「フロンターレが僕のサッカー人生をつくってくれたと言っても過言ではない」 / MF城田優


 

9月1日アローレパーク 文化杉並学園八王子グラウンドで行われた関東大学サッカーリーグ戦 東京・神奈川1部第15節、桜美林大 vs 日本大文理学部。

日本大文理学部はフロンターレU-15→日大藤沢のMF城田優(3年)が先発。

3-4-2-1のフォーメーションに取り組むチームの中で、3バックの左に。

 

城田優選手

 

何度もボールを受け、日本大文理学部がボールを保持している際には、中央にも顔を出し、ボランチのような役割に。最後尾からも右ウイングバックに入った、同じくフロンターレU-15→日大藤沢の先輩にもあたるMF南暖に正確なパスを出すなど、その左足からチャンスを演出しようとプレーを重ねました。

 

中央にも顔を出し、攻撃に厚みを加えようとプレーをした

 

試合は、日本大文理学部がボールを保持する時間も多くつくったものの、桜美林大がチャンスをゴールに結びつけ、3-0でタイムアップ。日本大文理学部は勝利には届きませんでした。

それでも、この夏にトッテナムに移籍したDF高井幸大や、福島ユナイテッドFCのDF松長根悠仁らともプレーした、U-10からU-15までを過ごしたフロンターレアカデミー時代と同様、技術をピッチの上で見せて、チームの力になるところを見られたことは、とてもうれしいものがありました。

 

フロンターレU-12時代の城田優選手

 

フロンターレU-13時代の城田優選手
フロンターレU-15時代、2019年の城田優選手
2022年には、等々力陸上競技場で行われた全国高校サッカー選手権1回戦で日大藤沢の選手としてメンバーに入った

 

 

日本大文理学部では1年時から多くの試合に出場し、当時は2部だったチームの1部昇格にも貢献。3年目を迎える今季は、東京都大学サッカー連盟の学生幹事長として、運営にも携わりながらシーズンを送る城田優。

試合後に話を聞かせてもらいました。

 

 

城田優選手

 

 

〇お疲れ様です。お久しぶりです。まずは今日の試合について、振り返ってみていかがですか?

南君からあった通り、3バックを試し始めていて。今僕は3バックの左のセンターバックをやっているんですけど。

8月、後期始まる前の練習試合とかでは、ある程度感触は良かったんですけど。

対戦相手のレベルとかもあって、うまくいっていて、ちょっと過信していたのかな、というのはあります。

 

〇前期まではボランチをやっていた感じですか?

はい。

 

〇何か違いとか感じたりしますか?

ボランチだと敵が360度いる状態だと思うんですけど、センターバックだと目の前に敵がいることが9割がた、目の前にしか敵がいないので。

フリーでボールを受けることだったり、前に選択肢がパスコースも多いですし。ボランチよりはやりやすいとは思います。

 

〇中に入ってボランチのようなポジションに入って工夫しながら、プレーをしていたと思うんですけど、どうですか?

ボランチの時から、4-2-3-1のボランチの時も左センターバックと左サイドバックの脇に落ちてくるというのは、ボランチの時もやっていたので。

守備の時に3枚で守りながら、攻撃の時は僕が前に出ていって、攻撃に厚みを持たせるというのがチームの方針なので。

そこは僕自身に与えられたタスクが面白いかなというふうに思っています。

 

〇大学3年目で、自分のこういうところが伸びたなというところはありますか?

プレーの面は練習の時間も少ないですし。ある程度限界があるかなというふうに思うんですけど。

いろんな運営のほうだったり。同じ自分たちでやる組織に所属させてもらって。

いろんな人と出会えましたし。その価値観に触れて、自分自身人間として、成長できたなというふうに思っています。

 

〇学連関係の仕事をやっているんですよね? やろうと思ったきっかけはあったんですか?

