横浜F・マリノスプライマリーとの準決勝に1-0で勝利し、全日本少年サッカー大会神奈川県大会の決勝へ進み、2011年以来、6年ぶりの全国大会出場に王手をかけた川崎フロンターレU-12。11月26日、昼の休憩を挟んでの決勝は、横須賀鴨居SCとの試合を1-1、PK6-5で制したあざみ野FCが対戦相手となりました。
【川崎フロンターレU-12 全日本少年サッカー大会神奈川県大会決勝 vs あざみ野FC】
11月26日(日)午後2時キックオフ 荻野運動公園 晴れ 20分ハーフ 8人制
準決勝が行われた午前中と同様に晴天に恵まれたものの、応援のための幕を張るのにも少し苦労するような強い風が吹きつける荻野運動公園。
フロンターレは、準決勝と同じく、GK33菊池悠斗、FPは最終ラインが3藤野心魂、キャプテンの5由井航太、中盤は8田中陸人、右サイドが9尾川丈、左サイドが7深澤陽太、前線が10名賀海月、13岡野一恭平というメンバーでのスタート。
立ち上がりからコンパクトにいい距離感でボールを回していくフロンターレ。1分には左サイドへ流れた岡野一から中央の名賀、田中とボールが渡って、最後はエリア内へ入り込んだ岡野一へパスが出ますが、ここはあざみ野のGK1堀尊成に防がれてゴールにはつながらず。フロンターレは尾川や深澤が高く上がり、藤野と由井の間に時折、田中が下がって、菊池もかかわって後ろから組み立て。あざみ野FCは前線の9橋本拓人や8海藤新太が連動して前からプレスをかけていきます。2分にはあざみ野FCがマイボールにして、左へ展開。クロスをエリア内へ入れると、10島渕世那が飛び込みますが、菊池がしっかり対応していきます。
すると4分フロンターレは名賀がエリア内左へスルーパスを通すと抜け出したのは岡野一。シュートを放つとボールはゴールの中へ。1-0。先制点はフロンターレへ。
さらに尾川が右サイドの高い位置へ仕掛け、左へ展開すると名賀がシュートに持ち込むも、これはGK堀に。なおも、田中が厳しくアプローチにいってマイボールにし、由井や藤野、時には名賀が下りてボールを動かしていきます。6分にはあざみ野FC、3濱田唯人の縦パスから島渕が右サイドの高い位置へ出ていきますが、岡野一が自陣まで戻ってこれに対応。エリア内へは近づかせず。
しかし、7分、エリア前でのパスを海藤がカット。そのままシュートに持ち込まれると、これが決まり1-1。少しもったいない形で、またあざみ野FCの立ち上がりからの狙いが実った形で追いつかれてしまいます。なおも海藤、橋本の前からのプレスからさらにゴールを狙ってくるあざみ野FC。それでもフロンターレは後ろからボールをつないでいき、時には由井がボールを持ち上がって高い位置へ上がるなど、変化を付けながら勝ち越しゴールを狙っていきます。11分には由井が高い位置へ上がって、人数をかけての攻め。右サイドの尾川へ展開すると、尾川がエリア右へ。ボールをゴール前に送ると、岡野一のシュートがまたも決まって、2-1。再びのリード。
さらに右からのコーナーキック、深澤が左足で入れたボール、エリア内左で藤野が合わせて3-1。突き放します。
あざみ野FCも直後には左サイドからの攻め。高い位置から低く速いボールをエリア内へ入れますが、由井がボールをカット。そこからフロンターレがボールを持つ時間が続き、14分には岡野一がやや下がり目の位置から右サイドの裏を狙ってパスを出すと、尾川が抜け出して仕掛けていきますが、あざみ野FCの選手がブロック。17分にはあざみ野FC、エリア外右で濱田が倒され、フリーキックを得ると、島渕の入れたボールに海藤が合わせますが、枠はとらえられず。フロンターレも由井が持ち上がって、左サイドの裏を突くパスを出すと、名賀が抜け出して仕掛けていきますが、シュートには至らず。なおも、後ろでボールを回しつつ、時には藤野がフィードを入れていくなどしながらゴールを狙っていきますが、前半はタイムアップ。3-1でハーフタイムへ。
