フロンターレU18 – FC東京U18 / プレミアリーグEAST第10節(監督・選手インタビュー)


6月21日東京ガス武蔵野苑グランドで行われたプレミアリーグEAST第10節、FC東京U-18戦を2-2。連敗を4で止めた川崎フロンターレU-18。試合後に森勇介監督と、追加点を決めた藤井漣祐、今季初スタメンのステンパールカ大翔の2選手に話を聞きました。

 

試合の記事は◇フロンターレU18 – FC東京U18 / プレミアリーグEAST第10節

 

 

「青森山田は失点が少ないチーム。ハードワークをしてくるし。それを上回れるぐらいの技術と運動量というところは来週もう1回植え付けていきたいと思います」 

森勇介監督

 

 

森勇介監督

 

〇今日の試合を振り返って、感想をお願いします。

入りのところは良かったし、しっかり点も取れて。3点目も取れるチャンスがあったけど。

相手に力があるのもわかっていたので、個のところで。スピードもあるし。

でも、その中で前半はよくコンパクトにして、全体的に縦も横もコンパクトにして、うまくやっていたけど。

少し自分たちの時間が短すぎて、守備の時間が後半は長くなって。

その中でうまくカウンターでいいシーンもあったんですけど、そこをやりきれなかったりとか、変な取られ方をしたりとか。

そこらへんの持っていき方がうまくやることができなかったなあと思います。

 

〇今日はだいぶスタメンを入れ替えてきました。どういった意図があったんですか。ルカ君(ステンパールカ大翔)がスタメンで、1点目もルカ君のところから崩してだったと思うんですけど、見ていてどう思いました?

最後は翔太(小川翔太)がいいボールを上げたので。

やっている選手にはチャンスは与えているつもりだし。

なかなかスタメンが固定されない、僕も選手を経験していますけど、スタメンが固定されないチームは、なかなか勝てない。

(勝てない)から、スタメンが固定されないところもあるかもしれないんですけど。

それは重々わかっているんですけど。やっぱりしっくりこないから。

そこでチャレンジ、いろんな選手を使いながら、少しずつでもチーム力も個人もアップできればなあっていう意図でやっています。

正直自分も(メンバーを)固定したいです。

 

〇2-0で、主導権を握って折り返して、後半はどんなことを考えていました?

もう守備はしっかり前から行って、コンパクト、ということと。

もう1点取りたいというところはあったので、守りに行くサッカーはするつもりはなかったんですけど。

少しずつみんな疲れて、とか。個人のところ、10番(田中希和)、18番(尾谷ディヴァインチネドゥ)。10番、18番以外にもいい選手はいっぱいいましたので。

そこのところでうまく外されちゃってっていうところと。

前半だったら行けているところが行けなかったりというところがあったので。

何か対策、取りたいなって思っていたんですけど。ちょっとメンバー、すぐには(交代に)行けなかったですね。

 

〇前節、ボランチのところで不安定さもあったと思うんですけど、今日はだいぶボールも人も動けていたように思えました。どう見ていました?

遥希(楠田遥希)なんかは、今季一番の出来なんじゃないか、って思うし。

遥希は、立ち上げのころは、東海大の、1部でやっている相手にも負けないし、取られない。

おとなしいし、やさしい性格ですけど。練習中からけっこう言うようにしたので。

少しずつ、そういうところが出てきたかなって。自分で戦わなきゃ、やらなきゃって自覚が出てきたので。

今日は素晴らしい出来だったと思います。

 

〇林君(林駿佑)、楠田君、藤田君(藤田明日翔)の三角形が安定していたように思いました。

藤田君はまだまだですね。

もっと賢く。特に18番に。スピードはあるのは分かっているんですけど、明日翔は。くっつきすぎちゃって入れ替わったりとか。

もっともっと学んでいかないと、本当に世界でやっていけるのかなって思いますね。常々彼には言っています。足元の技術もまだまだですし。

 

〇林君は相手の18番を封じていて。さすがでしたね。

本当に駿佑が帰ってきたのは大きいし。

やっぱり真ん中のラインが強かったら。真ん中のラインだけは変えたくないので。そこは何とか安定させたいという思いでやっています。

 

〇先週はしゃべることができなかったという話をしていましたけど、今日はどうでした?

