フロンターレU12 / ダノンネーションズカップ2日目


3月29日(日) 駒沢補助競技場、駒沢第二球技場
8人制、20分の試合時間で行われるダノンネーションズカップも2日目。フロンターレは3連勝、19得点無失点で6チームが同居するグループの首位。2位に2012年にこの大会を制したレジスタFC。こちらも3連勝、14得点無失点。フロンターレはサンフレッチェ広島とまずは対戦、最終節ではレジスタFCと対戦し、決勝トーナメントへ進むひとつのチームを決めるのが予選のスケジュールでした。

【川崎フロンターレU-12 ダノンネーションズカップ予選リーグ第4節vsサンフレッチェ広島FCジュニア】
5-0 得点:甲斐翔大4 五十嵐太陽
メンバー:GK19長田 FP3田鎖 5甲斐 8小室=cap 6秋葉 14佐川→4山田 10五十嵐 9石原→2佐々木 ※数字は背番号
紫のユニホームの広島。青と黒のユニホームのフロンターレは前節と同じメンバー。FPは最終ラインに田鎖と甲斐。右サイドに秋葉、左サイドに佐川。中盤に小室、前線には石原と五十嵐。すっかり春めいた陽気のなか、キックオフ。
試合は立ち上がりからフロンターレペース。1分に得たフリーキックをエリア左から甲斐が決めて幸先の良い先制点。7分に石原に代わり佐々木が入り右サイド、秋葉が最終ラインに下がり、甲斐が前線へ。すると、直後に中盤からのパスに裏へ抜けた甲斐がエリア左から右へ決めて2-0。甲斐は左からミドルシュートも決めて3試合連続のハットトリック。さらに五十嵐も決めて4-0。終盤こそ、GKと最終ラインとのパス交換を狙われて、決定機をつくられたものの、長田が防ぎ、試合終了間際には甲斐が4点目を決めて5-0。無敗で並ぶレジスタFCとの対戦を前に得点を重ねてのタイムアップ。

【川崎フロンターレU-12 ダノンネーションズカップ予選リーグ最終節vsレジスタFC】
0-0
メンバー:GK19長田 FP3田鎖 5甲斐 2佐々木 8小室=cap 6秋葉 10五十嵐 14佐川 ※数字は背番号

4連勝24得点のフロンターレに対し、4連勝18得点のレジスタFC。引き分け以上ならばフロンターレが決勝トーナメントへ進むことができるという条件で迎えた予選の最終節。青と黒のユニホームのフロンターレは前節からメンバーが代わり、右サイドに佐々木、左サイドに秋葉が移り、佐川が前線へ。正午近くなり、やや汗ばむ陽気のなかでキックオフ。

立ち上がりからペースはグレーのユニホームのレジスタFC。右コーナーキックからまずはニアに決定的なシュートを放たれるもGK長田が弾き、これを防ぐ。さらに左コーナーキックからまたもニアにシュートを打たれるもこれを長田がまたセーブ。予選のこれまでの試合とは違い、フロンターレが押されての序盤戦。最終ラインの田鎖や甲斐が体を張る場面も目立ちました。

フロンターレの最初の決定機は8分。甲斐のフリーキックに田鎖がエリア内で合わせるもシュートは左へ。さらに12分にはエリア外右でファウルをもらい、キャプテンの小室とタッチを交わしてボールをセットしたのは甲斐。左足を振り抜くと、ボールはゴール右上をとらえる。しかし、レジスタのGKが反応し、ボールは弾き出される。枠をとらえた甲斐もこれを防いだGKも見事でした。

点が欲しいレジスタは体つきのたくましい選手を前線へ入れさらに攻撃的に。しかし、最後には体を張ったフロンターレがこれを上回り、スコアは動かないまま、試合終了を告げる笛が鳴りました。フロンターレ、決勝トーナメントへ。

なお、レジスタFCは各グループの2位によって争われる次回大会のシード権を争うトーナメントへ回り、シード権を獲得。無敗でこの大会を終えることになります。

【川崎フロンターレU-12 ダノンネーションズカップ準々決勝vsヴィッセル神戸】
3-0 得点:甲斐翔大3
メンバー:GK19長田 FP3田鎖→22戸田 5甲斐 8小室=cap→4山田 6秋葉→2佐々木 14佐川→11山本 9石原→7南 10五十嵐→13松尾 ※数字は背番号
天気は下り坂となり小雨が降り始めた駒沢公園。フロンターレアカデミーの選手たちに加えてサポーターが幕も出して迎えた準々決勝。青黒のフロンターレはGK長田、最終ラインに田鎖と甲斐。右サイドに秋葉、左サイドに佐川。中盤に小室、前線に石原と五十嵐。後ろからボールをつなげてリズムをつかみ、3分に甲斐がミドルシュート。GKは反応するも防ぐことまではできず、1-0。さらに7分にはまたも甲斐。この大会3つめの直接フリーキックを決めて2-0。14分にはまたまた甲斐。佐川の右コーナーキックに高い打点のヘッドで合わせて4回目のハットトリック。
終盤には前線からの神戸の圧力を受ける場面こそあったものの、これまで出場のなかった選手たちもピッチに立ち、フロンターレが準決勝へ。

