11月20日は、保土ケ谷公園サッカー場へ。
プレミアリーグEASTは残り3試合となり、第20節。川崎フロンターレU-18は、FC東京U-18との一戦に臨みました。
19試合を終え、プレミアリーグEASTの上位2チームは次の通り。
①川崎フロンターレU-18 勝ち点43 得失点差+31 13勝4分け2敗 得点45 失点14
②横浜F・マリノスユース 勝ち点36 得失点差+21 11勝3分け5敗 得点57 失点36
この日、午前11時キックオフの青森山田 vs 横浜F・マリノスユースで、マリノスが敗れた場合は、フロンターレの優勝が決定したものの、マリノスは2-0で勝利し、勝ち点は39に。
そのため、この試合でフロンターレは、勝利すれば初優勝が決まる、という試合となりました。
【川崎フロンターレU-18 プレミアリーグEAST第20節 vs FC東京U-18】
11月20日(日)午後1時キックオフ 保土ケ谷公園サッカー場 くもりのち雨 847人
フロンターレの先発は、GK19菊池悠斗、最終ラインは右から22江原叡志、13信澤孝亮、3松長根悠仁、35土屋櫂大、ボランチはゲームキャプテンの10大関友翔、14大瀧螢、右MF17尾川丈、左MF25志村海里、前線には20岡崎寅太郎、9五木田季晋。
ここまですべての試合で先発してきたGK21濱﨑知康、さらにMF18由井航太がU-17日本代表、DF4高井幸大がU-19日本代表の遠征のために、不在。
菊池がプレミアリーグ初先発。また、トップチームのタイ遠征から帰国したばかりの松長根が先発に。
さらに日本クラブユース選手権前に負った怪我から、Jユースリーグ、鹿島アントラーズユース戦(〇6-0)で復帰した岡崎が、久しぶりにプレミアリーグのピッチに帰ってきました。
FC東京は、ここまで勝ち点32で順位は4位。
先発は、GK44後藤亘、最終ラインは右から2宮崎奏琉、41永野修都、キャプテンの13東廉太、14松本愛己、ボランチに10生地慶多、その前に38佐藤龍之介、20田邊幸大、右に26山口太陽、左に18今野光希、前線には15田口輝一。
プレミアリーグWESTの王者と行われるプレミアリーグファイナル(12月11日)の舞台は、国立競技場であることから、週の半ばから“#ヤンフロを国立へ”と題し、大々的にSNSなどを通じ、サポーターに来場と選手たちへの後押しを呼びかけてきたフロンターレ。
午後には雨が降るとの予報があり、やや肌寒さを感じる、あいにくの気候だったものの、選手の家族に加え、多くのフロンターレのサポーター、さらにはFC東京のサポーターも、開場とともに保土ケ谷公園サッカー場のゴール裏やメインスタンドを埋めていきました。
フロンターレのアカデミーの試合としては、2019年シーズン以来の声を出しての応援が解禁となり、チャントや手拍子で両チームのサポーターらが声援を送る素晴らしい雰囲気の中、キックオフの時を迎えました。
立ち上がり、前に出てくるのはFC東京。左サイドを今野が仕掛け、左コーナーキックを得ると、佐藤が右足で精度の高いボールを入れていきますが、フロンターレはクリアしていきます。
さらに左サイドでボールを受けた田邊から正面の佐藤につながり、佐藤はエリア内へ速いパスを入れていきますが、信澤がカバー。
4分には、永野のフィードに、佐藤が右サイド、高い位置へ飛び出しますが、松長根がカバー。
5分には、エリア外右でフロンターレにファールがあり、フリーキックとなり、佐藤が右足で遠いサイドへボールを入れていきますが、菊池がセーブ。
FC東京が、最終ラインでボールを動かしながら、精度の高いサイドチェンジを交え、押し込んでいく展開が続いていきますが、フロンターレはコンパクトに。右から仕掛けてくる山口に対し、土屋がうまく体を入れ、前に行かせずに対応するなど、守備で粘り強く対応していきます。
9分には、フロンターレ、中央で大関がターンを交えながら、前へ。スルーパスにエリア左、岡崎が抜け出し、ミドルシュート。上に外れましたが、ようやくゴール前での場面をつくっていきます。
10分には、FC東京、佐藤のパスに、宮崎が高い位置へ。しかし、折り返しに対し、エリア内でシュートは打たせず、しのいでいくフロンターレ。
FC東京の攻勢は続き、左サイド、松本の縦パスに、今野が高い位置へ抜け出し、エリア左へ向かって、仕掛けていきますが、信澤、大瀧がはさみ込むように、対応していきます。
フロンターレも、浮き球を岡崎がおさめ、リターンを中に寄った尾川がおさめる場面をつくっていきますが、FC東京の生地がすばやく、厳しく寄せて前に行くことはできず。中央で堅い守りを見せ、FC東京が、最終ラインの東、松本に生地や佐藤らが関わり合いながら、速いパスも交えて、前に出ようとする時間が続いていきます。
13分には、FC東京、左右にボールを動かし、最後はエリア左、抜け出した田邊がシュート。しかし、菊池がセーブ。
15分ごろには、フロンターレも最終ラインの信澤や松長根、大関や大瀧、中央に尾川も寄るなどして、ボールを動かせるように。
15分には右サイド、江原につながり、江原の浮き球のパスに、五木田が右サイドの高い位置へ抜け出しての折り返し。
しかし、FC東京はクリア。ここでエリア外右で、セカンドボールを拾った江原に対し、FC東京にファールがあり、フロンターレのフリーキックに。
キッカーの大瀧が右足で入れたボールは、FC東京が跳ね返すも、セカンドボールをものにしたのはフロンターレ。
大関の縦パスに、尾川がエリア内へ抜け出しますが、FC東京の守りは堅く、シュートまでは行けず。
それでも、焦れずにプレーを続けていくフロンターレ。18分には、FC東京、高い位置でボールを奪い、山口がエリア外右へ抜け出し、仕掛けていきますが、土屋がカバー。さらに正確なサイドチェンジから、今野が左サイドの高い位置へ。しかし、フロンターレは江原、尾川が厳しくプレス。
直後には浮き球のパスに、右サイド、高い位置へ山口が抜け出しそうになりますが、松長根、土屋が厳しく寄せ、前に行かせず。
ここまで19試合で14失点、プレミアリーグEASTでは最少失点のフロンターレの守備の良さが際立っていきます。
