川崎フロンターレが北海道コンサドーレ札幌とのJ1リーグ最終節を、2-1で勝利し、4位でシーズンを終えた翌12月8日は等々力陸上競技場へ。プリンスリーグ関東は最終戦の第18節。7位につける川崎フロンターレU-18は同じ勝ち点21で並ぶ6位帝京との試合に臨みました。
プリンスリーグ関東から下部の都県リーグに降格するチームは、プレミアリーグEASTから2チームがプリンスリーグ関東に降格、またプリンスリーグ関東の1位から3位の3チームすべてがプレミアリーグ参入戦で敗退した際、最も多くなることに。来季のプリンスリーグ関東には①プレミアリーグから降格した2チーム②今季のプリンスリーグ関東1位から6位までの6チーム③都県リーグで優勝した8チームによるプリンスリーグ関東参入戦の勝者2チーム-が参戦。今季のプリンスリーグ関東の7位から10位の4チームは下部リーグに降格するため、フロンターレとしては、帝京に勝利し、自ら来季のプリンスリーグ関東への出場を決めたい、という一戦になりました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第18節 vs 帝京】
12月8日(日)午後1時キックオフ 等々力陸上競技場 晴れ 1575人
フロンターレの先発は、GK33青山海、最終ラインは右から31高畠捷、15松永竜之介、4栗田悠巨、キャプテン5森璃太、ボランチは18戸水利紀、27田中慶汰、右MF11有田恵人、左MF13常安澪、前線には26五十嵐太陽、10宮城天。
帝京の先発は、GK16佐藤大地、最終ラインは右から13中瀬拓夢、キャプテンの4鳥木秀音、18本山大器、3石井隼太、ボランチは22深澤大輝、8石川航大、右MF7小島匠瑛、左MF9髙橋岳、前線には6佐藤悠生、5山本航大。
横浜では初雪も観測された前日からは一転して、青空が広がり好天に恵まれ、暖かな陽気の等々力陸上競技場。バックスタンドやGゾーンには選手の家族らや多くのフロンターレのサポーターが集まり、フロンターレU-18のOBの姿も。バックスタンドのやや帝京寄りの一角に集った帝京の応援団とともに、チャントやコール、手拍子で選手たちを励ますなか、試合は始まりました。
立ち上がりは帝京。2分には右サイド、高い位置へ上がった中瀬がクロス。フロンターレは中央で松永や栗田がこれに対応。宮城を左サイドの高い位置へ走らせ、マイボールのスローインに。ラインを高め、左サイドで宮城や森、戸水が細かくボールを動かして相手陣内で時間をつくっていきます。
3分には、戸水の左サイドの裏を突くパスを五十嵐がおさめ、宮城、常安とつなぎ、常安のパスに、五十嵐がエリア左へ。帝京の守備に阻まれましたが、ゴールをうかがいに。
フロンターレはさらに下がり目で常安が受け、森が左サイドの高い位置へ。戸水を経由して右の有田へつなげ、両サイドからの攻めに持ち込んでいきます。5分には、有田が中央を仕掛けて、左の森へ。森のクロスを、右サイドで拾い、高畠が高い位置から折り返すと、ニアで有田がシュートを打ちますが、上に。得点とはなりませんでしたが、いいかたちで等々力を沸かせていきます。
有田が中央でマイボールにするなどし、戸水が前に送ったボールに、宮城が動き出し、高い位置で五十嵐がセカンドボールをものにしていくフロンターレ。松永や栗田に、田中慶汰が後ろでかかわり、ボールを動かしていきます。
8分には、帝京も佐藤悠生が間でうまく受け、エリア内へ山本が仕掛けていこうとしますが、松永が寄せ、常安につながるように対応。切り替えの良さを見せていきます。
9分には、戸水からいったん右に振り、再び中央の戸水へ。戸水から左サイド、森へ展開。高い位置で森がクロスを上げると、遠いサイドで宮城が頭で合わせますが、佐藤大地がセーブ。右コーナーキックとなり、しのいだ帝京はカウンターに持ち込もうとしますが、松永がカバーしていきます。
