早稲田大 – 東京農業大 / 関東大学サッカーリーグ2部第15節


10月7日は高尾駅からバスに揺られて15分ほど。かつては小林悠もホームとしていた拓殖大学八王子国際キャンパスのサッカー場へ。関東大学サッカーリーグは後期が始まっており、この日は2部の第15節に。1部への昇格圏(2位以内)の2位の早稲田大学と、5位で昇格争いへの生き残りを懸ける東京農業大学が対戦し、川崎フロンターレU-18で育った選手たちも出場しました。

【関東大学サッカーリーグ2部第15節 早稲田大学 vs 東京農業大学】
10月7日(土)午後2時キックオフ 拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場 くもり

早稲田大学の先発は、GK16笠原駿之介、DFは右から2安田壱成、キャプテンの4鈴木準弥、20杉山耕二、17冨岡康平、ボランチは32栗島健太、5今来俊介、右MF11柳沢拓弥、左MF7相馬勇紀、FW8石川大貴、15武颯。フロンターレU-18出身の19岡田優希はベンチスタート。

東京農業大学の先発は、GK21内野将大、DFは右から2加藤徹、3寺門宥斗、4中島拓真、15土屋守、ボランチはキャプテンの7神沼拓海、10牧寛史、右MF12吉田将也、左MF27鈴木嶺太、FW22安藤一哉、29渡部公平。フロンターレU-18出身の加藤、牧が先発に名前をつらね、GK1深谷星太はサブ。

この日の第1試合、拓殖大学 vs 東京学芸大学に続いて、曇り空の下、早稲田大学の応援団ウルトラス・ワセダや東京農業大の控えの選手たちがにぎやかに応援を繰り広げる中で始まった試合。立ち上がりから早稲田大学が前線で武や石川が起点となり、豊富な運動量の相馬や柳沢、さらにはボランチの栗島らも積極的に前に顔を出して攻勢に。3分には左サイドへ流れた石川のリターンを受けた栗島がミドルで狙うも東農大のGK内野の好セーブで得点とはならず。早稲田はさらにラインを高く保ってコンパクトに。相馬や柳沢がサイドだけではなく中央へ顔を出して今来や栗島と関わり、サイドへは武や石川が流れ、東農大のゴールへ近づいていきます。

東農大は加藤や土屋が自陣の深い位置まで戻って懸命の守備。前線に渡部が残り、牧や神沼がセカンドボールを拾うとするものの、拾った後になかなか前へボールをつけられず。8分には早稲田、石川のパスにエリア左へ武が抜け出すもGK内野がまたもセーブを見せて得点とはならず。東京農業大も11分にはようやく神沼のパスに抜け出した土屋の左クロスに渡部が頭で合わせるもこれはGK笠原の正面。東京農業大は途中から最終ラインは加藤、寺門、中島の3バック、右MFに吉田、左MFに土屋とし、5人が時には最終ラインまで下りて5バックのように。前線は渡部の下に鈴木、安藤が並ぶ形となります。

それでも早稲田は今来、栗島らが出足良くボールを奪って攻守の切り替えよく前へつけてさらに攻勢に。時には鈴木準弥もボールを持ち上がって中盤を飛ばしてスルーパスを送るなど、ゴールをうかがっていきます。21分にはエリア前のスペースでうまくボールを受けた相馬がミドルシュートを打つもGK内野の正面。さらに栗島の縦パスを受けた武がシュートに持ち込むも、東農大は加藤や寺門がよくブロック。一方の東農大も右から加藤がスローインを入れると、ボールが左サイドへ流れ、最後はエリア左から土屋がシュートを打つもこれはクロスバー。チャンスは生かすことはできませんでしたが、ようやく両サイドが絡んだ分厚い攻めを出せるように。29分には土屋のパスに左サイドの高い位置へ渡部が流れてリターンを受けた土屋がミドルシュートを打つもこれは決まらず。

直後には早稲田。相馬が前へ仕掛けてエリア左へパスを出すと、抜け出した武がシュート。これは内野の好セーブに防がれたものの切り替えよくセカンドボールを拾ったところからエリア内へパスを送ると再び抜け出した武がダイレクトでシュートを放ち、これがゴールネットを揺らして1-0。先制点は早稲田へ。

畳みかける早稲田は、相馬のパスにエリア右へ柳沢が抜け出すもここは土屋がねばり強い守備でコーナーキックに。このコーナーキック、エリア内で杉山が競るもファールとなり、早稲田の追加点とはならず。東京農業大もラインを上げてコンパクトにしようとするもののなかなか縦へパスを入れることはできず。前を向く前にボールをカットされてさらに早稲田がゴールへ迫ることに。44分には今来がボールをカットしたところから相馬がクロスを上げると最後は柳沢がゴールネットを揺らして2-0。早稲田が突き放し、まもなく前半はタイムアップすることに。

後半、東農大は吉田に代えて14中野椋太が入り、再び最終ラインは加藤、寺門、中島、土屋の4バック、右MFが安藤、左MFは鈴木、トップ下は中野、FWが渡部に。立ち上がりには右サイドでスローインを得ると、その流れから安藤がエリア内へ進入するも笠原が前に出るのがはやくシュートには持ち込めず。早稲田もパス交換からエリア右へ安田が進入するも、こちらもGK内野が出るのがはやくシュートを打つことはできず。8分には縦へパスをつないで最後はエリア内へ石川が抜け出すもここも内野の対応。さらに武がエリア左へ抜け出すも中島がねばり強くついていき、最後は加藤がクリア。

