中央大 – 立正大 / 関東大学サッカーリーグ新人戦順位決定トーナメント1回戦


10月2日は中央大多摩キャンパスサッカー場へ。関東大学サッカー連盟24チームの1、2年生を対象にした関東大学サッカーリーグ新人戦は、順位決定トーナメントが始まり、中央大と立正大が対戦。中央大は川崎フロンターレU-15、星稜高校出身のMF高岸憲伸が出場しました。

【関東大学サッカーリーグ新人戦順位決定トーナメント1回戦 中央大 vs 立正大】
10月2日(水)午後4時半キックオフ 中央大多摩キャンパスサッカー場 晴れ

関東大学サッカーリーグ新人戦は、24チームが4グループに分かれリーグ戦を行っており、順位決定トーナメントに進出できるのは各グループ1、2位の計8チーム。中央大はDグループの首位、立正大はCグループの2位となり、トーナメントに進むことになりました。

中央大の先発は、GK1坪井湧也、最終ラインは右から39荒木遼太、キャプテンの38塩崎悠司、14竹野晴人、37岡井駿典、中盤は17芝田将、その前に35高岸憲伸、36小野寺巧、右に23平尾拳士朗、左に34竹村史明、前線には16上村尚輝。

立正大の先発は、GK21湯沢拓也、最終ラインは右から4関大夢、5孫大河、3平松航、ボランチは8神戸康輔、6綱川洋輔、右に10大室慶将、左に11田中宏武、前には15鳥飼椋平、17田中智也、キャプテンの7坂井剛。

10月になったにもかかわらず、暑さの続く関東地方。それでも夕方になり、次第に過ごしやすい気温に。ピッチの脇に設けられたスタンドから選手の家族らが見守り、ゴール裏から中央大のメンバー外の選手たちがにぎやかに声援を送るなか、試合は始まりました。

立ち上がり、ゴールに迫るのは立正大。右サイド、大室がクロスを上げたり、エリア前でボールを受けた田中智也が鋭い切り返しからエリア右へ進入するなどしていきます。中央大は竹野や塩崎がクリアにいき、それをしのいでいくと、竹村がボールをカットしたところから中央を使い、前に持ち込み、立正大の陣内で時間をつくりに。

中央大はGKの坪井も加わり、最終ラインの間に芝田が下りて組み立てを図りますが、立正大のプレスに苦しみ、なかなか前へ出られないでいると12分には立正大、綱川がボールをカット、エリア外正面で坂井がシュートを打つとこれが決まり、0-1。先制点は立正大に入ります。

なおも立正大はボールを綱川が奪い、縦パスに田中智也がエリア左へ抜け出すもオフサイド。

やや立正大の前からのプレスが弱まり、パスもだんだんと縦へつながるようになった中央大。坪井が右サイド、荒木に正確につなげたり、高岸のパスにエリア前へ上村が抜け出しそうになったりするなど、少しずつゴール前での場面をつくっていきます。

20分には芝田から右へ展開。平尾へ渡り、リターンを受けた芝田の浮き球に、竹村が抜け出すもGK湯沢がセーブ。一方の立正大も左へ開いた綱川が中央へ仕掛けて、そのパスにエリア内へ田中智也が抜け出しそうになるも、坪井がセーブ。

再び攻めに転じた中央大は、21分、高岸がうまく中央を持ち上がり、右サイドを突くパスを出すと、ボールは荒木へ。荒木が地を這うようなボールをゴール前に入れ、遠いサイド、竹村が押し込み、1-1。中央大が追いつきます。

しかし、26分中央大は芝田が負傷しピッチの外へ。5荻原俊が入り左SB、岡井が中盤へ。

28分には中央大、右サイドからの攻めに。正面の高岸へ渡り、最後はエリア外、竹村がシュートを打つも上に。

一方の立正大も31分には右サイドで大室が奪い、正面の神戸に渡り、神戸のパスに鳥飼がエリア左へ。しかし、中央大は体を張った守備。コーナーキックとなり、左から綱川が左足で入れたボールをキャッチした坪井は、すばやくリスタート。ボールは高岸へ渡り、中央を駆け上がっていきますが、立正大の守備の戻りも速く、厳しくスライディングにいき、これを阻んでいきます。

