川崎フロンターレがヴィッセル神戸とのJ1リーグ第30節を、齋藤学のリーグ戦初ゴールや、美しいパスワークから生まれた大島僚太の勝ち越し点などで制した翌10月21日は、多摩川の河川敷の北見方サッカー場へ。川崎市の六年生年代の選手たちによって競われる松村杯は、この日は準々決勝と準決勝。川崎フロンターレU-12は、川中島SCと準々決勝に臨みました。
【川崎フロンターレU-12 松村杯PUMAカップ争奪秋季少年少女サッカー大会少年の部準々決勝 vs 川中島SC】
10月21日(日)午前9時キックオフ 北見方サッカー場 晴れ 20分ハーフ 11人制
予選リーグでは8人制、決勝トーナメントからは11人制で行われる大会。
フロンターレの先発は、GK1太田陽彩、最終ラインは右から9加治佐海、3山中大輝、25林駿佑、7荒井颯太、ボランチはキャプテン10齊名優太、5田所莉旺、右MF13新堀翔、左MF6五十嵐将、FW11香取武、2仲谷俊。
神戸戦の試合中、等々力のピッチや観客席までも濡らした雨雲はすっかり去り、好天に恵まれた北見方サッカー場。多くの両チームの選手の家族らが見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がり、齊名が左サイドの五十嵐へ縦パスを入れたり、林も川中島のパスをカットしたところから縦へボールをつけるなどしていくフロンターレ。田所がボールを拾い、エリア前に動き出す仲谷を狙って浮き球を入れ、揺さぶりにいきます。
川中島SCも前線の11が中盤に下り、ボールをおさめにいきますが、フロンターレは山中が粘り強く寄せにいき、攻撃へはつなげさせず。齊名もよくカバーし、マイボールにしていきます。
フロンターレは、川中島SCの陣内でファールとなる場面が続き、川中島SCは2のフリーキックからゴールを狙いにいきますが、セカンドボールを拾い、右MFの7の縦パスから攻撃へつなげていこうとする川中島SCに対し、五十嵐がエリア近くまで下り、カバーにいき、シュートやクロスにはつなげさせず。
さらに川中島SCは11が左へ流れたり、10が下がり目の位置でボールを受け、裏を狙うパスを出していきますが、林や山中がカバー。序盤はともにシュートを打つには至らず。一進一退の攻防が続いていきます。
7分には、フロンターレ、齊名が仲谷とのパス交換からエリア前に顔を出し、左へ展開。荒井がエリア前の仲谷にパスをつけ、最後はエリア右へ香取が抜け出すもオフサイド。
フロンターレは、川中島SCのフリーキックをセーブした太田が精度のよいボールをエリア右に送り、香取が抜け出すなど、最終ラインからも攻撃へつなげようとしていきます。
9分には仲谷が中盤に下り、ボールをおさめ、エリア前にパスを出すと齊名が飛び出すも川中島SCのGK1が飛び出しシュートは打てず。
さらにセンターサークル付近でボールをうまく仲谷がおさめ、そこから縦へ展開していくフロンターレ。田所がエリア前に飛び出すなどして、ポジションを入れ換えながら攻撃を試みに。川中島SCにファールを与え、フリーキックとなる場面を多くつくられるも太田がしっかりボールをキャッチし、五十嵐を狙い、フィードを入れるなどしていきます。
14分には仲谷から左へ展開。齊名のパスにエリア前へ田所が抜け出していくも、川中島SCも人をかけて粘り強く守り、シュートは打てず。さらに17分には、川中島SCのフリーキックをしのいで一気に加治佐がエリア右へ。シュートを打つもサイドネットへ。
直後には仲谷や田所、五十嵐が中央で競り、ボールを拾った齊名からエリア外左へ。荒井がダイレクトでシュートを打つも右へ。前半の終盤に入り、ゴールの前での場面を増やしていきます。
18分、フロンターレは左サイドの荒井から田所を経由して右へ。新堀、加治佐と右サイドからの攻めに。エリア右、仲谷がシュート。これはGK1が阻み、右コーナーキックに。齊名がエリア前正面に、グラウンダーのボールを送ると、仲谷がシュート。これがゴールネットを揺らし、1-0。先制点はフロンターレへ。
