日本体育大 – 筑波大 / 全日本大学サッカー選手権決勝


緊張のほぐれた筑波イレブン

12月18日,浦和駒場スタジアムにて,今シーズンの大学サッカーを締めくくる全日本大学サッカー選手権の決勝が行われました。準決勝はどちらも関東勢vs関西勢となりましたが,決勝へ駒を進めたのはいずれも関東勢。関東大学サッカーリーグの2位,3位の対決となりました。

日体大のスターティングメンバーは,GK 12福井,DFは右から25田宮,5ボニフェイス,20寺田,2高野,ボランチに4輪笠,その前に右から7川戸,4輪笠,8大石,22渡邊,1トップに17平川という布陣。エースの10高井を出場停止で欠く陣容となりました。
対する筑波はGK 30阿部,右から14会津,3小笠原,5鈴木大誠,17野口,ボランチに6鈴木徳真,8吉田,右に16戸嶋,左に25西澤,2トップに11中野,10北川という形でスタートしました。

試合は開始早々の3分,中盤でボールを繋いだ日体大,左SB 2高野からのアーリークロスにゴール前中央で7川戸が頭で合わせます。これはゴール右にそれますが,ファーストシュートを放ったことで日体大に勢いが出ます。

7分,中盤でのぼーるの奪い合いから右サイドでボールを繋いだ日体大,中央から右へと流れつつボールを受けた7川戸から8大石へ。大石はDFの位置を見つつ,左足を振り抜きますがこれはゴール左へ。得点とはなりません。

続いて9分,またも日体大。右寄りでボールを受けた7川戸から中央で張る17平川へ。平川はゴールに背を向けてボールを受け,中央へ切れ込んできた川戸へ。8大石がスルーしたボールを川戸がダイレクトでシュートしますが,これは枠を大きく外れます。

更に10分,ペナルティエリア外左でボールを受けようとした日体大キャプテン6小泉に筑波3小笠原がチャージ。これがファウルとなり,日体大はFKを得ます。日体大22渡邊が右足でふわりとしたボールをゴール前に入れると,それを20寺田が高い打点のヘディング。しかしボールに勢いがなく,筑波GK 1阿部がしっかりとキャッチします。

日体大の攻勢は続きます。12分,ディフェンスラインから中盤へつなごうとした筑波のボールをインターセプトした日体大2高野がペナルティエリア枠あたりから強烈なミドルシュート。筑波GK 1阿部も反応しきれず見送ったボールはバーを叩き,得点とはなりません。

15分,筑波10北川が敵陣でボールをインターセプトすると,そのままペナルティエリア左を駆け上がりシュート。GK 1長谷川が弾いたところ筑波 11中野が詰めますが,GKが先にキャッチ。

更に17分,中盤深い位置で筑波8吉田から右SB 14会津へ。会津は,前方を右サイドに流れる11中野へシンプルに繋ぎます。中野は一旦後方の会津へ戻し,そこから脇で待ち構えた16戸嶋へ。戸嶋は後方から走り込んだ8吉田の動きを見逃さずパス。勢いを増した吉田はDFを振り切り完全なフリーになりシュート。しかしこれはゴール上方へ逸れてしまいます。決定機を決めきれなかった吉田は悔しそうな表情。

23分,右寄りでこぼれ球を拾った日体大7川戸が右サイドを駆け上がってきた25田宮へパス。田宮はダイレクトで鋭いクロスをいれますが,ここは筑波GK 30阿部がしっかりと前へ出て弾き返し,得点とはならず。

続いて25分,ペナルティエリア外中央でボールを受けた筑波11中野が仕掛けます。追いついてくるDFをうまくかわし鋭いシュートもゴール上へ。両チーム,チャンスは出てきましたがなかなか得点とはなりません。

そして迎えた28分,筑波8吉田から縦に付けたところを11中野がはたき,DFに奪われそうになりながらもキープして渡った25西澤が思い切り良くダイレクトにミドルシュート。これがGKを越えたあたりで鋭く落ち,ゴールネットを揺らします。拮抗した展開の中,先制点は筑波へ。

更に36分,右へ流れながらボールを受けた筑波10北川から,ふわりとしたクロス。中央で11中野がおとりになり,ファーサイドで合わせたのはまたも25西澤。コースを狙った丁寧なヘディングシュートでふたたびゴールを陥れます。これで筑波2-0日体大。