中央でタイトな守りを見せていくFC東京に対し、五木田や岡崎が球際の強さを見せ、対抗していくフロンターレ。
フロンターレが後ろから組み立てていこうとする場面では、FC東京が前から追い込みにいきますが、フロンターレは大関や大瀧が下がり目でうまく受け、そこから前に。奪われず、相手のプレスを剝がし、前に出ようとしていきます。
25分には、細かく中央で大瀧、大関、尾川が動かし、大関のパスに、江原が右サイドの高い位置へ。しかし、クロスはシュートに結びつくようなものにはならず。
攻めに転じたFC東京は、左サイド、今野につながり、受けた佐藤のパスに、宮崎が高い位置へ。
しかし、フロンターレは帰陣の速さを見せ、簡単には前には行かせず。
直後には、右サイド、下がり目で佐藤が浮き球のパスを送ると、エリア右、生地が抜け出しますが、松長根がブロック。右コーナーキックに。
コーナーキック、FC東京は松本が左足で精度の良いボールを入れていくも、フロンターレは自陣で志村がボールをカット。そのまま前に。
左サイド、高い位置へ駆け上がった大瀧につながり、大瀧はクロスを入れていきますが、シュートには結びつかず。
すると今度はFC東京。最終ライン、永野の浮き球に、宮崎が高い位置へ。
しかし、フロンターレは、土屋が寄せ、体を張り、しのいでいきます。
31分にはフロンターレ、土屋から大瀧とつながり、大瀧から右へ。尾川の縦パスに、五木田が高い位置へ抜け出すも、FC東京の守りに遭い、シュートまでは行けず、フロンターレの右コーナーキックに。
コーナーキックをしのいだFC東京は、山口が高い位置へ持ち込んでいきますが、大瀧がカバー。
フロンターレは、中央に寄った志村がカット、その縦パスに岡崎が正面へ抜け出しそうになりますが、FC東京は佐藤が下がってこれに対応。エリア前での場面をつくることはできず、ふたたびFC東京がボールを動かしていく流れに。
34分には、FC東京、左サイドの松本が右サイドを突くパス。これに山口が抜け出していきますが、菊池がセーブ。
さらに佐藤のパスに、ふたたび山口が右サイドの高い位置へ。しかし、フロンターレは大関がカバー。
さらに縦に鋭いパスを入れ、FC東京が迫っていきますが、松長根が体を張り、前には行かせず。
FC東京に負けず、フロンターレは集中したいい守りを見せていきます。
すると36分にはフロンターレ、松長根から信澤と動かし、信澤から江原へ。江原の浮き球のパスに、尾川が高い位置へ飛び出すも、FC東京の守りに遭い、前には行けず。
さらに中央、大関のパスに、志村が左サイドの高い位置へ。志村がクロスを上げると、こぼれ球を拾い、岡崎がエリア内へ。
しかし、FC東京、宮崎がカバー。
さらに高い位置、大関がカット、左の土屋に預け、高い位置をうかがいますが、FC東京はここでも厳しい守りを見せ、そこから攻めに。
左サイドに転じ、松本のパスに、エリア外正面やや左でシュート、正面でこぼれ球を拾い、山口がシュートを打ちますが、枠はとられられず。
さらにテンポよくボールを動かし、正面へ生地が抜け出していきますが、大瀧が体をうまく入れ、ボールをカット。
続けてFC東京は、最終ラインの永野のパスに、松本が高い位置へ抜け出しての仕掛け。また、最終ラインで細かくボールを動かしていきますが、フロンターレは崩れず、コンパクトに対峙していきます。
43分には岡崎のプレスバックからマイボールに。中央で大関、大瀧とつながり、大瀧のパスに、五木田が高い位置へ動き出していきますが、東がカバー。シュートまではいくことはできませんでしたが、それでも守備から攻めへ持ち込む姿勢を見せていきます。
44分にはFC東京、左サイドからの攻めに。田邊が高い位置へ仕掛けて折り返しますが、ボールは右サイドへ流れ、志村がカット。そこから志村は前に持ち込もうとしていきますが、FC東京の永野が前に行かせず、対応していきます。
前半は0-0でタイムアップ。スコアレスのままハーフタイムへ。
フロンターレのサポーターも、FC東京のサポーターも、一層力を入れ、声援を送るなか、始まった後半。
天気予報どおり、ぽつりぽつりと雨が降り出したなか、前に出ていくのはFC東京。左サイド、今野が斜めの仕掛け、また最終ラインのフィードに、田口が正面へ抜け出しそうになるなど、フロンターレのエリア前へ迫る立ち上がり。
しかし、フロンターレは信澤がボールをカット。また、エリア前で松長根、信澤が競りにいき、最後は菊池がセーブ。連係して守っていきます。
3分には、右サイドのスペースに、田邊が抜け出していきますが、松長根がカバーし、前にはいかせず。
フロンターレも、下がり目に岡崎、中央へ尾川が寄り、ボールをものにし、土屋や大関、松長根がかかわっていき、ボールを動かす場面をつくっていきます。
5分には、信澤のフィードに、五木田が正面へ。五木田が競ったボールに、岡崎が抜け出しそうになりますが、FC東京はうまくカバー。そこから右サイドに展開。
6分には右コーナーキックを得たFC東京、松本が左足で精度の良いボールを入れると、ニアで今野がヘディングシュート。ボールはゴールネットを揺らしますが、エリア内でファールがあり、得点とはならず。
さらに最終ラインの東から右サイド、宮崎とうまくつながり、宮崎のパスに、今野がエリア右へ。しかし、松長根が粘り強くカバー。
9分には、右サイド、高い位置へ抜け出した山口がクロス。遠いサイドに今野が迫りますが、尾川がブロック。
FC東京の攻勢が続いていきますが、フロンターレは、粘り強く守っていきます。
10分には、フロンターレ、右サイドで大瀧がボールをカット。そのパスに、大関がエリア外正面へ。雨脚が強まるなか、地を這うようなミドルシュートを打ちますが、やや右に。
FC東京は、11分山口に代わり11俵積田晃太。
13分にはフロンターレ、GKの後藤が中央へ入れたボールを、大瀧がカット。縦パスを受けた岡崎が前に持ち上がり、右サイド、五木田へつなげていきますが、FC東京はカット。
そこから攻めに転じたFC東京は、右サイドへ。交代で入ったばかりの俵積田が前に仕掛ける姿勢を見せていきますが、フロンターレはここでも粘り強い守備で、前には行かせず。
