10月16日は、大阪府高槻市の萩谷総合公園サッカー場へ。
関西学生サッカーリーグ1部は後期第8節を迎え、萩谷総合公園サッカー場での第1試合では、びわこ成蹊スポーツ大と立命館大が対戦。川崎フロンターレU-18出身の1年、戸水利紀も試合に臨みました。
びわこ成蹊スポーツ大は、16試合を消化し、10勝5敗1分け、勝ち点31で4位。一方の立命館大は17試合を消化し、3勝3分け11敗で12位という状況で、この日の試合を迎えました。
【関西学生サッカーリーグ1部後期第8節 びわこ成蹊スポーツ大 vs 立命館大】
10月16日(土)午前11時半キックオフ 高槻市萩谷総合公園サッカー場 晴れ
びわこ成蹊スポーツ大の先発は、GK21倉原將、最終ラインは右から3齋藤圭汰、ゲームキャプテンの5森昂大、7山田祐樹、2藤松航矢、ボランチは20藤田悠介、28葉賀洸、右MF6高見柊真、左MF11泉柊椰、前線には14石橋克之、30小林志光。
立命館大の先発は、GK31山口瞬、最終ラインは右からゲームキャプテンの5二宮和輝、2江口正太郎、16竹内駿斗、24花城怜志、ボランチは40工藤大雅、33戸水利紀、右MF34野濱友哉、左MF12中野瑠馬、前線には35澤田忠和、18大谷優斗。
好天に恵まれ、夏のような汗ばむような陽気の高萩総合公園サッカー場。メインスタンドには、多くの選手の家族らが集まるなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、ともにボールを握ると探り合うように動かして、ゴールをうかがう展開に。2分には立命館大が右サイドを崩して、エリア内に大谷が入り込みますが、びわこ成蹊スポーツ大はクリアしていきます。
びわこ成蹊スポーツ大も、サイドを変えながらボールを動かし、4分には、藤松のフィードに高見が右サイドの高い位置へ抜け出しそうになりますが、これはオフサイドに。
さらに小林のスルーパスに、石橋がエリア内へ動き出そうとするなど、びわこ成蹊スポーツ大はゴールへ向かう動きを続けていきますが、立命館大も江口が花城にしっかりつながるようなかたちで対応し、自分たちでボールを動かそうとしていきます。
6分には、立命館大、江口から二宮、二宮から野濱と右サイドに展開。野濱から再び右サイドの高い位置で受けた二宮がクロスを入れると、近いサイドで大谷が頭で合わせますが、枠はとらえられず。
すると8分、びわこ成蹊スポーツ大は、両サイドを高め、前に出ていくと、左寄りで受けた石橋からエリア外正面のスペースで受けた葉賀がミドルシュート。これが決まり、1-0。先制点はびわこ成蹊スポーツ大に入ります。
勢いに乗るびわこ成蹊スポーツ大は、9分には右サイドで受けた高見が、正面へ切れ込みミドルシュート。しかし、ここでは立命館大のGK山口がセーブ。
一方の立命館大も、江口や竹内、山口に工藤、戸水が加わり、ボールを動かし、工藤の縦パスを下がり目で受けた大谷がさらに縦につけ、澤田が縦に仕掛けるなど、エリア前に迫る場面をつくっていきます。
12分には、竹内の、野濱を狙ったフィードのセカンドボールを、エリア前で戸水が拾い、左サイドの中野へ。中野が仕掛け、最後はエリア外左、工藤がミドルシュート。枠こそとらえられなかったものの、厚みのある攻めを見せていきます。
一方のびわこ成蹊スポーツ大も、森のフィードのこぼれ球を、正面で拾った石橋がシュートを打ちますが、立命館大の選手に当たり、枠はとらえられず。
立命館大がボールを持つ場面では、戸水や工藤を前線の2人が見るなどして、中央を締めてくるびわこ成蹊スポーツ大に対し、立命館大は、中野が左サイドから中央へ斜めに運び、右サイドの二宮に展開するなど変化も交えながら、ボールを動かしていきます。
19分には左サイドの花城が、エリア前に斜めのパス。大谷から右サイドの野濱へ。野濱はエリア外右でシュートを打つも、倉原が弾きながらもセーブ。こぼれ球に中野が詰めますが、ファールに。
マイボール時には、右SBの齋藤がボランチのような位置取りで、中央を使いながらボールを回していこうとするびわこ成蹊スポーツ大。しかし、立命館大は戸水が読みよくボールをカット。きわどい浮き球に対しても、竹内がしっかり対応。セカンドボールを戸水が拾い、自分たちでボールを持つ時間を重ねていきます。
飲水タイム。「慌てないこと」「相手をもっと走らせることを意識して」と声を掛け合う立命館大の選手たち。
