J1第29節、川崎フロンターレがベガルタ仙台戦を、退場者を出し0-2とリードされながらも、後半5分間で3ゴールを決め逆転、3-2で勝利した翌10月15日は等々力第一サッカー場へ。川崎市の五年生年代によって競われる8人制大会はこの日が最終日。9日の準々決勝を制した川崎フロンターレU-12は、準決勝でFCパーシモンとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-12 8人制大会準決勝vsFCパーシモン】
10/15(日)午前9時キックオフ 等々力第一サッカー場 雨
フロンターレの先発は、GK19太田陽彩、FPは最終ラインに右から20五十嵐将、25田所莉旺、5関徳晴、中盤には15齊名優太、右サイドに18加治佐海、左サイドに26山下耀翔、前線には17香取武。
冷たい雨が降り続き、フロンターレのマスコット、ふろん太くんならば「今日は羽織るものを忘れずに」と呼び掛けるであろう肌寒さの漂う等々力第一サッカー場。それでも傘を手にしたり、ポンチョやレインコートを羽織ったりした両チームの選手の家族らが多く集まり、見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がり、高い位置へ人をかけてゴールへ迫ったのはフロンターレ。1分にはエリア外左でボールを受けた関がミドルシュートで狙いますがこれは枠外に。さらにセンターライン付近でファールを受けると、齊名が直接右足でゴールを狙うも枠はとらえられず。さらに香取が中盤まで下がりその空いたスペースに加治佐が飛び出すなど、前からうまく選手たちが連動していきます。
パーシモンも4分にはエリア左へ16が飛び出しますが、太田が素早く前に出てシュートを防ぐ好守でしのいでいきます。
すると、5分右サイドで五十嵐がボールを奪って中へ切れ込み左へ展開。左サイドの高い位置、関へボールがわたり、エリア前左へ仕掛けて切り返した関がシュートを打つと、ボールはゴールの中へ。1-0。先制点はフロンターレへ。
パーシモンも中盤の8がボールを持ち上がり、前線では9がうまく動き出してフロンターレのゴール前に。7分にはエリア右へ9が抜け出すも、太田が弾き出してシュートは打たせず。フロンターレもボールを奪うと縦へつけて攻守の切り替えのよさを出し、8分には右サイドの五十嵐がカットし、エリア前に香取が抜け出してシュートを打つも右へ。相手にボールが渡ると香取や関、五十嵐が連係して囲い込み、田所もロングボールにしっかり対応していきます。
しかし、パーシモンがゴール前に迫る場面も次第に増え、9分にはこぼれ球に抜け出したパーシモンの9がエリア前に。シュートを打つも枠はとらえられず。11分にはエリア外左へ仕掛けた16が折り返すと、8がシュートに持ち込むも香取がブロック。さらに左サイドに流れた9のキープから39がエリア前へ仕掛けるも、田所がこれには対応。12分にはパーシモンがボールをカットしたところから、再びエリア前に9が抜け出してシュートを打つも、太田が好セーブを見せてゴールは許さず。14分にも9がエリア外右へ流れて、そのパスに16がエリア右へ抜け出しシュートに持ち込むも、またも太田が防いで得点は許さず。
コーナーキックのこぼれ球を拾われて、さらにフロンターレは攻勢を受けましたが、これをしのいで前半はタイムアップ。1-0でハーフタイムへ。
後半、前半と同じメンバーで臨むフロンターレの選手たち。立ち上がりには田所が競ったボールを齊名が中盤で拾い、右サイドへパスを出すと、加治佐が抜け出して一気に前へ。エリア右へ持ち込むとシュートを打つも惜しくも右へ外れゴールとはならず。両チームの選手ともにボールを競り合う場面が続き、4分には香取のパスに五十嵐が右サイドの高い位置に。シュートを打つもGK41がこれには対応。
一方のパーシモンも4分には左サイドの16が仕掛け、そのパスに9が抜け出すもこれはオフサイド。さらに中盤でうまくボールを回して最後は8のミドルシュートが枠をとらえますが、これは太田がしっかりキャッチ。フロンターレも5分には香取の浮き球のパスにエリア左へ山下が抜け出しますが、こちらもオフサイドに。両チームともに、ゴールは揺らすことはできなくても、気の抜けない場面が続いていきます。