戦っていたし、駿佑もよく声を出していたし。

ほかの選手、尋斗(小川尋斗)とかも、漣祐(藤井漣祐)だったり。

カシ(柏村涼太)のところが、もうちょっとルカ(ステンパールカ大翔)が初めて左サイドハーフをやったので。

もう少ししゃべって、前を動かしてあげたらいいなと思うところはありましたけど。徐々に、徐々に。

 

〇次は青森山田ですけど、きっかけはできた感じがしますか?

やっぱり勝ち切りたかったですけど。

天海(全天海)使ったり、もう1回風斗(木村風斗)を使ったりとか。

いろんな選手を試せる中で、天海もいいシーンを出していたし。風斗もいいドリブルを出していたし。

ルカもいいプレーを出していたし。

そういう新しい選手が出てきた中で、今まで出ていた選手が競争して、青森山田にしっかり圧倒して勝てるように。

当然エアバトルだったり。肉弾戦がすごく多くなると思うので。

すごく山田は失点が少ないチーム、守備のところもハードワークをしてくるし。それを上回れるぐらいの技術と運動量というところは来週もう1回植え付けていきたいと思います。

 

〇後半流れが相手に行った中で、もう1回こちらに引き戻すためには何が必要だと思いますか?

正直交代カードでそれは厳しいなって思っていて。

まずは守備のところ。誰が誰に出ていくのか整理して、奪ってカウンターのところでしっかり。やりきるとか。コーナーぐらいまで行くとかしっかり。

やりきるところまで持っていけば、流れは戻ってくるのかなって思っていたんですけど。

正直ここらへん(センターライン付近)で持たれている分にはそこまで怖くはなかったので。

それが軽率に行き出して、2列目のところを越えられて、ドリブルとかサイドに散らされて、そこからの自分たちのディフェンスがバラバラになったときが怖かったので。

うまくコンパクトにしているときは、うまくとれていたので。尋斗もすごく守備は頑張っていたし。

そこのカウンターの切れ味や精度は少し狙っていましたね。

相手も人数をかけてくるので。前に。攻撃しているときの守備の配置は整っていなかったので。

 

〇中途半端にやるよりも攻守にやりきることが大事ということですね。

そうですね。なるべくやりきりたい。

いいコンビネーションで行って、キーパーまで行っちゃっても、相手からしたら怖くはないし。

うちからしてもがっかりすることが多いので。

やりきるだったり、あわやのシーンまで持っていきたいですね。

 

〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。

本当に徐々にですけど。もっともっといいサッカーを見せられるように、普段から頑張っていきますので。

前期はあと青森山田と。アウェイですけど、しっかり戦いたいと思いますので。また応援よろしくお願いします。

 

 

「そういう雰囲気の中でどう楽しめるか、自分たちのサッカーをできるかというのが重要だと思うので。呑まれないように、

しっかり自分たちのサッカーをしていきたいと思います」

MF6 藤井漣祐

 

藤井漣祐選手

 

〇ゴールシーンについて振り返ってください。

自分のコーナーの役割は、ディヴァイン選手(尾谷ディヴァインチネドゥ)を止めることが役割だったんですけど。

自分のところに来たら、「決めてやろう」というのはずっと思っていたので。

前に入りましたけど、いいボールが来たので。すらすのは得意なので。やれたかなと思います。

 

〇相手は上位争いをしているFC東京で、球際とかも強くて。どんなことを意識して入りました?

自分は右サイドハーフなので、ライン間で受けるところだったり。

最近はワンタッチ、ツータッチというのじゃなくて、自分で運ぶというのも言われてはいますけど。

そういうところと、自分の特長であるパスというところは意識して入りました

 

〇試合を通して個人的にパフォーマンスはどうでした? こういうところはもっとやれた、とかは?