15分には、FC東京、中央の佐藤の縦パスを、間で田口が受け、田口のパスに、エリア右、俵積田がシュートを打つも、菊池が阻んで右コーナーキックに。
右コーナーキック、松本はニアに精度の高いボールを入れていきますが、信澤がライン上でブロック。
ふたたび右コーナーキックとなり、ボールは今度は遠いサイドへ。これを志村がカット。そのパスに、松長根が高い位置へ仕掛けていきますが、宮崎が止め、これは宮崎のファールに。松長根は治療のため、ピッチの外へ。
フロンターレは、ここで志村に代わり32柴田翔太郎。外へ出ていた松長根も、再びピッチの中へ。
19分には、FC東京、右から宮崎がクロスを入れると、ボールはエリア左、今野へ。しかし、今野のシュートは上に。
さらにSBの宮崎や松本も中央に寄り、組み立てにかかわりながら、前に出てくるFC東京。
21分には、中央に顔を出した宮崎のパスに、俵積田が右サイド、高い位置へ。俵積田は折り返していきますが、大関がブロック。
FC東京が高い位置で動かし、コーナーキックを得るなどしていく時間は続き、22分には、右コーナーキックのセカンドボールを拾い、中盤の佐藤がエリア左を突くパス。
これに田口が抜け出しそうになりますが、うまくおさめることはできず。
FC東京の攻勢に遭いながらも、粘り強く、対応を続けていくフロンターレ。コンパクトに守りながら、大瀧から左サイドの柴田へつなげ、柴田が仕掛ける姿勢を見せ、打開を図っていきます。
25分には、大関から左サイドを突くパス。抜け出した柴田が仕掛けてクロスを入れると、エリア内左、岡崎が倒れ込みながらもシュートを打ちますが、上。
得点とはならずとも、フロンターレのゴール裏を大いに沸かせる場面。クロスを上げた柴田は、手を振り上げて、かつての中村憲剛さんのように、煽るように、サポーターの声援を呼び起こしていきます。
27分にはFC東京、最終ラインに佐藤が下り、ボールを動かしていき、永野のパスに、俵積田が高い位置へ。俵積田が仕掛け、右コーナーキックに。
松本がボールを入れると、こぼれ球に詰めた俵積田がシュート。しかし、ライン上で大関がクリアする素晴らしい守り。
佐藤が最終ラインや中央に顔を出し、今野や田口がボールに触れ、右サイドの宮崎も中央に顔を出しながら、前に出てくるFC東京。
それに対してフロンターレは、左サイド、柴田にうまくつなげ、打開を図っていきます。
31分には、信澤から左の土屋へ。土屋のパスに、柴田が高い位置へ。エリア左へ仕掛けていきますが、後藤がセーブ。
32分にはFC東京、佐藤のパスに、今野がエリア正面へ。しかし、フロンターレはここでも体を張り、しのいでいきます。
FC東京の組み立てに対して、五木田や岡崎が高い位置から追い込んでいくフロンターレ。
34分には、高い位置で岡崎がカット。エリア右へ持ち込んでいきますが、松本がカバー。
さらに、36分には岡崎が高い位置で再びカット。前に持ち出し、そこから左へ流れた五木田へつなげようとしていきますが、FC東京の守りに遭い、シュートまでは行けず。
37分には、FC東京、中央やや左、田邊のパスに、今野がエリア外左へ。切り返してシュートを打ちますが、右に。
すると39分、フロンターレは、大関から左サイド、柴田へ。柴田が前に持ち込む姿勢を見せながらも、下がり目の土屋にボールを戻すと、土屋はインスイングのクロスを上げていきます。
エリア内、倒れ込みながらも右足で合わせたのは五木田。ボールは、ゆっくりと、転がるようにして、ゴールのなかへ。1-0。
先制点はフロンターレ。大関を先頭に、最終ラインの信澤らも駆け上がり、声を出し続けていたサポーターのもとへ。選手たちが次々に飛び込んでいきます。大きな拍手のなか、一体となって、ついにつかみ取ったゴールを喜びます。
余韻が残るなか、試合は再開。FC東京がふたたび攻勢に出ていきますが、折り返しは大関がクリア。そのプレーに対し、フロンターレサポーターは拍手。そして、FC東京のサポータも大きなコール。
ここでフロンターレは、岡崎に代わり5浅岡飛夢。FC東京は、田口に代わり5岡崎太智、田邊に代わり4鶴巻俊輔。
最終ラインは右から宮崎、鶴巻、東、岡崎に。永野を前線、松本を攻撃的な位置へ入れていきます。
攻勢を強めるFC東京に対し、信澤や松長根が球際に厳しく競りにいき、対抗していくフロンターレ。
コンパクトに、球際に厳しく競り合い、跳ね返していき、柴田が高い位置へ持ち込み、浅岡や五木田がエリア前に迫る場面をつくっていきます。
アディショナルタイムは4分。
高い位置で、浅岡や五木田、尾川や柴田がかかわって、粘り強くボールをキープしていくフロンターレ。
FC東京も、最終ラインに入った岡崎が浮き球を入れると、正面へ今野が迫りますが、信澤が体をうまく入れ、最後はゴールキックに。
49分、FC東京は、自陣の右サイドから佐藤がエリア正面へクロスを入れていきますが、エリア外正面へのこぼれ球を大瀧がクリア。
ここで試合はタイムアップ。1-0。
14の勝利と4の引き分け、勝ち点を46積み上げ、フロンターレの優勝が決まりました。
前半0-0 後半1-0 計1-0
得点:五木田季晋(フロンターレ)
フロンターレの先発:19菊池悠斗 22江原叡志 13信澤孝亮 3松長根悠仁 35土屋櫂大 10大関友翔(c) 14大瀧螢 17尾川丈 25志村海里 20岡崎寅太郎 9五木田季晋
交代:志村→32柴田翔太郎 岡崎→5浅岡飛夢
控え:1宮地健輔 29元木湊大 34山中大輝 23名賀海月 41香取武
FC東京の先発:44後藤亘 2宮崎奏琉 41永野修都 13東廉太(c) 14松本愛己 10生地慶多 38佐藤龍之介 20田邊幸大 26山口太陽 18今野光希 15田口輝一
交代:山口→11俵積田晃太 田邊→4鶴巻俊輔 田口→5岡崎太智
控え:16西山草汰 22石堂純平 7覺野慎太郎 8小川雄輝
〇 試合後、長橋康弘監督、大関友翔、五木田季晋、松長根悠仁、柴田翔太郎の4選手に話を聞きました。
◇今の率直な気持ちをお願します。
そうですね、やっぱり今年1年間やってきたことが報われたというところで、自分自身うれしいですし、感極まって泣いてしまったんですけど。
感情が爆発するくらいうれしいです。
◇泣くことって、うれし涙ってけっこうあるんですか?
