9月14日、南足柄市体育センターグラウンドで行われた高円宮杯JFA全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会神奈川県大会2回戦、AZFCエスペランサジュニアユース戦を3-0で勝利した川崎フロンターレU-15等々力。試合後に玉置晴一監督、ゴールを決めた初音虎次郎、小嶋遼介、永田怜大の3選手に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU15等々力(3年) – AZFCエスペランサジュニアユース / 高円宮杯神奈川県大会2回戦
「自分たちのサッカーをするために、何をやっていかなければいけないのかというところは突き詰めていかないといけないということと。クラブユースで悔しい思いをしていますので。選手たちに訴えかけながら、心のほうも成長していければと思います」
玉置晴一監督

〇試合を振り返ってみて、率直な感想をお願いします。
初戦っていうところがあるのか、いつも思うことですけど、「硬かったな」というところです、はい。
〇試合前には選手たちには、どう声をかけて送り出しました?
同じ2部のリーグで戦っている対戦相手でしたので。相手も我々がやってくることを分かっているし。
そういう相手に対して、「自分たちはまず何をしなければいけないのか」っていうところを話したんですけど。
やるべきことは、「まずは戦うというところをしっかりやろう」と。その中で必ずチャンスが出てくると思うし。
「それをしなければ、やられるかもしれないよ」というところで。しっかり「まずは戦おう」ということで入りました。
〇前半、チャンスがなかったわけではないんですけど、なかなか決定打が出ないというような展開でした。
相手のマンツーマンの守備にどうスペースをつくって、またそこを使ってというところが、ちょっと選手たちは混乱していたのかなというところは、ちょっと見えたので。
少し途中からポジション修正をした中で、少しチャンスは増えてきたんですけど。決めきれなかった前半だった、と見ています。
〇ハーフタイムはどんなことを、声をかけました?
ちょっと立ち位置のところを少し話をして。
これでちょっとはっきりさせようというところは話しました。
あとは、どうしてもこういうゲームになると硬くなってしまうけど、そこはもう思い切って、ゴール前はシュートを振っていこう、と。
そこをやっていかないと、ゴールは生まれないよ、というところで。
必ずチャンスは来るから、そこを仕留めに行こうということで、送り出しました。
〇後半はだいぶ相手のペナルティーエリアの角あたりを使えるようになってきたのかな、という感じがしました。
まさにそこをちょっとこう、修正したなかで、そういう意味では選手たちはよくやってくれたなあと思います。
〇一発勝負の難しさがあるのかなあと改めて感じました。
ずっと指導してきて、毎回のごとく訪れることなんですけど。
ただ、悪いことではなくて、これをいかに打ち破っていくか。それがひとつの成長だなと思っていますので。
そのあたりを感じてもらいながら。ただ、やるべきことをやらなきゃ、成長はない、ということで。
いつも感じているんですけど。「何とかしたい」と思いながら、なってしまうなあ、と思っています。
〇夏の選手たちの成長はどうですか?
遠征を通じて、まずは基準の再確認、というか。
ひとつ、みんながやってくれた部分を、ひとつ上げていかないと、これから先、次のステージというところを見据えて考えたときに。
自分たちのサッカーに近づけるためには、そこのところを見直そう、ということでやってきました。
失敗もありましたけど、選手たちはすごく意欲的にやってくれた夏だったと思っています。
〇2年生でも大寺君(大寺楓真)や永田君(永田怜大)みたいにスタメンに食い込んできたり、途中出場で試合に絡んでくるような選手が出てきたのかな、という印象があります。
夏のところでこの、2年生がすごく伸びてきたなっていう印象がありまして。
そこのところは、彼らが出た時にやってくれるな、と思って起用しましたし。
それによって、出ていた子がしっかり危機感を持ってやっている部分が練習の中で感じたところもあって。
チームとして、また成長していくんじゃないかと思っています。
〇次に向けてやっていくことはどういったことでしょう?
