10月10日は、京都市のたけびしスタジアム京都へ。
関西学生サッカーリーグは後期の第5節を迎え、甲南大と立命館大が対戦。立命館大は川崎フロンターレU-18出身のMF戸水利紀が、試合に臨みました。
【関西学生サッカーリーグ後期第5節 甲南大 vs 立命館大】
10月10日(月) 午前11時半キックオフ たけびしスタジアム京都 くもり
5勝2分け8敗、勝ち点17で8位の甲南大。
先発は、GK21板敷洸大、最終ラインは右から2越野雄太、4當麻颯、3山名悠平、15口石典晃、ボランチは28泉彩稀、キャプテンの8中村陽紀、トップ下17中田優人、右に9吉山彬良、左に10久保勇大、前線には11清水健生。
立命館大は、5勝9敗、勝ち点は15、10位。
先発は、GK1山口瞬、最終ラインは右から5市川健志郎、ゲームキャプテンの2江口正太郎、26伊藤太陽、4竹田豪、中盤の底に15荻野元伸、その前に6盧泰曄、25戸水利紀、右に10松井温人、左に44中野瑠馬、前線には8大久保龍一。
フロンターレU-18出身のMF47秋葉拡人、後期から登録されたDF45安江海ラウル(U-15→尚志高)はメンバー外。
3連休の最終日となった京都は、曇天模様。選手たちの入場時には、細かい雨がぱらつくあいにくの天気に。
それでも、メインスタンドには両チームの選手の家族ら、また、メンバー外の選手らが集まり、甲南大側が太鼓を叩いて、鼓舞をすれば、立命館大側もマスクをしながらも、チャントを歌い、選手たちを勇気づける。
この試合に勝てば、甲南大が勝ち点差を広げ、また、立命館大が勝てば、試合数が少ない状況で、甲南大を上回る重要な一戦を盛り上げる。
いい雰囲気のなか、試合は始まりました。
立ち上がりは甲南大、清水のポストプレーから中田がエリア正面へ。
しかし、江口がクリア。
さらに中田が右サイドへ抜け出し、今度はクロスを入れていきますが、ここでも江口がしっかり前にけり出し、立命館大はしのいでいきます。
3分には、甲南大、左サイドに展開。口石のパスに、久保が高い位置へ。ゴール前にクロスを入れていくと、中田が飛び込みますが、さわることはできず。
右サイドに流れたボール、越野が拾いますが、クロスはブロック。
最後のところで、立命館大は体を張り、しのいでいきます。
甲南大は、さらにサイドにボールを入れていきますが、立命館大は、中野や竹田らが連動し、前に行かせず。
長いボールを入れてくる場面を、しっかりつながるようなかたちで対応し、そこから攻めに転じる場面をつくっていきます。
すると5分、立命館大は、右サイド、松井にボールが渡り、松井が仕掛け、右コーナーキックに。
竹田が左足でボールを入れると、頭で合わせたのは大久保。ゴールネットを揺らして、0-1。立命館大が先制します。
立命館大は、荻野や戸水、盧が立ち位置を入れ替えながら、ボールを動かしていき、6分には、中央で戸水、盧とつながり、盧の左サイドを突くパスに、中野が抜け出し、仕掛けて、エリア左へ。
シュートは、板敷の好セーブに阻まれましたが、素晴らしいパスワークから、チャンスをつくっていきます。
さらに立命館大、荻野の浮き球をエリア内で大久保がおさめ、ボールはエリア右へ。抜け出した松井がシュートを打ちますが、甲南大のブロックで、右コーナーキックに。
竹田はふたたび遠いサイドを選択。江口が迫りますが、甲南大はクリア。
今度は左コーナーキックとなり、戸水が右足でボールを入れると、ニアで伊藤がヘディングシュート。
ワンタッチあり、右コーナーキックに。竹田が入れたボール、大久保が頭で合わせるも、またも甲南大が阻み左コーナーキックに。
戸水がボールを入れると、またも伊藤が合わせますが、枠はとらえられず。
追い掛ける甲南大は、右SBの越野が高い位置をうかがいますが、竹田がカバー。そこからしっかりボールを動かしていく立命館大。
右に展開し、松井が折り返すと、正面へ中野が迫りますが、甲南大はクリア。
さらに立命館大は、最終ラインの江口、伊藤が開いて、荻野や盧、戸水が多く触れながら、組み立てを図りに。
12分には甲南大、中央でボールをカットすると、そのパスに中田がエリア右へ仕掛けていきますが、中野がカバー。切り替えの良さも見せ、甲南大を上回っていきます。
14分には、さらに甲南大、泉のパスに吉山が高い位置へ、エリア外右への仕掛けから折り返すも、竹田がカバー。竹田は戸水につながるようにして、再び立命館が動かす時間に。
細かく動かし、盧の右サイドを突くパスに、松井が抜け出しそうになるなど、相手エリア前に迫っていく立命館大。
甲南大の攻めに対しては、縦パスに右サイド、抜け出しそうになった吉山から、竹田がボールを奪い取るなど、いい対応を続けていきます。
すると19分、立命館大は、甲南大の組み立てのミスから、盧が右サイドでボールをカット。クロスを入れると、遠いサイド、頭で叩きつけたのは大久保。