時には常安がエリア右へ顔を出すなど、位置を入れ替えながら、前に出ていくフロンターレ。12分には、有田の浮き球を常安がおさめ、エリア正面へ。常安のパスに宮城が迫りますが、ここは帝京の守備に遭いシュートには至らず。直後には正面で宮城がカット。宮城のパスに常安がエリア左へ。正面へ切れ込んだ常安のシュートは枠をとらえますが、佐藤大地がセーブ。
さらに栗田のフィードを宮城が競り、五十嵐がエリア内へ向かっていきますが、帝京はクリア。フロンターレは、戸水がうまいターンで前に持ち出し、帝京に渡っても田中慶汰がボールを奪い返し、流れは渡さず。戸水のサイドチェンジを、有田が高い位置でおさめたり、宮城が下がり目でボールを受けたりし、有田がフリーキックのセカンドボールを拾い、左サイドで受けた田中慶汰がクロスを入れるなど、帝京のゴールをおびやかしていきます。
18分には、右コーナーキック、戸水が入れたボール、ニアに栗田が飛び込み、エリア外右でこぼれ球を拾った戸水がゴールへ向かい仕掛けていきますが、帝京はクリア。右サイドのスローインになると、戸水から左へ展開。森が左クロスを上げ、右でセカンドボールをものにし、高畠が一気にエリア右へ。これをカットした帝京は縦へ持ち出そうとしますが、フロンターレは高い位置で囲い込み、再びマイボールにしていきます。
常安が左サイドから中央へ仕掛け、右の有田へつなげ、奪われても高い位置ですぐに有田が奪い返し、攻めに出ていくフロンターレ。22分には、田中慶汰のエリア右を突くパスに、五十嵐が抜け出しますが、帝京はブロック。右コーナーキックとなり、遠いサイドで松永が合わせますが、佐藤大地がセーブ。佐藤大地はすばやくリスタート、右へ展開しようとしますが、田中慶汰がカバー。最後は帝京のファールに。
24分には、左へ開いた山本のパスに、中央へ髙橋が抜け出そうとしますが、栗田がカバー。帝京はさらに中央から攻めに持ち込もうとしていきますが、フロンターレはコンパクトに。右へ流れた宮城へつながるようなかたちで対応していきます。
26分には帝京、フィードに髙橋がエリア左へ。折り返しに、山本がエリア内へ。しかしフロンターレは栗田が粘り強く倒れ込みながらも寄せ、山本のシュートは左へ。
すると29分、フロンターレは帝京のエリア前でのパスを戸水がカット。縦パスを受けた宮城から常安、森と左へ展開。中央へ戻してパス交換から宮城がエリア右でシュートを打つと、ボールはゴールのなかへ。1-0。ついにフロンターレは先制点をものにします。
帝京は前線へ小島、右に佐藤と位置を入れ替え、32分には左サイドからパス交換、エリア左へ髙橋が抜け出しますが、松永が粘り強く体を入れ、ゴールキックに。さらに髙橋が中央を仕掛け、左へ展開していきますが、高畠がカバーしていきます。
松永の縦パスを五十嵐が間で受け、正面の常安へつなげていこうとするフロンターレ。それを阻んだ帝京は、左へ流れた山本へつなげようとしていきますが、松永がここでもカバー。さらに正面のパス交換から髙橋がシュートを打ちますが、青山がセーブ。右コーナーキックとなり、石井が左足でクロスを入れると、左サイドでボールを拾った帝京は、クロスを入れますが、栗田が拾い、左に開いた五十嵐へ。五十嵐は前に常安を走らせ、守備から攻めにつながる姿勢を見せていきます。
39分には、下がり目の宮城のスルーパスに、有田がエリア右へ。ここは帝京の守備に遭い、最後は有田のファールとなるも、40分には、さらにフロンターレ、高畠の浮き球に、五十嵐が右へ流れ、五十嵐のパスに、有田がエリア右へ向かい仕掛けていくと、有田の折り返しに、正面やや右でシュートを打ったのは常安。ボールはゴールの中へ。2-0。突き放したのはフロンターレ。大きな追加点をものにします。
直後には、またも帝京、髙橋がエリア内へ抜け出すも松永がカバー。左コーナーキックとなり、小島が右足で入れたボール、深澤が飛び込みますが、青山が阻み枠へは飛ばさせず。右コーナーキックとなり、石井は左足でボールを入れていきますが、これはラインを割っていきます。
