12月27日は味の素フィールド西が丘へ。高円宮杯全日本U-15サッカー選手権大会は準決勝。準々決勝、青森山田中を延長戦の末に下した川崎フロンターレU-15はFC東京U-15深川との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-15 高円宮杯全日本U-15サッカー選手権大会準決勝 vs FC東京U-15深川】
12月27日(木)午後1時50分キックオフ 味の素フィールド西が丘 晴れ 40分ハーフ
準決勝の第1試合、ツエーゲン金沢U-15がPK戦の末に、浦和レッズユースを下し決勝進出を決めたのに続いての試合。
フロンターレの先発は、GK21青山海、最終ラインは右から2高畠捷、23高井幸大、3田鎖勇作、25松長根悠仁、ボランチは8秋葉拡人、キャプテンの10小室愛樹、右MF13山田新己、左MF18入江流星、FW11五十嵐太陽、9田中幹大。ここまで先発出場を続けていた22石原央脩が怪我のために外れ、山田が今大会初先発に。
FC東京深川の先発は、GK16彼島優、最終ラインは右から5大矢ショラ、4石井玲於奈、3武田倭門、6柳生将太、ボランチは8米陀大洋、キャプテンの14梶浦勇輝、右MF34生地慶多、左MF10安田虎士朗、FW9茂木秀人イファイン、18野澤零温。
好天に恵まれ、羽織るもののいらないような陽気の西が丘。メインスタンドには両チームの選手の家族らが集まり、フロンターレもFC東京深川もゴール裏に幕を出し、ともにU-15の二年生らも加わってサポーターらがチャントやゴールで声援を送るなか、試合は始まりました。
立ち上がり、前に出てきたのはFC東京深川。浮き球を入れながら、前線の茂木、野澤を走らせていくと、1分にはエリア外右へ抜け出した茂木が仕掛けて、エリア前に折り返し。しかし、田鎖がエリア内に入ったボールをブロック。さらに右コーナーキックから攻めに出てくるFC東京深川。セカンドボールを左サイドの高い位置で石井が拾いますが、フロンターレは高畠が寄せ、エリア内へは近づかせず。
しのいだフロンターレは、2分、小室からパスを受けた五十嵐が、左サイドから持ち込み、エリア左でシュート。枠はとらえられませんでしたが、フロンターレは秋葉や田中幹大が高い位置で連動してプレスをかけにいき、コンパクトにラインも高めていきます。
7分にはFC東京深川、梶浦が中央を持ち上がり、右へ。生地がエリア右へ抜け出し、折り返しを図るも松長根がブロック。右コーナーキックに。右から米陀が右足でボールを入れると、遠いサイドで安田が合わせるも左へ。
フロンターレは青山がすばやく前へボールを送り、右サイドで田中幹大、山田がマイボールに。サイドを変え、入江が左サイドの高い位置から中央へ仕掛けるなど、攻撃の機会をうかがいに。高畠や山田が右サイドの高い位置へよく顔を出していきます。
FC東京深川も16分にはフリーで右サイドに開いた野澤がボールを受け、エリア前に仕掛けていきますが、田鎖が寄せ、ラインを割らせ、シュートは打たせず。さらに米陀がボールを持ち上がり、左へ。野澤が高い位置で受けますが、高畠が粘り強く寄せ、ゴールから遠ざけるようにして対応。
フロンターレは田中幹大や五十嵐が高い位置で連動してそこからマイボールに。FC東京深川のエリア前での場面をつくっていきます。14分にはエリア前やや左で入江がファールを受け、フリーキックに。秋葉が狙うも決定的なものにはならず。それでも浮き球を入れ、揺さぶりにきたFC東京深川に対し、自陣で小室が青山にボールを戻すかたちでカバーし、攻撃にはつながせず。
17分には小室がボールを拾い、縦パスを受けた田中幹大から右へ。高畠が右クロスを上げ、山田がセカンドボールを拾い、縦パスにエリア右へ抜け出した田中幹大がシュート。しかし、GK彼島がセーブ。