この直後,日体大ベンチは早くも動きます。キャプテンで6小泉に代えて30瀧本を投入。前線での強度を上げます。

43分,日体大は左サイドから組み立てた攻撃。17平川がペナルティエリア左でのポストプレーから22渡邊へ。渡邊は脇へ走ってきた4輪笠へ渡し,更に右へ走り込んだ7川戸へ。川戸は勢い良いシュートを放ちますが,逸れてしまいます。

対して筑波は46分,相手FKからのこぼれ球を拾った14会津が前線で張る11中野へ。中野はうまくボールをコントロールし,DFを振り切りGKと1対1。これを冷静に沈め,3-0。日体大を突き放し,前半終了となります。

筑波は後半から17野口に代わって,高さのあるDF 24山川を投入。
3点という重いビハインドを背負った日体大,後半はどう出てくるか。キックオフです。

まず仕掛けたのは日体大。1分,中央でボールを奪うとペナルティエリア前でボールをキープした17平川は左に走り込んだ2高野へはたきます。高野はダイレクトで大きなアーリークロス。ゴール中央で合わせたのは22渡邊。しかしこれはゴールを逸れます。

49分は日体大。自陣でボールを奪ったところから8大石が前線へロングボール。うまく収めた30瀧本は,角度のないところから強烈なシュート。しかしこれはゴール右に外れます。後半の日体大は,シンプルに縦に速い攻撃という意図が見て取れます。

対して53分は筑波。GK 30阿部からの長いゴールキックを10北川が落とすと,タイミングよく走り込んだ11中野はファーストタッチでDFを置き去りに。GKとの1対1を冷静に流し込み,4-0。中野はこの日2点目となりました。

56分,日体大が動きます。17平川に代えて11太田を投入します。
すると59分,中央でボールを奪った7川戸から左サイド2高野へ。高野は前線で張る30瀧本へ鋭いパスをつけます。瀧本からの緩やかなリターンを得た高野はふわりと前線の7川戸へ。うまく抜け出した川戸はGKと1対1になりますが,体のバランスを崩してしまい,うまくシュートが打てず。反撃開始とはなりません。

しかし次の得点はまたも筑波に。
最終ラインでボールを持った24山川はライナー性のロングフィードを前線へ。オフサイドラインぎりぎりで抜け出した10北川はDFを振り切り,GKと1対1に。角度のあまりないところからでしたが,これをしっかりとゴール左ネットに突き刺し,5-0。

65分,日体大は最後の交代カードを切ります。22渡邊に代わって攻撃的な15室崎を投入し,反撃を試みます。
66分,今度は筑波が交代のカード。2得点の25西澤に代えて28吉川を投入します。

70分,筑波10北川はバイタル手前でボールを受けると,スピードを出しすぎないコントロールされたドリブルでペナルティエリア内3人をかわし,シュート。これがゴール右隅に決まり6-0。日体大の戦意を完全に喪失させます。

80分はまたも筑波。左サイドで粘って11中野が上げたクロスはDFに当たってコースが変わりながらも10北川の足元へ。北川はじっくりタイミングを合わせ,左足を振り抜きゴール。7-0。これで北川はハットトリック達成となりました。

84分,ハットトリックを達成した筑波10北川に代わって最後のカードとして投入されたのはチームキャプテン9高柳。
その高柳は投入後最初のプレーで右サイド,DFの裏を突き深くえぐったといころからクロス。しかしこれは誰にも合いません。

最後の得点はまたも筑波。相手陣内で激しいディフェンスからボールを奪った8吉田からこぼれたボールをインターセプトしたのは11中野。冷静にゴールを射抜き,8-0。北川に続き中野もハットトリックを達成します。

そして間もなく試合は終了。序盤戦こそ拮抗した展開でしたが,守備のバランスが整ってからは試合終了まで筑波ペースで試合が進みました。敗れた日体大も,点差を感じさせない激しいプレーぶりが心に残りました。
どちらのチームの選手たちにも,一生忘れられない試合になったことは間違いありません。
この試合での経験が,彼らのこれからの人生の糧になることを願っています。

飛行機墜落事故で亡くなったシャペコエンセ関係者の方々へ黙祷
序盤は日体大の圧力
ハットトリックをあげた北川選手
三笘選手。この日は出番なし。

途中出場ながら,存在感を放った日体大 瀧本選手
前半終了間際,中野選手が決めて突き放す
吉田選手と中野選手
Pride of Tsukuba
攻守に奮闘した吉田選手

この悔しさを糧に

大学サッカーの頂点へ!

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