再び攻めに出ていくフロンターレは、42分には、宮城が正面やや右へ。シュートを打つも上に。直後にもパスにエリア右へ抜け出した宮城がシュートを打ちますが左へ。44分には田中慶汰がカット。中央の宮城から右の常安へ。常安のパスにエリア右、五十嵐がシュートを打つも上に。次々にゴールへフロンターレが迫り続けて、前半は2-0でタイムアップとなります。
後半、帝京は石川に代わり21宮下正太郎が入り右MF。流れを変えにいきますが、フロンターレは立ち上がりには、宮城がカットし、左へ展開、常安へ。常安のパスに、正面で宮城がシュート。これは帝京に阻まれ、右コーナーキックに。戸水が入れたボール、宮城が拾い、栗田がエリア右へ。最後は右サイドで戸水が右クロス。またも帝京が阻みましたが、高い位置で次々にボールをものにして、迫っていきます。
ボールをカットしたところから、左の髙橋へつなげようとする帝京に対して、戸水がカバーしマイボールにしていくフロンターレ。4分には、左サイドでのスローイン、常安がエリア左へ仕掛けていきますが、帝京も粘り強く寄せにいき、ゴールキックに。帝京は自陣の左サイドから、少し前に持ち出した石井が、浮き球を入れていきますが、松永が田中慶汰へつながるように対応していきます。
5分にはフロンターレ、右サイドに開いた有田がエリア前に浮き球を入れると、常安が左から斜めに抜け出しそうになりますが、ここは帝京の守備が対応。さらに松永のサイドチェンジを、高い位置で受けた森が縦へ仕掛けるなどしていくフロンターレ。7分には、右から有田が折り返すと、宮城が飛び込み、さらに左へ流れたボール、拾った森がクロスを入れると、ゴール右へ宮城が飛び込みますが、佐藤大地がセーブ。
フロンターレのコーナーキックをしのいだ帝京は、カウンターに持ち込もうとしていきますが、フロンターレは囲い込むようにして、前に行かせず。9分には帝京、深澤のサイドチェンジから右サイドの攻めに。エリア外右、折り返すも常安がエリア内へ戻りカバー。
青山が前に送ったボール、宮城が競り、常安がおさめ、後ろに戻して組み立てを図るフロンターレ。左に開いた森が中央に寄った常安へ入れたり、栗田のフィードに、五十嵐が高い位置へ上がったりし、追加点を狙いにいきます。
13分には、フロンターレが前に人をかけて攻めに出ていったところを、帝京がボールをカット、中央から縦へ仕掛けていくも宮城が粘り強く戻り、前にいかせず。ファールで止め、警告を受けることにはなりましたが、守備でも献身的にプレーを重ねていきます。
帝京はここで得たフリーキック、石井がエリア右へボールを入れると、これに合わせたシュートは枠をとらえますが、青山がセーブ。好守でゴールとはさせず。
宮城が下がり目でボールをおさめ、右へ展開。有田に渡ると、高畠が高い位置へ駆け上がるなどしていくフロンターレ。18分にはカウンターに持ち込み、有田から左の常安へ。常安のパスに、正面へ宮城が抜け出しますが、オフサイド。
ゴール正面へ、深澤がパス交換から迫る帝京に対して、人をかけてコンパクトに粘り強く守っていくと、21分には、右サイドに開いた宮城のパスに五十嵐がエリア左へ。佐藤大地が阻みましたが、守りだけではなく、攻めの姿勢を続けていきます。
22分には帝京、髙橋のパスに、山本がエリア左へ。しかし、松永がカバー。さらに右からの折り返し、正面やや右で佐藤悠生がシュートを打つも青山がセーブ。直後にはエリア左へ石井が抜け出しますが、高畠がブロック。26分には、石井の縦パスに、髙橋がエリア左へ抜け出しますが、青山が前に出てセーブ。選手それぞれが体を張って粘り強くプレーを重ねていきます。
すると直後スルーパスに、正面へ抜け出したのは宮城。縦へ仕掛け、帝京の選手を引きつけて、パスを出すと五十嵐がエリア左へ。佐藤大地が前に出て、阻もうとしたところ、シュートを打つとこれが決まり、3-0。帝京も何度もゴール前に近づいていた時間帯で、大きな追加点をものにします。
