川崎フロンターレが等々力陸上競技場で行われたJ1第24節で、中村憲剛のゴールにより、ベガルタ仙台に1-0で競り勝った翌日8月26日は山梨学院和戸サッカー場へ。日本クラブユース選手権や高校総体のため、中断されていたプリンスリーグ関東は再開初戦に。川崎フロンターレU-18は高校総体を制した山梨学院高校との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第10節 vs 山梨学院高校】
8月26日(日)午前11時キックオフ 山梨学院和戸サッカー場 晴れ
フロンターレの先発はGK21青山海、DFは右から22松永竜之介、15道間雄生、2栗田悠巨、3島崎元、ボランチはキャプテンの4高吉正真、13古屋雄帆、右MF11有田恵人、左MF8上野綜太、FW9山田新、10宮代大聖。
山梨学院の先発は、GK1市川隼、DFは右から32保坂紘生、キャプテンの4西澤俊、3大石悠介、5山土井拓海、ボランチは8平松柚佑、15市川大葵、右MF34関口翼、左MF11野村海、FW9安田正太郎、10宮崎純真。
等々力陸上競技場で行われたプリンスリーグの開幕戦に続いて、フロンターレU-15出身のGK市川隼と対戦することになりました。
朝から気温が上がり、足を踏み入れた人の多くが「暑い…」「いやあ、暑いですね」と思わず声を漏らしてしまうような、猛暑に見舞われた山梨学院和戸サッカー場。ピッチ脇からは両チームの選手の家族やサポーターらが見つめるなか、試合は始まりました。
立ち上がり、宮崎を起点にゴールに迫ってくる山梨学院。しかし、フロンターレは道間がうまく寄せ、そこからエリア外右の宮代にボールをつけ、守備から攻撃へつなげに。
宮代が山梨学院の厳しい寄せに遭い、フロンターレはセンターライン付近でフリーキックに。道間がエリア右を狙い、ボールを入れると山田が抜け出すも、山梨学院の守備の前にシュートとはならず。しかし、いい形で試合に入っていきます。4分には高吉が浮き球のパスを入れると、またも山田がエリア右に。ここでも山梨学院の守備が勝り、シュートは打つには至らなかったものの、ゴールをおびやかしていきます。
フロンターレは、上野がサイドに張るだけではなく、山梨学院の中央、縦へ仕掛けてくる市川大葵からボールを奪い取り、宮代へパスを出したり、ボールを奪われたところを、すばやい寄せでマイボールにし、左サイドを駆け上がる島崎を狙いパスを出したりするなど、守備でもいいプレーを見せていきます。
山梨学院は、山土井や保坂がクロスを入れたり、関口のサイドからエリア内への仕掛けからゴールを狙いにいきますが、フロンターレは道間や栗田らがクロスをよくブロックしたり、ボールをクリアしたりして決定的な場面はつくらせず。
10分には山梨学院、野村がボールを奪い、エリア外右に。宮崎がミドルシュートで狙うも左へ。
さらに12分には縦パスをエリア外右で受けた宮崎がまたもミドルシュート。これは上に。
直後にはフロンターレ、右サイドでの競り合ったボールを、古屋が拾い、縦へパスを入れると山田がエリア右に抜け出すも、オフサイドに。
フロンターレはさらに古屋がボールをカットし、マイボールに道間や栗田、高吉も最終ラインに時折下り、ピッチを広く使いながら後ろからボールを動かしていきます。
16分には松永が右サイドの高い位置へ。クロスを上げると、エリア左へ飛び込んだ島崎がダイレクトでシュート。枠はとらえられませんでしたが、両サイドがかかわった厚みのある攻めで迫っていきます。
