2月12日は日産スタジアムへ。
2021年のJ1リーグ王者、川崎フロンターレと天皇杯を制した浦和レッズが対戦し、新たなシーズンの幕開けを告げる富士フイルム・スーパーカップ。その前座試合として行われるNEXT GENERATION MATCHに、川崎フロンターレU-18が昨年に続いて出場、日本高校サッカー選抜と対戦しました。
【川崎フロンターレU-18 NEXT GENERATION MATCH vs 日本高校サッカー選抜】
2月12日(土)午前10時20分キックオフ 日産スタジアム 晴れ 40分ハーフ
フロンターレの先発は、GK21濱﨑知康、最終ラインは右から6吹田航晟、5浅岡飛夢、3松長根悠仁、7溝田大和、ボランチはキャプテンの10大関友翔、18由井航太、右MF8川口達也、左MF11岡野一恭平、トップ下14大瀧螢、前線には9五木田季晋。
2月4日にプロ契約締結が発表された高井幸大はメンバー外。また、新しい背番号での初めての公式戦となりました。
全国高校サッカー選手権の優秀選手から選考された日本高校サッカー選抜。先発はGK1佐藤瑠星(大津)、最終ラインは右から2田口空我(流通経済大柏)、キャプテンの13チェイス・アンリ(尚志)、4馬場拓己(桐光学園)、12大川佳風(米子北)、ボランチは15薬師田澪(大津)、8山市秀翔(桐光学園)、右MF11藤森颯太(青森山田)、左MF16田澤夢積(青森山田)、前線には、9松永颯汰(静岡学園)、18守屋練太郎(前橋育英)。
日差しに恵まれ、コートなどもいらないような暖かな陽気の日産スタジアム。フロンターレサポーターはもちろん、レッズのサポーター、さらには多くのサッカーファンが見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がり、ラインを高く保ち、相手陣内でプレーを重ねるのはフロンターレ。左サイドで由井や溝田、岡野一が位置を入れ替えながらボールを動かし、失ってもすばやいチェックで取り返していきます。
日本高校サッカー選抜は、藤森が右サイドを仕掛け、起点に。しかし、溝田が前へいかせず、粘り強く対応。右サイドでスローインを得ると、藤森のロングスローからゴールを狙う日本高校サッカー選抜に対しても、エリア内でしっかり競りにいき、コーナーキックからチェイスに高い打点のヘディングシュートこそ許す場面をつくられるものの、ゴールは許さず、フロンターレは細かくパスを回す時間をつくっていきます。
浅岡、松長根がラインを高く保ち、吹田や溝田がそれぞれ高い位置に。ピッチの左右にボールを動かし、浅岡が速いパスをサイドに入れ、中央では大関や由井がかかわりあいながら、糸口をさぐっていきます。
6分には日本高校サッカー選抜、エリア外正面でフロンターレにファールがあり、フリーキックを得ますが、藤森が右足で直接放ったシュートは枠外。さらに右サイドから速いボールをエリア内へ入れていきますが、浅岡が落ち着いてブロックしていきます。
守備から攻めへの切り替えの速さを見せていくフロンターレ。11分には大関の左サイドの裏を突くパスに、岡野一が抜け出し、仕掛けて弧を描くクロス。ボールはゴールへ向かったものの、バーへ。どよめきを生み出していきます。
フロンターレは、さらに溝田から由井を経由して右の吹田と動かし、吹田の浮き球に右サイドに流れた五木田が起点になろうとし、奪われた場面でもすばやく囲い込んで、取り返す切り替えの良さを見せていきます。
13分には、吹田が五木田とのパス交換から、右サイドの高い位置へ。正面へ折り返すと、大関がシュートを打ちますが、右へ。
さらにスルーパスに、川口が右サイドを抜け出し、シュート。こぼれ球に大瀧が迫りますが、最後は佐藤がセーブ。フロンターレがゴールに迫る時間が続いていきます。
日本高校サッカー選抜も、右サイドに守屋が流れ、ボールを引き出していきますが、松長根、溝田の連係で奪い返し、16分には、中央でボールをカットした日本高校サッカー選抜、スルーパスに田澤がエリア外左へ抜け出していきますが、オフサイド。チャンスをつくらせず、プレーを重ねていきます。
