川崎フロンターレが湘南ベルマーレとの神奈川ダービーを2-0で制し、ホーム等々力でのリーグ戦初勝利を挙げた翌4月20日は保土ヶ谷公園サッカー場へ。プリンスリーグ関東は第3節。前節の前橋育英戦を、1-3で終えた川崎フロンターレU-18は、横浜F・マリノスユースとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第3節 vs 横浜F・マリノスユース】
4月20日(土)午後2時キックオフ 保土ヶ谷公園サッカー場 晴れ
フロンターレの先発は、GK21川合我空、最終ラインは右からキャプテンの5森璃太、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、ボランチは6澤田泰大、8山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF7中島大成、前線は10宮城天、20鈴木大登。
マリノスの先発は、GK20寺門陸、最終ラインは右から2日隈雄作、3和田昂士、6小林夏生、5池田航、ボランチはキャプテンの14吉尾虹樹、13植田啓太、右MF11松田詠太郎、左MF7井出真太郎、トップ下8石井宏育、前線は17ブラウンノア賢信。
朝方はやや冷たい空気だったものの青空が広がり、キックオフ前にはすっかり過ごしやすい気温に。メインスタンドには選手の家族らが集まり、近くの保土ヶ谷球場で行われていた高校野球の春季大会の応援の声をかき消すように、フロンターレもマリノスも、ゴール裏につどったサポーターらがチャントやコールで選手たちを励ます中、試合は始まりました。
フロンターレは、立ち上がり、ラインを高め、高い位置で中島がボールをカットするなどして、マリノス陣内でプレーする時間をつくりに。3分には山内、澤田と中央で動かし、右へ。森が右サイドの高い位置へ抜け出し、森のパスを受けた有田が仕掛け、右コーナーキックに。コーナーキックはシュートには結びつきませんでしたが、いい試合の入り方を見せていきます。
一方のマリノスも浮き球のパスに吉尾が右サイドの高い位置へ飛び出すなどして揺さぶりに。それでもフロンターレは森が厳しい寄せでエリア内へは近づかせず。5分には、高い位置でボールをカットしたところからマリノス、井出がエリア左へ迫りますが、道間がブロック。だんだんとマリノスがサイドを突く動きからゴールへ迫る時間が続きますが、右サイドから仕掛ける松田に対して、神橋がうまく体を入れ、ゴールキックに。
8分には松田のエリア外右からの折り返しを澤田がクリアし、右コーナーキックとなり、植田が右足で入れたボール、ニアでブラウンノアが合わせますが、枠はとらえられず。
さらに11分にもマリノス、サイドチェンジから松田が右サイドでためをつくり、オーバーラップした日隈へパスを通そうとしますが、中島が自陣のエリア近くまで戻り、カバー。
攻勢をしのいだフロンターレは、川合も加わり、最終ラインに時には澤田も下りて後ろからの組み立てを図りに。山内や栗田、道間が落ち着いてボールを回していき、有田が右サイドから左サイドへ斜めに抜け、左サイドでのスローインから中島がエリア前に仕掛けるなどして、ゴール前での場面をつくっていきます。
12分には道間のフィードを中島が折り返すと、鈴木がエリア左へ抜け出すも、マリノスの守備に阻まれ、シュートには至らず。
また、マリノスが再び池田が高い位置へ顔を出したり、中央へ井出が仕掛けるなどして、ゴールへ迫る時間をつくっていきますが、フロンターレは道間がうまい寄せでボールをカットしたり、神橋がエリア内へすばやいカバーからボールをクリアするなどし、川合もブラウンノアの左クロスをしっかりキャッチするなど、決定的な場面をつくらせずに、対峙していきます。
18分には、道間が持ち上がり縦パスを入れると、山内のパスを起点に左サイドからエリア前に仕掛けた中島がファールを受け、エリア正面でのフリーキックに。宮城は直接狙いますが、上へ。