直後には、山梨学院も右サイドで関口がボールをカットし、市川大葵が右クロス。しかし、エリア内で松永がブロック。さらに宮崎がエリア右に浮き球のパスを入れると、関口が抜けるも栗田がクリア。セカンドボールを拾い、関口の縦パスにエリア右へ、宮崎が抜け出すも、青山が前に出てシュートは打たせず。ここぞというところでたたみかけ、迫力のある攻めを見せる山梨学院に対応していきます。
22分には、フロンターレ、高吉がフィードを入れるとエリア左へ抜け出したのは宮代。ダイレクトでシュートを打つと枠をとらえますが、GK市川隼がわずかに触り、惜しくもゴールとはならず。
クーリングブレーク明けもフロンターレは高吉、時には有田も中央に寄り、ボールをものにするなどして、そこから攻めに。25分には道間の縦パスを受けた高吉が、エリア右に浮き球のパスを送ると、山田がシュート。しかし、上に。
山梨学院も35分にはまたも山土井が左クロスを上げるも、エリア内で島崎が中へ絞り、ボールをクリア。セカンドボールを拾い、エリア内へ野村が仕掛けていくも道間がクリア。
しのいだフロンターレは再び、ボールを回し、38分には高吉の縦パスを受けた宮代からエリア右に。山田が抜け出し、シュート。しかし、GK市川がまたもや触り、決まらず。
すると、40分右クロスから分厚く攻めに出る山梨学院。フロンターレはエリア内で栗田らがクリアするなど、集中した対応を見せるも、エリア前でこぼれ球を拾い、平松がミドルシュート。ここでエリア内でハンドがあったとして、山梨学院がPKを得ます。キッカーは宮崎。これが決まり、0-1。先制点は山梨学院がものにします。
追いかける展開となったフロンターレは、42分、高吉の縦パスを山田がダイレクトではたいて、宮代へ。宮代のパスにエリア右に有田が抜け出して、シュート。しかし、わずかに左へ。
フロンターレはさらに追加点を狙いに来る山梨学院に対して、栗田や道間がエリア内でいい対応を見せ、しのぎに。古屋が、エリア内へ動き出す山田を狙い、スルーパスを出すなど、ゴールを目指していきましたが、ゴールには至らず。0-1でハーフタイムとなります。
後半、山梨学院は安田、関口に代え、22川野大成、12米野智大を入れてのスタート。
立ち上がりからゴールへ迫ったのは山梨学院。右サイドの高い位置で米野のプレスからボールを奪い、エリア外右で宮崎がシュートを打つも左に。さらに2分、左クロスにエリア内右、米野がうまく頭で合わせて、0-2。フロンターレは突き放されてしまいます。
さらにラインを上げ、押し込んでくる山梨学院。直後には米野が右クロスを上げると、エリア内に宮崎、川野が飛び込むも触ることはできず。しかし、フロンターレとしては危ない場面に。
9分にはさらに保坂の右クロスに、ニアで川野が合わせますが上に。
さらに12分、エリア外右でフロンターレにハンドがあり、山梨学院はフリーキックを得ると、宮崎がエリア内に入れたボール、平松が押し込み、0-3。
さらに差をつけられたフロンターレでしたが、直後には右サイドのパス交換から上野がエリア右に。シュートを打つと、ここで山梨学院に反則があり、フロンターレはPKを得ます。キッカーは宮代。これを決めて1-3。
フロンターレはここで上野に代わり左MFに26平田流衣、古屋に代わりボランチに25戸水利紀。
16分には点差を再び出ようと攻勢に出る山梨学院。宮崎が左からエリア前に仕掛けて、シュート。枠をとらえるも青山の好セーブでゴールを許さず。さらち保坂や米野の右クロスからゴールをおびやかしにくる山梨学院。フロンターレは青山がボールをキャッチするなど、シュートは打たさずにしのいでいきます。
しかし、21分エリア内での競り合いの際に道間が負傷、交代で入った24鈴木大登がボランチ、高吉がCBへ。
