10月7日中央大多摩キャンパスサッカー場では関東大学サッカーリーグ1部第15節が行われ、中央大と明治大が対戦。
中央大は川崎フロンターレU-18出身、いわきFC加入内定のFW田中幹大が先発出場しました。

前線に入った田中幹大は、浮き球をしっかり競りに行き、攻撃の起点になろうとプレー。明治大が後ろからつなごうとする場面では、前からのプレス。ファールを取られ、チャンスにはつながりませんでしたが、GK1岩瀬陽の正確なキックに反応し、エリア前でうまく入れ替わろうとするなど、後半35分に交代になるまで、チームのために力を尽くしました。
試合は、明治大が後半8分に高足善がゴールを決めると、後半14分には稲垣篤志が決めて2点差に。
中央大は後半33分に横山俊介が決めて1点差とするも1-2でタイムアップ。シュート数では中央大が上回るも、勝利したのは明治大となりました。
いわきFC加入内定後は、JFA・Jリーグ特別指定選手となり、8月3日のJ2リーグ第25節ジュビロ磐田戦〇3-1でデビューするなど3試合に出場。
9月13日の第29節北海道コンサドーレ札幌戦(〇5-1)では初アシストを記録する活躍も見せている田中幹大。
試合後に話を聞きました。

〇まずは試合を振り返ってみて、いかがですか? かなり悔しい結果だとは思うんですけど。
明治もベースのところで勝負してくるなかで、「そこで負けちゃだめ」というのはあったんですけど。
やっぱり明治はそこで一枚上手ですし。決めきるところ。こっちもチャンスがなかったわけじゃないので。
そういうところで差が出たかなと思います。
〇大学最後のシーズンになりましたけど、ここまで自分のプレーを振り返ってみていかがですか?
1年のころからはもちろん成長はしていますけど。
もっともっと、これからプロでやっていくには結果のところで圧倒的な違いを見せていかないとだめなので。
あと残り少ないですけど、違いを見せていけたらなと思います。
〇いわきFCでは何試合か出て、札幌戦でアシストもしましたけど、やってみてどうですか?
いわきは割とゴールへ向かうサッカーなので。
自分がやりやすくできていますし。やりにくさはあんまり感じないかなというのと。
まだまだ足りない部分が多いので。そこはいわきに行ってからもそうですけど。
行く前に。残りの期間でもっともっと成長できたらなと思います。
〇いわきでやっていくためにまだまだ足りないものは?
フィジカルだったりゴールへ向かう姿勢というのは長所なんですけど。
いわきだともっともっと求められるし。
そこはいわきで伸ばせるところだと思うので。そこはもっともっと伸ばして武器にしていきたいと思います。
〇いわきは本当に自分に合った環境だ、という感じですかね。
はい。そうです。
〇やってみて印象に残った選手はいますか?
キャプテンの山下選手(山下優人)はプロのキックをしているなあっていうか。フリーキックの練習の時からそうですけど。
「これがプロだな」「左足一本できた選手だな」って印象があって。フリーキックも百発百中で枠に入れてきますし。
そういうところが全然違うと思います。
〇いわきには早坂君(早坂勇希)もいますけど、何か声をかけられたりしました?
早坂さんは送迎とかもしてくれて。向こうで。気軽に話してくれるので。
そういうところではなじみやすく、やりやすくできたかなと思います。
〇背番号41は自分で選んだんですか?
空いていたのが40から45で。大学1年で最初につけたのも41ですし。フロンターレでもなじみ深い番号で、ちょうど良かったので41にしました。
〇今日はサポーターの男の子も来ていましたけど。どうでした?
わざわざここまで来てくれたり、自分のユニホームを着てくれるというのはうれしいことなので。
プロでやっていくためにはそういう人たちに結果で見せなきゃだめだと思うので。
そこはプロ意識というか、結果で恩返しできたらと思います。
〇同期のフロンターレの人たちがプロにだいぶ決まりましたけど、それについて思うところは?
疑っていなかったので。みんな、プロに行くと思っていたので。うれしい半面、ちょっと意識をしながら、切磋琢磨しながら、いつかみんなでフロンターレに戻ってプレーできたらなと思います。
〇いわきFCのサポーターの方ははどういった感じですか?
距離がすごい近いので。地域密着もしているので、いわきは。
そういうところでやっぱりあたたかさを感じますし。
人口も少なかったりするんですけど。
熱量はどのクラブにも負けていない。ホームで応援を聞いていても。アウェイでも札幌まですごい人数が来てくれていたので。
すごいいい、というかあったかいサポーターで。
力をもらえるし。そこに自分はプレーで恩返しを、努力をして力を与えられる存在になっていく必要があると改めて感じました。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
自分はいわきに行きますけど。また戻ってくることを目標にやっていきますし。
後輩も、中大にもいろんな大学にも、いろんないい選手がいるので。そこはぜひ追ってもらえたら。
オガジョー(尾川丈)とか恭平(岡野一恭平)もそうですけど。絶対にフロンターレに戻れる力はあると思うので。
気にかけてくれたらなと思います。
〇大学残りに向けて、個人的な目標などは?
今順位も下なので(第15節終了時点で10位)。自分のプレーで勝たせることを目標にやっていきたいな、と思います。
◇
上のインタビューでも触れたとおり、この日の中央大多摩キャンパスサッカー場には、背番号41のいわきFCのユニホームを身に着けて試合後にはサインを求める男の子の姿もありました。早くもサポーターに愛され、期待を受ける、一人のサッカー選手としての姿を見られたことはとてもうれしいものがありました。
残りは7試合。残留を争うチームのためにも、多くのゴールを挙げ、それを来季以降の活躍へつなげていくことを楽しみにしています。
(文中敬称略)
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