立命館大 – 同志社大 / 京都学生サッカー選手権準決勝


3月22日は、京都市の下鳥羽公園球技場へ。

天皇杯の京都府代表決定戦へとつながる、大学生を対象とした大会、京都学生サッカー選手権は準決勝を迎え、第2試合では立命館大と同志社大が対戦、川崎フロンターレU-18出身のMF戸水利紀も試合に臨みました。

【京都学生サッカー選手権準決勝 立命館大 vs 同志社大】

3月22日(水) 午後1時キックオフ 下鳥羽公園球技場 晴れ

京都先端科学大に6-0で勝利し、準決勝へ進んだ立命館大。

先発は、GK1永田健人、最終ラインは右から13市川健志郎、52比良柊斗、5加藤寛人、6竹田豪、ボランチは25荻野元伸、その前に10戸水利紀、42西村洸大、右に33阿部将太郎、左にキャプテンの38野濵友哉、前線には59北野祐己。

U-18出身のMF秋葉拡人、U-15出身、DF安江海ラウル(尚志)はメンバー外。

京都大に1-0で勝利した同志社大。

先発は、GK1波多野崇史、最終ラインは右から36長野太亮、3小山凌、4金沢一矢、24巽健太、ボランチは16雨宮陸、その前に37杉山陽太、キャプテンの6志知遼大、前線には33馬場啓太朗、14鹿取勇斗、9渋谷勇希。


好天に恵まれた下鳥羽公園球技場は、20度を超す初夏のような陽気に。ベンチ外の選手ら、選手の家族らが見守るなか、試合は始まりました。

立ち上がり、後ろから組み立てていこうとする立命館大。低い位置から前線の北野を走らせるようなボールを入れ、前に出ていこうとしますが、同志社大は、守備時には、CBの間に雨宮が下り、5バックのようなかたちで、コンパクトにして対応していきます。


同志社大も、左SBの巽がうまくプレスを交わし、斜めの仕掛け、そこから中盤を経由して、正面に渋谷が迫りますが、シュートにはつながらず。

立命館大が、最終ラインから西村や荻野が間で受け、北野を走らせるようなボールを上げていくのに対し、同志社大はしっかり対応。セカンドボールをCBとボランチの雨宮でものにする場面が続き、ゴール前には入れさせない場面が続いていきます。


ともになかなかチャンスらしい場面には至らず、それでも攻防を続けていく立命館大と同志社大。

そんななか、高い位置からの守備で、次第にゴール前での場面をつくるのは同志社大。

16分には同志社大が高い位置でボールをカット。エリア正面、抜け出した渋谷がシュートをを打ちますが、右に。

19分には、さらに正面でルーズボールを拾った志知が、ループシュート。しかし、枠はとらえられず。

立命館大は、北野を走らせるフィードを入れ、打開を図りにいきますが、セカンドボールは同志社大のものに。なかなか前線で起点をつくれない時間が続いていきます。


飲水タイムをはさんで、26分には立命館大。右サイド、下がり目で戸水がボールを奪取。戸水から左サイド、高い位置、野濵へとつながり、ボールは野濵からエリア外正面、北野へ。

北野のミドルシュートは枠をとらえますが、波多野がセーブ。しかし、立命館大もようやくゴールに迫る場面をつくっていきます。


時には波多野もエリア外に出て、後ろから回していこうとする同志社大に対し、北野や戸水、野濵や阿部が前から連動してプレスをかけにいく立命館大。

29分には、高い位置、北野が追い込み、右コーナーキックを得ます。

キッカーは竹田。左足でボールを入れると、ニアでうまく合わせたのは加藤。ボールはゴールのなかへ。1-0。立命館大が先制します。

たたみかける立命館大は、ラインを高め、最終ラインに、戸水、西村、荻野がうまく関わり合いながら、ボールを動かし、人数をかけ、相手エリア近くでプレーする時間を増やしていきます。