22分には山梨学院は右に開いた宮崎がニアに入り込む川野を狙って、グラウンダーのクロスを入れますが、青山がキャッチ。すばやくリスタートし、有田が右クロスを上げると、エリア内で山田に対して、ファールがあったとして、フロンターレは再びPKを得ます。
この際、山梨学院は前半に警告を受けていた平松が異議をとなえ、2回目の警告、退場に。しばし中断し、PKのキッカーは山田。クロスバーを叩き、こぼれ球を自ら蹴り込んで2-3。フロンターレが1点差に。
2回目の給水タイムを挟み、再開直後には山梨学院。高い位置で野村がボールをカット、川野にいったんボールを預け、エリア左で野村がシュートを打つも右に。
一方のフロンターレは、栗田のフィードにエリア前に山田が抜け出し、リターンを受けた宮代がエリア前でボールを動かし、最後は戸水がミドルシュート。しかし、山梨学院の選手に阻まれ、枠へは飛ばせず。
フロンターレは、前線に川野を残して、中央を引き締める山梨学院に縦パスをカットされながらも、有田がすばやく戻り、ボールを再びものにして、攻勢に。36分には、松永に代わり30岡崎玄が入り左SB、島崎が右SBへ。
山梨学院の川野を狙ったロングボールには、栗田がうまく対処し鈴木がセカンドボールを拾い、そこから前に出ていくフロンターレ。39分には有田がコーナーキックのこぼれ球を拾い、左サイドを縦へ仕掛け、左コーナーキックを得ると、戸水が右足で入れたボール、ファーで鈴木が触れるもバーをかすめ、惜しくも決まらず。
40分には戸水の縦パスをエリア前で受けた平田がシュート。しかし、市川隼の正面。
山梨学院はここから再びラインを高め、右サイドの高い位置で宮崎や米野らがパス交換を繰り返すなどして人をかけた攻めに。42分、エリア外正面で宮崎がミドルシュートを打つと、ゴール左へ決まり、2-4に。
フロンターレはここで高吉が負傷し、20澤田泰大がCBへ。
ロスタイムは10分。
岡崎がエリア前に動き出す山田を狙い、フィードを入れるなどしていくフロンターレ。山梨学院は野村に代わり2久保田真央。
50分には左サイドに平田が抜け出し、折り返すとエリア正面で宮代がシュート。枠をとらえるも市川隼がセーブ。
高い位置でボールをキープしようとする山梨学院からボールを奪い、再びエリア前に迫ったフロンターレ。56分にはエリア外正面で宮代がミドルシュート。左のクロスバーを叩き、どよめく山梨学院和戸サッカー場。
山梨学院はここで、宮崎に代わり13山内隆矢。試合はまもなくタイムアップ。2-4。
前半0-1 後半2-3 計2-4
得点:宮代大聖=PK、山田新(フロンターレ) 宮崎純真2=PK1、米野智大、平松柚佑(山梨学院)
フロンターレの先発:21青山海、22松永竜之介、15道間雄生、2栗田悠巨、3島崎元、4高吉正真(c)、13古屋雄帆、11有田恵人、8上野綜太、9山田新、10宮代大聖
交代:上野→26平田流衣 古屋→25戸水利紀 道間→24鈴木大登 松永→30岡崎玄 高吉→20澤田泰大
控え:19川合我空 6小川達也 7中島大成
山梨学院の先発:1市川隼、32保坂紘生、4西澤俊(c)、3大石悠介、5山土井拓海、8平松柚佑、15市川大葵、34関口翼、左MF11野村海、9安田正太郎、10宮崎純真
交代:安田→22川野大成 関口→12米野智大 野村→2久保田真央 宮崎→13山内隆矢
敗戦でのスタートとなりましたが、前半は見事な連係から何度もゴールに迫る場面をつくりだしていたことが印象的だったフロンターレ。良かったところが、これからのリーグ戦にきっとつながるものになると思います。
次戦は、9月1日午後5時、麻生グラウンドにて、桐生第一高校との試合に臨みます。
(文中敬称略)
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