10月17日、等々力第一サッカー場では、川崎フロンターレU-15が関東ユース(U-15)サッカーリーグ、アイデンティみらい戦に臨みました。
新型コロナウイルスにともなう緊急事態宣言のため、長期の中断になったリーグ戦は、本来はホーム・アンド・アウェー全18試合が行われるところを、対戦は1回のみ、全9試合に変更。
再開初戦は第9節となり、以降第5節から8節までの4試合を行う、というかたちとなっています。
10月9日の第9節、フロンターレはウイングスSCと対戦。田所莉旺、中西大晴がゴールを決め、2-0で再開初戦を勝利。5試合を消化し3勝1分け1敗という戦績でこの日を迎えました。
なお、この記事はフロンターレに取材を依頼。了解をいただいたうえで書かせていただいています。
【川崎フロンターレU-15 関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部Aブロック第5節 vs アイデンティみらい】
10月17日(日)午後1時キックオフ 等々力第一サッカー場 雨 40分ハーフ
フロンターレの先発は、GK21松澤成音、最終ラインは右から27柏村涼太、3山中大輝、4土屋櫂大、6柴田翔太郎、ボランチはキャプテンの5田所莉旺、14齊名優太、右MF13加治佐海、左MF7香取武、前線には11八田秀斗、2岩坪瑛太。
柏村、松澤と2年生2人が先発に入りました。
アイデンティみらいの先発は、GK1船山千聖、最終ラインは右から34根本龍、キャプテンの25赤阪和輝、3小林勝翔、26斎隼輔、中盤の底に13吉田誠太、その前に17安田怜央、10安田莉央、右に2大越湊翔、左に11松原昂汰、前線には15前川義陽。
前日までの季節外れの暑さは、朝から降り続く雨ですっかり去り、肌寒さを感じる中、始まった試合。
立ち上がりにはフロンターレ、右サイドの高い位置へ抜け出した岩坪が折り返すと、中央へ走り込んだ香取がシュート。枠はとらえられませんでしたが、いきなり、決定機をつくっていきます。
さらに2分には加治佐が右サイドから斜めに中央へ。正面のスペースで受けた岩坪が左に展開すると、左サイドの香取は縦に仕掛け、折り返し。中央で岩坪がシュート。ここでも枠外とはなりましたが、相手のゴールをおびやかしていきます。
フロンターレは前線で岩坪がボールをキープ。ラインを高め、田所から受けた土屋が左サイドの裏を突くパスを出し、そこへ抜け出した柴田が仕掛けていくなど、ゴールへ向かうプレーを続けていきます。
アイデンティみらいも後ろからボールを組み立てていこうとしますが、フロンターレは高い位置からプレス。8分には、セカンドボールを回収した齊名がすぐさま右に展開。流れた岩坪が折り返すと、正面やや右へ受けだした加治佐がシュート。
GK船山のセーブに阻まれたものの、守備から攻めへのつながりを見せていきます。
9分にはアイデンティみらい、高い位置で大越がボールをカット。正面に安田怜央が迫りますが、山中がクリア。
切り替え良く攻めに転じたフロンターレは、土屋から田所とつなぎ、田所から右へ流れた八田へ。八田のパスに高い位置へ仕掛けた柴田がクロス。これはアイデンティみらいの守備が阻み、右コーナーキックに。
右コーナーキック、柏村が右足でボールを入れると、正面でセカンドボールを拾った香取は、右へ展開。エリア右へ仕掛けた加治佐がシュートを打ちますが、アイデンティみらいも体を張り、守っていきます。
田所、齊名を中心にボールを握り、相手陣内でのプレーを重ねていくフロンターレ。11分には、田所の縦パスを中央で香取が受け、左サイド、駆け上がった柴田へ展開。
柴田はエリア外左、あまり角度のないところからゴールへ向かうようなボールを入れていきますが、船山もすばらしい反応を見せ、得点は許さず。
さらに齊名や土屋、田所がテンポよく動かし、田所の右サイドを突くパスに、加治佐が仕掛けていくなどしていくフロンターレ。
12分、左サイドの柴田から、エリア前、八田に縦パスが入ると、八田はボールをおさめ、シュート。これがゴールネットを揺らし、1-0。先制点はフロンターレに入ります。
