9月4日の等々力第一サッカー場。メトロポリタンリーグに続いて、川崎フロンターレU-15の三年生たちが、関東ユース(U-15)サッカーリーグ、前橋FC戦に臨みました。
この記事は、フロンターレに取材を依頼、了解を得て、書かせていただきました。
【川崎フロンターレU-15 関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部A第14節 vs 前橋FC】
9月4日(日)午後5時半キックオフ 等々力第一サッカー場 くもり 40分ハーフ
11試合を消化し、6勝3分け2敗、勝ち点22、得点22、失点6。暫定2位のフロンターレ。
8月20日の日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会、ラウンド16、横浜FC戦(1-4)のあと、8月28日に予定されていた第13節、ジェフユナイテッド市原・千葉U-15戦が延期となり、フロンターレにとって、約半月ぶりの公式戦。
先発は、GK1松澤成音、最終ラインは右から27小川翔太、23ペイシェンス海翔、キャプテンの5林駿佑、3陶山響、ボランチは4楠田遥希、14藤井漣祐、トップ下38奥田悠真、右に15佐々木雄基、左に7ステンパールカ大翔、前線には11恩田裕太郎。
二年生の小川翔太、奥田がスタメンに入りました。
前橋FCは、4勝3分け5敗。アウェーで対戦した際には、フロンターレが2-0で勝利しています。
夕方に差し掛かり、空には雲が出始め、幾分か暑さも和らいだ等々力第一サッカー場。両チームの選手の家族らが見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、前橋FC、10のスルーパスに、11がエリア内へ抜け出しそうになりますが、ペイシェンスがスライディングで阻んで、最後はクリア。
スローインからゴールに迫ろうと、前橋FCは仕掛けていきますが、小川翔太が粘り強くついていき、ゴールキックにしていきます。
フロンターレは、ラインを上げ、小川翔太や陶山が高い位置に。ペイシェンス、林が開き、中央に楠田や藤井が顔を出しながら、組み立てを図っていきます。
5分には、前橋FC、中央の7が左サイドを突くパス。15が動き出しますが、小川翔太がカバー。松澤につながるかたちで、対応。
攻めに転じたフロンターレは、6分、佐々木から小川翔太とつながり、小川翔太の斜めのパスを、正面で受けたのは恩田。恩田がスルーパスを出すと、正面へ奥田が抜け出しますが、シュートはGK1がセーブ。
さらに左サイド、ステンパーがエリア左に向かっての仕掛け。折り返しのこぼれ球、正面で楠田が拾いシュート。枠をとらえますが、GK1がセーブ。
右コーナーキックとなり、藤井が右足でボールを入れると、林が合わせますが上に。
フロンターレの攻勢は続き、8分には左サイドを崩して、奥田がエリア左へ。シュートを打つも、前橋FCは体を張って阻んでいきます。
フロンターレは、楠田、藤井、右サイドでは佐々木や小川翔太が連係し、ボールを回していきます。
11分には、フィードに恩田がエリア右へ。正面の佐々木を経由して、右サイドの下がり目にボールを戻したフロンターレは、間で奥田が受け、左サイドに展開。
陶山がクロスを上げると、エリア内、奥田が迫り、セカンドボールをエリア外正面で拾った藤井がミドルシュートを打ちますが、右に。
得点とはなりませんでしたが、ピッチの左右を使い、多くの選手がかかわりあいながら、チャンスをつくっていきます。
前橋FCが攻める場面では、右サイドの高い位置へ仕掛けていく8に対して、ペイシェンスが自陣のエリア近くに戻ってカバーするなど、守備でも献身的にプレーを重ね、流れを渡さず。
14分には、藤井の縦パスを正面で受けた楠田。そのエリア右を突くパスに、奥田が抜け出しますが、オフサイド。
さらに林や藤井、ペイシェンスや松澤もかかわって、細かくボールを回していくフロンターレ。
中央で前橋FCがボールを奪っても、すぐさま楠田が取り返し、ふたたび自分たちでボールを動かしていきます。
17分には、エリア外右、楠田がファールを受けて、フリーキックに。
キッカーは藤井。遠いサイドにボールを入れると、ペイシェンスが飛び込みますが、さわることはできず。