やるべきことはぶれずに。
本当に自分たちが自分たちのサッカーをするために、何をやっていかなければいけないのかというところは突き詰めていかないといけないということと。
本当にクラブユースで悔しい思いをしていますので。
選手たちに訴えかけながら、心のほうも成長していければと思います。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
まだまだ県予選から、彼らが目指している全国までは、道のりは長いですけど。
何とか切符をつかめるように。まずは一戦一戦大事に戦って。
関東に進んで、そこからまた全国を目指していきたいと思っていますので。
また、あたたかい声援をいただけたらと思います。
「クラブユースで悔しさは経験したので。
しっかりと関東、全国と上り詰めて、自分をアピールすることができたらと思います」MF10 初音虎次郎

〇まずは試合を振り返ってみて、率直な感想をお願いします。
前半は固まっていたんですけど。
後半は自分が先制点を取って。そこから追加点を取って。完勝ではないんですけど、勝つことができて良かったと思います。
〇前半やってみて、難しさを感じる部分はありました?
フォワードの林(林凜太朗)との関係があまりつくれていなかったと思います。
〇前半はトップ下で、後半は右サイドだったと思うんですけど、自分なりに何か変えてみたことってあります?
ドリブルで仕掛けようと。右サイドになって、ドリブルで仕掛けようと思っていました。
〇シュートシーンについて振り返ってもらってもいいですか?
ボールが来て。中にクロスを上げるよりかは、自分で中に切り込んでシュートを打った方が、可能性はあるかなと感じたので。
それで中に切り込んでシュートを打ちました。
〇けっこうああいうかたちが得意なのかなと思うんですけど、どうですか?
あそこからのシュートはけっこう練習をしています。
〇この大会を臨むにあたって、夏はクラブユースで悔しい思いもしたと思いますし、何か自分なりに意気込みがあれば。
クラブユースで悔しさは経験したので。
しっかりと関東、全国と上り詰めて、自分をアピールすることができたらと思います。
〇Jリーグの選抜で海外のチームとやる機会があった(7月29日と31日にU-15Jリーグ選抜に選出、リバプールFC U-15との試合に臨んだ) と思うんですけど、どうでした?
やっぱりアジリティーとか身体能力は相手のほうが上だと感じました。
〇印象に残った選手とかいました?
リバプールだったら、センターバックの大きな選手。
キーパーも195センチくらいあって。やっぱり違うなって思いました。
〇試合を通じて自分の通用したプレーなどはどうでした?
あんまりドリブルとかで仕掛けることはできなかったんですけど。
でも技術だったりとか。通用したというか、上回るところもあったと思います。
〇では、フロンターレでやってきたことを出せたような感じですか?
はい。
〇次戦に向けての意気込みをお願いします。
次の試合もけっこうきつい試合にはなると思うので。
しっかりと自分が勝たせられるような存在になって。
全国に向けて頑張りたいです。
〇フロンターレのサポーターにメッセージをお願いします。
高円でいい結果を出すので応援よろしくお願いします。
「まずは落ち着いて、つないで確実に先制点をとれば、
勝てるんじゃないかと思います」
MF8 小嶋遼介

〇試合を振り返ってみて、率直な感想をお願いします。
前半はチャンスはつくれたんですけど、決めきれないことが多くて。それで結局0点で終わってしまって。
後半最初、先制点を初音が取ってくれて。そのあと自分が決めて、それで3点目も取れたので。良かったと思います。
〇ゴールシーンについて振り返ってもらってもいいですか?
抜け出して、クロスを上げようか、シュートを打とうか迷ったんですけど。キーパーがちょっと内寄りに立っていたので、いきました。
〇角度のあまりないところから打った、いいゴールだったと思うんですけど、練習の中から決めていたりするんですか?
練習でも打てるときは自分で行って。キーパーの位置を見て、打つ練習をしていたので。決めることができて良かったです。
〇前半は左サイドハーフで、後半はトップ下のような感じですか?
はい。
〇自分なりに「こういうことをしよう」と思ったことがあれば。
後半僕はトップ下だったんですけど、トップ下はけっこう空いていて。そこに入って受けて。トップとかボランチとかかわろうと思っていました。
〇相手は4-3-3のような感じですか?
はい。
〇じゃあ相手のボランチの脇あたりが空くような感じで?
はい。
〇この夏はいろんな相手と試合をしたと思うんですけど、自分のこういうところが伸びたというものがあれば、教えてもらってもいいですか?
裏への意識がすごい強まって。
裏に抜けるんですけど、そのあと来なかったら、1回動き直すっていう動きを。けっこう伸びたなって思います。
〇これから自分のこういったところをこうしていこうというものは何ですか?