松長根の裏を突くパスや、浅岡の速い縦パスを交え、各選手がかかわりあいながら、パスを回していくフロンターレ。19分、大関の浮き球のパスに、エリア内へ抜け出したのは川口。うまくボールをコントロールし、シュートを打つとゴール左へ決まり、1-0。出し手と受け手の息の合った連係からフロンターレがゴールを奪い取ります。
最終ラインでは浅岡が読みよくボールをカットし、前線では五木田がプレスをかけにいくなどし、奪われても大瀧がすばやくプレスバック。ボールを握っていくフロンターレ。左サイドの溝田が斜めに正面へ向かう姿勢を見せる一方で、由井が左サイドの高い位置へ顔を出すなど位置を入れ替えながら、ボールをテンポよく回していきます。
23分には、浅岡のパスに、吹田が右サイドの高い位置へ。ゴール正面へ折り返しますが、佐藤がセーブ。
日本高校サッカー選抜も、25分には、右サイドを抜け出した藤森が、正面へ仕掛ける姿勢を見せ、速いボールを正面へ入れていきますが、由井が落ち着いた対応を見せ、シュートは打たせず。
さらに田口のフィードに反応した藤森が、エリア外右、角度のないところから枠をとらえたシュートを打ちますが、濱﨑がセーブ。また、右サイドから斜めに守屋が仕掛け、迫る日本高校サッカー選抜でしたが、浅岡がカバー。球際でも負けず、向き合っていきます。
中央に寄った川口がカット、すぐさま五木田を狙いスルーパスを出すなど、追加点を狙っていくフロンターレ。32分には正面でカット。大関、大瀧とつながり、大瀧から受けた川口が正面へ切れ込み、ミドルシュートを打ちますが、佐藤がセーブ。
日本高校サッカー選抜も、エリア前に浮き球を入れ、揺さぶっていきますが、浅岡がしっかりマイボールになるようなかたちで対応。そこから攻めに転じたフロンターレは、五木田から左サイドの溝田に展開し、溝田がクロスを入れる場面をつくっていきます。
35分、日本高校サッカー選抜は守屋に代わり10福田師王(神村学園)。直後には、福田が競ったボールを拾った山市が、ミドルシュートを打ちますが、濱﨑がセーブ。
37分にはフロンターレ。大瀧が間で受け、そのスルーパスに五木田が反応しますが、佐藤がセーブ。
日本高校サッカー選抜は、連係から両SBが高い位置へ抜け出す場面をつくり、38分には大川が左サイドの高い位置で折り返しますが、フロンターレはブロック。39分にも再び大川が高い位置へ抜け出していきますが、浅岡が対応。
アディショナルタイムは1分。日本高校サッカー選抜は、福田がおさめたボールを受けた藤森が、エリア外右でシュートを打つも、枠外。前半は1-0。フロンターレがリードしハーフタイムとなります。
後半、立ち上がりからエリア前に迫るのは日本高校サッカー選抜。松永や福田が前線で起点となり、薬師田がパス交換からゴールの前に顔を出すなどしながら、迫っていきますが、フロンターレは最後のところで球際に厳しく対応していきます。
4分には、フロンターレ、吹田のスルーパスに、五木田が正面へ抜け出していきますが、チェイスが足を伸ばし、シュートまではいけず。
6分には、日本高校サッカー選抜、左右にボールを動かしていくと、左サイドからの折り返し、エリア外右、田口がシュートを打ちますが、フロンターレはしっかりブロックにいき、ボールはバーへ。
これでコーナーキックを得た日本高校サッカー選抜は、セカンドボールを拾い、山市が枠をとらえたミドルシュートを打ちますが、濱﨑がセーブ。
さらに薬師田が最終ラインに下、チェイスや馬場が、両サイドを押し上げながら日本高校サッカー選抜がフロンターレの陣内でプレーを重ねていきます。
フロンターレも、10分には右サイドのスローインから、五木田が仕掛けて、エリア右へ進入しますが、最後は佐藤がセーブ。
11分には、日本高校サッカー選抜、右サイドからのスローイン、受けた山市が浮き球を入れると、ゴール左、福田が頭で合わせますが、濱﨑がセーブ。
フロンターレは、左サイド、うまく受けた岡野一が仕掛けて打開を図ると、スローインの流れからエリア外左、大関がミドルシュートを打ちますが、佐藤がセーブ。
直後には日本高校サッカー選抜、フロンターレ陣内で松永が奪い、ミドルシュートを狙いますが、濱﨑がセーブしていきます。