基本泣き虫なので。負けたりすると泣いてしまうんですけど、今日は自然と涙が出てきて。そういううれしい気持ちが全部出たかな、と思います。
◇厳しい試合でしたけど、どういう試合でしたか?
そうですね、FC東京さんも前半戦で戦ったときよりは、一個二個もレベルアップしていましたし、自分たちもメンバーがいないなかで、相手もいなかったんですけど、苦しい試合に、優勝も懸かっていることで、自分自身も含めチーム全体、難しい試合になりましたけど。
反骨心だったり自分たちの気持ちで押し込んだ点だったと思いますし、そういったところで優勝に向けての想いが、僕たちが強かったのかなと思います。
◇代表でメンバーが何人かいなくて、どういう話をされていたんですか?
代表のメンバーがいないのはそうですけど、自分たちがポジション争いをするなかで、ベンチに入れなかった選手もいますし、怪我で離脱してしまった選手もいるので。
いないメンバーの部分も、いつも長橋監督も「選ばれたメンバーだぞ」っていう話はミーティングでするんですけど。
代表メンバーがいないからといって、負けてしまってしょうがないということはないと思いますし、ベンチに入れなかった選手に向けても、最高のパフォーマンスをしようという話は自分もしましたし。
長橋監督もしていたので。そういったところはチーム全員で共通認識を持てていたかなと思います。
◇決勝点の場面は、大関君からの柴田君へのパスから始まっていましたけれども、あのあたり、ちょっと振り返ってもらえますか?
やっぱり柴田が入ってきて、柴田が縦に仕掛けるところでやっぱりチャンスを多くつくれていたので。
柴田もいいイメージでできていたと思いますし、自分も、柴田をいっぱい使おうと思っていたので。相手の右サイドバックの選手も嫌がってたんで。
柴田をうまく使っていこうと思っていたんですけど。あとは柴田(のパスを受けた土屋櫂大)のクロスがすごく良かったですし、みんなの気持ちがのったゴールかなと思います。
◇ゴールの瞬間はどんな思いでしたか?
とりあえずサポーターのところに、もう飛び込んでいくことしか考えてなくて。こんなに、ユースの試合ですけど、たくさんの方が来てくれて、自分たちを応援してくれたので。やっぱりサポーターの皆さんと喜びを分かち合いたかったですし、感謝も含めて、飛び込むことしか考えてなかったです
◇そういう意味では今日決まって良かったですね。次は完全無観客の試合でしたし。
そうですね、やっぱり、完全無観客もそうですし、マリノス相手だと、やっぱり1位、2位で、相手も「食ってやろう」って気持ちがすごい強いと思うので。そういった意味では今日絶対決めたかったですし、決められて良かったです。
◇次はファイナルへ行きますけど、そのあたりに向けてはいかがですか?
ファイナルで、やっぱりサポーターの皆さんが来てくれると思いますし、フロンターレブルーに染めてくれると思うので。そういった方々の感謝への気持ちを忘れず、やっぱり準備期間もあるので、やっぱりみんなで準備しながら、最高のプレーができればいいなと思っています。
◇あとのユースの3試合について、この3試合でどう成長していきますか?
成長のところは、マリノスもそうですし、山田(青森山田)もそうですし、ファイナルの相手も強いと思うので。
そういったところで自分のプレーを出せないと、トップでも通用しないと思いますし、成長というよりかは自分のプレーを出して、ユースで得られる力をそこでもらって、トップチームにつなげていきたいと思いますし、優勝につなげていきたいと思います。
◇国立でやれるということについては、いかがですか?
選手権だったり、オリンピックだったり、国立をテレビで見ていたので。自分がそこでプレーできるというのは、サッカー選手としてすごくうれしいですし、国立の舞台は最高の舞台だと思うので、そういったところで自分の気持ちは高ぶっていますし、そこに向けて最高の準備をしていきたいと思います。
◇初年度で初優勝をした強さの要因はなんでしょうか?
前半戦の最初の方を見れば、分かると思うんですけど、自分たちが勝ちきれるか、負けるかというところで勝ちきることができたり、自分たちのチャレンジャー精神のところが今年一年、プレミアリーグ昇格初年度でしたけど、自分たちがチャレンジしたからこそ、強くなれましたし。
信じられたので、そういうところが今年一年良かったと思いますけど。2連敗する苦しい時期もあったんですけど、自分も気持ちが落ち込むことがあったんですけど。
長橋監督から「僕らはチャレンジャーなんだ」と言ってもらえていたので、監督の言葉もあって。自分たちのチャレンジャー精神が優勝できた要因かな、と思います。
◇トップチームが近いところにあるというのはチーム強化にも意味があることだと思います。
そうですね、トップチームに練習参加できたり、高井みたいに試合に出られたりするので、そういったところで身近にあるというのは良いことですし、サポーターの皆さんも知ってくれているので。
トップチームと近いっていうのは、自分たちのすごいモチベーションにもなりますし、松長根と3人上がりますけど、3人が来年から絡めるように、試合に絡むことができれば、後輩にもつながっていけると思うので。
そこは自分たちがトップチームでプレーを見せられるように頑張っていきたいな、と思います。
◇今日はサポーターが横断幕を出してくれたりしました。それについてはどう感じましたか?
入る前から、スタッフの方だったり、集客に尽力してくれているのは知っていましたし、そういったところで、僕たちが来た時にはもうサポーターの方々がいるというのは分かっていたので。
「自分がやってやろう」という気持ちにもなりましたし、試合中も声出し応援があるということで、声援が聞こえてきましたし、チャントも歌ってくれて、すごい力になったので。
国立も同じように応援してほしいと思いますし、そういう方々の想いを優勝というかたちで恩返しできたら、と思います。
◇まず今の率直な心境をお願いできますか?
とにかく1年間、この優勝のためだけにやってきたので。本当に優勝できてうれしいです。
◇苦しい試合だったと思いますが、どう振り返りますか?
