人、トップ下に18村田聖樹、FW9藤井柾人。前日はスタメンだった31上野綜太に代わってメンバー外だった大曽根が先発に入りました。
甲府の先発はGK1関敦也、DFは右から22相田峻汰、4酒井匠、5入間川景太、右MFに16大橋勇斗、左MF19長田光生、ボランチはキャプテン7西海那音、6岡野将也、二列目に11小澤輝、8加々美登生、FWに10宮川瑞希
試合は立ち上がりからいい距離感でボールを保持したフロンターレが押し込む展開に。5分には田中が右サイドをドリブルで仕掛けてこぼれてきたボール、田中自らが拾ってシュートを放ちますが甲府の選手のブロックにあい決定的な場面とはならず。
甲府は15分にはオーバーラップをした入間川がエリア左に進入しますが、ここは小川がしっかりと対応。甲府は前日のジェフユナイテッド市原・千葉と同様にサイドを使って攻勢をかけていきます。最終ラインの入間川や酒井のフィードに大橋が右から仕掛けてチャンスをつくりますが、新井や小川が中でしっかりと守って、攻撃の芽を摘んでいく場面が続いていきます。
18分にはフロンターレ、右サイドを崩して栗脇がエリア正面からシュートを打ちますがこれはGK関が対応。一方の甲府も右サイドからクロスを入れてエリア内にボールがこぼれますがここは川崎が戻ってクリア。
22分にはフロンターレ、右サイドでボールを受けた大曽根が左足で狙いますが相手選手に当たって枠をとらえることはできず。23分にはコーナーキックのこぼれ球を拾って栗脇がシュートを打ちますがここも甲府の選手がブロック。フロンターレは池谷や田中がセカンドボールを次々に拾い、縦パスを入れて攻勢に出ますが甲府も酒井をはじめとした最終ラインの選手が次々にボールをカットする好対応を見せていきます。
29分には田中が左へボールを出すと抜け出した川崎が仕掛けてクロスを上げますが、ここも甲府の選手のクリアに遭い、決定機とはならず。
34分には小川の右コーナーキックのこぼれ球をエリア左で藤井が拾ってニアを狙ってシュートを打ちますが、わずかに左へ。前半は0-0でタイムアップとなりました。
後半も甲府はサイドを起点にチャンスメイク。しかし、新井や小川がしっかりと対応。2分にはカウンターを受けてエリア左、加々美が1対1となりますか、池谷がボールを奪う好対応を見せます。
8分には甲府は加々美に代えて20馬場智哉。直後にはスローインからエリア正面馬場がシュートを打ちますが、これは左へ。10分には宮川のスルーパスに小澤がエリア右抜け出しますが、ここは川崎が素早く戻ってシュートは打たせず。
ともにゴールへ迫るなかで15分、先制したのはフロンターレ。右サイドでボールを受けた大曽根がエリア内へ思いきりのよい仕掛けを見せると次々に甲府の選手をかわしてシュートを放つとこれがゴール左へ決まります。1-0。ピッチ脇でアップをしていた選手たちと喜びを分かち合う選手たち。
ここからフロンターレは甲府のサイドを起点にした反撃を受けますが、早坂や新井、小川が集中した対応。
21分には栗脇に代わって11道本大飛が左MFに。一方の甲府も24分には長田に代わって18金子航太。右CBに。入間川がポジションを上げて打開を図っていきます。
29分にはフロンターレは大曽根に代わって28山田新がFWに。藤井が右MFに。甲府は小澤に代わり27堀越翔也。
36分には入間川が右サイドから仕掛けてエリア内へボールを送りますが横山がしっかりとこれをカバー。押し込まれながらも好守でしのいでいくと、39分には裏へのパスに持ち味のスピードで抜け出した山田が右サイドから仕掛けてエリア内へ折り返し、これを受けた田中が放ったシュートがゴールネットを揺らします。2-0。大きな大きな追加点。
甲府は岡野に代わり17若月太聖。打開を図っていきますが、それまで好対応を見せていた酒井が43分に2回目の警告を受け10人に。
ロスタイムには前がかりになった甲府からボールを奪うと村田からパスを受けた道本が左サイドから1対1を制して決定的な3点目。3-0。ここで主審の試合終了を告げる笛が鳴り、フロンターレの3年連続の日本クラブユース選手権出場が決まりました。
リーグ戦から厳しい戦いが続いていたフロンターレでしたが、試合を重ねていくうちにアップの段階から選手たちが出す声が増えていったのが印象的。出場権を獲得したというだけでなく、今後のリーグ戦を戦っていくうえでも流れを変えていきそうな大会となったのではないでしょうか。
前半0-0 後半3-0 計3-0
得点:大曽根広汰、田中碧、道本大飛(川崎)
フロンターレの先発:16早坂勇希、2横山尚貴、14小川真輝、22新井秀明、3川崎晶弘、10田中碧=cap、15池谷祐輔、17大曽根広汰、8栗脇拓人、18村田聖樹、9藤井柾人
交代:栗脇→11道本大飛 大曽根→28山田新
控え:21浅川将輝 30島崎元 34高吉正真 6小泉靖弥 7桝谷岳良
甲府の先発:1関敦也、22相田峻汰、4酒井匠、5入間川景太、16大橋勇斗、19長田光生、7西海那音=cap、6岡野将也、11小澤輝、8加々美登生、10宮川瑞希
交代:加々美→20馬場智哉 長田→18金子航太 小澤→27堀越翔也 岡野→17若月太聖
(文中敬称略)
写真はかんちさん撮影のものを多く使わせていただきました。ありがとうございます!
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