4月7日はヴェルディグラウンドへ。プリンスリーグ関東は開幕を迎え、川崎フロンターレU-18は、東京ヴェルディユースとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第1節 vs 東京ヴェルディユース】
4月7日(日)午後5時キックオフ 晴れ ヴェルディグラウンド
フロンターレの先発は、GK21川合我空、最終ラインは右からキャプテンの5森璃太、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、ボランチは8山内日向汰、18戸水利紀、右MF11有田恵人、左MF20鈴木大登、前線には10宮城天、9宮本ディアウ勇守歩。
ヴェルディの先発は、GK1佐藤篤輝、最終ラインは右から4山下柊飛、3藤田譲瑠チマ、5馬場晴也、11遠藤海斗、中盤の底にキャプテンの6石川拓磨、その前に8石浦大雅、20権田陽大、右に14阿野真拓、左に18家坂葉光、前線には10松橋優安。
昼間は晴天に恵まれ、心地よい陽気だったこの日でしたが、夕方になり次第に日が陰り、少し冷たい弱い風も吹きつつあるヴェルディグラウンド。それでもフロンターレもヴェルディも、多くの選手の家族やサポーターらが詰めかけ、新たなシーズンがいよいよ始まるという熱気を感じる中、試合は始まりました。
立ち上がり、ヴェルディのゴールへ迫ったのはフロンターレ。キックオフのボールはラインを割り、いったんはヴェルディボールとはなりましたが、山内がボールを奪い、持ち上がり、左に展開。鈴木との連係から宮本がエリア左へ。最後はGK佐藤に阻まれましたが、いい形で試合に入っていきます。
一方のヴェルディは、左サイドの裏を石浦が突き、そこからエリアへ向かっていこうとしますが、道間が粘り強く対応し、それをさせず。フロンターレは、戸水のパスに宮本が右サイドへ流れ、ヴェルディ陣内でプレーする時間をつくり、森や有田もかかわり、人をかけた攻めに持ち込もうとしていきます。
ヴェルディもボールを動かすのがうまくいったんマイボールにすると、石川や馬場、藤田が多くボールに触れ、家坂が左サイドから斜めにエリアへ向かう動きを繰り返して、フロンターレのゴールをうかがいに。それでもフロンターレは、家坂に対して森が粘り強く対峙し、鈴木も右から仕掛けてくる権田からボールを奪うなどし、ゴールへは近づかせず。
7分にはヴェルディ、石川がボールをカットし、エリア正面右、松橋がシュートを打ちますが、これは川合がセーブ。
フロンターレは、宮城や宮本も自陣に戻り、ボールをものにして、左サイドの鈴木へ展開し、再びボールを動かす時間をつくりに。
道間や栗田が多く触れ、ピッチの左右や中央を使いながら、ラインを高め、山内がうまくヴェルディの選手を振り切り、持ち上がってゴールの前に迫るなどしていきます。9分にはいったんヴェルディボールとなったところで有田がボールをカットし、エリア外正面へ。ミドルシュートで狙いますが、これは上に。
フロンターレはさらに11分には、戸水が縦パスをカットし、中央の宮城へボールをつけると、宮城から右へ展開。宮本が右サイドへ流れ、リターンを受けた森が右クロスを上げると、遠いサイドへ鈴木が飛び込みますが、惜しくも触ることはできず。
ヴェルディも馬場の左サイドを突くパスから家坂が仕掛けていったり、中盤の選手のような位置取りから山下が持ち上がるなどしていきますが、森が厳しい寄せを見せたり、宮城が奪ったところから左の鈴木を走らせるボールを入れるなどしていきます。
13分には右サイドへ抜け出した権田がエリアへ向かってきますが、栗田がカバー。最後には相手のファールとなり、フロンターレはしのいでいきます。
フロンターレが時には川合もエリア外に出て、宮城も中央に下りて、後ろからの組み立てを図れば、ヴェルディも佐藤や馬場、藤田がかかわって、ボールを保持していき、試合は一進一退に。フロンターレはヴェルディボール時には、鈴木や有田も低い位置に下りて、ヴェルディのサイドからの攻めに備えていきます。
20分には馬場のボールを受けた遠藤のクロスがエリア内へ入りますが、鈴木がクリア。右コーナーキックとなり、石浦が左足で入れたボール、ニアで馬場が合わせるも枠はとらえられず。
さらに23分にはエリア前でフロンターレにファールがあり、ヴェルディのフリーキックに。遠藤が直接狙いますが、これはブロック。さらにエリア内へ松橋が抜け出すも森がカバー。さらに25分には石浦が左サイドから送ったボールを、エリア内で松橋がおさめますが、神橋がすばやく寄せてクリア。27分にはエリア外正面でボールをカットした石川がシュートを打つも、川合がセーブ。フロンターレはいい守りを見せていきます。