個人的にもチーム的にもうまくいかないことの方が多くて。特に個人的なところで言うと、本当に何もさせてもらえなかった中だったので。
「本当になんとか1点取って、チームを勝たせたいな」という思いでやっていたので。最後に1点取れたのが良かったのかなと思います。
◇ゴールは五木田君ということになってますけど、振り返ってもらっていいですか?
土屋がサイドでボールを持った時に、あそこで持った時にやっぱりクロスが来るっていうのは練習の中でずっとやっているので、あそこに来るだろうなと思って走り込んだら、いいボールが来て。あとは気持ちで押し込みました。
◇予測が生きた、ということですね。
そうですね。
◇今日、ちょっと俺が主役になったなっていう感じはありますか?
そうですね。今日はというか、いつも、どの試合も自分が主役になるつもりではやっているので。
それが今日は点を取れたっていうかたちでなれたのは良かったのかなって思います。
◇前期取れていて、後期が始まったタイミングで、ちょっと取れなくて、ちょっと悩んでたというか苦しみましたけど、そこからまた取れるようになってきたというところで、そのあたりはどうですか?
個人的にはやっぱりあの時期、取れてはなかったんですけど。そのシーズン初めからずっとその積み上げてきたものっていうのはあったので。
そこにちょっと、取れなかった時に、長橋さんのアドバイスだったりを、うまく自分のトレーニングに入れていきながら、ちょっとずつ変えていった結果が、今こうやってまた、点が取れてるっていう形になってると思うので。
自分の積み重ねてきたものにはやっぱり自信があったので。そこだけを信じてやってきたかなという感じです。
◇今日は何人かの選手がいませんでしたけど、そういう中でどういう入りをしようという話をされていたんでしょうか?
入りはやっぱり緩くなりがちというか。そういう試合もあったので。とにかく相手にのまれないように、自分達からどんどんやっていくっていうふうには、意識していました。
◇決まった瞬間、あの後の喜びっていうのはどうだったんですか?
いや、もう記憶があんまりないぐらいに喜んでいたんで。最高でした。
◇先制した後からの時間帯、どうでしたか? 苦しかったと思いますけど。
すごい時間が長く感じたというか。そういうところがあったんですけど。もう本当に、気持ちで。何とか勝ち切るっていうことだけを考えてやってました。
◇フロンターレの9番を背負ってここまで戦ってきたことに関して、自分の中でどう思いでいましたか?
シーズン初めに、9番をもらった時に、「やっぱり自分が点を取って勝たせたい」っていう気持ちがあって。
でも、やっぱり点取れない時とかに、やっぱり自分の責任っていうか、そういうものをやっぱり感じて、自分の力不足っていうのはずっと感じながらやってきた1年間だったので。
これからもやっぱり、もっとやっていかなきゃだめなことの方が多いですし。とにかく自分は、コツコツとやるしかないのかなと思ってやってます。
◇残り2試合プラス1ですけれども、そのあたりはどうですか?
とにかくこの最高の仲間でやれるのは、あと3試合しかないので。とにかく勝ちながらも最高の思い出になれる、そしてまた、強いフロンターレっていうのを、また後輩とか、そういうのにも見せていけるように頑張りたいなって思います。
◇セレブレーションの時、いじられてましたけど。
いや…、あれは、いつもは松長根の役割なんですけど。順番的に俺になっちゃったのかな、という感じです。
◇今日は、試合前に五木田選手のチャント (我那覇和樹や知念慶のもの。岡崎寅太郎には鄭大世のチャントが使われた) をサポーターを歌っていましたが、聞いた時はどう感じましたか?
本当に自分の名前でチャントを歌ってもらえるとは本当に思ってなかったので。ああいうふうに歌ってもらえて、「何とかゴールでその声に応えたい」っていう気持ちはあったので。
点が取れて良かったのかなと思います。
◇最後、シュート相手に当たっていましたか?
多分当たってますね。自分が打って、それが当たって入ったのかなって感じで。まあ、自分のゴールです。
◇コロコロって転がった感じだったんですけど、ハラハラした感じでしたか?
いや、もう見えなくて、自分が当たって、後、もう気付いたらゴールに入っていたので。まあ、俺のゴールです。
◇大関君が大喜びしてて、最初大関君なのかなと思ってたんですが。
俺も最初思ったんですけど、喜びに行った時に、「誰のゴールだ?」って聞いたら、俺って言ってたんで、俺だなと思いました。
◇リーグでは何点目ですか?
今日で12点です。
◇国立に思い入れとか、何か見た試合の記憶とかありますか?
自分は選手権とか見てて、国立でやっている高校サッカーの人たちを見てきているので。
自分もあの舞台でやれるっていうのは、すごく光栄ですし。あの舞台で勝てるように。自分は点が取れるように頑張りたいなって思います。
◇今の心境をお願いします。
一言でほっとしています。
◇どんなシーズンでしたか、ここまで。
順調なようで、順調じゃないシーズンだったかなと思います。
◇強さを示せてましたけども、そこについては?
結構自分たちの中では苦労して、なんとかここまで来たという感じなので。自分たちは、そこまでは思ってないです。
◇今日の試合もかなり苦戦されていましたけど、どうでしたか?
こういう試合になるというのは、みんな分かってましたし、そこで絶対チャンスは来るっていうふうに、監督からも、みんなとも話し合っていたので。
想定通りと言えば、想定通りなのかなと思います。
代表が3人いなくて、怪我人も何人かいて、松長根君もタイから帰ってきたばかりというところで、そのへんはどうでしたか?
いつも出ている人がいない中で、自分が戻ってきて、ちゃんとチームに還元していくことがあったので。そこは自分と大関を含め、ちゃんとチームを引っ張っていこうと思ってました。
◇相手は強度が高くて、球際も強くて、相当苦労をしてましたけど、試合の中でどういうことを意識してやられてましたか?
球際だったりは、おっしゃるとおり、負けていたと思いますし、切り替えとかも全然だったので。反省点はいっぱいあるなと思います。
◇その中でゴールシーンですけど、どういうふうに見ていましたか?大関君から柴田君に出て、土屋くんを経由してクロスでした。
柴田が何回か仕掛けてて。土屋がちょっと後ろにいたので。自分がもうちょっと仕掛けていいよっていうふうに言って、そこからあのクロスを上げられたので。
ちょっとうれしかったです、自分は。
◇コーチングが生きたわけですね。
そうですね。
◇ゴールの瞬間の気持ちはどうだったですか?