前半と比べ、なかなかボールを動かせなかったフロンターレも、次第に最終ラインの浅岡や松長根、下がり目に顔を出した大瀧らがボールに触れる時間をつくり、14分には、エリア右へ五木田が抜け出し、折り返し。岡野一がシュートを打ちますが、ワンタッチあり、決まらず。決定機をつくっていきます。
日本高校サッカー選抜は、15分にはルーズボールを正面で松永が拾いますが、吹田がしぼって前に持ち込ませず。立て続けにスローインを得た日本高校サッカー選抜は、藤森が高い位置へ抜け出し、クロスを入れていきますが、濱﨑がセーブ。さらに右サイドから鋭いクロスを入れていきますが、川口がエリア内で対応。コンパクトに、最後のところで集中力を保ち、フロンターレは対抗していきます。
24分にはさらに日本高校サッカー選抜、エリア外正面、山市のパスに反転した福田が、ゴール左をとらえたシュートを打ちますが、濱﨑がセーブ。
コーナーキックとなり、ショートコーナーを選択した日本高校サッカー選抜。左クロスにチェイスが合わせますが、上に。
フロンターレはここで大瀧に代わり20岡崎寅太郎。
日本高校サッカー選抜は、松永に代わり14大迫塁(神村学園)、田澤に代わり20阪田澪哉(東山)。
中盤で互いに球際に厳しさを見せていくフロンターレと、日本高校サッカー選抜。27分には日本高校サッカー選抜、左サイドを阪田が仕掛けてクロスを入れていきますが、大関がエリア内で対応。
左コーナーキックとなり、フロンターレは、ここで担架でピッチの外に出た大関に代わり22江原叡志。
コーナーキックやロングスローをしのぎ、マイボールにすると、五木田の裏を突いたパスに岡野一が左サイドを抜け出し、仕掛けていくなどするフロンターレ。守りに転じても、吹田が正面へのパスや左サイドでの攻めに、集中した対応を見せ、江原も空いたスペースをよくカバー。溝田も裏を突くフィードに対して、しっかりクリアをしていきます。
37分には溝田に代わり13信澤孝亮が入りボランチ、江原が左SB、岡野一に代わり17尾川丈。
直後には正面へのスルーパスに、岡崎が反応しますが、佐藤がセーブ。日本高校サッカー選抜はここでチェイスを前線へ上げていきますが、フロンターレは高い位置で五木田が体を張り、時間をつくっていきます。
アディショナルタイムは3分。相手ボール時には、五木田も低い位置に下り、コンパクトにして対応していくフロンターレ。左サイドでは、尾川、江原がうまく連係して対応。中央では由井や信澤が球際に厳しく向き合っていきます。
43分には、岡崎がエリア外正面へ仕掛けてシュート。これが佐藤に阻まれたところで試合はタイムアップ。
フロンターレは1-0で勝利。2年連続でNEXT GENERATION MATCHを制することになりました。
多くの三年生たちが卒業したフロンターレU-18でしたが、昨年Jユースリーグを中心に経験と勝利を重ねてきた選手たちが力を発揮。新シーズンへのつながりを感じさせられる楽しみな勝利となりました。
前半1-0 後半0-0 計1-0
得点:川口達也
フロンターレの先発:21濱﨑知康、6吹田航晟、5浅岡飛夢、3松長根悠仁、7溝田大和、10大関友翔(c)、18由井航太、8川口達也、11岡野一恭平、14大瀧螢、9五木田季晋
交代:大瀧→20岡崎寅太郎 大関→22江原叡志 溝田→13信澤孝亮 岡野一→17尾川丈
控え:1宮地健輔 2戸田将 25志村海里
日本高校サッカーの先発:1佐藤瑠星(大津) 2田口空我(流通経済大柏)、13チェイス・アンリ=c(尚志)、4馬場拓己(桐光学園)、12大川佳風(米子北)、15薬師田澪(大津)、8山市秀翔(桐光学園)、11藤森颯太(青森山田)、16田澤夢積(青森山田)、前線には9松永颯汰(静岡学園)、18守屋練太郎(前橋育英)
交代:守屋→10福田師王 松永→14大迫塁(神村学園) 田澤→20阪田澪哉(東山)
控え:17吉田優翔(桐光学園) 3柳沼将太(前橋育英) 5海老沼慶士(米子北) 6小泉龍之介(静岡学園)
(文中敬称略)
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