これが決まり、0-2。立命館大が突き放します。
甲南大は、エリア前にきわどいボールを入れ、打開を図りにいきますが、立命館大は山口、江口や伊藤がそれに対応。
竹田の縦パスを、左へ流れた大久保が粘り強くキープし、再び攻めにもつなげていきます。
飲水タイムをはさんで、26分には甲南大、中央でボールをカット。中村のスルーパスに、吉山がエリア正面やや左へ。
1対1となりますが、山口が好セーブ。
28分には今度は、立命館大、戸水がボールをカット。受けた中野が左サイドを持ち上がり、下がり目で受けた竹田がクロスを入れると、エリア内へ大久保が抜け出しますがオフサイド。
直後には、GK山口の縦パスを中央でおさめた盧が右サイドに展開。市川が高い位置へ。
クロスを入れますが、板敷がセーブ。
立命館大は、甲南大のボール時にはコンパクトに、中野もエリア近くでしっかり守備に回るなど、対応。
31分には、甲南大、右サイド、吉山が仕掛け、クロス、左へ流れたボールを、久保が拾い、左クロスを入れると、エリア内へ清水が飛び込みますが、さわることはできず。
ここぞというところでのチャンスを生かすことはできず。
なかなか中盤でリズムをつくれない甲南大に対し、いい立ち位置からマイボールにし、そこからゴールを目指す場面をつくっていく立命館大。
32分には、高い位置でボールをカット。間で戸水が受け、そのパスに松井がエリア右へ。シュートを打つも左に。
37分には、さらに戸水から盧のつながり、盧のパスに、市川が右サイドの高い位置へ。
クロスを入れると、中野がエリア内へ迫りますが、甲南大はクリア。
直後には甲南大、サイドチェンジに、越野がエリア右へ。1対1、決定的な場面でしたが、シュートは力が入ったのか、上に。枠はとらえられず。
中央の戸水が前を向き、動き出した松井を狙い、浮き球を入れるなど、出し手と受け手の連係からも、ゴールを目指していく立命館大。
細かく、間にボールを差し入れ、テンポよく回していき、41分には、中野のパスに、松井がエリア外右へ。シュートを打つも、板敷がセーブ。
さらに43分には、中央の戸水から、最終ラインの伊藤とつながり、受けた荻野は、左サイドへ浮き球のパス。竹田が抜け出し、クロスを入れるとニアに大久保が飛び込むもさわることはできず。
こぼれ球を拾い、エリア外右、市川がミドルシュート。枠をとらえるも、板敷が弾き出す好守。
アディショナルタイムは2分。
46分には、江口のフィードに、盧がエリア右へ。折り返しに正面で中野がシュートを打つも、ワンタッチあり、3点目とはならず。
前半は0-2。立命館大がリードしてハーフタイムへ。
後半、甲南大は吉山に代わり27原大貴が入り前線、清水が右へ。また、泉に代わり7竹村翼。
しかし、流れは、細かくテンポよくボールを回していく立命館大へ。
甲南大、正面で受けた竹村の縦パスに、エリア内、清水が迫るも戸水がカバーし、そこから中野へつなげ、攻めに転じていくと、2分には、大久保がボールをおさめ、最後は盧がミドルシュート。
セカンドボールを拾い、右に展開すると、松井の右クロス、頭で合わせたのは大久保。ボールはみたび、ゴールネットを揺らし、0-3。
大久保のハットトリックとなるゴールで、立命館大が突き放します。
浮き球を大久保がおさめ、右サイドで、松井や市川、盧がかかわりあいながら、ボールを動かしていく立命館大。荻野が前に出る一方で、戸水が下がり目に下りるなど、立ち位置を変えながら、回していきます。
5分には、甲南大、カウンターに、中田のパスに、口石が高い位置へ。クロスに、エリア内、原が飛び込みますが、さわることはできず。
6分には立命館大、ボールをカットしたところから左に展開すると、クロスに、エリア内、盧がヘディングシュート。しかし、板敷がセーブ。右コーナーキックに。
右コーナーキック、竹田が左足でボールを入れると、今度は江口が頭で合わせ、ゴールへ決まり、0-4。
立命館大、この試合、4度目の頭によるゴール。突き放します。
中央、荻野のパスに、中野がエリア左へ抜け出し、そのパスに、元木が右サイドの高い位置へ。折り返しはシュートにはつながらずとも、左右をうまく使いながら立命館大はさらに迫っていきます。
11分には、中央、うまくスペースで受けた戸水が、左サイドを突く正確なパス。竹田が受け、クロスを入れるも、ワンタッチあり、左コーナーキックに。
キッカーの戸水がボールを入れると、セカンドボールを拾った立命館大は、ふたたび左サイドの戸水へ。戸水のクロスは板敷がセーブ。
シュートには至りませんでしたが、立命館大が相手陣内で時間を重ねていきます。
立命館大は、松井に代わり13野濵友哉。
甲南大は、久保も下がり目に下り、縦にパスを差し込み、前に出ていこうとしますが、それにコンパクトにして、対応していく立命館大。
