5月15日、関東大学サッカーリーグは第6節を迎え、味の素フィールド西が丘での第1試合では、桐蔭横浜大と国士舘大が対戦。川崎フロンターレU-18出身の4選手が試合に臨みました。
【関東大学サッカーリーグ1部第6節 桐蔭横浜大 vs 国士舘大】
5月15日(土)午前11時半キックオフ 味の素フィールド西が丘 晴れ
ここまで1勝4敗、4連敗と苦しむ桐蔭横浜大。先発はGKはゲームキャプテンの1早坂勇希、最終ラインは右から12羽田一平、5高吉正真、18村岡正梧、6宮寺優斗、ボランチは24山内日向汰、30笠井佳祐、右MF8圓道将良、左MF7山口直也、前線には9山田新、11寺沼星文
フロンターレに加入が内定している早坂に加え、高吉、山内、山田とU-18出身の選手が4人先発メンバーに名前をつらねました。
一方の国士舘大は2勝1分け2敗。先発はGK1飯田雅浩、最終ラインは右から6中村駿、13望月海輝、キャプテンの3谷口栄斗、2前川智敬、ボランチは15綱島悠斗、17牧山晃政、右MF7伊藤稜馬、左MF14布施谷航、前線には8高橋尚紀、10棚橋堯士。
好天に恵まれ、汗ばむような陽気の味の素フィールド西が丘。新型コロナウイルス感染拡大にともなう緊急事態宣言下、開放されたバックスタンドには、多くのサッカーファンや選手の家族らがつどい、見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、国士舘大、後ろでボールを動かしながら、背後をうかがう動きでゴールを狙いに。飯田の左サイドを突くフィードに、布施谷が抜け出しそうになりますが、羽田が対応していきます。
桐蔭横浜も羽田から受けた山内が、圓道とのパス交換から高い位置へ飛び出すなど、次第に前に。笠井もうまく前に持ち出し、右サイドへ流れた山田へ展開していきますが、国士舘はボールをカット。
下がり目で受けた棚橋が巧みに前に仕掛け、エリア前へ。
しかし、シュートは羽田がブロック。山内へつなげ、山内はすぐさま左サイド、駆け上がった山口へ展開。山口が仕掛けて、攻めに転じていきます。
3分には、桐蔭横浜、左サイドのスローインから、山田がエリア内へ抜け出しそうになりますが、国士舘のGK飯田が阻み、シュートは打てず。
直後には、桐蔭横浜の最終ラインのパスの乱れを突いて、布施谷がエリア外左でシュートを打ちますが、枠はとらえられず。両チームともにゴール前に迫る時間が続いていきます。
桐蔭横浜は早坂も組み立てに加わり、宮寺や高吉、村岡が多くボールに触れ、左右に動かし、4分には早坂のフィードにエリア右へ寺沼が飛び出しそうになりますが、ここでも飯田がセーブ。両GKがそれぞれ攻守で存在感を見せていきます。
国士舘も、棚橋が積極的に下がり目に下りる一方で、伊藤や布施谷が前に飛び出していき、巧みに前に運ぶ棚橋を起点に迫りますが、桐蔭横浜は山口や圓道も自陣のエリア近くに戻り、コンパクトに対峙。スローインから棚橋がエリア内へ抜け出そうとする場面では、高吉が村岡につながるようなかたちで対応していき、ボールを保持する時間を増やそうとしていきます。
7分には国士舘、望月のフィードにエリア右へ抜け出した棚橋がダイレクトでシュートを打ちますが、枠はとらえらえず。さらに8分には、エリア左で前を向いた伊藤から左へ展開。左クロスは右サイドへ流れ、中村がシュートを打ちますが、枠の外。
直後には、桐蔭横浜、左に開いた山口が裏を突くパスを出すと、山田がエリア内へ動き出しますが、望月、谷口が挟み込むようにして対応。国士舘も集中力を保った守りで対抗していきます。