フロンターレの追加点は7分。右サイドの五十嵐のパスからエリア右へ抜け出した加治佐がシュート。これは防がれたもののこぼれ球に詰めた香取が押し込み、ゴールネットを揺らします。2-0。
しかし、その直後の8分、パーシモンは9が右サイドへ。エリア右へ仕掛けて折り返すと、エリア外正面、8が打ったシュートに、エリア内16が触りボールはゴールの中へ。2-1。
さらにパーシモンは10分、エリア内右へ抜け出したのは16。太田が前に出てシュートを防ごうとしたもののそれはかなわずにファールに。パーシモンがPKを得ます。キッカー16がこれを決めて2-2。同点に。
追い付かれたフロンターレは、関や山下らがかかわって、ボールを回して加治佐のシュートにつなげようとするもゴールを奪うには至らず。
逆に12分、パーシモンは9が右から仕掛けて折り返すと、これを16が押し込み、2-3。前日のフロンターレのお株を奪うような5分足らずの逆転劇に。
しかし、これで終わらないゲーム、フロンターレは左サイドでボールを受けた山下がうまくためをつくってパスを出すと、エリア左へ抜け出したのは香取。シュートを放つと見事に決めて、3-3。同点に。試合はまもなくタイムアップとなり、前後半計10分の延長戦へ。
延長前半、中盤から持ち上がってエリア前に迫る8に対しては齊名や関がうまく対応しマイボールにしたフロンターレ。3分にはエリア前で山下が倒されてフリーキックを得ると、齊名が直接狙いますがボールはクロスバーへ。惜しくも勝ち越しとはならず。パーシモンも両サイドから積極的に仕掛けて迫るもフロンターレは関や齊名らがここでもうまく連係してエリア内へは近づかせず。
4分には左サイドへ39が抜け出しますがクロスは五十嵐が体を張ってブロック。
フロンターレも加治佐が右サイドを仕掛けて最後はエリア正面、齊名がミドルシュートを打ちますが、GK41が弾きながらもこれを防ぎゴールとはならず。
延長前半はタイムアップとなります。
延長後半、立ち上がりから攻勢に出たのはパーシモン。左サイドでのパス交換から崩して右へ展開すると25が抜け出るも太田が防いでコーナーキックに。そのコーナーキックのこぼれ球を拾ってエリア右へ抜け出した9がシュートを打つもまたも太田が好セーブ。
延長に入ってもともに切り替えが速いなかで、うまくパーシモンがコンビネーションを見せ、9が8のパスに抜け出したり、コーナーキックを得るなどしてフロンターレのゴールへ迫ってきますが、得点には至らず。4分にはコーナーキックのこぼれ球を拾ってエリア左、25がシュートを打つも左へ外れてこれもゴールとはならず。
フロンターレも関がボールを持ち上がりスルーパスを出すと、加治佐がパーシモンの選手と並走する形に。懸命に抜け出そうとしますが、厳しい守備の前に最後はファールとなり、シュートを打つことはできず。
試合はタイムアップ。3-3。決着はPK戦へ委ねられることになります。
先攻はパーシモン、後攻はフロンターレで行われたPK戦。1人目、パーシモンの選手は右を狙うもこれを制したのは太田。見事に止めて、ガッツポーズ。
フロンターレの1人目は田所。ゴール右へ決めて1-0。
パーシモンの2人目。ゴール左を狙ってのシュート。しかし、ここでも太田がじっくり先に動かずに、そしてまたも見事にこれを防ぐ好セーブ。
フロンターレの2人目は加治佐。これを決めて、2-0。加治佐、そして太田のもとへ駆け出していくフロンターレの選手たち。
ついに決着はつき、前日の等々力陸上競技場での試合にも負けないような熱戦を制して、フロンターレが決勝進出を決めました。
前半1-0 後半2-3 計3-3 PK2-0
得点:関徳晴、香取武2
フロンターレの先発:19太田陽彩、20五十嵐将、25田所莉旺、5関徳晴、15齊名優太、18加治佐海、26山下耀翔、17香取武
(文中敬称略)
写真は、あんざいさんからもいただきました。ありがとうございます!
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