32分には、同志社大、金沢のフィードに、馬場啓太朗が正面へ抜け出しますが、オフサイド。

しかし、ここから同志社大も、ボールを再び動かせるようになっていき、34分には、エリア外正面やや右で立命館大にファールがあり、フリーキックに。

キッカーは、馬場啓太朗。左足でボールを入れると、遠いサイドで折り返し、最後は渋谷がヘディングシュート。しかし、左に。

さらに右サイド、高い位置へ抜け出した長野が折り返すと、ニアに渋谷が迫りますが、立命館大はクリア。

セカンドボールを中央で北野がキープ、左サイド、野濵へつなげ、攻めに転じていきます。


37分には、高い位置で戸水がカット。ミドルシュートを打ちますが、上に。

直後には、同志社大、左サイド、流れた渋谷のパスに、香取が抜け出し、前に出ていきますが、市川がカバー。

40分には、中盤で西村や荻野、戸水がテンポよく動かし、比良が前に持ち上がり、正面へ縦パス。西村から竹田と左サイドでつながり、竹田はクロスを入れていきますが、波多野がセーブ。

同志社大も、エリア外でフリーキックを得るなど、相手陣内でじかんをつくり、小山や金沢のフィードを起点に、迫る場面を作りますが、立命館大は、比良を中心にしっかり対応。

前半は0-0でタイムアップとなります。



後半、立命館大は阿部に代わり12中野瑠馬。

立ち上がりからラインを高め、北野がボールをおさめ、中央では西村や荻野、戸水が間に顔を出しながら、ボールを動かし、同志社大も、最終ラインに間に杉山、雨宮が顔を出し、うまく受けながら、前に出ようとする時間をつくっていきます。


7分には、左サイド、志知から正面やや左、渋谷へつながり、切り返し、剝がした渋谷は折り返し。走り込んだ長野がミドルシュートを打ちますが、枠はとらえられず。チャンスを逃します。

立命館大は、11分竹田に代わり左SBに39花城怜志。また、西村に代わり40工藤大雅。

同志社大は13分、杉山に代わり7國府田駿。キャプテンマークも巻きます。

15分には立命館大、比良から右サイドの市川へつながり、市川から中央に展開。そこからエリア外右、抜け出した工藤がシュートを打ちますが、波多野がセーブ。


直後には、同志社大。中央でボールをカット。スルーパスに、鹿取が抜け出しますが、オフサイド。

同志社大は、交代で入った國府田が、左サイドに流れ、うまく間で受け、斜めに仕掛けるなどし、前に出る時間をつくり、エリア近くでファールを受け、フリーキックを得るなどしていきますが、立命館大もしっかり対応し、決定的な場面はつくらせず。

19分には、鹿取に代わり、39武井走。


戸水や荻野、工藤が動かし、右サイド、中野が縦に仕掛けるなどし、前に出ていこうとする立命館大。

しかし、同志社大も1対1での強さを見せ、それをやらせない時間がつづいていきます。

21分には、同志社大、右サイドへ流れた渋谷がキープ。

リターンを受けた國府田が正面へ仕掛けていきますが、エリア前で戸水が厳しく寄せマイボールに。いいカバーリングを見せていきます。

攻めに転じた立命館大は、22分、工藤の浮き球のパスに、北野が正面やや右へ。しかし、同志社大は体を張り、守っていきます。


飲水タイムをはさんで、25分には立命館大に交代。北野に代わり77守岡晃希。

26分には、立命館大、中野のサイドチェンジを、野濵がおさめ、クロス。ボールは右に流れ、市川から荻野、工藤、再び中野とつながり、最終ラインの比良へ。

比良から受けた戸水は、右サイドを突くパス。さらに中盤に展開し、厚い攻めに持ち込んでいきますが、同志社大もコンパクトに、ブロックを組んで、構えていきます。

29分には、同志社大にボールが渡ったところ、高い位置で野濵がカット。エリア外左でシュートを打ちますが、波多野がセーブ。


30分には、同志社大が左サイドからの攻めで、迫ったところ、加藤がカバーし、ボールは立命館大へ。

市川がエリア外右を突くパスを出すと、守岡が抜け出し、シュート。これはクロスバーを叩く、惜しいものに。


ここで同志社大は、馬場啓太朗に代わり38野頼駿介、雨宮に代わり28廣島大雅。


立命館大が、GKの永田に比良、加藤、間に工藤や荻野が顔を出し、時には下がり目で戸水が受けるなどして、ボールを動かしていくのに対し、同志社大もうまく中央を使い、高い位置へ野頼が仕掛け、また、左サイドでは、巽が機を見て、高い位置へ。クロスを試みる場面をつくっていきます。