全体的には良かったと思うんですけど。守備のところはもう少しサポートができたというところと。

フィニッシュのところとかはもっと前に。ゴールの前に入っていくことをもっとしていければなあと思います。

 

〇前半は今季一番の内容かなあと思うぐらいだったと思う。後半は相手にペースを握られたのはどういうところに原因があると思う?

セカンドのところの反応が悪かったし。ディフェンスラインも声をかけてくれたんですけど。一人一人の守備の強度とか球際とか。そういうところで相手に行ってしまったりとか。

連係の部分でずれてしまったりとか、そういう部分があると思います。

 

〇とはいえ、次につながりそうな内容かなと思うんですけど、どうですか?

そうですね。連敗を止められたというのは大きいですけど。やっぱり勝てた試合だったと思うので、次の山田戦に向けて準備をしていきたいと思います。

 

〇前節はああいったかたちでゴールが認められなくて。かなり悔しい思いをしたと思うんですけど。この1週間、どんな思いで練習してきました?

次がFC東京というところで。自分も昔からやっている選手が多くて。

特長とか知っていましたし。「絶対に負けたくない」っていう気持ちはずっとあったので。

今日点を決めたのは良かったですけど。勝ちきりたかったです。

 

〇もう1点取りたい気持ちもチームとしてあったと思うんですけど、そのためにはどんなものが必要だと思いますか?

前半のうちに3-0というのがベストのかたちだと思うんですけど。

2-0で折り返して、後半は相手もギアを上げてくると思いますし。

そこで上回られてしまったことが今回追いつかれた原因だと思うので。

もう一個、全員で集中して後半入りからやっていかないといけないと思います。

 

〇次が青森山田で、けっこう独特な雰囲気があるところだと思うんですけど、何かイメージなどはできていますか?

今日もけっこうアウェイというふうに感じましたけど。

もっと多分、すごいと思いますし。行ったことはないんですけど。

そういう雰囲気の中でどう楽しめるかとか、自分たちのサッカーをできるかというのが、重要だと思うので。

呑まれないように、しっかり自分たちのサッカーをしていきたいと思います。

 

〇「自分のプレーで雰囲気を変えてやる」という意気込みで?

そうですね。パスで変えられたらいいと思います。

〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。

連敗で苦しい時間があったと思うんですけど、今日止められたというのは大きいですし。

次山田戦、絶対に勝って。クラブユースもいい流れで行けるように頑張っていくので、また応援よろしくお願いします。

 

 

「ボールを持っていって、相手を一人剝がしたまではいいと思うんですけど。

そこからどうゴールに持っていくかというのを課題として、これからやっていきたいと思います」

MF11 ステンパールカ大翔

 

 

ステンパールカ大翔選手

〇初スタメン。やってみて手ごたえはどうでした?

(スタメンは) 去年の横浜FC戦(10月6日、第17節)ぶりで、けっこう長いブランクがあったんですけど。

やっぱり楽しいですね。スタメンでやって、楽しいです。そこは間違いないです。

 

〇スタメンを聞いたのはいつ?

今日です。「心の準備をしておいて」って言われて。そこから準備した感じですね。

 

〇だいぶ前半はルカ君のところから攻めていて、相手も嫌がっていたように見えた。手ごたえもあったんじゃないですか?

そうですね。けっこう自分サイドにボールが入って。

相手も多分、僕の特徴、縦に来るっていうのが分かっていたと思うので。

中へ切り返しながら、相手を剝がして。1点目も自分が引きつけて逆サイドで。クロスが上がって入った点だったので。

手ごたえ的には良かったかなと思います

 

〇やってみて、もっとこういうところを伸ばさないといけないということも分かったと思うんですけど、どうですか?

前の選手なので。

点を決めるところはチームとしても欲しいところだと思うし。

自分としてもやっぱり点は決めたいと思っているので。

ボールを持っていって、相手を一人剝がしたまではいいと思うんですけど。

そこからどうゴールに持っていくかというのを課題として、これからやっていきたいと思います。

 

〇持ち味は一瞬のスピード。

そうですね。

 

〇けがは今まで、どういうけがをしていたんですか?