さらに桐蔭横浜は、高吉のフィードに、山口が左サイドの高い位置へ抜け出し、エリア前で受けた山内が前に持ち出し、エリア右、圓道を狙い、パスを入れるなど揺さぶりにいきます。
14分には、桐蔭横浜、中央で宮寺がボールをカット。受けた山田がエリア前まで運んで、山田のパスにエリア左へ抜け出した宮寺がシュートを打ちますが、飯田がセーブ。直後には国士舘、右に開いた棚橋がクロスを入れると、布施谷が左サイドで拾い、左クロス。しかし、桐蔭横浜はしっかり中に寄った山口へつなげるかたちで対応していきます。
17分には、山内から左へ展開。山口が仕掛けていきますが、牧山が厳しい寄せで、阻んでいきます。
フィードに長短のパスを交えて、さぐりあいを続けていく両チーム。22分には右サイドで鋭いターンを見せた笠井が前に持ち出し、正面で受けた山内がエリア内へ切れ込んで仕掛けていきますが、国士舘の守備に遭い、シュートまではいけず。
23分には、国士舘、右サイドの高い位置へ抜け出した伊藤が折り返すと、エリア内右、棚橋が抜け出しますが、村岡が寄せ、シュートは打たせずに対応していきます。
さらに国士舘は下がり目で受けた棚橋が右サイドの裏を突くパスを出すと、牧山が抜け出しそうになりますが、宮寺が粘り強く対応。笠井へつなげ、山口も中央でかかわって攻めに転じようとしていきます。
早坂が中央、笠井に鋭い縦パスを入れ、そこから右サイド、圓道に展開すれば、奪った国士舘も、綱島の浮き球にエリア内へ棚橋が動き出し、切り替えの良さを見せていく両チーム。
26分には、山内から左へ展開。山口のリターンを中へ寄った宮寺が受け、そのパスにエリア外正面やや左、山内がシュートを打とうとしますが、国士舘はブロック。右サイドでのスローインとなり、エリア内へ圓道が抜け出しますが、飯田がセーブしていきます。
29分には高吉から左サイド、宮寺へ展開。宮寺の浮き球にエリア内、山内が抜け出し、リターンを受けた宮寺のクロスに、遠いサイド、山田が飛び込みますが、さわることはできず。
直後には国士舘、右へ展開し、伊藤が仕掛けて、折り返しますが、桐蔭横浜は笠井が好カバー。33分には、桐蔭横浜、笠井から右サイド、開いた圓道が浮き球をエリア内へ入れると、山田が動き出しますが、飯田がセーブ。
35分には、笠井が中央を持ち上がり、受けた山内が縦に仕掛けてエリア内へ。しかし、国士舘も粘り強い守りを披露、シュートには至らず。37分には、中央にしぼって宮寺がボールをカット、右へ展開し圓道がクロスを入れると、ニアに山田が飛び込みますが、ワンタッチあり、決めることはできず。
それでも桐蔭横浜がゴールへ迫る時間が続いていきます。
高吉や村岡、早坂がボールに多く触れ、山内や笠井がうまく間で受けて、前に持ち上がるなどする桐蔭横浜。高吉のフィードにエリア前に抜け出した寺沼がファールを受け、フリーキックを得るなど、チャンスをつくっていきます。
そして43分、桐蔭横浜は早坂から左サイド、山口に正確なフィードが通り、エリア左へ仕掛けた山口はうまく切り返してシュート。ボールはゴールの中へ決まり、1-0。ついに先制のゴールをものにします。
直後には、早坂が前線へ入れたボールを寺沼が落とし、右サイドへ流れた山田がエリア内へ折り返しますが、国士舘の守りが阻み、シュートまでは行けず。
このまま、桐蔭横浜が流れを握って終わりかと思われたアディショナルタイム、国士舘は中に寄った前川がボールをカット、右サイドへ展開。中村が高い位置で折り返すと、エリア内走り込んだ髙橋がダイレクトでシュート。ボールはゴールネットを揺らして、1-1。最後の最後に国士舘が追いついて、前半はタイムアップとなります。