しばらく自陣でのプレーが続いたフロンターレは、宮城が左サイド、鈴木が前線へ、また有田も左サイドへ流れるなどし位置を入れ替えながら揺さぶりに。宮城が速い仕掛けを左サイドから見せ、ボールがヴェルディに渡った場面では高い位置からプレスがうまくかかるようになり、31分には宮本がカットし、正面の宮城へボールが渡ると、宮城のパスにエリア左へ鈴木が抜け出るも、ここはヴェルディの守備にシュートまでは至らず。
さらに宮城の左サイドの高い位置でのプレスからコーナーキックを得るなど、ヴェルディのエリア近くでの時間を増やしていくフロンターレ。34分には有田が高い位置でボールをカットし正面の宮城へ。宮城のパスにエリア左、鈴木が抜け出るも惜しくも触ることはできず。
ヴェルディも37分には遠藤の左クロスに、松橋がエリア内へ。しかし、栗田がブロック。これでヴェルディが得たコーナーキック、こぼれ球を正面で拾った阿野がミドルシュートを打つもフロンターレは、有田を走らせるようなかたちでクリア。守備から攻撃へつなげようとしていきます。
再びヴェルディがボールを回す時間が続き、43分には正面でフロンターレにファールがあり、石浦が直接狙いますが左へ。直後には再び遠藤の左クロスをエリア内で松橋がおさめますが、栗田が寄せ、シュートは打たせず。
ロスタイム、フロンターレはヴェルディ陣内でボールを奪い、山内がエリア右へ仕掛けていき、リターンを受けた森が右クロスを上げると、エリア左、鈴木が抜け出るも惜しくもシュートまではいけず。前半はタイムアップ。0-0でハーフタイムとなります。
後半はヴェルディがラインを高く保ち、サイドを突くなどして、フロンターレのゴールへ迫る立ち上がりに。それでもフロンターレはエリア近くで有田がカバーしたり、阿野の右クロスを栗田がクリアするなど、よく対応していきます。
4分には山内がボールをカットしそのまま持ち上がって、左へ展開すると、ボールは宮城へ。宮城の左クロスを、正面で宮本が合わせるも枠はとらえられず。
フロンターレはさらにボールを回しながら攻めに持ち込もうとしていきますが、5分、ヴェルディにボールが渡り、そのまま右へ展開されると、エリア右へ持ち込んだ松橋のシュートがゴール左へ決まり、0-1。先制点はヴェルディへ。
追いかける展開となったフロンターレは、鈴木が時には中央に寄ったり、ヴェルディにボールが渡る場面でも宮本がプレスバックにいったりするなどにして、マイボールの時間をつくりに。
12分には山内から右サイドに展開すると、右からの折り返し、エリア内へ抜け出した山内がシュートを打つもブロックされ、右コーナーキックに。右から神橋が左足でボールを入れると、遠いサイドで鈴木が合わせるもブロックされ、ゴールとはならず。さらに右サイドからのスローイン、有田がエリア内へ抜け出るもGK佐藤がセーブ。
フロンターレは、左サイドへ流れ、仕掛けていこうとする松橋に対して、道間が粘り強く体を入れ、戸水もボールをよくカットし攻撃の芽を摘みながら、攻めの機会をさらにさぐりにいきます。
ヴェルディは、18分には家坂に代わり17廣野信二。
石浦が左サイドから持ち込み、際どいクロスを入れるなどして、ヴェルディが再びゴールへ迫る時間をつくると、19分にはヴェルディの左コーナーキックのなかで、エリア内でフロンターレにファールがあったとして、PKに。石浦のシュートが決まり、0-2。フロンターレは突き放されることに。
フロンターレはここで宮本に代わり7中島大成が入り、左MF。鈴木が右MF、有田が前線に。有田や宮城、中島が多くボールに触れ、左サイドで時間をつくれば、森も高い位置まで上がり、ゴールへ迫りに。
22分には山内がエリア右へ持ち込み、エリア正面で有田がシュートを打つもブロックされ、右コーナーキックに。神橋が左足でボールを入れると、鈴木が合わせるもブロックされ、左コーナーキックに。
フロンターレはここで負傷した山内が外へ。左コーナーキックのこぼれ球を拾った鈴木のシュートはブロックされ、決まらず。
フロンターレは、山内に代わり28小室愛樹がボランチに入ります。
高い位置でボールを動かしていくフロンターレ、27分には小室のパスに宮城が右サイド、高い位置へ。宮城のパスに、鈴木がうまく右サイドからエリア内へ抜け出しますが、ファールとなり、シュートまではいけず。それでもうまくヴェルディの中盤と最終ラインの間で宮城がボールを受けるなどして、フロンターレが攻めに出ていく展開となっていきます。
