川崎フロンターレがFC東京に0-2で敗れた31回目の多摩川クラシコから一夜明けた5月6日は等々力陸上競技場へ。斎藤旗争奪川崎市春季少年サッカー大会は最終日を迎え、川崎フロンターレU-12は中野島FCとの決勝に臨みました。
【川崎フロンターレU-12 斎藤旗争奪川崎市春季少年サッカー大会決勝 vs 中野島FC】
5月6日(日)午前10時38分キックオフ 等々力陸上競技場 晴れ 20分ハーフ 11人制
FCパーシモンがすばらしい決定力で5点を先攻すれば、プルチーニFCが2点を入れ、最後まであきらめない姿勢を見せ、観客を大いに沸かせた3位決定戦に続いての決勝。
フロンターレの先発は、GK1太田陽彩、DFは右から15関徳晴、3山中大輝、5田所莉旺、7荒井颯太、ボランチは6五十嵐将、キャプテンの10齊名優太、右MF9加治佐海、左MF8山下耀翔、FW2仲谷俊、11香取武。
ゴールデンウィーク最終日の等々力陸上競技場は、初夏を思わせる陽気。中野島FCの選手や保護者らが大声援を送れば、フロンターレU-12の五年生らも川崎市民の歌やチャントで先輩たちの背中を押す、とてもいい雰囲気のなか、試合は始まりました。
立ち上がり、関の縦パスを受けた齊名を経由して左サイドの山下へ展開していくフロンターレ。荒井や山下が左サイドでパスを回していき、リターンを受けた関がエリア前へ持ち上がり、スルーパスを送るなどして、ゴールをうかがいに。
中野島FCはボールをカットしたところから速攻に。左から27がエリア前へ仕掛けてシュートを打つも左に。
フロンターレは齊名や五十嵐がよくカバーし、マイボールに。3分には中野島FC、浮き球にエリア右へ17が抜け出しシュートを打ちますが、太田がよく反応し、セーブ。後ろからチームを引き締めていきます。
フロンターレは仲谷が左へ流れ、サイドを変えて、右の加治佐へボールを入れるなど幅の広い攻めを試みていくと、4分には太田が前線へ送ったボールを、香取がスルーしエリア前にうまく抜け出した加治佐がGK16と1対1に。ゴールへ流し込んで、1-0。フロンターレが先制します。
直後には香取がエリア右へ抜け出すもGK16が前へ出てシュートは打てず。しかし、6分左サイドから攻勢に出ると、荒井の折り返しにニアで香取が反応。再びボールはゴールの中へ。2-0。
中野島FCもサイドから攻勢に強め、クロスを入れてきますが田所がクリアし、こぼれ球を拾った10のシュートもブロック。さらに右サイドの高い位置へ5が抜け出しますが、山中がうまく足を入れ、最後はラインを割り、エリア内へは近づかせず。
ところが8分、フロンターレのエリア前でのパスを17がカット。太田がいったんは止めたものの、こぼれ球を自ら拾った17が決めて、2-1に。
それでもフロンターレはエリア前で加治佐や仲谷に五十嵐がかかわって攻勢に。10分には荒井の左クロスにエリア内で加治佐が合わせますが、中野島FCの選手がクリア。
給水タイム明けには中野島FC、17がエリア前に抜け出すも太田がクリア。そのボールを山下へつなげ、荒井が高い位置へ仕掛けていきます。さらに右サイドでは加治佐や関が連係し、ボールを失うと五十嵐がよく寄せて、流れを渡さず。すかさず縦パスをつけていきます。
中野島も選手を入れ換え、打開を図りに。15分には右サイドからのパスに11が抜け出そうとするも山中がクリア。
フロンターレは16分には左の仲谷から山下、五十嵐を経由して右へ流れた香取へ。香取のパスに中央から加治佐が仕掛け、シュートを打つもブロック。しかし、こぼれ球を拾い、さらに攻めていくと17分エリア外左から荒井が放ったミドルシュートが決まり、3-1。貴重な追加点をフロンターレが得ます。