途中から松田を左、井出を右と入れ換えたマリノスも高い位置でブラウンノアがおさめ、そこから人をかけた攻めにつなげようとしますが、フロンターレはブラウンノアがおさめた後を狙い、山内や神橋、栗田が囲い込み、ボールを奪い取っていきます。
23分には右サイドへ流れたブラウンノアのリターンを受けた井出のシュートが襲いますが、右へ。
さらに26分には植田が中央でボールをカットすると、エリア前に縦パスを入れるも川合が前に飛び出してクリア。
しのいでいくとフロンターレも28分には、澤田、有田とつながり、鈴木がエリア外右へ。鈴木のパスに澤田がエリア右へ抜け出しそうになりますが、クリアされ、シュートは打てず。
さらにフロンターレは、有田が山内にボールを預けたところから左へ流れるなど、ポジションを入れ換えながら攻めに出ていこうとしていきます。
32分にはマリノス、日隈が右クロスを入れると、ブラウンノアが高い打点のヘディングで合わせるもボールはわずかに上に。
ひやりとする場面をつくられるも、事なきを得たフロンターレは、36分には山内がエリア右を狙いパスを出すと、宮城が抜け出し、寺門が前に飛び出したところを狙い、シュート。しかし、惜しくもクロスバーを叩いて決まらず。
さらに高い位置で各選手が連動してプレスをかけ、そこから攻めにつなげていくフロンターレ。40分には鈴木の高い位置でのプレスからマイボールにすると、有田の右クロスに中島がニアで合わせるも、寺門がセーブ。フロンターレは、栗田が左サイドの神橋へ正確にサイドチェンジを入れたり、道間のフィードを宮城が高い位置でおさめるなどしていきますが、さらなる決定的な場面には至らず。前半は0-0でタイムアップとなります。
後半立ち上がりから有田が右サイドの高い位置でクロスを上げ、流れたボールを左で中島が拾い、神橋が高い位置へ抜け出そうとするなど、人をかけ、前に出ていくフロンターレ。マリノスの攻めに対しても有田が自陣のエリア近くに戻り、カバーするなど切り替えの良さを見せていきます。
5分には高い位置で鈴木、中島が寄せ、山内から左へ。鈴木のリターンを受けた山内がゴールに向かい仕掛けていくも最後は山内のファールに。しかし、いいかたちでゴールへ迫っていきます。
8分には、栗田のフィードがマリノスの最終ラインとGKの間へ。宮城がうまく抜け出そうとしますが、寺門が間一髪でクリア。惜しくもシュートまでは至らないでいると、9分、マリノスは右サイドからの攻めに。日隈がエリア外右で地を這うようなボールをエリア内へ入れると、走り込んだブラウンノアがニアで合わせ、ボールはゴールの中へ。0-1。先制点はマリノスへ。
追いかける展開となったフロンターレは、11分、有田が右サイドを仕掛けたところから右コーナーキックに。宮城が右足で入れたボール、中島が合わせるも右へ。さらに森のフィードに有田がエリア内へ迫るも、ここは寺門がクリア。
直後にはマリノス、井出から松田とエリア前でつながり、日隈がエリア外右へ。折り返すも、ボールは栗田がクリア。リードされた中で、突き放されないように、しっかり対応していきます。
マリノスは、15分、石井に代わり25中村翼、松田に代わり23津久井匠海。フロンターレも16分には中島に代わり29田中幹大、澤田に代わり28小室愛樹。前線には田中幹大と宮城が入り、鈴木が左MF、小室はボランチに。
17分にはさらにマリノス、ゴールへ迫るとエリア外右、中村翼がシュートを打つも上に。
フロンターレは、直後には田中幹大がエリア近くでボールをおさめ、受けた山内から右へ。森の仕掛けから右コーナーキックとなり、宮城が入れたボール、栗田が合わせ、枠をとらえるもライン上でマリノスはブロック。
フロンターレは小室、山内がうまくボールを奪い取るなどして攻めに。田中幹大が右へ流れ、マリノスのファールを誘うなどして、相手陣内でのプレーが続き、田中幹大のパスから山内がエリア内へ抜け出しそうになるなど、厚みのある攻めを見せられるようになっていきます。