【川崎フロンターレU-12 ダノンネーションズカップ準決勝vsヴァンフォーレ甲府】
1-0 得点:オウンゴール 
メンバー:GK19長田 FP3田鎖 5甲斐 8小室=cap 2佐々木 14佐川 9石原→6秋葉 10五十嵐 ※数字は背番号
舞台は駒沢補助競技場から駒沢第二球技場へ。初めて白いユニホームになったフロンターレは右サイドに秋葉に代わり佐々木が先発。ゴール裏ではフロンターレのアカデミーの選手たちとサポーターが声を出し、もう一方のゴール裏ではヴァンフォーレの旗の下に4人の少年が「走れ走れ青と赤の誇りを持ち」の耳に残る甲府のチャント。雨脚がやや強まる中でのキックオフ。
開始直後に右コーナーキックを得ると佐川の蹴ったボールに佐々木がヘディングで合わせ最後には甲府の選手のオウンゴールを誘いフロンターレが先制点。これまでの試合のようにその後の決定機を生かすことはできなかったものの、甲府の反撃は抑えてフロンターレ、決勝へ。

【川崎フロンターレU-12 ダノンネーションズカップ決勝vs柏レイソル】
前半0-0後半1-0計1-0 得点:五十嵐太陽
メンバー:GK19長田 FP2佐々木 3田鎖 5甲斐 8小室=cap 9石原→6秋葉 10五十嵐 14佐川 ※数字は背番号
決勝の相手は柏レイソル。フロンターレは再び青と黒のユニホーム。準決勝と同じメンバーで、雨がやんだ駒沢第二球技場でキックオフ。なお、決勝のみ前後半に分けての20分での試合。
前線の選手が最終ラインと駆け引きをし、中盤の選手がこれを生かそうとする柏。一方のフロンターレも五十嵐が2度の決定機を迎えるもののこれを生かせず6分左サイドからのサイドチェンジから右の佐々木がシュートまで持ち込むもこれは左へ。前半は0-0。
後半のフロンターレは3分に田鎖がミドルシュート。これに詰めた五十嵐がGKと、1対1になるもシュートは左へ。メンバーを入れ替え、それでもよくボールの回るさすが、のサッカーをする柏。中盤でのボールをめぐっての攻防が面白い試合に。

フロンターレは石原に代わり秋葉が入り最終ラインへ。そしてこれまでのように甲斐が前線へ。

しかし、ゲームを決めたのはかつてのトップチームのような14番のパスから生まれた10番のゴール。左サイド、佐川が柏の高い最終ラインの裏へ浮き玉のパス。GKが前に出て触ろうとするも反応した五十嵐はループシュート。ボールはゴールへ吸い込まれ、五十嵐は他の選手たちのもとへ。保護者の方の「最後はやっぱり太陽だった」の声が耳に残りました。

午後4時43分、タイムアップ。駒沢第二球技場には「佐原フロンターレ!」のコール。
フロンターレU-12、4年ぶり5回目のダノンネーションズカップ優勝は佐原監督の指導者としての初めての大きなタイトルとなりました。
29のゴールを重ね無失点で大会を終えた選手たちがモロッコで開かれる世界大会でどんな結果を残すのか、これから年齢と経験を重ねた選手がどうなっていくのか、楽しみです。

なお、今大会の表彰は次の通り。
優勝:川崎フロンターレU-12 
準優勝:柏レイソルU-12
3位:大宮アルディージャジュニア ヴァンフォーレ甲府U-12
フェアプレー賞:横浜F・マリノスプライマリー
得点王&MVP:甲斐翔大(川崎)
<大会優秀選手(ベスト8)>GK長田澪(川崎)FP小室愛樹、甲斐翔大(以上、川崎)平井颯馬、真家英嵩(以上、柏)和田吉弘(吹田クラブ)井上真成(甲府)山市秀翔(横浜F・マリノス)
得点を重ね、ディフェンスも光った甲斐、すべての試合に先発し、攻守に大きな役割を担った小室、レジスタFC戦での好守が印象的な長田の3選手が個人賞を受けました。
(文中敬称略)
写真はとめさん撮影のものを使わせていただきました。ありがとうございます。

フリーキックをける甲斐選手。今大会15得点のうち3つはフリーキックを直接決めてのもの
フリーキックをける甲斐選手。今大会15得点のうち3つはフリーキックを直接決めてのもの
予選では、ゴールを決めたあとにもさらにゴールを欲しがるようにボールを自らセンターサークルへ運ぶ選手たちの姿が印象的でした
予選では、ゴールを決めたあとにもさらにゴールを欲しがるようにボールを自らセンターサークルへ運ぶ選手たちの姿が印象的でした

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