さらに藤井のサイドチェンジを、左サイドで受けたステンパーが縦に仕掛け、折り返すと、エリア左、陶山が抜け出しシュート。
前橋FCの体を張った守備に阻まれましたが、左SBの陶山がエリア内でシュートに持ち込み、おびやかしていきます。
20分には、ふたたび左サイドからの攻め、ステンパーがエリア左へ。折り返しに、正面、恩田が迫りますが、前橋FCはクリア。
右サイド、佐々木にボールが入ると、小川翔太が追い越して連係、失っても正面の恩田がプレスバック、藤井との連係から取り返すなどしていくフロンターレ。
21分には、藤井のスルーパスに、恩田がエリア右へ。前橋FCの守備が阻んだところ、エリア外正面、藤井がミドルシュートを打ちますが、上に。
飲水タイムをはさんで、最終ラインでボールを動かしながら、うまくステンパーや恩田のボールを入れて、前に出ていくフロンターレ。
25分には林のフィードに、佐々木がエリア内へ。オフサイドとはなりましたが、いい動き出しを見せて迫っていきます。
そして、27分、フロンターレは下がり目でおさめた恩田が、左サイドを突くパス。これに抜け出したステンパーは、エリア左で切り返し、ボールはゴール正面へ。これに反応したのは、佐々木と奥田。
最後は奥田が押し込んで、1-0。フロンターレが素晴らしい崩しから、先制します。
追いかける前橋FCは、28分、サイドチェンジから8が右サイドの高い位置へ。しかし、陶山がカバー。
ふたたび自分たちで動かしていくフロンターレ。最終ラインに楠田が下り、林からステンパーとテンポよく回していったり、また藤井の左サイドを突くパスに、ステンパーが抜け出しそうになったりと、好パスも交えながら、チャンスをつくろうとしていきます。
31分には、中央で受けた奥田の浮き球に、佐々木が正面へ。佐々木は右サイド、小川翔太へいったん預け、ふたたび受けて、正面へ持ち出しミドルシュートを打ちますが、上に。
直後には、前橋FC、正面に11が迫りますが、林がカバー。左コーナーキックに。
キッカーの10が右足でボールを入れると、遠いサイドで合わせるも、フロンターレはブロック。ボールは左サイドに流れ、10が左クロスを入れますが、エリア内で合わせることはできず。
前橋FCも、最終ラインでボールをテンポよく回す時間をつくり、35分には2のフィードに、エリア内、9が迫りますが、おさめることはできず。
事なきを得たフロンターレは、ふたたび自分たちでボールを動かしていき、藤井のパスに、左サイド、ステンパーが抜け出して折り返したり、正面でおさめた恩田からふたたび左サイド、ステンパーにつなげ、ステンパーの仕掛けから左コーナーキックを得たり、とエリア近くで時間をつくっていきます。
アディショナルタイムに入り、41分には前橋FC、2のクロスに遠いサイド、11が合わせると、枠をとらえますが、松澤がセーブ。
右コーナーキックとなり、遠いサイドで前橋FCは合わせますが、枠はとらえられず。
前半は1-0でタイムアップとなります。
後半、選手を1人代えた前橋FCに対して、フロンターレは前半と同じメンバーのままでのキックオフ。
立ち上がりは、前橋FC、8が右から仕掛けるなど、ゴールに迫っていくと2分には、後半から出場の18が高い位置でカット。
エリア外左、シュートを打ちますが、枠はとらえられず。
フロンターレは、ペイシェンス、林が開き、間に藤井が下り、奥田も下がり目で受けながら、後ろからの組み立てに。松澤も加わり、後ろからボールを動かし、サイドにうまく差し込んでいきます。
5分には、右サイド、佐々木が持ち上がり、右に展開。小川翔太が高い位置で右クロス。エリア内、恩田が頭で合わせますが、右へ。
6分には、林のフィードに、恩田がエリア正面へ。最後は前橋FCの守備に遭い、、シュートには至りませんでしたが、チャンスをつくっていきます。
7分には、左サイド、高い位置へ陶山が抜け出し、そのパスを正面で恩田がおさめ、スルーパス。エリア内、奥田が抜け出しますが、前橋FCの守備が阻んで得点とはならず。
前橋FCが前に出てくる場面では、コンパクトにいい距離感で対応していくフロンターレ。
10分には恩田がおさめ、中盤の楠田のパスに、奥田がエリア外正面へ。シュートを打ちますが、GK1がセーブ。
前橋FCも中盤から右サイドを突く好パスを出していきますが、陶山がカバー。さらに出てくる前橋FCに対して、恩田も下がり目でプレスバックにいくなどしてしのいだフロンターレ。