去年の大宮戦(第12節、11月10日)の次の週の練習で肉離れをして。

そこから約3カ月ぐらいずっとできなくて。戻ったんですけど、また足首のところをやってしまって。

三角靭帯のところをひねっちゃって。それでまた1カ月ぐらいできなくて。

やっと先週ぐらいに戻ってきて。今週プレミアっていう感じでした。

 

〇3年目になって、自分のこういうところが成長したと思うところはどこですか?

去年は1個上とやっていて。けっこう練習でも土屋選手(土屋櫂大)とマッチアップしていたので。そういうところで体の強さは鍛えられましたし。

おさめるところもけっこう鍛えられたので。

去年と比べておさめるところとか、体を使うという部分に関してはだいぶ成長したんじゃないかと思っていますね。

 

〇今日は途中からフォワード。やってみてどうでした?

前半サイドハーフをやっていて、後半からは相手のサイドバックとサイドハーフが2人がかりでつぶしに来る感じだったので。

ちょっとフォワードに変わって、息抜きというか。ちょっと楽な状態でできたんじゃないかと思っていて。

僕的にはうれしかったですね、途中からフォワードに入って。

 

〇恩田君とか、川村君とかとどんな連係をするように、話し合っている?

僕たち全員、体は負けない自信があるので。3人とも。

ボールサイドのフォワードに「任せた」って言ってやらせて。もう片方がそれを信じて背後に抜けたりとか。

けっこう3人とも、信頼関係はあるので。そこはもう任せながら、とか。協力しながら、コミュニケーションを取りながら、やっているイメージですね。

 

〇恩田君のポストプレーが最近いいと思っていて、恩田君を見ながらというところもある?

そうですね。

 

〇これからに向けて、最後のシーズンですけど、目標などがあれば教えてもらってもいいですか?

最近負けと引き分けで。勝ちが少ない状況なので。しっかり次、前期最後。青森(青森山田)に勝って。

後期全勝できるようチーム一丸となって頑張っていきたいと思っています。

 

〇チームの連敗中、外から見ていて、「こういうことをやれば」とか感じていた部分はあった?

今日の後半の僕たちの1失点目もそうなんですけど。

ボールに寄せるとか球際の部分はもっと。今シーズン外から見ていて、多いんですけど。

どの試合を見ても、ちょっとボールに寄せるのが甘くてシュートを打たれて入っちゃったりとか。

そういうのが甘くて逆サイドに展開されてしまったりとか。

寄せの甘さというのが失点につながっているんじゃないかと考えているので。

そこはキャプテン(林駿佑)と話し合いながら、練習から強度を高めていきたいと思います。

 

〇次に向けてサポーターにメッセージをお願いします。

次の前期最後の青森戦、絶対に勝って。

後期につなげていきたいと思うので。応援よろしくお願いします。

 

 

 

連敗を4で止めた川崎フロンターレU-18。

前節初ゴールを決めた小川翔太が恩田裕太郎の先制点をアシスト。今季初スタメンのステンパールカ大翔が左サイドで起点となり、全天海や長崎亘佑といったデビュー戦となった選手たちも、短い時間の中で好プレーを披露。藤井漣祐、小川尋斗や楠田遥希といった今季多くの試合に出場している選手も、攻守に存在感を見せるなど、苦しい時期を過ごした中でも、積み重ねてきたものが徐々にピッチの上にも表れてきているように思います。

 

次節は、前期最後の試合となるアウェイの青森山田戦。

難敵を相手に、どんなプレーを見せるのか。

とても楽しみにしています。

 

次節:プレミアリーグEAST第11節 vs 青森山田

6月29日(日) 午前11時キックオフ 青森山田高校グラウンド

 

 

(文中敬称略)

 

 

 

 

 

 

 

 

CC BY-NC-ND 4.0 This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.

コメントを残す