4月30日はキンチョウスタジアムへ。関西学生サッカーリーグは第3節を迎え、川崎フロンターレU-18出身の3選手が所属する阪南大は桃山学院大との試合に臨みました。
【関西学生サッカーリーグ1部第3節 阪南大 vs 桃山学院大】
4月30日(日)午後2時キックオフ キンチョウスタジアム 晴れ
2連勝の阪南大、先発はGK1名良橋拓真、DFは右から12岡部拓実、4大野佑哉、5長谷川隼、3吹ヶ徳喜、ボランチは8重廣卓也、6藤原奏哉、右MF15山口拓真、左MF22興津利弥、トップ下キャプテン14脇坂泰斗、FW10山口一真。フロンターレU-18出身では、開幕から先発に名前をつらねる脇坂と長谷川に加えて、名良橋が初めてのスタメンに入りました。
一方こちらも2連勝と好スタートを切った桃山学院大の先発は、GK1吉川健太、DFは右から2西岡潤、3山添健太、22早川雄貴、キャプテン26岩崎尚将、ボランチは33白岩直斗、14徳永晃太郎、右MF7田坂優貴、左MF29若山修平、FW9毎熊晟矢、24小松光樹
晴天に恵まれ、からっとした暑さのキンチョウスタジアム。スタンドには、両大学の応援団や大学サッカーファン、このあとJ1第9節セレッソ大阪戦を控えたフロンターレのサポーターも阪南大の応援に加わる中、試合は始まりました。
重廣や藤原、脇坂が中盤でポジションチェンジを繰り返してゴールをうかがっていく阪南。山口一真もかかわってサイドへ動き出す興津にパスを出すなどしていきます。
一方の桃山学院大も両サイドの連係からゴールをうかがっていくと、3分にはコーナーキックを得て右から岩崎が左足で精度の良いボールを入れてきますが名良橋がパンチング。阪南はそこからカウンターへ移り、興津がゴール前へ迫りますが、シュートには至らず。ともに切り替えが速く、試合に入っていきます。
8分には桃山学院大、再びコーナーキックを得ると、右から岩崎が入れたボールがエリア左にこぼれて、山添がシュートを打つも左へ。阪南大としてはひやりとする場面。
直後には、阪南大、岡部が右サイドの高い位置でスローイン、ボールを入れると、受けた山口一真がエリア右へ自ら持ち込み、角度のあまりないところから放ったシュートがゴールネットを揺らします。1-0。先制点は阪南大へ。
14分にはさらに重廣のフィードにエリア左、脇坂が抜け出しますがシュートはブロック。
阪南大は大野や長谷川に名良橋が加わって後ろから組み立てを図るのに対し、桃山学院大は前からそのボールを狙ってプレッシャーをかけ、19分には詰めた毎熊がブロックしたボールがあわやゴールへ、という場面もありましたが、ボールは左へ。
すると次の1点も阪南大へ。19分、脇坂がエリア右へパスを出すと抜け出したのは山口一真。あまり角度のないところでしたが、右足を振り抜くと再びゴールネットが揺れます。2-0。
2点差をつけられた桃山学院大も直後には岩崎の右コーナーキックからエリア内混戦に。こぼれ球を拾ってシュートを打つも名良橋がキャッチ。
阪南は両サイドが高い位置に。重廣がさまざまな場所に顔を出して攻守にカバー。脇坂や藤原が裏を狙ってパスを出すなどしてさらにゴールを狙っていきます。
桃山学院大も2点差でも下を向くことはなく、阪南大のゴール前へ。24分にはエリア右へ毎熊が抜け出してシュートを打つも名良橋の正面。直後には田坂がエリア右を狙ってスルーパスを出しますがこれは長谷川がカット。27分には右から岩崎のコーナーキック、直接ゴールをとらえますが、名良橋がパンチング。35分には阪南、重廣がボールをカット、うけた脇坂から左へ展開すると、興津が中へ切れ込みシュートを打つも枠はとらえられず。
36分には桃山学院大、右からのクロス、エリア左で小松が拾ってシュートを打ちますが岡部がブロック。しかし、直後のコーナーキックに早川が合わせてゴールネットを揺らし、2-1。直後にも桃山学院大はカウンターに持ち込むと、エリア外から小松がシュートを打つもこれは名良橋がしっかりキャッチ。
前半は2-1でタイムアップとなります。
