川崎フロンターレが川崎市政記念試合でV・ファーレン長崎を1-0で下した翌7月23日は前橋フットボールセンターへ。前日始まった日本クラブユース選手権グループステージは2戦目。初戦を0-3、敗戦でのスタートとなった川崎フロンターレU-18は、初戦の大分トリニータU-18戦を0-3で落とした横浜F・マリノスユースとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権グループステージ第2戦】
7月23日(月)午前11時キックオフ 前橋フットボールセンターA 晴れ 35分ハーフ
同じグラウンドの第1試合は、1-1でグランパスとトリニータが勝ち点1を分け合い、フロンターレが属するグループAは、グランパスとトリニータが勝ち点4で並ぶことに。フロンターレもマリノスも決勝トーナメントに進むには、勝ち点が必要となる状況で試合になりました。
フロンターレの先発はGK21青山海、DFは右から5森璃太、キャプテンの4高吉正真、2栗田悠巨、22松永竜之介、ボランチは6小川達也、32山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF24鈴木大登、FW9山田新、10宮代大聖。
マリノスの先発は、GK16吉嵜勝哉、DFは右から2木村卓斗、3五十嵐大悟、5鈴木駿之助、19池田航、ボランチは10榊原彗悟、8岩澤桐人、右MF11山谷侑士、左MFキャプテンの7椿直起、FW9棚橋尭士、17栗原秀輔。
時折暑さを和らげる風が吹くものの、太陽が照りつける厳しい気候。ピッチ脇に設けられた観戦スペースには、多くの両チームの家族やサポーターらが集まるなか、試合は始まりました。
立ち上がり、前に出てきたのはマリノス。木村や池田が機を見て、高い位置へ上がり、両SBもかかわった厚みのある攻めに。1分には池田の浮き球のパスにエリア左へ山谷が抜けるも、高吉がブロック。さらに栗原のパスにエリア左へ山谷が抜け出し、シュートを打ちますが、青山がセーブ。
なかなかボールを持つことのできなかったフロンターレも、後ろからの組み立てを図っていくマリノスに対して、前から連動してプレスをかけにいき、打開を図りに。4分には山田が吉嵜にプレスをかけにいき、マイボールに。小川からパスを受けたエリア外左から宮代がシュート。しかし、枠はとらえられず。
マリノスは、榊原や岩澤が前線の選手ともよく連係して、攻勢を続け、棚橋や山谷が遠い位置からミドルシュートを打つなどしていきます。フロンターレは、鈴木が中へしぼって、マリノスの中盤からボールを奪い取ったり、栗田がエリア右へ抜け出した榊原の折り返しをブロックしたりして、しのぎに。
7分にはフロンターレ、栗田がボールをカットし、いったん宮代に渡ったところから最終ラインへ戻して組み立てに。高吉からボールを受けた山内のスルーパスにエリア内へ宮代が抜け出し、シュート。右へそれましたが、形をつくれるように。
フロンターレはここからマイボールの時間を増やし、小川や山内が後ろに下りて、森や松永が高い位置に。エリア前の高い位置で小川がセカンドボールを拾って、右サイドの高い位置の森や山田につなげるなどしていきます。
マリノスも椿のパスを受けた池田が高い位置へ仕掛けたり、吉嵜のパスを受けた木村から、右サイドの山谷を狙って浮き球を入れたりしていきますが、鈴木や松永がそれぞれ粘り強く対応。12分には、マリノス、木村が右サイドから斜めにエリア前へ仕掛け、ミドルシュートを打つも右へ
直後にはフロンターレ、有田が高い位置でボールを奪うと、有田との連係から森がエリア外右へ。クロスを上げるとエリア外左で鈴木がダイレクトでシュート。枠はとらえられませんでしたが、いい形をつくっていきます。
たたみかけるフロンターレは山内、宮代とエリア前でパスを通して、宮代がエリア左へパスを出すと、鈴木が抜け出すも惜しくも触れず。マリノスも椿が縦へ仕掛けたり、栗原がエリア右へ向かってくなどしますが、森や栗田がうまくカバー。20分にはエリア前でマリノスがファールを受け、山谷が左足で直接狙うも壁に当たり、枠へは飛ばせず。
フロンターレは宮代も時折後ろに下りて、小川や山内とパスを回して、そこから右へ展開。森が高い位置でクロスを上げるなどしていきます。
クーリングブレーク明けの25分には山内の縦パスをエリア前で受けた有田がエリア内へ浮き球のパスを入れると、宮代が抜け出すもGK吉嵜が前へ出てキャッチ。
マリノスも直後には左サイドからの攻めに。椿が棚橋からパスを受け、エリア左へ進入するも高吉がクリア。しかし、28分、木村がエリア右から折り返すと、栗原のシュートが決まり、0-1。先制点はマリノスへ。
追いかける展開となったフロンターレは、右サイドの森のクロスを受けた山田がダイレクトでさばいて、右へ流れた宮代へつなげたり、左サイドのスローインを受けた山田が前を向いて、エリア前に仕掛けるなどして、ゴールを目指しに。