苦しい展開がずっと続いていたので。ほっとしたし、うれしかったです。
◇試合中、厳しいタックルというか接触があって、倒れ込む場面もあって、あれはどうだったですか?
腹に入って、ももかんも入って。最初呼吸ができなくて、「死ぬかな」と思ったんですが。
でも自分がこれで交代しちゃったら「チーム下がっちゃうかな」と思ったので。がんばりました。
◇そういう中で先制した後、もう間違いなく向こうが攻めてくるじゃないですか。どういう気持ちで最後入ったんですか。
受けに入らず、相手陣地でサッカーすれば、自分たちのゴールからは遠ざかるので。そこはみんなで話し合ってました。
◇試合終了のホイッスルを聞いた瞬間はどうでしたか?
いや、もう。シーズンの苦しさが解き放たれた感じで。涙が出ちゃいました。
◇大関君も泣いていましたけど、2人は涙もろい感じなんですか?
いや、もうみんな泣いてましたよ、多分。
◇タイから帰ってきたばかりで、結構コンディション的には大変だったのかなと思ったんですけど、そのあたりはどうでしたか?
あっちは気温湿度ともに高くて。こっちは乾燥してて寒くて。帰国して1日2日はもう、結構やられてたんですが。なんとか戻してきました。
◇完全な状態ではないけれども、気合で頑張ったって感じなんですか?
はい。
◇残り2試合にプラスしてファイナルがありますが、その3試合に向けてはどうですか?
残り、2つ、しっかり勝って。ファイナルに勢いを持って挑めるように。また、来週からチーム全体で頑張っていきたいです。
◇ファイナルを勝ち取ったということはどうですか?
たくさんの方が来てくれると思うんで。来てくれた人を楽しませられるようなプレーを全員でしていきたいです。
◇国立の思い出みたいのはありますか?
僕はあまりないです。
◇見た試合でもあまり記憶がない?
フロンターレが負けちゃった、トップチームが、ちっちゃいころ、負けちゃったっていうのは記憶しています。
◇古い方の?
F東です。
◇ナビスコカップ?
はい、あれは印象にあります。
◇天皇杯優勝とかよりも?
そっちより、昔の印象の方が強いかもしれません。
◇そう言われてみると、松長根君はフロンターレ一筋ですけど、やっぱり感慨深いですか、こうやってユースでも優勝できたというのは?
そうですね、はい。
◇去年、プリンスリーグで積み上げてきたことと、今年プレミアで積み上げてきたものの違いはどうですか?
今年は昇格1年目ということで、チャレンジャーとしてっていう気持ちは強かったで。
◇実際、こういうところがチームとして成長したというのはどういうところですか?
開幕の時より一人一人、自信を持って戦えるようになってきたかなとは思います。
◇松長根君自身は、トップチームから受ける刺激はどうですか?
トップチームがあれだけ強くて、ユースがそこまで強くないっていうふうに思われたくないので。
トップチームに続くじゃないですけど、トップチームと比べられても恥ずかしくないような、ユースでいたいと思います。
◇練習参加から帰ってきてからみんな意識変わってる部分とかあるんですか?
そうですね。自分がいない間にも「すごいみんな成長してるな」っていうのを帰ってくるたびに思うので。そこはまた新しい刺激になってます。
◇個人的にはユース卒業までにどんなことをやっていきたいですか?
残りの試合、全部勝つっていうのと、下級生に少しでも伝えられることがあったら、来年、再来年に向けて伝えていけたらいいなって思います。
◇サッカー、技術的なことで言ったらどうですか?
技術的なことで言ったら、トップチームでやると思ったら、まだまだ全然足りないと思うので。卒団までというか、これからずっとですけど、そこはもう少しやっていきたいと思います。
◇タイでファーストプレーで、クリアなのか、パスだったのか。(トップチームのタイ遠征で、最初のプレーがマルシーニョのゴールにつながった)
あれはどういうプレーだったんですか?
あれは狙ったんですが、マルシーニョのもう少し左側を狙ったので、本当は。下手くそでした。
◇ファーストプレー、アシストだったので。すごいなと。
マルシーニョさまさまでした。
◇国立で試合をやるということを、とても楽しみにしているサポーターがいると思います。サポーターに向けて、コメントをいただけますか?
今日の応援もすごく自分たちの助けになったと思いますし、国立も来てくれるなら、すごく自分たちにとっては心強いので。また、よろしくお願いします。
◇今まで、ユースの試合は声を出しての応援がありませんでしたけど、今日はサポーターのチャントを聞いてどうでしたか?
すごい、テンション上がります。
◇今の心境をお願いします。
本当に嬉しいです、はい。
◇昇格初年度で結果を出しましたけれども、それについてはいかがですか?
もう本当に、選手たちがとにかくトレーニングで、本当に一生懸命やっているんで。彼らなら、やってくれるとは思ったんですが。
ただ、何せ初めての年で、色々分からないところがあった中でも、選手たちは試合をやるにつれて、どんどんたくましくなってきて。
もう本当にトレーニング。普段のトレーニングがこういう結果を生んだのかなと、つくづく思います。
◇今日の試合については、代表の選手がいなかったりとか、怪我人が出ていたりとか、かなり苦しい試合だったですけど、今日はどうだったですか?
今年その選手たちが、レギュラーで出ている選手がいない時でも、代わりに入った選手が、本当に活躍してくれて。
それも私がトレーニングからずっと、その彼らの努力を見てきて。人が変わっても、ほとんど差がないサッカーができるっていうところも、今年の本当に強みかなっていうふうに思ってます。
◇何人かいないということに対して、選手に特別伝えたことはあったんですか?
いや、全くないです。
◇もう、平常心で臨まれたと?
そうですね。本当にスタッフもみんな、代わりに入る選手を本当に信頼しているので。そこは、「彼らならやってくれる」と信じてました。
◇柴田選手が入ってから、流れが変わった気がしましたけど、あのあたりはいかがでしたか?
柴田も本当にトレーニングから自分の良さを出してくれて。試合を重ねるごとに、その自分の長所の出し方って言うんですかね。そういうところもしっかりこう覚えてくれて。
今日も本当に、相手にとって危険なプレーを何回も見せてくれて、良かったと思います。
◇先制した瞬間の心境というか、どうでしたか?