飲水タイムが明けて、26分には、大谷のプレスバックから澤田、戸水とつなぎ、戸水から右へ展開。受けた野濱は斜めに仕掛けていきますが、びわこ成蹊スポーツ大も体を張り、これをブロック。
さらに立命館大は、山口や江口、竹内や戸水、花城とつないで、花城のライン際のボールに、中野が縦に持ち上がるなどしながら、前に出ていき、ボールがびわこ成蹊スポーツ大に渡っても、戸水や花城、中野がすぐさま囲い込んで取り返すなど切り替えの良さを見せていきます。
35分にはびわこ成蹊スポーツ大、森の右サイドを突くパスに、高見が抜け出しそうになりますが、花城がカバーしていきます。
38分にはびわこ成蹊スポーツ大、石橋が負傷し、12勝田晃太郎がピッチへ。
41分には、立命館大、戸水が中央で浮き球のパスを出すと、エリア外左へ大谷が抜け出し、シュート。右へそれたものの、チャンスをつくっていく立命館大。
43分には、最終ラインの江口が持ち上がり、右へ展開。高い位置、二宮につながり、二宮が折り返すと、エリア右、シュートを打ったのは工藤。今度はゴールネットを揺らして、1-1。立命館大の攻めが実り、同点に。
ギアを入れなおして、前に出てこようとするびわこ成蹊スポーツ大に対し、野濱のプレスバックなどで取り返しにいく立命館大。45分には、びわこ成蹊スポーツ大、齋藤の縦パスから人をかけた攻めになり、ボールはエリア左、泉へ渡りますが、二宮が粘り強く対応。
さらに右サイドの高見に対し、花城が厳しく寄せにいくなど、守備でも球際に厳しくプレーを重ねていきます。
前半はタイムアップ。1-1でハーフタイムへ。
後半びわこ成蹊スポーツ大は、藤田に代わり7工藤真人。立命館大はそのままのメンバーでのスタート。
1分には、立命館大、二宮のサイドチェンジを左サイドの高い位置でおさめた中野が折り返しますが、びわこ成蹊スポーツ大はクリア。
びわこ成蹊スポーツ大も、高見が斜めに仕掛け、中央で齋藤らがボールを動かしていこうとしていきますが、立命館大は野濱が中央へ絞るなどしていきます。
2分には工藤から正面右より、野濱へつながり、野濱はスルーパスを出しますが、澤田は抜け出すことはできず。
一方のびわこ成蹊スポーツ大も、左サイドでのスローインから細かく回して、勝田がエリア左へ抜け出しますが、オフサイドに。
次第に流れは、立命館大へ。戸水や工藤、花城や二宮、竹内や江口らがかかわりあいながらボールを動かし、下がり目で受けた澤田が右へ展開し、野濱がきわどいボールをエリア内へ入れるなど、ゴール前での場面をつくっていきます。
12分には、中野がボールをカット、エリア外左、空いたスペースで受けた澤田がミドルシュート。枠をとらえますが、倉原が上に弾き出しながらも防ぎ、右コーナーキックに。
この右コーナーキック、野濱が右足で入れたボールに、頭で合わせたのは竹内。ボールはゴールのなかへ。1-2。勝ち越しのゴールは立命館大へ。
さらに立命館大は、相手陣内の中央寄りで澤田や野濱がマイボールに。工藤から受けた戸水が左へ展開し、花城のクロスにつなげるなど、追加点を狙いにいきます。
16分にはびわこ成蹊スポーツ大、勝田のボールカットから泉が仕掛けていきますが、最後にはオフサイドとなり、シュートにはいたらず。
さらに左サイドから泉が斜めに縦パスを入れ、起点をつくろうとするびわこ成蹊スポーツ大。しかし、野濱がボールを奪い返し、流れは立命館大へ。
すると18分、立命館大は戸水のスルーパスに、澤田がエリア右へ。澤田がキープし、エリア内、大谷につながり、大谷のシュートが決まり、1-3。立命館大がさらにリードを広げていきます。
直後には、戸水から左サイドに流れた大谷へ。大谷からエリア外左、中野へつながり、中野はミドルシュートをうちますが、右へ。
びわこ成蹊スポーツ大は、ここで高見に代わり18伴木翔、小林に代わり32曺亨仁。曺、伴木が前線、勝田が右MFに。
23分には、びわこ成蹊スポーツ大、勝田がボールをカット。エリア外正面で曺がミドルシュートを打ちますが右へ。
さらに後半の飲水タイムをはさんで、26分には右サイド、齋藤から勝田とつながり、勝田から受けた曺がエリア外右でミドルシュートを打つも、枠はとらえられず。
28分には、フィードをおさめた曺から左へ。泉が高い位置で折り返しますが、立命館大はクリア。左コーナーキックとなり、泉が右足で入れたボールを、遠いサイドで藤松が折り返しますが、山口がセーブ。29分には、エリア前、間で受けた曺が反転。シュートを打つも、立命館大は体を張りブロック。