13分には、野濵がカット。中央の戸水へつなげ、エリア近くで再び受けた野濵が、エリア内、動き出した大久保を狙いスルーパスを入れますが、板敷がセーブ。
さらに盧のスルーパスに、野濵がエリア右へ。決定的な場面でしたが、甲南大はブロック。
立命館大は、最終ラインに荻野、盧、戸水、野濵も中へ寄り、間で受けるなど、ボールを動かし、18分には、フィードに、中野が左サイドを抜け出し、左クロス。
右へ流れたボールを拾い、盧が高い位置から折り返すと、正面で荻野がシュートを打つも上に。
枠はとらえられませんでしたが、厚みのある攻めを見せていきます。
甲南大は、口石に代わり29田村晟。
サイドに展開し、クロスを入れるなどしていく甲南大。しかし、立命館大はエリア内でしっかり競り、最後は山口がセーブ。
さらに左サイド、田村が中央へ持ち上がり、正面へパスを出すも、伊藤が出足よくカットしていきます。
22分には甲南大、久保に代わり43初田然。
飲水タイムをはさんで、24分には立命館大も交代、中野、大久保が下がり、11三好辰典、20北村拓己。
球際でしっかり競、竹田が高い位置へ抜け出して、クロス、右サイドで拾った野濵のスルーパスに、市川がエリア右へ動き出すなど、うまく連係しながら厚みのある攻めを見せていく立命館大。
29分には、エリア外正面で三好に、甲南大のファールがあり、フリーキックに。じゃんけんの末に、キッカーは戸水。
右足で直接狙うと、ボールはクロスバーへ。
立命館大がチャンスをつくる時間は続き、30分には北村が高い位置でカット、左に展開。三好がクロスを入れると、セカンドボールを拾った戸水は右に展開。
市川が高い位置へ。しかし、クロスはシュートにはつながらず。
それでも、セカンドボールをしっかりものにしながら、左右から責めていきます。
32分には、中へ寄った野濵がボールをカット、戸水から野濵とつながり、野濵のスルーパスに、北村がエリア内へ。
しかし、オフサイド。
甲南大も、33分には、立命館大の組み立てを狙い、正面で原がカット。シュートを打ちますが、右に。
甲南大は、清水に代わり23古高裕士。古高が左、初田が右に。
36分位は立命館大、ボールを奪った荻野が正面へのパス。おさめた三好のパスに、北村が左サイドの高い位置へ。ミドルシュートを打つも左に。
さらに市川がボールをカット、その縦パスに、北村がエリア正面へ、うまく間へ抜け出しますが、最後は甲南大の守備が阻止。
甲南大も、左サイド、古高が仕掛け、左コーナーキックに。中村が入れたボールは、江口がクリアし、ふたたび左コーナーキックに。
今度は中村がショートコーナーを選択。古高が左クロスを入れると、山名が飛び込みますが、さわることはできず。
戸水や荻野、盧、最終ラインの伊藤や江口がかかわっていく立命館大。荻野がうまく間で受け、左の三好へ展開。折り返す場面につなげていきます。
43分には、竹田に代わり22小西宏登、市川に代わり32田中航太郎。左右のSBを交代。
アディショナルタイムは4分、北村や野濵もしっかりプレスバックにいき、そこから前に出ていく立命館大。戸水の左サイドを突くパスに、三上が抜け出し、仕掛けていき、左コーナーキックを得るなど、相手陣内で時間をつくっていきます。
48分には、盧のパスに、三好が高い位置へ。クロスを入れると、エリア左、北村がダイレクトでシュート。しかし、ポストに。
試合はタイムアップとなり、0-4。
立命館大が勝利しました。
立命館大は、後期は4試合を消化し、3勝1敗に。
自分たちでボールを主体的に動かしていくサッカーをやり通し、球際で相手を上回っていたことも、印象に残りました。
攻守にいいプレーを重ね、フリーキックではあわやという場面もあった戸水の活躍を見られたのもうれしいものがありました。
まだまだ、続くシーズン。とても良いものになりますように。活躍を楽しみにしています。
前半0-2 後半0-2 計0-4
得点:大久保龍一3、江口正太郎(立命館大)
甲南大の先発:21板敷洸大 2越野雄太 4當麻颯 3山名悠平 15口石典晃 28泉彩稀、8中村陽紀(c) 17中田優人 9吉山彬良 10久保勇大 11清水健生
交代:泉→7竹村翼 吉山→27原大貴 口石→29田村晟 久保→43初田然 清水→23古高裕士
控え:1善村龍真 5藤永涼 26有吉勇人 6大森涼
立命館大の先発:1山口瞬 5市川健志郎 2江口正太郎(c) 26伊藤太陽、4竹田豪 15荻野元伸 6盧泰曄 25戸水利紀 10松井温人 44中野瑠馬 8大久保龍一
交代:松井→13野濵友哉 中野→11三好辰典 大久保→20北村拓己 市川→32田中航太郎 竹田→22小西宏登
控え:21永田健人 27加藤寛人 12西村洸大 37石川己純
(文中敬称略)
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