35分には立正大、浮き球を正面で粘り強く競りにいった鳥飼がシュート。しかし、左へ。

直後には中央大、ボールは中央、上村へ渡りカウンターになると、上村から左サイドの高岸、高岸からエリア右、竹村へ渡りますが、立正大の守備の前にシュートを打つことはできず。

竹野のフィードをおさめた竹村が中央から右へ仕掛けたり、高岸の浮き球に、エリア前に荻原が顔を出したりするなど、揺さぶりに行く中央大。立正大は時には坂井が中に寄りコンパクトに。神戸や綱川もセカンドボールをよく拾っていきます。

43分には立正大、左サイドからの浮き球に、正面やや左へうまく抜け出した坂井がヘディングシュート。しかし、坪井がセーブ。さらに中央で奪ったところから大室が高い位置へ仕掛けるなどしていく立正大。

ロスタイムは3分。47分には右サイドでボールを奪った大室のスルーパスに、鳥飼がエリア右へ。しかし、中央大はクリア。コーナーキックのこぼれ球をエリア内で拾った高岸は、竹村を前へ走らせるようなボールを出していきますが、立正大はクリア。48分には中央大、岡井がボールをカット、高岸とのパス交換から中央へ。岡井のパスに、正面へ竹村が迫りますが、立正大はこれをブロック。前半は1-1でタイムアップとなります。

 

後半立正大は田中宏武に代わり16石川悠、平松に代わり13丸修平。日は暮れ、空には三日月が顔を出すなかでのキックオフに。

立ち上がりには立正大。左右からたて続けにクロスを入れ、セカンドボールもものにして押し込んでいくと3分には神戸から左へ展開。エリア左、石川が折り返しますが、中央大はこれをクリア。

さらに神戸の縦パスを鳥飼がおさめ、左サイドの石川へ展開し、石川が仕掛けて前に迫っていく立正大。フリーキックも得るなどしていきますが、中央大も8分にはそれをしのぎ攻めに。岡井のパスに左サイド高い位置へ抜け出した竹村が切り返し、正面の小野寺へ渡ると、小野寺のシュートは枠をとらえますが、湯沢がセーブ。

11分には立正大、セカンドボールを拾った神戸の縦パスに、田中智也がエリア外正面左へ。中央大にファールがあり、立正大のフリーキックに。キッカーの大室が直接右足で狙うと、ゴール左上をとらえますが、坪井が好守を見せて、これを阻んでいきます。

立正大は14分、田中智也に代わり9冬至直人、大室に代わり2鎌田翔太郎。16分には神戸のエリア左を突くパスに、石川が抜け出しますが、シュートは坪井がセーブ。さらに孫の縦パスに、冬至がエリア左へ。折り返しに、坂井がシュートを打ちますがボールはポストへ。さらに右サイドで拾った鎌田がエリア右へ迫りますが、中央は体を張りしのいで右コーナーキックに。坂井が左足で入れたボール、孫が合わせると、ゴール前で混戦となりますが、中央大はしのいでいきます。

たたみかける立正大は、18分にはエリア外右でファールを受けて、フリーキックに。綱川が左足で入れたボール、遠いサイドで孫が合わせますが左へ。

ここで中央大は竹村に代わり40鈴木翔太。

直後にも中央大にファールがあり、フリーキックとなりますが、キャッチした坪井がすばやく前に送り、左へ展開。鈴木が左サイドから仕掛けて今度は立正大にファールがあり、フリーキックに。高岸のフリーキックを、立正大がしのいでゴール前に持ち込むもハンドがあり、シュートまではいけないなど、試合は双方がゴールの前に顔を出すオープンな展開となります。

27分には中央大、高岸が縦へ仕掛けてエリア左、小野寺へ。小野寺は巧みにターンをするも立正大はこれを阻み、左コーナーキックに。高岸が入れたボール、荻原が合わせますが左へ。

さらに29分には右サイドを平尾が仕掛けて折り返すと、左サイドへ流れたボールを再び中央大は折り返し、正面で小野寺がシュートを打ちますが上に。

33分には立正大、綱川が冬至に縦パスを入れ、右へ展開。鎌田がエリア右で折り返すも坪井がセーブ。さらに縦パスに坂井が正面へ。しかし、中央大の人をかけた守りにシュートは打てず。