30分にはフィードをエリア内でおさめた鈴木がエリア左へ持ち込み、シュート。枠はとらえられませんでしたが、いい動きとうまいトラップでゴールをおびやかしに。32分には左へ開いた有田が中央へ持ち込むと、最後はエリア外正面で小室がミドルシュートを打つも佐藤がセーブ。
さらにファールを受け、エリア外右でフリーキックを得ると、戸水がすばやくリスタートし、エリア右へ鈴木が抜け出るも佐藤がセーブし、シュートまでは至らず。栗田がエリア内へ動き出す宮城を狙い、フィードを入れるなど、フロンターレはさまざまなかたちで揺さぶりにいきます。
33分には小室がボールをカットし、宮城とのパス交換から前に上がると、最後はエリア外正面で中島がシュート。しかし、佐藤がセーブ。
有田が左、中島が前に顔を出すなど、位置を入れ替えながらゴールをうかがいにいくフロンターレ。35分、栗田が左を突くスルーパスを通すと、左サイドからうまくゴールへ向かい抜け出したのは有田。シュートを打つとついにゴールネットを揺らし、1-2。
ヴェルディは廣野に代わり24平尾晴喜。
直後にはヴェルディ、エリア左へ持ち込み、シュートを打つも川合がボールを顔に当てながらも防ぎ追加点とさせず。さらにヴェルディは、サイドチェンジから阿野が右サイドの高い位置でボールを受け起点となり、41分には阿野の折り返しからニアでシュートを打つも、またも川合がセーブし、追加点は許さず。
このあとのコーナーキックをしのいだフロンターレは、神橋に代わり34田鎖勇作が入り、CB、栗田が左SBへ。鈴木に代わり29田中幹大が入り前線に。有田が再び右MFへ。
フロンターレは栗田が左サイドの高い位置からエリア左へ持ち込むなどして、攻勢に。小室の縦パスを田中幹大がおさめ、右へ展開し、クロスに宮城がエリア内で合わせるなど、チャンスをつくりだしていきます。
すると43分、フロンターレはエリア内へ宮城、有田が抜け出して、混戦となったところでヴェルディにファールがあったとして、PKを得ます。キッカーは宮城。しかし、シュートは佐藤がセーブ。
ところが佐藤に反則があり、PKはやり直しに。再びキッカーを務めた宮城。シュートはまたも佐藤が防ぐも、エリア内左へ転がったボールに宮城が詰めると、ファールを受けてまたもやPKに。
ここでヴェルディは、石浦に主審がレッドカードを提示され、10人に。ざわついた雰囲気のなか、3度目のPKに臨んだ宮城。今度はゴールネットを揺らし、ついに2-2。フロンターレが追いつきます。
すでに試合はロスタイムに。数的には不利になったヴェルディも自陣で守りにいくのではなく、前へ持ち込み、勝ち越しのゴールを狙いに。46分には松橋が中央を仕掛け、エリア右へパス。しかし、フロンターレは小室がカバー。
好守でしのいだフロンターレは、47分には、戸水が左へ展開し、宮城のパスに有田が正面へ。佐藤が飛び出したところでシュートを打つも藤田がわずかに足で触る好守に阻まれ、こぼれ球を拾った田中幹大のシュートもブロック。直後には森が右サイドからクロスを上げると、宮城が合わせるも枠はとらえられず。
さらにフロンターレは、戸水のパスから森が右サイドを仕掛けようとするも阻まれて、右コーナーキックに。コーナーキックを蹴る前に試合はタイムアップとなり、2-2。
ミスもあり、2点差とされ、ボールを回される時間も長かったところから、流れを変えてゴールをつかみ取った、今後が楽しみになる開幕となりました。
前半0-0 後半2-2 計2-2
得点:有田恵人、宮城天=PK(川崎) 松橋優安、石浦大雅(ヴェルディ)
フロンターレの先発:21川合我空、5森璃太(c)、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、8山内日向汰、18戸水利紀、11有田恵人、20鈴木大登、10宮城天、9宮本ディアウ勇守歩
交代:宮本→7中島大成 神橋→34田鎖勇作 鈴木→29田中幹大
控え:21青山海 22岡崎玄 31高畠捷 6澤田泰大 13常安澪
ヴェルディの先発:1佐藤篤輝、4山下柊飛、3藤田譲瑠チマ、5馬場晴也、11遠藤海斗、6石川拓磨(c)、8石浦大雅、20権田陽大、14阿野真拓、18家坂葉光、10松橋優安
交代:家坂→17廣野信二 廣野→24平尾晴喜
控え:12小原諒万 2松井陽斗 21酒井優希 22石井貫太 23安藤如登 37根本鼓太郎 13三枝新汰
(文中敬称略)
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