ここでフロンターレは栗田に代わり3道間雄生、五十嵐に代わり20鈴木大登。直後には帝京、髙橋がエリア右を突くパスを出しますが、道間がカバー。帝京はここで宮下に代わり28照田拓史。中央からパス交換で迫っていきますが、フロンターレは道間が対応して、エリア内へは近づかせず。
32分には帝京、佐藤悠生に代わり35宮本航平。直後にはフィードに、照田がエリア内へ抜け出しそうになりますが、松永が体を入れ、シュートは打たせず。
34分には、フロンターレ、中央の戸水、有田とつなぎ、有田が縦へ仕掛け右へ展開。高畠が折り返すと、正面で戸水がシュートを打ちますが上に。
フロンターレは宮城が中盤へチェックにいきマイボールに、戸水、宮城が中央でボールを回し、右へ鈴木が流れ寄せに遭いながらもキープを図り、相手陣内で時間をつくり、帝京がボールを奪っても自陣のエリア近くに、鈴木が戻るなど切り替えよく守っていきます。36分には帝京、中央の宮本から左の照田へ。照田から受けた石井が、エリア外左からゴール正面へ向かい速いボールを入れていきますが、青山がセーブ。
さらに攻めに出てこようとする帝京に対して、フロンターレは田中慶汰や有田がうまく間でボールをカット。田中慶汰や戸水、松永から高畠、右へ開いた有田と、人をかけ、ボールを動かしていくと、42分には正面でルーズボールを拾い、有田がミドルシュートを打ちますが、佐藤大地がセーブ。一方の帝京は、43分には、宮本のフィードに、髙橋がエリア左へ。しかし、クロスは松永がブロックしていきます。
フロンターレは45分、有田に代わり9宮本ディアウ勇守歩が入り前線へ。鈴木が右MFに。
ロスタイムは3分。46分には鈴木の入れたボールを宮城がおさめ、宮城のパスに、宮本がエリア右へ仕掛け、折り返し、エリア外右へこぼれたボール、鈴木が詰めてファールを受けてフリーキックに。戸水が入れたボール、遠いサイドで道間がシュートを打ちますが上に。
宮城のスルーパスに、宮本が高い位置へ仕掛けていき、時間を使うだけではなく、最後の等々力で得点を狙う姿勢も貫いたフロンターレ。帝京のフリーキックもしのいで、試合はタイムアップ。3-0。
この結果、フロンターレは7勝3分け8敗、勝ち点24、得点37、失点43、得失点差-6、6位。試合終了が終わるとともに、何人も足をつる選手が出るなど、攻守に最後まで力を尽くした姿を見せ、来季のプリンスリーグ関東出場を自分たちの手でつかみとりました。
前半2-0 後半1-0 計3-0
得点:宮城天、常安澪、五十嵐太陽
フロンターレの先発:33青山海、31高畠捷、15松永竜之介、4栗田悠巨、5森璃太(c)、18戸水利紀、27田中慶汰、11有田恵人、13常安澪、26五十嵐太陽、10宮城天
交代:栗田→3道間雄生 五十嵐→20鈴木大登 有田→9宮本ディアウ勇守歩
控え:21川合我空 2神橋良汰 34田鎖勇作 6澤田泰大 29田中幹大
帝京の先発:16佐藤大地、13中瀬拓夢、4鳥木秀音(c)、18本山大器、3石井隼太、22深澤大輝、8石川航大、7小島匠瑛、9髙橋岳、6佐藤悠生、5山本航大
交代:石川→21宮下正太郎 宮下→28照田拓史 佐藤悠生→35宮本航平
控え:1冨田篤弘 20渡邊翔太 25倉田琉偉 14宮﨑海冬 24市川颯馬 29須藤晃志
(文中敬称略)
長い間、勝っても負けても応援に駆けつけて頂きありがとう御座いました。
息子達は退団しますが今後ともアカデミーを宜しくお願い致します。
一人でも多く、等々力に帰る選手の未来がある事を祈ります。
こちらこそいつもあたたかく接していただきありがとうございました! これからのフロンターレのアカデミーの選手たちはもちろん卒団していく選手たちのこともずっと応援しています。これからもよろしくお願いします。