東農大も前半と比べるとボールが持てるようになり、最終ラインに神沼や牧が下りて後ろから組み立て。加藤や土屋が機を見て高い位置へ出てゴールを狙いに。13分には加藤が中野とのパス交換から右サイドの高い位置に。クロスはブロックされてコーナーキックとなり、右から神沼が左足で入れたボールのこぼれ球を牧が拾ってエリア右へパスを出すと、鈴木が抜け出すもこれは惜しくもオフサイドに。東農大は後半から入った中野が牧や神沼をよくフォローしてかかわり、さまざまな場面に顔を出すなどしてさらに攻勢に。神沼が前を向けるようになり、両サイドへよく展開。安藤らが抜け出し早稲田がクリアをしてコーナーキックからゴールを狙っていきます。18分には右コーナーキックのセカンドボールを加藤が競り、神沼がエリア前でボールを拾ってエリア左へ。受けた中野が振り切ってシュートを放つとこれがゴール左を揺らして2-1。1点差に。

突き放したい早稲田も19分にはエリア右へ石川が抜け出すもここは中島が体を寄せシュートには結びつかせず。さらに右へ展開すると、安田がクロスを上げるも寺門がクリア。時には鈴木も自陣まで戻り、コンパクトにして対抗していく東農大。24分には渡部に代わって24渡辺太一が前線へ。早稲田も岡田優希が武に代わって前線に。ともにフロンターレU-12出身でもある2人の選手がほぼ同時にピッチへ入ります。

早稲田大は岡田が前線で動き出し、ボールを受けるとよく前を向いてパスの出し手にもなってチャンスメーク役に。26分にはエリア正面でうまくボールを受け、パスを出すと石川が抜け出すもここはGK内野が阻みシュートには結びつかず。さらに早稲田は右サイドの高い位置へ抜け出した安田が仕掛けていき、折り返すも中島がクリア。

東農大はさらにキャプテンの神沼に代わって16石田明が入りボランチに。石田や牧が寺門や中島とかかわり、後ろから組み立て。33分には牧のパスから左サイドの高い位置へ抜け出した土屋がシュートを打つもここはGK笠原のセーブで得点とはならず。早稲田は34分、柳沢が負傷し担架で外へ。代わって14鈴木裕也が右MFに。38分には鈴木裕也がエリア外右へ顔を出すと、そのパスにエリア右へ相馬が抜け出し、シュートを打つもボールは上に。39分にはさらに早稲田がカウンター。安田のパスにエリア右へ岡田が抜け出しシュートに持ち込むも決めることはできず。

東農大は中野や石田がよくかかわり、牧もエリア前でよくプレッシャーをかけてマイボールに。加藤も中野のパスに右サイド高い位置へ上がっていくなど同点を狙っていきます。44分には中野が浮き球を競り、そのこぼれ球を拾った安藤がエリア外正面やや右からミドルシュートを放つと、これがゴールネットを揺らし、2-2。ついに同点に。

ロスタイムは4分。早稲田は鈴木裕也のスルーパスに岡田が抜け出したり、石川が決定的なシュートを打つなどするもいずれも決められず。試合はタイムアップ。2-2。勝ち点1を分け合うことになりました。

前半2-0 後半0-2 計2-2
得点:武颯、柳沢拓弥(早稲田)中野椋太、安藤一哉(東京農業大)

早稲田大の先発:16笠原駿之介、2安田壱成、4鈴木準弥(c)、20杉山耕二、17冨岡康平、32栗島健太、5今来俊介、11柳沢拓弥、7相馬勇紀、8石川大貴、15武颯
交代:武→19岡田優希 柳沢→14鈴木裕也
控え:31山田晃士 3大桃海斗 6木下諒 18武田太一 20梁賢柱

東京農業大学の先発:21内野将大、2加藤徹、3寺門宥斗、4中島拓真、15土屋守、7神沼拓海(c)、10牧寛史、12吉田将也、27鈴木嶺太、22安藤一哉、29渡部公平
交代:吉田→14中野椋太 渡部→24渡辺太一 神沼→16石田明
控え:1深谷星太 20昼間雄介 26田代蓮太 9影森右京

2点を先行しながらも追いつかれてしまった早稲田にとっては痛い引き分けに。勝ち点30で2位をキープしているものの、首位国士舘大(勝ち点36)からは離され、3位の中央大が勝ち点27、勝ち点差3で迫る状況に。前半は劣勢が続いた東農大でしたが、2点先行されても崩れないねばり強い戦いぶりが印象的でした。

まだ7試合が残されている関東大学サッカーリーグ。フロンターレで育ったそれぞれにとっても、どんなシーズンになるのか、とても楽しみにしています。

(文中敬称略)

 

川崎フロンターレU-18出身、東京農業大のGK深谷星太選手。この日はサブ
早稲田大学の岡田優希選手も控えに入った
牧寛史選手。東京農業大の10番を背負う
試合を前にした東京農業大の選手たち
加藤徹選手は大学ラストシーズン
牧寛史選手
加藤徹選手
前半は早稲田がゴールへよく迫った

武颯選手が決めて早稲田大学が先制する
前半は2-0。出場に備える岡田優希選手
途中出場で反撃のゴールを決めた東京農業大、中野椋太選手
岡田優希選手は途中出場

牧寛史選手
三菱養和SCユース出身の東京農業大、石田明選手

岡田優希選手と牧寛史選手がマッチアップする場面も

安藤一哉選手が決めて2-2に
2-2でタイムアップ
勝ち点1を分け合った

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