27分にはマリノス、植田のボールカットから井出がエリア左へ持ち込み、シュート。しかし、川合がセーブ。コーナーキックをしのいだフロンターレは、神橋が前に浮き球を入れると、宮城がうまく体を入れ、前へ。仕掛けて、田中幹大を経由してエリア前に抜け出したのは有田。そのままエリア内へ持ち込みシュートを放つと、これが決まり、1-1。守備から攻撃へ見事につながり、フロンターレは追いつきます。
たたみかけるフロンターレは、31分、田中幹大が右サイドの高い位置でコーナーキックを得ると、宮城が入れたボール、高い打点で頭で合わせたのは栗田。ボールはゴールの中へ。2-1。勝ち越しの1点はフロンターレへ。ピッチ脇で見守っていた控えの選手たちのもとへ、飛び込む選手たち。チーム全体で喜びを分かち合います。
マリノスがボールを回していこうというところでも鈴木が厳しい寄せを見せるなどして、前に入れさせずに対していくフロンターレ。
マリノスは、植田に代わり9中村斗星。
フロンターレも35分には神橋に代わり15松永竜之介。
攻め手を緩めずに、次のゴールも目指していくフロンターレは、36分には宮城のスルーパスに田中幹大がエリア正面へ。シュートを放つも寺門が好守を見せ、惜しくも決まらず。さらにエリア外左で山内がすばやくボールに寄せ、マリノスからファールを受けると、宮城が直接狙うも枠はとらえられず。
フロンターレは、山内、小室がよくマイボールにして、森が高い位置へ上がっていくなどして流れは渡さず。39分にはコーナーキックのセカンドボールを拾った山内がエリア左へ。山内のパスに鈴木が高い位置へ上がるもこれはオフサイド。
フロンターレの攻めをしのいだマリノスも、40分には井出の浮き球に、ブラウンノアがエリア左へ。しかし、シュートは左へ。さらにエリア左へ抜け出したブラウンノアがエリア前、中村斗星を狙い折り返すも栗田がクリア。マリノスはブラウンノアが高い位置でボールをおさめる場面を増やし、フロンターレは道間の厳しい寄せや、森のカバーなどでしのいでいきます。
43分にはフロンターレは道間に代わり22岡崎玄が入り左SB、松永がCB。
ロスタイムは3分、フロンターレは有田がエリア内へ猛然と走り込み、寺門にプレスをかけるなどしていきますが、相手陣内で時間をつくることはできないでいると、47分、マリノスは、吉尾から左へ展開。池田のリターンを中村翼がエリア正面で受け、ゴールへ向かって仕掛けていき、シュートを放つとこれが決まり、2-2。同点に。
試合はまもなくタイムアップとなり、2-2。見事に逆転したフロンターレでしたが、引き分けで終えることになりました。
今季のリーグ戦初勝利には、あと少しのところで届きませんでしたが、相手を上回るプレーを積み重ね、試合の流れを自分たちのものにしたことは、今後に必ずつながるものになると思います。
前半0-0 後半2-2 得点:有田恵人、栗田悠巨(フロンターレ) ブラウンノア賢信、中村翼(マリノス)
フロンターレの先発:21川合我空、5森璃太(c)、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、6澤田泰大、8山内日向汰、11有田恵人、7中島大成、10宮城天、20鈴木大登
交代:澤田→28小室愛樹 中島→29田中幹大 神橋→15松永竜之介 道間→22岡崎玄
控え:33青山海 17内海太瑚 13常安澪 9宮本ディアウ勇守歩
マリノスの先発:20寺門陸、2日隈雄作、3和田昂士、6小林夏生、5池田航、14吉尾虹樹(c)、13植田啓太、11松田詠太郎、7井出真太郎、8石井宏育、17ブラウンノア賢信
交代:松田→23津久井匠海 石井→25中村翼 植田→9中村斗星
(文中敬称略)
写真はかんちさんから多くをいただきました。ありがとうございます。
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