後半、阪南大は山口拓真を左、興津を右に入れ替えてのスタート。しかし、立ち上がりからさらにゴールへ迫ったのは1点差を追う桃山学院大。1分には右から小松が入れたボールにエリア右、毎熊が抜け出しますがこれは藤原がクリア。さらに田坂から左へ展開すると、エリア外から岩崎がミドルシュートを放つも枠外。さらにエリア右へ毎熊が抜け出してクロスを入れるも、これは大野がクリア。桃山学院大の攻勢を阪南大がしのぐ場面が続きましたが、4分、さらに右サイドから桃山学院大が攻勢をかけてエリア内へボールを入れると、混戦となったところを小松が押し込んで、2-2。ついに同点となります。
さらに桃山学院大はエリア左、毎熊が抜け出しますがここは長谷川がねばり強く対処。阪南大は、8分には山口一真の左コーナーキックに藤原が合わせますが枠はとらえられず。さらに11分には山口一真の左コーナーキック、興津がうまく合わせますがこれは上に。14分には山口拓真に代えて11松尾雄斗が入り右MF、興津は再び左MFに。
17分にはエリア前での阪南のボールを奪って桃山学院大、小松のパスにエリア右へ抜け出した毎熊がシュートを打つも名良橋が足でこれを止める好セーブ。こぼれ球を小松が拾ってシュートを打ちますがこれは枠をとらえられず。21分には興津に代えて18田中彰馬がピッチへ。
ともにゴールへ迫る展開が続く中、阪南大は藤原がボールをカットしたところからカウンターへ。エリア外の脇坂がボールを受け、右足を振るとボールはゴールの中へ。3-2。勝ち越しゴールは阪南大へ。阪南大の応援団は、中村憲剛と同じように「炎のエスカルゴ」のメロディーを使った脇坂のチャントを歌って大いに盛り上がります。
25分には桃山学院大は小松に代えて16佐藤碧がピッチへ。
さらに攻勢に出る阪南大は28分、山口一真がドリブルで仕掛けてエリア左へボールを出すと、田中彰馬がシュートを打ちますがこれはサイドネットに。31分には桃山学院大は田坂に代えて10西川智史が入ってFW、毎熊が右MFに。さらに36分には若山に代えて11岩井健人を入れ、岩井が右MF、毎熊が左MFに。阪南大は岡部に代えて25川崎雄一郎が入って右SBに。桃山学院大は岩崎がサイドに張るだけではなく、中盤に入ってラストパスを送るなどして同点を狙っていきます。
41分には左へ佐藤が抜け出してクロスを上げると西岡がシュートを打つも左へ。さらにエリア右、西岡のパスに毎熊が抜け出すも、ここは重廣がカバー。桃山学院大は最終ラインの山添を前へ上げて、高さを加えていきます。44分には佐藤のパスを受けた岩井が左サイドから中へ切れ込んでシュートを打つもワンタッチあり、枠へはとばせず。さらにロスタイムには、岩崎のロングスローから桃山学院大が猛攻に。46分には岩崎のロングスローがエリア内に。混戦となる中で名良橋が思い切りよく前へ出てキャッチ。その際に相手選手と接触し、しばし試合は中断しますが再開。さらに桃山学院大のパワープレーやコーナーキックをしのいだ阪南大。3-2で勝利を飾りました。
前半2-1 後半1ー1 計3ー2
得点:山口一真2 脇坂泰斗(阪南大)早川雄貴、小松光樹(桃山学院大)
阪南大の先発:1名良橋拓真、12岡部拓実、4大野佑哉、5長谷川隼、3吹ヶ徳喜、8重廣卓也、6藤原奏哉、15山口拓真、22興津利弥、14脇坂泰斗(c)、10山口一真
交代:山口拓真→11松尾雄斗 興津→18田中彰馬 岡部→25川崎雄一郎
控え:21渡邉健太郎 19金来遠 17林雄飛 13和田凌
桃山学院大の先発:1吉川健太、2西岡潤、3山添健太、22早川雄貴、26岩崎尚将(c)、33白岩直斗、14徳永晃太郎、7田坂優貴、29若山修平、9毎熊晟矢、24小松光樹
交代:小松→16佐藤碧 田坂→10西川智史 若山→11岩井健人
控え:21下野和哉 17永田来樹 27藤田修也 13草野昂希
これで阪南大は1部では唯一の3連勝。まだまだこれからと思わせられる部分もありますが、その一方で最後には勝ちきる強さ、さらに強いチームになる予感も感じさせます。そういったなかで、2年目でポジションをつかみつつある長谷川、初めての先発で大いに奮闘した名良橋、試合を決めるゴールを決めた脇坂の3選手、それぞれに実りの多いシーズンになることを願っています。
名良橋がゴールを守り長谷川に「ハヤっ!」と声を張り上げてコーチングする姿に、懐かしさを覚え、嬉しさを感じました。
(文中敬称略)
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