森が高い位置でボールを奪ったり、マリノスにボールが渡ると宮代が自陣の右サイドへ戻ってカバーしたりするなどして、切り替えよくカバーしあいながらプレーを続けていきます。宮代のリターンを受けた山内のパスに、エリア外右へ森が上がっていくなどしていきますが、シュートにはつながらず。前半は0-1でタイムアップ。
後半立ち上がりのフロンターレ。エリア右へ山田が抜け出し、シュート。枠はとらえられませんでしたが、マリノスのゴールにせまっての立ち上がりに。右へ山田が流れるなどして、攻勢に。
3分、エリア右の高い位置へ仕掛けた山田が折り返すと、宮代がゴールへ流し込んで、1-1。宮代は4月15日のプリンスリーグ、桐生第一戦以来の公式戦での得点。多くのサポーターが待っていた嬉しいゴールでフロンターレが追い付きます。
フロンターレはさらに鈴木の浮き球のパスを、山田がエリア前でおさめ、縦へ仕掛けてエリア右へ展開すると、宮代がシュートを打つもブロック。高吉のフィードを山田がおさめ、有田とのパス交換から右サイドの高い位置へ上がるなど、攻勢を強めていきます。
マリノスもラインを高めて、榊原を経由して両サイドを生かした攻めを試みに。しかし、フロンターレは木村のクロスに対し、栗田がエリア内でクリアするなど、しっかり対応していきます。
9分には高吉のフィードに、有田がエリア内へうまく抜け出し、シュート。GK吉嵜の好セーブに阻まれ、こぼれ球を拾った鈴木がシュートを打つもブロック。
マリノスはここで吉嵜が痛めて、21加藤陽向がGKに。さらに榊原に代わり、6土佐陸翼がボランチに。
フロンターレは、後ろでボールを回しながらも高吉がエリア前の山田を狙ってフィードを入れるなどして揺さぶりに。鈴木のパスにエリア右へ山内が抜け出すなど、連動した厚みのある攻めに。
15分には、マリノス、山谷が右サイドからエリア前に仕掛け、鋭い切り返しを見せてシュートを打つも栗田がブロック。さらに14分には山谷の右クロスに、棚橋が飛び込みますが、フロンターレはここでも体を張った守備。しかし、続いてのマリノスのコーナーキック、土佐が右足で入れたボールに、岩澤が合わせるとゴール右へ決まって、1-2に。
マリノスは山谷が右サイドを突いていく動きを見せて、フロンターレゴールをおびやかしに。20分には木村の右クロスのこぼれ球を、栗原が拾って、シュートを打つも左へ。
この日2回目のクーリングブレークが明け、28分、フロンターレは鈴木に代わり26平田流衣。松永をCB、栗田を左SBとして流れを変えようとしていきます。
しかし、29分右サイドのスローインからマリノスが攻勢に。折り返しを栗原が押し込んで、1-3。
フロンターレは小川、山内と縦へつないで右へ展開し、森とのパス交換から有田が高い位置へ仕掛けていくなどしていきますが、シュートを打つには至らず。
マリノスは棚橋に代わり22石井宏育。
フロンターレは宮代のパスを受けた栗田が高い位置へ仕掛けていくも、マリノスの粘り強い守備にエリア内へは近づけず。宮代が左へ流れ、平田が前に出るなどし、宮代にボールを集め、起点をつくろうとしていきます。
しかし、35分土佐のミドルシュートを青山が防いだものの、こぼれ球を石井に決められ、1-4。
マリノスはここで椿に代わり39津久井匠海。36分にはフロンターレ、カウンターから宮代が縦へ仕掛け、エリア左へパスを送ると有田が入り込むもブロック。
フロンターレはここで小川に代わり20澤田泰大、マリノスは山谷に代わり25井出真太郎。
宮代が右へ開いてエリア前の山田を狙ってスルーパスを出すなどしていくフロンターレでしたが、なかなかシュートは打てず。マリノスもゴールを狙いにいき、41分にはエリア正面で土佐がミドルシュート。枠をとらえますが、青山が好セーブで防ぎ、得点は許さず。
しかし、試合はタイムアップ。1-4。
前半0-1 後半1-3 計1-4
得点:宮代大聖(フロンターレ) 栗原秀輔2、岩澤桐人、石井宏育(マリノス)
フロンターレの先発:21青山海、5森璃太、4高吉正真(c)、2栗田悠巨、22松永竜之介、6小川達也、32山内日向汰、11有田恵人、24鈴木大登、9山田新、10宮代大聖
交代:鈴木→26平田流衣 小川→20澤田泰大
控え:19川合我空 23常安澪 25戸水利紀 8上野綜太 17宮本ディアウ勇守歩
マリノスの先発:16吉嵜勝哉、2木村卓斗、3五十嵐大悟、5鈴木駿之助、19池田航、10榊原彗悟、8岩澤桐人、11山谷侑士、椿直起(c)、9棚橋尭士、17栗原秀輔
交代:吉嵜→21加藤陽向 榊原→6土佐陸翼 棚橋→22石井宏育 椿→39津久井匠海 山谷→25井出真太郎
この結果、フロンターレの日本クラブユース選手権は25日の大分トリニータU-18戦が最後のものになることになりました。しかし、まだ、あと1試合やることができます。シーズンを振り返ったときに「あのときがあったから今がある」と思えるようなものになることを願っています。
(文中敬称略)
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