立正大は35分、綱川に代わり18竹村俊二。

36分には中央大、高岸のパスに鈴木が左サイド、高い位置へ。折り返すも立正大はこれをクリア。さらにボールを取り返した中央大、エリア左へ鈴木が仕掛け、シュートを打つもポストへ。さらに立正大のカウンターを高岸が防いで左へ展開。鈴木の左クロスが流れたボールを、右サイドで拾った中央大。荒木がエリア右へ仕掛けると、立正大にファールがあり、中央大はPKを得ます。キッカーは高岸。これをゴール左下へ決めて、2-1。中央大が勝ち越します。

中央大はここで平尾に代わり26横山祐一郎。

立正大のエリア前へのボールを、荒木が中へしぼって対応、また竹村のエリア左を突くパスを、塩崎がカットするなどしていく中央大。43分には上村に代わり20鎌田蓮。

時間を使いにいくのではなく機を見て追加点を狙いにいく中央大。44分には高岸のパスに、横山がエリア右へ。切れ込んだ横山のパスに、高岸がエリア内へ進入しますが立正大の守備も粘り強く、阻んでいきます。

さらに中央大は、荒木のパスに横山が右サイド、高い位置へ。横山のパスにエリア左へ鈴木が迫るもブロック。

ロスタイムは4分。立正大のクロスを坪井がしっかりキャッチするなどしていく中央大。高岸のパスに、鈴木がエリア左へ抜け出すなど、決定的な場面もつくっていきます。49分、中央大は荒木が巧みに縦へ持ち上がり、荒木のパスに横山がエリア右へ。折り返すと、エリア内、鎌田のシュートが決まり、3-1。大きな追加点が中央大に入ります。

中央大は小野寺に代わり32曽根大和。立正大、左へ開いた鎌田のクロスをしのいで、左サイドの鈴木へつなげたところで試合はタイムアップ。3-1。中央大が逆転で勝利し、準決勝へ進むことになりました。

 

逆転勝利をおさめた中央大だけではなく、関東大学サッカーリーグ1部で2位につけるトップチームと同様に、すきがあればそれを好機につなげていった立正大も、どちらが勝利してもうなずけるような好ゲーム。そんななかで勝ち越しのPKを決めただけではなく、同点のゴールの起点になるなど、高岸が活躍を見せたことも大きく印象に残るものがありました。

中央大が勝ち進んでいけば、かつてのチームメートである早坂勇希や高吉正真、山田新が在籍する桐蔭横浜大と対戦する可能性もある関東大学サッカーリーグ新人戦。関東大学サッカーリーグと同様に、多くのフロンターレのアカデミーで育った選手たちが活躍していくことを楽しみにしています。

前半1-1 後半2-0 計3-1
得点:竹村史明、高岸憲伸=PK、鎌田蓮(中央大) 坂井剛(立正大)

中央大の先発:1坪井湧也、39荒木遼太、38塩崎悠司=c、14竹野晴人、37岡井駿典、17芝田将、35高岸憲伸、36小野寺巧、23平尾拳士朗、34竹村史明、16上村尚輝
交代:芝田→5荻原俊 竹村→40鈴木翔太 平尾→26横山祐一郎 上村→20鎌田蓮 小野寺→32曽根大和
控え:30木村豪 13渡辺大智

立正大の先発:21湯沢拓也、4関大夢、5孫大河、3平松航、8神戸康輔、6綱川洋輔、10大室慶将、11田中宏武、15鳥飼椋平、17田中智也、7坂井剛=c
交代:田中宏武→16石川悠 平松→13丸修平 大室→2鎌田翔太郎 綱川→18竹村俊二
控え:31西田航太 14林海斗

(文中敬称略)

円陣を組む中央大の選手たち
ゴール裏から声援を送った中央大の選手たち

高岸憲伸選手
競り合う関大夢選手と上村尚輝選手
先制点は立正大へ

竹村史明選手が決めて中央大が追いつく

坪井湧也選手が前へ送る
高岸憲伸選手が仕掛ける

後半へ

中央大がゴールへ迫る
フリーキックを得た立正大
大室慶将選手が直接狙う
坪井湧也選手が好セーブ

途中出場で何度も左から仕掛けた鈴木翔太選手
高岸憲伸選手がシュート

荒木遼太選手
PKのキッカーを務めた高岸憲伸選手

2-1。中央大が勝ち越し

鎌田蓮選手が決めて3-1

3-1でタイムアップ

 

 

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