トップが今季の最終戦を迎えた22日。いい雰囲気の等々力をあとにして麻生グラウンドへ。川崎フロンターレU-18はベスト16に入ったJユースカップによる中断期間を終え、残り3試合となったプリンスリーグの再開の試合に臨みました。
フロンターレの順位は第15節を終えて首位東京ヴェルディと勝ち点差7、勝ち点23の6位。今季のプリンスリーグは混戦模様で2位横浜F・マリノス(勝ち点25)からフロンターレまで勝ち点差2のなかに5チームがひしめく状況。3位以内に入ればユース年代の最高峰のリーグ、プレミアリーグへの参入戦へいくことができます。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第16節vs昌平高校】
11月22日(日)午後2時キックオフ 麻生グラウンド くもり
対戦相手の昌平高校は勝ち点7の12位。上位へフロンターレが進出するためには勝ちたい相手。
先発はGK1名良橋拓真、DFは右から7原島亨太、5武田太一、26伊従啓太郎、3島崎竜、ボランチは32村田聖樹、37奥山璃空、右MF8渡邉啓太郎、左MF10三笘薫、トップ下9岸晃司、FW11瀬川ヤーシャ。1年生の奥山はこの試合が初出場、初スタメンとなりました。
立ち上がりから攻勢に出るフロンターレ、3分にはエリア外右から岸がミドルシュート。力強いボールは昌平のGKが弾きゴールを割ることはできず。
序盤は最終ラインに奥山や村田が交互に下がり、組み立てに加わりいい距離感でゲームに入っていきます。
しかし、15分くらいから昌平に両サイドのスペースを使われ出すようになると徐々に膠着状態に。「球際もっと強くいけ!」。セカンドボールも昌平の10松本泰志、7針谷岳晃の両ボランチが拾う場面が目立つようになり、名良橋が声を出す回数が増えていきます。それでも、高いボールに対しては伊従が跳ね返し、また武田もただクリアをするだけではなく、ボールを奪うと攻撃につながるようなパスを出して何とかリズムをつくろうとしていきます。
26分には左からの低いクロスに15會澤唯斗が右足で合わせますがDFに当たり枠にはいかず。しかし、ヒヤリとする場面。
なかなかシュートまで持ち込めないフロンターレも27分エリア左でボールを受けた三笘が右のスペースへスルーパスを送ると岸がシュートまで持ち込みますがここは昌平のGKが反応しゴールを割ることはできません。
直後にはコーナーキックのセカンドボールを拾ったところからエリア右から三笘がシュートを放ちますがGKに。一方の昌平もスローインから會澤がエリア右進入し、シュートまで持ち込みますがここは名良橋が確実に抑えてゴールを割らせません。
目まぐるしく両ゴールを選手たちが行き交うようになった試合。35分にようやく動きます。フロンターレが三笘が左サイドをボールを運んで崩していき、エリア内左深い位置で岸がふわりとしたクロスを上げるとゴール右を詰めた渡邉が頭で合わせてネットを揺らします。1-0。ようやく、待ちに待った先制点。
それでも、なかなか乗りきれないフロンターレ。39分には左SB6築地原雅大がエリア左から中へ切れ込みシュート、ニアを突かれますがここは名良橋が倒れながらも触り弾き出す好守! 前半は1-0でタイムアップとなります。
序盤はボランチが最終ラインへ下がりうまくボールを引き出していたフロンターレでしたが、次第にその動きが少なくなってしまったのが気になるところ。昌平高校はボールを持ってからしっかり連動し、迷いなくゴールへ迫っていく、とても下位に沈んでいるようなチームではないという印象。
後半立ち上がりのフロンターレはキックオフからボールをつないで岸がエリア左からミドルシュート。枠をとらえますが、ここはGKに抑えられて割ることはできず。
7分には昌平、スローインからエリア左からシュートを放たれますが伊従がブロックしてコーナーキックへ。そのコーナーキックをしのいだところから縦パスが入り、三苫のスルーパスから瀬川がシュートまで持ち込みますがうまくミートすることはできず。
13分には奥山に代わって4長谷川隼がボランチに。キャプテンマークも岸から長谷川へ。
直後には昌平が縦へ早い攻撃。縦パスがエリア内18佐伯壱明に入り、佐伯が反転して自らシュート。ここも名良橋が触ってコーナーキックへ何とか逃れます。
19分にはフロンターレ、岸の縦パスから瀬川、長谷川とボールが渡り、シュートまで持ち込みますがここはコーナーキックへ。なかなか追加点とはなりません。
長谷川が中盤に入り後ろから組み立てていく場面もまた出始めたフロンターレでしたが、パスがなかなかつながらずまだまだ乗りきることはできません。24分には瀬川に代わって38宮代大聖がFWに。
31分には昌平の松本が2回目の警告を受けて退場に。しかし、34分縦へ9本間椋がスピードに乗ってドリブルで仕掛けてくるとエリア内右で長谷川が倒してしまいPKを与えてしまいます。
昌平のキッカーは針谷。ゴール上やや左を狙ってきますがボールはバーへ。叩いて落ちてきたボールは何とか名良橋がキャッチ。救われました。
37分には渡邉に代わって14猪狩和真が左MFに。三笘が右MFへ。
40分には右からのクロス、エリア前、いい位置で受けた猪狩がシュートまで持ち込みますが、DFにブロックされて枠をとらえることはできず。さらに昌平の攻勢をしのぎ武田がインターセプトしたところからオーバーラップをしてエリア右から折り返したボール、岸がシュートを放ちますがGKへ。
10人になってもそれを感じさせない昌平の攻撃に最後までひやりとさせられましたが、スコアはそのままタイムアップ。大切な再開の初戦を1-0でスタートさせることができました。
しばらく公式戦がなかったためか、なかなか乗りきれなかったフロンターレでしたが、名良橋や武田、伊従が最後は踏ん張ってバーに救われる場面もあったとはいえ無失点で終えることができたのは良かった、という試合になりました。
次戦は28日午前11時、浦和駒場スタジアムにてJユースカップを制した浦和レッズユースとの対戦となります。フロンターレは8勝6敗2分け、得点37、失点30、得失点差+7、勝ち点26。5位に。敗れた首位東京ヴェルディユースとの勝ち点差は4に。プリンスリーグは最後まで勝ち続ければ何かが起こるかもしれないますますの混戦模様となっています。
前半1-0 後半0-0 計1-0
得点:渡邉啓太郎(川崎)
フロンターレの先発:1名良橋拓真、7原島亨太、5武田太一、26伊従啓太郎、3島崎、32村田聖樹、37奥山璃空、8渡邉啓太郎、10三笘薫、9岸晃司=cap、11瀬川ヤーシャ
交代:奥山→4長谷川隼 瀬川→38宮代大聖 渡邉→14猪狩和真
控え:21早坂勇希 29新井秀明 34小川真輝 30桝谷岳良 6柴原周平 23藤井柾人
(文中敬称略)
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