ひとつ目は、兄が就職するタイミングで、僕に助言というか、サッカーをやっていて、大学に入って学校と部活の両輪というのはそこまで差別化ができない、というところで。

就職する時に、何かひとつ、ほかの人と差別化できる何かがあったほうがいいんじゃないかというふうに言ってくれていて。

大学入って、すぐのタイミングで「やってみないか?」という声がかかったので、そこは手を挙げてやったという感じですね。

 

〇今、プレーヤーとして、フロンターレでやってきたことって出せたりしていますか?

それはもう僕の生命線というか、高校時代から止めて蹴る部分だったり。キックの部分というのは周りのみんなからも「城田のストロングはそこだね」というのは言ってもらえましたし。自分のストロングもそこだと思って、ここまでサッカーをやってきたので。

フロンターレの経験がすべて、今僕がサッカーをここまでやっている理由になっていると思います。

 

〇今年と、来年がラストシーズンになると思うんですけど、大学サッカーでこういうことがやりたいというのがあれば。

今僕は大学3年生ということで、大学4年の南君とは小学校4年生、5年生からの関係で。同じ進路を歩ませてもらっていて。

ずっとこうやってサッカーをやっているっていうことはうれしいことですし。

残り7試合ということで、あと1カ月、2カ月もない期間の中で、4年生とサッカーできるのも少ないですし。

来年自分自身が1部で戦えるように、また1部で残留できるようにしっかりチームとしても成長できるようにしたいと思います。

 

〇フロンターレで同期だった高井君やオウイエ君(オウイエ・ウイリアム、FC岐阜)、松長根君が活躍したりしていますけど、それについて思うところは?

今、ネットで追っかける存在になっているんですけど。

一緒にサッカーをできていたことは誇りですし。レベルは全然違うんですけど。僕たちも一緒に、松尾(松尾凜久)とかとサッカーをしていて。

高井のことは心から応援していますし。自分たちがここまでサッカーを続けられている理由のひとつになっていると思うので。

非常に感謝していますし。

松長根君とかも頑張ってほしいと思っています。

 

〇フロンターレについては、何か最近思うことってありますか?

Jリーグの試合を見るってなったら、まずはフロンターレの試合を見ようとは思いますし。

なんだかんだ追っかける存在という。

ここまで、さっきも言ったんですけど、サッカーができているのはフロンターレでの6年間の経験がすべてだと思うので。

フロンターレが僕のサッカー人生をつくってくれたと言っても過言ではないので。

これからも。距離はちょっと離れたんですけど。追いかけ続けたいですし。こうやって川崎そだちさんにも来てもらって。

自分がサッカーやっていて良かったなというふうに思っています。

 

〇選手権、等々力でメンバーに入ったじゃないですか。(2022年12月29日、等々力陸上競技場で行われた全国高校サッカー選手権大会1回戦、西原高校戦でメンバーに入った ) 何か思うことってありましたか?

神奈川県代表になって、最初選手権の県予選のほうでは、ベンチ外。メンバーに入れなくて、本当に悔しい思いをして。

全国が決まったタイミングで、「まだチャンスがあるんだ」ってもう1回奮起して。30人、メンバーに入れるように、「もう1回等々力の舞台に立つんだ」というのは言い聞かせて、残りの2か月間ぐらい死ぬ気でサッカーできたので。後攻サッカーに関しては、本当に悔いなく、等々力で自分の高校サッカー人生を終えることができて、うれしかったです。

 

〇フロンターレのサポーターの方に何かメッセージをいただいてもいいですか?

こうやって僕たち、大学の東京都1部ですけど、サッカーを続けているので。良かったら応援してくださるとありがたいです。

 

 

城田優選手と、フロンターレ時代からのチームメート、松尾凜久選手、南暖選手

 

 

フロンターレがサッカー人生をつくってくれた。

そう語ってくれた城田優。

ずっとずっと強みにしてきたものを武器に、プレーヤーとして多くの試合に出場。

そして、運営としてもさまざまな価値観に触れながら、充実した時を送っています。

大学でのシーズンは今季の残り7試合と、あと1年。

多くの試合にさらに出て、チームの力になりますように。

これからも、大いに応援しています。

 

 

 

 

(文中敬称略)

 

 

 

 

 

 

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