一方のFC東京深川も、直後には右に開いた茂木のパスに、エリア正面へうまく抜け出した野澤がシュート。しかし、青山がセーブ。
19分には浮き球のパスにエリア右へ大矢がうまい抜け出しを見せるも高井がカバー。集中し、よく対峙していきます。
20分にはさらにFC東京深川、梶浦がファールを受け、フリーキックに。米陀がエリア内に入れたボールが正面へこぼれ、梶浦が枠をとらえたミドルシュートを打ちますが、松長根がブロック。フロンターレはそこからボールをものにして、山田から右サイド、高い位置へ抜け出した秋葉へ。FC東京深川の守備も堅く、エリア内へはいけなかったものの守備から攻撃へつなげようとしていきます。
フロンターレはさらに右サイドのスローインから攻めに。パス交換からエリア右、山田が抜け出すもクリアされ、右コーナーキックに。右から高畠がボールを入れると、エリア外左でボールを拾い、前へ仕掛けようとした入江がファールを受け、フリーキックに。秋葉が遠いサイドへ入れたボールは、シュートにはつながりませんでしたが、ゴール前でのプレーを重ねていきます。
FC東京深川の攻めに対し、中央で田鎖や松長根、高井がよく守り、こから攻めにつなげていくフロンターレ。ラインを高く保ち、高畠や山田の連係から攻めに。小室がCBの間に下りながら機を見て高い位置へ持ち上がるなどしていきます。
31分には小室が高い位置でボールを奪い、エリア前に縦パスを入れると、五十嵐からエリア正面、田中幹大へ。田中幹大がシュートを打つもボールはわずかに右へ。
さらに高畠が右サイドからエリア前に斜めに仕掛ける動きを見せるなどしていくフロンターレ。高井が五十嵐につながるようなかたちでクリアするなど、切り替えよくプレーを重ねていきます。
しかし、37分、FC東京深川は浮き球のパスにエリア正面へ抜け出したのは野澤。シュートを打つと、ゴールへ決まり、0-1。先制点はFC東京深川へ。
フロンターレは五十嵐が高い位置でクロスを上げたり、田中幹大が前線でボールをキープし、そこから人をかけた攻めを試みていくものの決定的な場面には至らず。前半は0-1でタイムアップとなります。
後半立ち上がりにはFC東京深川、茂木が高い位置でボールを奪い、エリア左へパスを出すと、安田が迫るも高畠がカバー。さらに左サイドに流れた野澤のパスにエリア正面へ安田が抜け出しますが、小室がカバー。
フロンターレは、松長根が入江を走らせるように浮き球を入れたり、中央で秋葉や山田がボールをつなげ、右に展開し、五十嵐が高い位置へ仕掛けるなどしてFC東京深川の陣内でのプレーを試みていきます。
しかし、FC東京深川の守備も堅く、なかなか決定機をつくることはできず。
FC東京深川が茂木がボールをおさめ、エリア前に斜めに仕掛け、野澤のシュートにつなげるなど、フロンターレのゴールをおびやかす場面をつくっていきます。
9分にはフロンターレ、山田が右サイドからクロスを上げると、エリア左に入江が抜け出しますが、GK彼島と交錯。シュートを打つことはできず。入江はしばらく倒れたまま、プレーできないでいましたが、いったん外へ出て、治療を経て再びピッチへ。
フロンターレは11分には、高畠のパスをエリア正面やや右で受けた田中幹大がシュート。しかし、FC東京深川のブロックに遭い、枠へは飛ばせず。これで得た右コーナーキック、高畠のボール、田鎖が合わせますが右へ。
ゴール前に迫るFC東京深川の野澤や茂木に対し、高井や田鎖のカバーでしのいでいくフロンターレ。松長根も右サイドからエリア内に仕掛けていく生地に粘り強く体を入れ、最後は相手のファールにするなど、よく守っていきます。