中野島FCも19分にはエリア右へ22が仕掛けていくもシュートは田所がブロック。中野島FCのコーナーキックをしのいだフロンターレは、香取が拾い、エリア右へ駆け上がる加治佐につなげ、マイボールに。シュートには至りませんでしたが、切り替えのよさを見せ、前半はタイムアップ。3-1でハーフタイムへ。
後半立ち上がりは中野島FCが攻勢に。中央から仕掛け、10がシュート。しかし、ワンタッチあり、コーナーキックに。さらにエリア左へ27が抜け出しますが、関がブロック。
そこからフロンターレは攻撃へ転じて、仲谷が左サイドの高い位置へ。エリア内へボールを入れますが、GK16の前にシュートは打てず。しかし、4分、山中が中野島FCのロングボールを跳ね返し、ボールを拾った齊名がエリア前にスルーパスを出すと、抜け出したのは仲谷。GK16が前に出ているところを狙い、シュートを打つと、これが決まり、4-1。
フロンターレは仲谷が中盤まで下りる一方で、齊名が左サイドへ流れるなど、ポジションを入れ換えながら前へ。中野島FCの前線の仕掛けにたいしては関が粘り強く対応するなどしていきます。
6分には関に代わり20柏村涼太が右SBに。
フロンターレは、両サイドを高い位置に。左サイドで山下、荒井がパス交換をしつつ、五十嵐を経由して右へ展開し、柏村につなげ、幅広くピッチを使い、さらに追加点を狙いに。8分には加治佐が右サイドから折り返すと、エリア外正面で齊名がミドルシュートを打つも上に。さらに田所が右サイドの高い位置に上がった柏村にフィードを通すなど、目先も変えながら、エリアへ近づいていきます。
11分の給水タイム明け、中野島FCはコーナーキックのセカンドボールを拾い、人をかけて攻勢に出ますが、それをしのいだフロンターレ。仲谷がうまくエリア前へ抜け出して、GK16と1対1に。仲谷はこれを制して、シュートはゴールの中へ。5-1。
フロンターレはここで選手を交代。五十嵐、山下、仲谷が下がり、17楠田遥希、18佐々木雄基、関が入り、最終ラインは右から柏村、楠田、山中、関、ボランチは田所、齊名、右MF佐々木、左MF荒井、FWは加治佐と香取となります。
中盤では田所がボールをキープし、齊名のパスに加治佐がエリア前に抜け出してシュートを打つなど、得点を狙う姿勢をさらに見せていくフロンターレ。19分には荒井が左サイドの高い位置でボールをカットしエリア前へ。シュートを打つも左に。直後には山中から佐々木、中盤の田所とボールを動かし、エリア左の香取へ。香取がエリア前に仕掛けながらシュートを打つとこれが決まって6-1。
ロスタイムは1分。20分にはエリア外左で前を向いた佐々木が一気にエリア左へ。クロスを上げると、エリア内で頭で合わせたのは香取。ボールはゴールの中へ決まり、7-1。
中野島FCも攻める姿勢をこちらも見せ、直後には10が持ち上がり、エリア左へパスを送りますが、楠田がカバー。フロンターレも最後まで攻守の切り替えのよさを出して、試合はタイムアップ。7-1。フロンターレは、優勝を果たしました。
前半3-1 後半4-0 計7-1
得点:加治佐海、香取武3、荒井颯太、仲谷俊2
フロンターレの先発:1太田陽彩、15関徳晴、3山中大輝、5田所莉旺、7荒井颯太、6五十嵐将、10齊名優太(c)、9加治佐海、8山下耀翔、2仲谷俊、11香取武
交代:関→20柏村涼太 五十嵐→17楠田遥希 仲谷→18佐々木雄基 山下→関
8人制から11人制へと変わり、難しさもあったとは思いますが、だんだんと連係も深まっていったようにみえたフロンターレの選手たち。多くの選手がプレーする機会を重ね、違ったポジションでこれまでとは違った一面も見せたことが印象に残る大会となりました。
(文中敬称略)
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