本当に内容はちょっと苦しかったので、あの1点は本当に大きかったなと思いますし、あの1点がないことを考えると…、本当に怖かったというふうに思いますけど、よく取ってくれたなと思います。はい。
◇あの瞬間に浅岡選手の名前を呼んでましたけど、もう交代の手はずをすでに頭に思い浮かべていた?
そうですね。もう立ち上がりからですね、結構大きな選手が、結構いてですね。セットプレー、含めて、私らはちょっと身長は低いんですが、いいプレーヤーなんですけど。
ちょっとセットプレーにちょっと自信がないところもあったので。あのタイミングで浅岡を投入して、そういった部分もちょっとチームの力になってくれたらなと思いました。
◇残り、2試合に、もう1試合加わりますけども、それについてはいかがですか?
はい。この仲間でやれるリーグ戦、あと2試合と、ファイナル1試合。本当にもっとやりたいんですけれども、その3試合しか残ってないので。
1試合1試合、本当に大切に戦っていきたいと思います。
◇まだ満足していないと思うんですけど、残り3試合、積み上げるとしたらどんなところですか?
今日の内容を振り返るとですね。本当にFC東京さんの時間がかなり多くて、私たちがこうやりたいサッカーっていうのをさせていただけなかった。
そこに関して、私たちは本当に「フロンターレらしいサッカーをやるんだ」ということで、1年間やってきているので。
またそこをしっかりと確認して、また良い準備をしたいと思います。
◇今日も無失点で、リーグでも圧倒的に最少失点 (20試合を終え、14失点) ですが、この1年の守備での手応えっていうのはどうですか?
振り返っても、本当にやられてもおかしくない場面って結構あったんですね。
ただ、やっぱり今日もそうでしたけれども、ゴール前でもかなり粘り強い守備を、今年の選手はしてくれて。
それはトレーニングから見れるところもあって。ミドルで構えた時も、ちょっとそこをやられても、「ゴール前でも、彼らはもう一回踏ん張って守れる」という自信は、私も見ててあったので。
彼ららしい、今日のゼロ失点というのは、内容含めてですね。そんな感想を持ちました。
◇今日は試合前にサポーターから長橋コールもありましたけれども、どうでしたか?
びっくりして、すごくプレッシャー感じましたけど、何とか勝てて良かったです。ありがとうございます。もう本当に。
◇トップチームとの距離の近さが、フロンターレユースの良さでもあると思うんですけど、改めてチーム強化の役割をどう感じていますか?
今年は特にですね。トップの協力があり、トレーニング参加と、トレーニングマッチに積極的にユース選手を使ってくれてですね。
彼らが感じた基準というものを、トレーニングに帰ってきた時に、しっかり周りの選手がそれに気づいてくれて。
今までやれていたことがやれていないんだっていう基準を、そういったトップのトレーニングに参加した選手たちから感じ取ってくれているのが、本当にトレーニングで見てとれるんですね。
そこはかなり大きかったのかなというふうに思いました。
私からもあまりこう伝えることってないというか。もう本当に今年の選手たちは、自分達でそれに気づき、自分たちで努力してやっていくという、そういったスタイルで。
本当に自分たちで成長してくれたなっていうふうに思います。
◇今日はマリノスの試合経過であったり、結果とか。事前に把握してたりとか、選手に伝えたりとかは?
選手たちには、とにかく気になるのは分かるんですけど、「向こうの結果は私らの力では変えられない。今、目の前のゲームで変えられること。そこに全てを懸けよう」という話をしました。
ただ、選手たちを思えば、11時キックオフで、2時間後のキックオフということで、何かアップとかしてても、どこかで気にしているところがあるっていうのがあったので。
ただ本当に、試合が始まってみれば、そんなの関係なくしっかりやってくれたと思います。
◇皆さんなんとなく結果をわかって試合に臨んでたんですか?
何かそんな感じがありましたけど、私からは「それは関係ないよ」と、1週間言い続けました。
◇ファイナルまで、どんな取り組みをしていきますか?
とにかくフロンターレらしいサッカー。トップにできるだけ近づこうということで、1年間やってきましたので。
そこの積み上げを、まだ時間ある中で、これでも成長していくということと、国立でフロンターレらしいサッカーを思うぞんぶん、彼らにはやってほしいかなというふうに思います。
◇サポーターは、国立で試合を見ることを楽しみにしていると思います。サポーターに、コメントをいただけますか?
まず、今日の試合、本当にありがとうございました。
この内容で、あの1点が生まれたっていうのは、正直、私は「サポーターの力がかなり大きい」というふうに思っています。選手たちもそれを本当に感じていると思います。
日頃からですね。本当にこう応援してくれている。その気持ちに選手たちも応えようとしている。
本当に、国立で最後に、応援してくれたその感謝の気持ちってのをですね。どうか内容と結果で、感謝の気持ちをお伝えできたらというふうに思ってます。
引き続き頑張っていきますので、応援をよろしくお願いいたします。
◇今日の試合はどうでしたか? ベンチから見てる時間帯は?
結構前半に決定機をつくれてなくて、フロンターレ的になにか、落ち着かないみたいなゲームが続いていて。
結構自分自身、今年、途中から試合に出ることが多くて。正直悔しい部分も、サイドバックの土屋櫂大と2人、一年生が出てる中で、悔しい部分もあったんですけど。
ただ、木曜日ぐらいから憲剛さん(中村憲剛さん)が練習に来てくれた時に、「自分が入った時のプレーをいかに集中して、自分のプレーを出せればいい」という話をもらって。
自分的にはアグレッシブに、とにかくゴールにゴールに、というところを意識してやりました。
◇中村さんが来ていた?
そうですね、憲剛さんが来てくれて。その時に、練習でもアグレッシブにドリブルで仕掛けたりっていうところはあったので。
「それを続ければいいよ」という話をしてもらえたので。正直悔しい部分もあったんですけれども。でも出た時にチャンスをつなげられるかなと感じではいました。
◇そのアドバイスが生きたのか、すごくいい仕掛けをされていて、2番の子(宮崎奏琉)を圧迫していましたけれども、どうでしたか?
自分は縦に行くという推進力であったりを、武器にしているので。どうにか0-0だったので。
点につなげられるプレーが何かしらできればなというふうに思っていたので。そこの部分では良かったです。
◇この試合柴田君が入ってから変わったと思っていて、特に仕掛けが本当に良かったなって思ったんですけど、手応えはどうでしたか?