18分にはさらにFC東京深川、ボールをカットしたところから左へ展開。茂木がエリア左へ。しかし、シュートは前へ出た青山が体を張り、セーブ。
フロンターレは22分、入江に代わり15南暖。山田が左、田鎖が田中幹大とともに前線へ。その後ろに五十嵐、南が入り、秋葉がボランチ、小室、高井、松長根と3バックになり、打開を図りに。
27分にはフロンターレ、五十嵐が左サイドからクロスを上げるとゴール左、田鎖に渡りますが、シュートを打つことはできず。
直後には攻めにすばやく転じたFC東京深川、エリア右、野澤の折り返しを茂木が押し込み、0-2。フロンターレは突き放されてしまいます。
FC東京深川は31分、生地に代わり23松本愛己が入り、左MF。安田が右MFへ。直後にはうまくエリア右へ抜け出した野澤のシュートが決まり、0-3。さらにFC東京深川が追加点をものにします。
FC東京深川はさらに野澤に代わり19八木貴裕。
フロンターレは南や五十嵐がクロスを上げるも、GK彼島にしっかりキャッチされ、なかなかシュートは打てず。
37分には山田に代わり17レオニ楓真。
さらに38分にはまたもエリア右からFC東京深川、八木がシュートを決めて、0-4に。FC東京深川は米陀に代わり13三浦成貴。
フロンターレは南やレオニ、秋葉、五十嵐が激しい寄せを見せ、39分にはエリア左へ、南が仕掛け、シュートを打ちますが、ここでもFC東京深川の寄せで得点にすることはできず。
フロンターレは高井に代わり4佐々木輝大。FC東京深川は茂木に代わり7肥田野蓮治。さらに安田に代わり17伊藤大地。
佐々木がFC東京深川の左サイドからの仕掛けたところを、ボールを奪うなど懸命に守り、そこから攻撃へつなげようとしていくフロンターレ。ロスタイムは3分。秋葉がエリア右に顔を出したり、レオニが左サイドの高い位置で粘り強く寄せ、ボールをものにするなどしていくと、42分、フロンターレは田鎖のパスにエリア左へうまく抜け出した田中幹大がシュート。これがついに決まり、1-4。
しかし、試合はタイムアップ。フロンターレは3位でこの大会を終えることになりました。
前半0-1 後半1-3 計1-4
得点:田中幹大(フロンターレ) 野澤零温2、茂木秀人ファイン、八木貴裕(FC東京深川)
フロンターレの先発:21青山海、2高畠捷、23高井幸大、3田鎖勇作、25松長根悠仁、8秋葉拡人、10小室愛樹(c)、13山田新己、18入江流星、11五十嵐太陽、9田中幹大
交代:入江→15南暖 山田→17レオニ楓真 高井→4佐々木輝大
控え:16宮地健輔 5安江海ラウル 6田中慶汰 28浅岡飛夢
FC東京深川の先発:16彼島優、5大矢ショラ、4石井玲於奈、3武田倭門、6柳生将太、8米陀大洋、14梶浦勇輝(c)、34生地慶多、10安田虎士朗、9茂木秀人イファイン、18野澤零温
交代:生地→23松本愛己 野澤→19八木貴裕 米陀→13三浦成貴 茂木→7肥田野蓮治 安田→17伊藤大地
控え:1鈴木尋 12江座凜太朗
フロンターレU-15のシーズンは終わりとなりました。
夏の全国大会へ進むことはできなかった悔しさを味わったところから、たくましく成長していったチームや選手の姿を見られたことは、とてもしあわせなものでした。高円宮杯での3位は過去最高の成績です。
シーズン当初には、なかなか公式戦に絡むことができなかった選手たちが、最後には生き生きとプレーするところを見られたことも、印象深いものになりました。
フロンターレU-18に進む選手たちはもちろん、高校など違う道へ進む選手たちのことも、これからも応援しています。
1年間ありがとうございました。
(文中敬称略)
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.