直後には、エリア外左へ仕掛けた柴田に、アイデンティみらいのファールがあり、フリーキックに。キッカーの柴田が遠いサイドにボールを入れると、土屋が折り返しますが、ここはシュートにはつながらず。
ボールを奪った柏村がすぐさま齊名につなげ、齊名から田所とテンポよく動かし、下がり目でおさめた八田のパスに、柴田が左サイドを仕掛けようとしたり、ボールをカットした加治佐が斜めに仕掛け、左サイドの柴田から香取へとつないだり、フロンターレは守備から攻めへの切り替えの良さを出しながら、うまく連係して追加点を狙っていきます。
セカンドボールも齊名が何度も回収。縦パスを岩坪がおさめ、高い位置で起点をつくっていきます。
22分には、アイデンティのGK船山のエリア前へのボールを、八田がカット。そのパスに、エリア右へ岩坪が抜け出し、シュートを打ちますが、枠はとらえられず。
さらに中央で田所がうまく体を入れ、ボールをものにしていきます。25分には、齊名から八田、八田から岩坪とつながり、岩坪から右へ展開。柏村が駆け上がり、クロスを上げると、エリア内、香取が合わせますが、左へ。
26分には、齊名から岩坪とつないで、岩坪のパスに柏村が右サイドへ。右サイドからエリア内へ速いボールを入れていくと、アイデンティみらいはクリア。
右コーナーキックとなり、柏村がボールを入れると、ボールを正面で拾った香取が仕掛けていきますが、アイデンティみらいは粘り強くクリアしていきます。
続くコーナーキックからアイデンティみらいもカウンターに持ち込もうとしていきますが、フロンターレは柏村や齊名が連係してそれをやらせず。八田につなげていき、再び攻めに持ち込もうとしていきます。
33分には、柴田から香取、香取から左サイドへ展開し、再び受けた柴田がエリア外左でミドルシュートを打ちますが、船山がセーブ。
35分には、齊名から加治佐、加治佐から再び齊名が受け、齊名の縦パスに、岩坪がエリア右へ。仕掛けていきますが、アイデンティみらいも体を張った守りを見せ、最後は岩坪のファールに。
36分には、齊名がカット。その正面へのパスに、反転した八田がシュートを打ちますが、左へ。
直後には、アイデンティみらい、右サイドの高い位置を突くパスに、大越が抜け出しますが、土屋がカバー。
さらに高い位置でプレーしていこうとするアイデンティみらい。しかし、フロンターレは自陣で香取がカット。右サイドの加治佐へ展開し、加治佐のパスに柏村が高い位置へ持ち上がり、守備から攻めへつなげていきいます。
40分には、右サイドへ流れた岩坪から、正面の八田、中央の齊名から右へ展開。柏村から加治佐とつながり、加治佐は右サイドの高い位置で折り返し。岩坪がシュートを打ちますが、ボールはポストに。
さらに土屋や山中もボールに多く触れ、高い位置で八田がボールをカット、香取がエリア内へ顔を出すなどしながらプレーを重ねていくフロンターレ。前半は1-0でタイムアップとなります。
後半フロンターレは、岩坪に代わり9児玉昌太郎、柏村に代わり8知久陽輝。香取が前線、児玉が左MF、知久が右MF、加治佐が右SBへ。アイデンティみらいは松原に代わり29佐久間旬綺。
立ち上がりから前半と同様、出足の良い守りと判断の速さから相手ゴールに迫るのはフロンターレ。土屋がカットしたボールを受けた知久が右サイドでキープ。その浮き球に八田が迫り、また齊名がボールをカットしテンポよく左右に動かし、2分には柴田が左サイドの高い位置で受けシュート。
船山のセーブに阻まれたものの、チャンスをつくっていきます。
フロンターレは、齊名が間で受け、土屋や山中とつなぎ、アイデンティみらいは4分には、佐久間が高い位置でボールをカット。正面に安田莉央が迫りますが、体を張りブロック。
右サイドに展開し、大越がクロスを入れていきますが、エリア内でしっかり対応していきます。
相手にボールが渡っても、中央へしぼった知久がボールを奪い取るなど、すぐに取り返していくフロンターレ。
10分には、GK船山がつなげようとしたボールを、エリア外正面で知久がカット。船山がゴールを空けているのを見逃さず、知久が放ったミドルシュートが決まり、2-0。