後半立ち上がり、ゴールへ迫ったのは国士舘、最終ライン、望月のフィードに右サイド、高い位置へ抜け出した伊藤がクロス。ニアに入りますが、高吉が頭でクリア。
直後には、早坂のフィードを寺沼がおさめ、左へ展開。山田から中央、山内へ。山内は寺沼とのパス交換からエリア内へ走り込みますが、飯田がセーブ。
一方、国士舘も左サイドへ流れた棚橋のパスに、髙橋がエリア内へ抜け出しそうになりますが、高吉がカット。6分には、右サイドでのスローインから、棚橋がエリア前のスペースで受けて、ミドルシュートを打ちますが、早坂がセーブ。
早坂はすぐさま左サイドへボールを送り、寺沼がおさめたボールを山内が拾い、守備から攻めへ切り替えていきます。
8分には右サイド、羽田が左足でクロス。エリア内へ山田が走り込みますが、飯田が阻み、シュートは打てず。国士舘も谷口の縦パスを、うまく間で棚橋が受け、エリア左を突くパスを出すと、布施谷が飛び出しますが、羽田がカバー。互いに攻守にいいプレーを積み重ねていきます。
国士舘は、9分、伊藤に代わり、33権田陽大。
10分には桐蔭横浜、中央で山口がボールをカット、カウンターに。持ち上がった山口のパスに、山田がエリア右へ。切り返してシュートを打ちますが、国士舘の体を張った守りが阻んでいきます。
さらに桐蔭横浜は、笠井が圓道とのパス交換からエリア正面やや左へ。シュートがブロックされたところ、セカンドボールを拾い、右サイドに開いた寺沼のクロスに、エリア内、山田が反応しますが、惜しくも触ることはできず。
それでも、桐蔭横浜は下がり目で受けて、ボールをおさめ、チャンスメークをしようとする棚橋に、高吉が厳しい寄せを見せるなど、流れは渡さず。左サイドに開いた山口のパスにエリア内へ山内が飛び出すなど、ゴールに迫る場面をつくっていきます。
すると14分、桐蔭横浜は左サイド、高い位置で前を向いた山田が一気にエリア左へ。シュート性のボールを送ると、寺沼が押し込み、2-1。勝ち越しのゴールをものにします。
同点を狙う国士舘の攻めにも、中へしぼった山口がマイボールに、また、牧山の浮き球に前に抜け出そうとする棚橋から、村岡がボールを奪うなどしていく桐蔭横浜。15分には、中央を笠井が持ち上がり、その縦パスに、寺沼がエリア外右へ。シュートを打ちますが、わずかに左。
国士舘も直後には、飯田の縦パスを中央で棚橋が受け、そのパスに髙橋がエリア右へ。シュートは枠をとらえますが、早坂がセーブ。左コーナーキックとなり、セカンドボールを拾った髙橋がエリア左へ仕掛けていきますが、圓道がカバーしていきます。
国士舘はここで綱島に代わり、18弓場堅真。髙橋をボランチに下げ、弓場が左MF、権田が前線へ。
しかし、さらにチャンスをつくるのは桐蔭横浜、中央で宮寺が球際に厳しくボールを奪い、受けた山内のパスに、山田がエリア右へ。シュートはブロック。左コーナーキックに。
キッカーの山口は、右足で直接ゴールへ向かうようなボールを入れていきますが、飯田がクリア。今度は右コーナーキックとなり、こぼれ球を拾い、山口が右クロスを入れると、遠いサイド、羽田がシュートを打ちますが枠はとらえられず。
国士舘はさらに交代、綱島に代わり、26東條敦輝。23分には、中央で東條がパス交換から前に持ち出し、左へ展開。弓場が折り返すと、エリア右、布施谷がシュートを打ちますが左へ。
さらに25分、国士舘は中央へ切れ込んだ前川が、エリア外正面でミドルシュートを打つと、これがゴール左に決まり、2-2。再び試合は同点となります。
追いつかれた桐蔭横浜は27分、笠井に代わり15小関陽星。