今日もあったんですけど、ファーストタッチがうまくいかないときがあって。ファーストタッチが決まるとやっぱりシュートが入りやすくなるので。
ファーストタッチを意識して、練習や試合に取り組みたいです。
〇次戦に向けて意気込みなどをお願いします。
圧倒すれば勝てると思うんですけど。難しい試合はあるので。
まずは落ち着いて、つないで確実に先制点をとれば、勝てるんじゃないかと思います。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
いつも応援ありがとうございます。
今僕たちは県予選を戦っていて。関東大会出場を目指して頑張っているので応援よろしくお願いします。
「スタメンを取れなくて、後半や途中からになっても、
もっと自分で仕掛けて、攻撃の中心になったり、起点をつくれるようにしたいです」
MF32 永田怜大

〇まずは試合を振り返ってみて、率直な感想をお願いします。
自分は後半からで。点が決まっていなくて。自分はとりあえずは、「点を決めたい」という気持ちがあったんですけど。
1個下なので。自分は。まずはチームに迷惑をかけないようにプレーしようと思いました。
〇前半横から見ていて、どう感じていました?
ゴール前まで行けているけど、決めきれなかったり。
惜しいシーンはあったけど、シュートまで行けなかったり。けっこう責めることはできていたけど、点は決まらなかったり。
ちょっとむずむずするというか。もうちょっとしたら決まるのにな、みたいなそういう感じでした。
〇後半入って、自分はどういったことをしようと思ってプレーしました?
まずは入るときに監督から「どんどん仕掛けていけ」と言われたので。
ボールを持ったら、まずは仕掛けるということを第一に考えて。そのときそのときに適したプレーを選びながらやろうと思いました。
〇ゴールシーンについては?
まずは煌斗君(遠山煌斗)がペナ内に入ってきて。自分がフリーだったので、「パス来るかな?」と思ったんですけど。
それでシュートに行ったので。パスが来なかったら、こぼれの準備で。ゴール前に詰めたらちょうど自分のところにこぼれてきて、決めました。
〇うまく予測できて、判断ができた?
こぼれには行こうと思いました。
〇ゴール以外の自分のプレーについては、今日はやってみてどうでした?
今日はボールはあんまり受けられなかったし。仕掛けるシーンもほとんどなかったから、自分の見せ場はあんまりなかったけど、チームに貢献できて良かったです。
〇自分の得意なプレーは仕掛ける部分?」」
やっぱりサイドハーフなので。相手を抜いてクロスだったり。シュートまで行くっていうのが一応得意です。
〇お手本にしている選手っているんですか?
お手本というか、自分が好きでこうやってみたいという選手は伊藤達哉選手。
身長が高くはないのに、ドリブルですごい抜いていくし。
決定力もすごい高くて。あこがれます。
〇最近本当にすごいですよね。
はい。
〇仕掛けられて自分で点も決めるような選手に?
はい。なりたいです。
〇この夏の自分の成長したと思うところは?
昔は自分はリーダーシップが全くなくて。
人についていく、みたいな感じだったんですけど。
最近はちょっとずつ、チームメートに声をかけるだったり。できてきたかなと思います。
〇もっとこういうところを伸ばしたいと思うところは?
ゴール前での落ち着きというか。ゴール前になると焦っちゃって。シュートを打てなかったり。
自分が奪われそうになったらむりやりシュートを打っちゃったり。
良くないところにパスを出したり。いろいろダメなところがあるから。その場に適した、というか。
ゴール前で冷静に決めきれるように頑張りたいです。
〇次に向けての意気込みは?
次に向けて練習して。できればスタメンを取りたいですし。スタメンを取れなくて、後半や途中からになっても、今回みたいにもちろん結果を残したいし。
もっと自分で仕掛けて、攻撃の中心になったり、起点をつくれるようにしたいです。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
いつも応援をしてくださっているので。
その応援に応えられるように頑張ります。
◇
高円宮杯JFA全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会神奈川県大会3回戦は、9月21日午後6時、等々力第一サッカー場にて。カルペソール湘南との試合に臨みます。
ホーム・等々力第一サッカー場で、これまで積み上げてきたものを大いに出すことができますように。
目指すものを勝ち取ることを願っています。
(文中敬称略)
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