さらにフロンターレは荒井が左サイドの高い位置へ上がりクロスを上げようとしたり、齊名がエリア前へ動き出す仲谷を狙い、浮き球を入れるなど追加点を狙う姿勢を見せるうちに前半はタイムアップ。1-0でハーフタイムとなります。
後半、フロンターレは五十嵐に代わり20柏村涼太が入り右SB、加治佐が右MF、新堀が左MFに。1分には川中島、10がエリア前でボールをカットしシュートを打ちますが左へ。さらに2分、高い位置でボールをカットした11がエリア外右からシュート。右へ外れましたが、フロンターレのゴールに迫っていきます。
さらに3分にはエリア正面で6がシュート。ゴールの上方をとらえますが、これには太田がよく反応。ボールをセーブし、しのいでいきます。
川中島の攻勢をしのいだフロンターレは、加治佐が高い位置へ仕掛け、右サイドでスローインを得るなどして、再び川中島の陣内での時間を増やしに。5分には右サイドのスローインの流れから田所がエリア正面右に展開。齊名がシュートを打つも上へ。
川中島は前線の10や11を起点に攻めの場面をつくりにいきますが、フロンターレは右サイドでは柏村がうまく体を入れ、ボールを奪い、林もうまくカバーし、攻撃の機会を摘んでいきます。柏村や荒井が機を見て、高い位置へ上がり、山中が柏村を狙い縦パスを入れるなどしていきます。
9分には高い位置でボールをカットした林が一気にエリア正面に。シュートを打つもGK1がセーブ。
フロンターレはここで新堀に代わり15関徳晴が入り左SB、荒井がFW、香取が左MFへ。
11分にはフロンターレ、関、荒井と左からの攻めに。荒井の左クロスにエリア内、齊名が合わせるもボールはエリアの右へ。加治佐がこれを拾うと、エリア内でファールを受けてフロンターレにPKが与えられます。キッカーは加治佐。これを決めて2-0。
フロンターレはさらに12分には加治佐とのパス交換から柏村がエリア右へ。シュートを打つもボールは左へ。
川中島は、エリア前に浮き球を入れ、揺さぶりに出ていきますが、フロンターレは山中がしっかり跳ね返し、中盤では齊名や田所、時には仲谷もセカンドボールをものにし、流れは渡さず。
16分には、林がボールをカットし、エリア右に。加治佐がシュート。交代で入ったGK21にセーブされましたが、守備から攻撃へ切り替えよくつなげる場面をつくっていきます。
フロンターレはここで仲谷に代わり再び五十嵐が入り右MF、加治佐がFWに。香取を関が追い越し高い位置へ上がっていくなど、攻撃に厚みを持たせに。セカンドボールもうまく田所が体を使い、ものにするなどしていきます。
18分には、関のパスに左サイドの高い位置へ香取が上がり、リターンを受けた荒井がエリア正面でシュートを打つも右へ。
19分には川中島、11が右へ流れ、ゴールへ向かおうとするも林が対応。続けて右サイドの高い位置からエリア内へ折り返しますが、柏村が中へしぼり、ブロック。20分には浮き球のパスにエリア前で8がシュートを打つも、太田がセーブ。試合はタイムアップ。2-0。フロンターレは準決勝へ進みました。
前半1-0 後半1-0 計2-0
得点:仲谷俊、加治佐海
フロンターレの先発:1太田陽彩、9加治佐海、3山中大輝、25林駿佑、7荒井颯太、10齊名優太(c)、5田所莉旺、13新堀翔、6五十嵐将、11香取武、2仲谷俊
交代:五十嵐→20柏村涼太 新堀→15関徳晴 仲谷→五十嵐
フロンターレは準決勝では中野島FCに3-0で勝利。28日午後2時、等々力陸上競技場で行われる決勝では、FCパーシモンと対戦することになりました。
夏の神奈川県チャンピオンシップでは準優勝を果たしたパーシモンとの試合。どんなプレーを見せていくのか、とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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