右サイド、受けた佐々木が高い位置へ持ち出していき、ファールを受けてフリーキックを得るなどしていきます。
14分には、セカンドボールをものにし、左サイドからの攻めに。ステンパーから左サイド、高い位置の陶山へつながり、陶山は遠いサイド、ゴールに向かうような際どいボールを入れ、おびやかしていきます。
左サイド下がり目の奥田のパスを、恩田が受け、正確なサイドチェンジから右サイド、佐々木、小川翔太につなげるなどしていくフロンターレ。
18分には、陶山の縦パスを間で奥田が受け、奥田のパスを正面で受けた恩田は、右に展開。エリア外右、小川翔太がミドルシュートを打ちますが、上に。
直後には、前橋FC、左サイドからの攻めに。最後は、正面やや左でシュートを打ちますが右へ。
しかし、飲水タイムをはさんで、23分、前橋FCは右サイドからの攻めに。クロスを入れるとこぼれ球を拾い、シュートを決めて、1-1。
前橋FCが追いつきます。
直後には、さらに前橋FC、左サイドからのパスを、正面でおさめた9が枠をとらえたシュート。しかし、松澤がセーブ。
26分にはフロンターレ。佐々木のパスに、ステンパーがエリア左へ。粘ってキープを図ったステンパーから左サイド、陶山につながり、陶山は左クロスを入れますが、GK1がセーブ。
勝ち越しを目指すフロンターレ。恩田が前から厳しく寄せていき、自分たちのスローインにするなどし、佐々木や小川翔太、楠田がかかわって右サイドでテンポよくボールを動かすなどしていきます。
前橋FCの際どい前への浮き球にも、ペイシェンスが前に行かせないように対応し、藤井の左サイドを突くパスに、ステンパーが動き出すなどしていくフロンターレ。
ペイシェンスのフィードを、佐々木がおさめ、追い越した小川翔太につなげるなど、長いパスを交えて、前に出ていきっマス。
31分には、細かく人数をかけて回していき、ステンパーから左に展開。陶山がクロスを入れますが、シュートは打てず。
ここでフロンターレは、藤井に代わり18平内一聖、奥田に代わり8新堀翔。
直後には前橋FC、左サイドからの攻めに。11のパスに、交代で入った直後の14が抜け出し、折り返しますが、小川翔太がカバー。小川翔太は右サイド、佐々木につなげ、前に仕掛けた佐々木はクロス。
ステンパーが迫りますが、前橋FCはクリア。
フロンターレはここで佐々木に代わり9小野口天。小野口が前線、恩田が右に。
前橋FCに対して、中盤で平内がボールを奪ったり、また左サイドからの折り返しに対しては、陶山がしぼって好カバーを見せたりするなど足ていくフロンターレ。
ボールを奪われても、楠田が奪い返し、そこから攻めにつなげていきます。
アディショナルタイムに入り、41分には前橋FC、正面へのルーズボールに18が迫りますが、林がカバー。
林は前線へフィード。小野口がエリア内へ抜け出しそうになりますが、GK1がセーブ。
直後には、下がり目の小野口のパスに、新堀がエリア内へ。前橋FCのブロックに遭い、左コーナーキックに。
陶山がボールを入れると、林が頭で合わせますが、右に。
フロンターレは、エリア近くで時間をつくるも、勝ち越しはならず。
試合はタイムアップとなり、1-1。勝ち点1を分け合うことになりました。
勝利とはなりませんでしたが、自分たちで多くボールを動かし、素晴らしい連係から何度もゴールに迫ったフロンターレ。
夏に積み上げてきたものが、表れているように思えます。
最後のところの精度を高めていけば、必ず、いい結果につながっていくと思います。
これからのリーグ戦、どんな試合を見せていくのか、とても楽しみにしています。
前半1-0 後半0-1 計1-1
得点:奥田悠真(フロンターレ)
フロンターレの先発:1松澤成音 27小川翔太 23ペイシェンス海翔 5林駿佑(c) 3陶山響 4楠田遥希 14藤井漣祐 38奥田悠真 15佐々木雄基 7ステンパールカ大翔 11恩田裕太郎
交代:藤井→18平内一聖 奥田→8新堀翔 佐々木→9小野口天
控え:21岩田幹太郎 13佐藤壱隆 24藤田明日翔 10平塚隼人 17山田留偉 20木村重成
(文中敬称略)
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