畳みかけるフロンターレは、左サイドで柴田や児玉が連係。浮き球に八田が走り込んで、揺さぶり、齊名の縦パスを受けた香取が、鋭い切り返しで翻弄。左に展開し、仕掛けた柴田がクロスを入れていくなどしていきます。
13分には、八田がおさめ、香取から右サイド、知久へ。知久は折り返しますが、アイデンティみらいはクリア。
14分には、アイデンティみらいは、大越、前川に代わり、9伊藤渓至、23藤原涼太。
直後にはフロンターレ、八田のスルーパスに加治佐が右サイドの高い位置へ抜け出し、クロスを上げると、児玉がエリア内へ走り込み、頭で合わせますが、船山がセーブ。
左コーナーキックとなり、柴田がボールを入れると、セカンドボールを拾った児玉が仕掛けて、クロス。エリア内で田所が競り、最後は八田がシュートを打ちますが、右へ。
さらにフロンターレは、八田がうまくターンをしてボールをキープ。田所や香取がうまく間に通して、攻めにつなげていきます。
17分には、香取に代わり20中西大晴。18分には高い位置で入れ替わった中西のパスに、児玉がエリア内、正面へ。シュートを打つもブロック。
20分には、児玉のパスに、柴田が左サイドの高い位置へ仕掛けていき、折り返すと、エリア外正面に流れたボール、詰めた田所がミドルシュートを打ちますが、船山がセーブしていきます。
飲水タイムをはさんで、うまく間で八田が受け、そこから右の児玉に展開。仕掛けた児玉の縦パスに、正面へ中西が迫り、田所のボール奪取や齊名がうまくセカンドボールを拾うなどし、流れを渡さずにフロンターレは時間を重ねていきます。
アイデンティみらいは、安田莉央、吉田、安田怜央が下がり、20白石琉緯、35中野太陽、33原龍三郎がピッチへ。
27分にはフロンターレ、右サイドでの攻めからいったんは相手ボールのスローインとなりますが、齊名の厳しい寄せからフロンターレボールのスローインに。右サイドでのスローインの流れから、中西のパスに加治佐がエリア右へ。シュートを打ちますが、ブロック。
28分には、齊名のパスを八田がおさめ、右へ展開。知久から再び八田が受け、八田のパスに中西がエリア正面右へ。シュートは船山のセーブに阻まれたものの、決定機に。
30分、フロンターレは齊名に代わり10矢越幹都、知久に代わり15荒井颯太。児玉が右MF、荒井が左MFへ。
すると33分、フロンターレは中西のパスに、荒井が左サイドを仕掛け、折り返すと頭で合わせたのは八田。ボールはゴールのなかへ。3-0。
直後には田所、八田とつながり、八田のパスに、中西がエリア左へ抜け出すもオフサイド。
フロンターレは、交代で入った矢越も球際に厳しく奪いにいき、そのパスに柴田が高い位置へ抜け出しそうになるなど、守備から攻めへつなげようとしていきます。
相手にボールが渡っても、土屋がカバー。矢越や山中、田所が動かしていき、攻めの機会をうかがっていきます。
39分には、八田から左へ展開。再び荒井が高い位置へ。荒井が折り返すと、正面で中西がシュート。これも決まり、4-0。
直後にはアイデンティみらい。フロンターレが処理しきれなかったところ、ゴールの前、アイデンティみらいの選手の足元にボールがこぼれるという場面となりますが、土屋がクリア。好プレーが出て、フロンターレはしのいでいきます。
アディショナルタイムに入り、フロンターレは、土屋に代わり25林駿佑、八田に代わり17村瀬悠馬。
正面へしぼった荒井がボールをものにし、中央で矢越がパス交換から前に迫るなど、最後まで得点にもこだわり続け、試合はタイムアップ。4-0。
先発メンバーはもちろんのこと、交代で入った選手たちの活躍も印象的な、楽しみなかたちで、フロンターレは勝利しました。
前半1-0 後半3-0 計4-0
得点:八田秀斗2、知久陽輝、中西大晴(フロンターレ)
フロンターレの先発:21松澤成音、27柏村涼太、3山中大輝、4土屋櫂大、6柴田翔太郎、5田所莉旺(c)、14齊名優太、13加治佐海、7香取武、11八田秀斗、2岩坪瑛太
交代:岩坪→9児玉昌太郎 柏村→8知久陽輝 香取→20中西大晴 齊名→10矢越幹都 知久→15荒井颯太 土屋→25林駿佑 八田→17村瀬悠馬
(文中敬称略)
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