後半3人を入れ換えたあざみ野FCに対して、フロンターレは前半と同じ8人でのスタート。1分には交代で入った23奥村海生がエリア外左から折り返すと、7鈴木凜が合わせますがこれは左に。直後にはフロンターレ、尾川が右サイドからエリア前に斜めに仕掛けてスルーパスを送ると、名賀がエリア内右へ抜け出してシュート。ボールは右のサイドネットを叩きましたが、息の合ったプレーでゴールへ迫っていきます。2分には名賀のスルーパスにエリア左へ岡野一が抜け出し、エリア前にボールを送ると尾川がこれを決めて4-1。多くの人がかかわった形で突き放していきます。
あざみ野FCは奥村が高い位置へ仕掛けていきますが、深澤がねばり強く対応し、これをカット。切り替えよく前線へボールを送ると岡野一があざみ野FCのプレッシャーを受けながらもゴール前へ持ち込み、シュート。ボールはまたもゴールの中へ。5-1。岡野一はハットトリック。
ここでフロンターレは深澤に代わって14永田滉太朗。さらに尾川が仕掛けていき、ゴールへ迫り、右サイドからの攻めに。名賀のスルーパスに抜け出した永田が決めて6-1。
あざみ野FCの選手も気持ちを切らすことはなく、9分には島渕がフリーキックでゴールを狙いますが、これには菊池が対応。フロンターレはさらに選手交代、田中に代わって6前野康成。直後には由井のフィードに前野が抜け出し、エリア左へパス。岡野一が抜け出すも決めることはできず、左コーナーキックに。左から名賀がボールを入れると、藤野が折り返しますがボールは堀がキャッチ。
10分にはフロンターレは尾川に代わって11志村海里。さらに多くの選手がかかわり攻勢に。藤野のフィードにエリア外右へ抜け出した名賀がエリア内へスルーパスを送ると、志村がエリア内に。そのパスにエリア左で前野が合わせますが、あざみ野の好守に阻まれてゴールとはならず。これで得た右からのコーナーキック、名賀のボールに藤野が合わせますが堀がこれに対応。
フロンターレは名賀が中盤に下りたり、前野が前線へ飛び出すなどポジションチェンジを交えながらさらにゴールをうかがいに。名賀のパスにエリア前へ岡野一が抜け出して自らの4点目を狙ったり、永田も中盤まで下がって前を向いて志村にパスを送るなどしていきます。
あざみ野FCもコーナーキックなどからゴールを狙う場面を得ましたが、フロンターレはこれにしっかり対応してゴールは許さず。14分には岡野一に代わって2伊藤颯飛。15分には右サイドに入った伊藤が仕掛けて、エリア前にクロスを入れるとエリア内左で志村がこれを決めて、7-1。交代で入った2人がかかわったゴールでさらに追加点が決まります。
エリア前に海藤が飛び出すなど、前からボールを狙っていくあざみ野に対して、菊池や由井がうまくパスを回すなどし、いなしていくフロンターレ。17分には藤野に代わって4相ヶ瀬亮太、菊池に代わって1畠山泰輔がピッチへ。さらに名賀に代わり17香取武が入り、GKが畠山、最終ラインは伊藤と由井、中盤は永田、右サイドが相ヶ瀬、左サイドが志村、前に前野と香取という形に。
選手を入れ換えても攻守の切り替えよくプレーを重ねていくフロンターレ。あざみ野も最後まであきらめることなく、ゴール前に出ていきますが、永田がシュートをブロックしたり、エリア右へ抜け出した海藤のシュートは畠山が好セーブを見せて、ゴールは許さず。試合はついにタイムアップ。7-1。
2011年以来、6年ぶりの全日本少年サッカー大会への出場が決まりました。
前半3-1 後半4-0 計7-1
得点:岡野一恭平3、藤野心魂、尾川丈、永田滉太朗、志村海里(川崎)海藤新太(あざみ野FC)
フロンターレの先発:33菊池悠斗、3藤野心魂、5由井航太(c)、8田中陸人、9尾川丈、7深澤陽太、前線が10名賀海月、13岡野一恭平
交代:田中→6前野康成 深澤→14永田滉太朗 尾川→11志村海里 岡野一→2伊藤颯飛 藤野→4相ヶ瀬亮太 菊池→1畠山泰輔 名賀→17香取武
勝ち進むにつれ、連係がどんどん深まり、攻守の切り替えの速さも増し、「こんなプレーができるんだ」と思わされるような場面も増えていったフロンターレ、そして、選手たち。12月の全国大会でもきっと、もっと良いチームになり、それぞれが大いに活躍してくれるのでは、と期待が高まります。とてもとても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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