すると28分、桐蔭横浜は中央で小関がボールをカット、寺沼を経由して、右へ展開すると、受けた圓道はエリア右へ持ち込み、シュート。ゴールへ吸い込まれるようにして決まり、3-2。またもリードを奪ったのは桐蔭横浜。
桐蔭横浜はさらに羽田の浮き球に、山田が走り込むなどして、ゴール前で時間をつくろうとしていきます。
桐蔭横浜は30分、山口に代わり14水野颯太。
国士舘は、33分、前川の背後を突くパスに、棚橋が高い位置へ抜け出し、ファールを受けてフリーキックに。弓場がボールを入れると、遠いサイドでシュートを打ちますが、早坂がセーブ。早坂はすぐさま前にボールを送り、水野が仕掛けていきますが、国士舘はこれをカット。中央でのパス交換から左へ展開。弓場が仕掛けていきますが、羽田が粘り強く対応していきます。
早坂のフィードを、寺沼がおさめ、小関のパスに山田が左サイドを仕掛けていくなど高い位置でのプレーを試みていく桐蔭横浜。国士舘も棚橋のパスから、権田がエリア前に抜け出し、シュートを打っていきますが、村岡の体を張った守備が阻んでいきます。
37分、桐蔭横浜は山田に代わり17鈴木俊輔。国士舘は布施谷に代わり36仲村凌汰。国士舘は右クロスを、左サイド、前川が拾い、両サイドからの攻めで、迫っていきますが、桐蔭横浜は圓道が自陣のエリア近くでマイボールにするなど、コンパクトにして対抗していきます。
40分には、圓道から左へ展開、水野がクロスを入れると、寺沼が頭でシュートを打ちますが、右へ。
41分、桐蔭横浜は寺沼に代わり、16鈴木智也を入れ左MF、水野が前線に。
44分には、国士舘、右サイドの高い位置へ中村が抜け出し折り返すと、ニアに棚橋が迫りますが、高吉がクリア。
さらに棚橋を起点にゴールへ迫ろうとしていく国士舘。しかし、鋭いコーナーからのボールを早坂がパンチング。こぼれ球もしっかりクリアするなど集中した守りを見せていきます。
アディショナルタイムは3分。桐蔭横浜は圓道に代わり33五十嵐聖己。
試合はタイムアップとなり、3-2。桐蔭横浜は連敗をストップ。球際の厳しさを出したことが攻守の好プレーに結びついたと感じさせられるかたちで勝利をおさめました。
先制のゴールの起点にもなり、ここぞというところでの好セーブを見せた早坂、何度も最後のところで攻撃の芽をつんでいった高吉、果敢にエリア内へも顔を出し得点を狙いにいった山内、勝ち越しとなるゴールのアシストを記録し、自らも仕掛けていく姿勢を示した山田、それぞれのプレーを見られたこともとてもうれしくなるものがありました。
ここからの巻き返しを楽しみにしています。
前半1-1 後半2-1 計3₋2
得点:山口直也、寺沼星文、圓道将良(桐蔭横浜) 高橋尚紀、前川智敬(国士舘)
桐蔭横浜大の先発:1早坂勇希(c)、12羽田一平、5高吉正真、18村岡正梧、6宮寺優斗、24山内日向汰、30笠井佳祐、8圓道将良、7山口直也、9山田新、11寺沼星文
交代:笠井→15小関陽星 山口→14水野颯太 山田→17鈴木俊輔 寺沼→16鈴木智也 圓道→33五十嵐聖己
控え:31西澤翼 26宮本蛍汰 25小森優輝 34笹沼航紀
国士舘大の先発:1飯田雅浩、6中村駿、13望月海輝、3谷口栄斗(c)、2前川智敬、15綱島悠斗、17牧山晃政、7伊藤稜馬、14布施谷航、8高橋尚紀、10棚橋堯士
交代:伊藤→33権田陽大 綱島→18弓場堅誠 牧山→26東條敦輝 布施谷→36仲村凌汰
控え:30市村知弥 16大石悠介 20大西悠介 12金澤哲流 32近藤零志
(文中敬称略)
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