曺を起点に流れはややびわこ成蹊スポーツ大へ傾いたか、と思われた場面でも最後のところで立命館大のプレーが上回っていきます。
再び、ボールを主体的に動かいていく立命館大。30分には、大谷がおさめ、戸水から左サイドを突くパス。工藤から戸水とつなぎ、エリア外左、ターンをした戸水はミドルシュートを打つも右。さらに立命館大は、中野の出足の良いボールカットや、澤田のプレスバックなどで、高い位置からゴールへ向かうプレーを続けていきます。
一方のびわこ成蹊スポーツ大も、31分には左サイド、受けた泉が遠いサイドを狙い浮き球を入れると、勝田が走り込みますが、合わせることはできず。
34分には立命館大、山口から左サイドへ流れた大谷へつながり、大谷から右サイドの野濱へ。野濱は切れ込んで、エリア外右でミドルシュートを打ちますが、倉原がセーブ。
37分には、立命館大、二宮がボールをカット。そこから攻めに転じて、ボールはエリア右、澤田へ。澤田のシュートは、びわこ成蹊スポーツ大の守りが阻むも、こぼれ球に詰めた大谷が決め、1-4。立命館大がさらに突き放します。
びわこ成蹊スポーツ大の攻めにも、二宮が絞って対応。エリア前を戸水がよくカバーするなどして、チャンスの芽を摘んでいく立命館大。
39分には、澤田に代わり11明比友宏、野濱に代わり7松井温人、工藤に代わり32荻野元伸。
40分にはびわこ成蹊スポーツ大、フィードに曺がエリア内に抜け出しますが、オフサイド。さらに前線へ森を上げ、長いボールも交えてくるびわこ成蹊スポーツ大ですが、立命館大は戸水や江口がいい距離感でボールをものにしていきます。
41分には立命館大は花城に代わり3奥井大貴。二宮が左SB、奥井が右SBに。
さらに時間を使うのではなく、前に出ていくのは立命館大。43分、正面で仕掛けた明比が剝がして、エリア正面やや右へ。シュートを打つとこれが決まり、1-5。見事な個人技でさらに立命館大が突き放します。
直後にはびわこ成蹊スポーツ大、森に長いボールを入れていきますが、立命館大の守りが阻み、セカンドボールは戸水が回収。
アディショナルタイムは4分。
46分には、立命館大、左サイドを二宮が仕掛け、エリア左へ。折り返しに反応した明比がシュートを打ちますが、倉原がセーブ。左コーナーキックに。
ここで立命館大は大谷に代わり9井上燎哉。
続いてのコーナーキック、明比が頭で合わせたボールはゴールネットを揺らしますが、エリア内、ファールがあり、得点とはならず。
さらに高い位置で井上がよくボールをキープ、中央へ仕掛ける姿勢も見せながら、立命館大は時間を重ねていきます。
試合はタイムアップとなり、1-5。立命館大は見事な逆転勝ち。最後まで攻めの姿勢も貫いて、勝利をおさめました。
残り6試合。立命館大は1部に生き残るためには一つでも多くの勝利が必要な状況が続きますが、これからにつながっていきそうな勝利と、感じさせられました。
戸水は、攻守に好プレーを重ね、フル出場でチームに貢献。フロンターレU-18での最後のシーズンは、けがでなかなかプレーできなかったところから、大学では先発出場を重ねていることにとてもうれしさを感じました。
活躍を重ねて、また、多くのフロンターレサポーターの前でそのプレーを見せる日が来ますように。これからをとても楽しみにしています。
前半1-1 後半0-4 計1-5
得点:葉賀洸(びわこ成蹊スポーツ大) 工藤大雅、竹内駿斗、大谷優斗2、明比友宏(立命館大)
びわこ成蹊スポーツ大の先発:21倉原將、3齋藤圭汰、5森昂大(c)、17山田祐樹、2藤松航矢、20藤田悠介、28葉賀洸、6高見柊真、11泉柊椰、14石橋克之、30小林志光
交代:石橋→12勝田晃太郎 藤田→7工藤真人 高見→18伴木翔 小林→32曺亨仁
控え:1原田圭吾 15藤井嵐 27大橋滉太 25川崎章弘 22木浪航太
立命館大の先発:31山口瞬、5二宮和輝(c)、2江口正太郎、16竹内駿斗、24花城怜志、40工藤大雅、33戸水利紀、34野濱友哉、12中野瑠馬、35澤田忠和、18大谷優斗
交代:澤田→11明比友宏 野濱→7松井温人 工藤→32荻野元伸 花城→3奥田大貴 大谷→9井上燎哉
控え:30高橋想 4志摩奎人 25竹田豪 28平川絢大
(文中敬称略)
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