仕掛けのところは自分は武器なので。そこは、自分では何回かゴールにつながりそうな部分もありましたし、良かったのもありますが、やっぱ守備のところでプレスバックするところとか。
自分自身、結構緊張もあったのかもしれないですけど、結構いつも以上にちょっと乳酸がたまっていて。そこの部分では全然まだまだだなと思うので。そこを改善しながら、というのと。
結果にはつながっていないんで、実際に。それをゴールにつなげるプレーっていうのができれば、もっともっと自分自身、上に行くことができるのかなと思います。
◇とはいえ、先制点のところは大関君からもらって土屋君に戻したところから決まっていますけど、そういう意味では、何回か見せている仕掛けがあったから、あそこの連係も生きたのかなと思いますが、そこはどうですか?
そもそも自分があそこの深い位置まで行って 櫂大(土屋櫂大)に戻して、櫂大がインスイングのクロスっていうのは、1年間通してクロスの練習っていうのをしてきて。
自分自身、「ちょっと仕掛けようかな」というというところもあったんですけど。結構、縦見せていたんで。深い位置でしたし、ちょっと外してクロスも考えたんですけど、櫂大が呼んでたので、練習の形が頭に入ってて。
落ち着いてそこはできたかなと思います。
◇どうでした? ゴールの瞬間は?
いや正直、もう何が何だか分からなくて。とにかくサポーターのところに走ってたんで。ゴールは、試合が終わってからでないと、季晋君(五木田季晋)が決めたって分からなかったんですが、とにかくサポーターが今日一日、本当に後押ししてくれて。
飛び込んでいきました。
◇点を取った後の東京の反撃。結構厳しかったですけど、頑張って皆さんで抑えましたが、あの時間はどうだったですか?
本当にもう自分、足が動かなくて。本当に悔しくて。途中から入って足が動かないという経験はないんですけども、ヤスさん(長橋康弘監督)が先週くらいから、「最後のところは気持ちだ」っていうところを話していて。
もう、つりそうでしたけど、正直。頑張って戻ってっていうところ。全然できなかったですけど。あとは最後、長根さん(松長根悠仁)とか、信さん(信澤孝亮)とか、悠斗君(菊池悠斗)とか、後ろ中心に、ほんと体張ってくれたので。
その姿を見て自分もやらないとなと思いました。
◇わりと短い時間だったけど、つってた、もう、出し切ったということなんでしょうか?
本当は良くないと思うんですけど、途中から入ってそういう状況になるっていうのは。何か、自分自身動ける方なので。
本当に経験したことなんですけど、こういう舞台でちょっと緊張したのかなと思いますけど、それでもやらなきゃだめだと思いますし。結果につながらなかったのが悔しいという気持ちです。
◇とは言え、勝利して優勝になりましたけど。
本当にうれしいですし、自分自身プレミアの開幕からベンチ外がずっと続いてて。
ここでやった横浜FC戦で初めて入ることができて、もうそこからだったんですけど。最初は悔しい思いもしましたし、途中から出て結果が出ない時もありましたし。
でも、最後、なんか自分が報われたなという感じがありますし、三年生が練習から頑張っている姿を見てたので。本当に優勝できてめっちゃ嬉しいです。
◇残り、二つとあとファイナルを勝ち取りましたけれども、そこに向けてはどうですか?
ここで満足していたらいけないと思いますし、ウエストのチームも同じような力があると思うので。ファイナルを取って最後、終わりたいなと思います。
◇国立で何か思い出はありますか?
国立、立ったことないんで。でも高校サッカー、去年初めて新国立になったと思うんですけど。決勝も見に行きましたし、代表の活動の時に、ブラジル戦を見に行ったりとか、何回か国立で試合を見る機会があったので。
迫力がすごいですし、自分もピッチに立ちたいなという思いで。最後、シーズンラストですけど。追い込んで、自分がそこの舞台でこそ結果を残して、チームの勝利に貢献できるように、頑張っていきたいなと、もう一つ、ギアを上げて行きたいなと思います。
◇何とかレギュラー取れるように?
そうですね、F東も今日4人、代表で一緒にやってる選手たちなんですが、スタメンでしたし。
自分自身、今シーズン、このAチームでスタメン1試合もなくて。悔しい思いも正直あるので。最後三年生がいる時にスタメンを取ることに意味があると思うので。最後頑張って、そこにたどり着きたいです。
◇ここまで途中出場で、サイドバックよりも攻撃的なポジションで出ることが多いと思います。将来はサイドバックと前とどっちが、というのはありますか?
個人的にはサイドバックやりたいという思いはありますが、途中から出る時は、前の方が生きるかなと思いますし。
ちょっと悩んでいるところでは、迷いがある部分ではあるんですけど。
やっぱり両方できたら武器が広がると思いますし、「サイドバックでも、サイドハーフでも、どっちも行けるよね」っていうふうに思えるように。
両方のレベルを上げるべきかなと思います。
◇では、これから守備も磨いて、とかそういう感じでしょうか?
守備のところは、僕は課題としているので。櫂大に比べたら、比べるのはあまり好きじゃないですけど。
守備のところはまだまだ達してないなと思いますし、自分もサイドバックで勝負したいという想いがあるので。
攻撃のところはどんどん伸ばしつつ、守備のところでもプレミアでも戦えるようにしていきたいなと思います。
◇今日はサポーターが応援してくれてましたけど、それはどうでしたか?
初めての声出し応援だったんですが、最初の第一声、聞いた時は本当に鳥肌が立ちましたし、この人たちの応援があってプレーできて、本当に後押し、自分たちを後押ししてくれましたし、最後もう1個勝ってファイナルで、皆さんと一緒に喜べるように、自分たちも頑張りたいと思いますので。
またそこで力をもらえたらなと思います。
初めて挑戦したプレミアリーグで、初優勝の快挙を成し遂げたフロンターレ。
その裏には、時には壁に阻まれ、足踏みすることはあっても、挑戦し続けることで積み重ねてきたものがある、と改めて感じさせられました。こうして、サポーターの声援を力に変え、苦しい試合を勝ち抜き、多くの人々と喜びを分かち合う選手やスタッフの須賀を見られたことは、とてもうれしいものがありました。
2022年シーズンのフロンターレU-18、残されている試合はあとわずか。最高の舞台で最後にどんな姿を見せてくれるのか、とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
写真はとめさんからもいただきました。ありがとうございます。
(とめさん撮影)
(なかはらいだいち撮影)
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