39分には、立命館大にファールがあり、エリア外左でフリーキックを得た同志社大。國府田がニアに精度の高いボールを入れていきますが、立命館大のクリアで左コーナーキックに。

左コーナーキック、國府田がボールを入れると、セカンドボールを拾った同志社大は、正面で志知が浮き球を入れ、エリア内で混戦となりますが、最後は同志社大のファールに。

40分には、右サイドでのスローインから、野頼が高い位置へ抜け出し、ゴールの前に折り返し。しかし、比良がクリア。

同点のゴールを狙い、同志社大が攻勢に出るなかで、集中した守りを見せていきます。


さらに金沢のロングスローから、ゴールを狙う同志社大。立命館大は、跳ね返していきます。

43分には、立命館大も、中央でボールをカット。正面へ中野が抜け出し、ループシュートを打ちますが、上に。


44分、立命館大は野濵に代わり29澤田忠和。


アディショナルタイムは6分。

高い位置で守岡がキープを図る立命館大でしたが、同志社大は、うまく寄せ、自分たちのボールに。再び前に出る場面をつくっていきます。

48分には、同志社大が右コーナーキックを得て、GKの波多野もゴールの前に上げていきます。

キッカーの國府田がボールを入れると、セカンドボールを拾った同志社大は、廣島が左クロス。ニアで武井がさわり、ボールはゴールのなかへ。1-1。

同志社大が同点に追いつきます。

たたみかける同志社大は、さらに間でうまく國府田が受け、前に持ち込み、右コーナーキックを得るなど、攻勢を続けましたが、勝ち越しには至らず。

試合は延長戦へ。



延長前半、立命館大は、ラインを高め、中央で戸水や工藤、荻野が動かし、フィードに守岡が動き出すなどし、前に出る時間をつくっていきます。

3分には、荻野の縦パスに、中野が左サイドの高い位置へ。中野は切り返して、折り返しますが、同志社大の守備が阻み、ゴールには至らず。左コーナーキックに。

立命館大はここで戸水に代わり16平川絢大。

コーナーキックをしのいだ同志社大は、再び立命館大の陣内へ。

7分には、エリア外正面やや左でフリーキックを得て、國府田が直接右足で狙うも右。

9分には、エリア外左、ルーズボールを拾い、武井がミドルシュート。枠をとらえますが、永田がセーブ。

ここで同志社大は、長野が負傷し、外へ。代わって23國嶋康介。

アディショナルタイムに入り、15分には立命館大、左サイド、おさめた中野から工藤とつながり、工藤がエリア内へ浮き球を入れると、正面やや左、おさめた守岡が反転からシュート。

しかし、上に。

延長前半は、ともにゴールはなくタイムアップ。


延長後半、立ち上がりには同志社大。右コーナーキックを得ると、國府田がニアに入れたボール、小山が合わせますが、右に。

立命館大は、中央に中野が顔を出し、縦への仕掛け。しかし、同志社大は囲い込むようにして、前に行かせず。

さらに左へ展開し、クロスを入れていきますが、これをしのいだ同志社大。

中央、間を縫うようにして、國府田が突破。そのスルーパスに、武井が抜け出しそうになりますが、シュートにはつながらず。

延長後半もともにゴールはなく、タイムアップ。


試合はPK戦へ。PK戦は先攻の同志社大が4人成功したのに対し、立命館大は2人が決められず。

4-2で決着し、同志社大が、京都産業大との決勝へ進出。立命館大は、京都橘大との3位決定戦へ回ることになりました。

 

定期戦も行うなど、ライバル関係にある立命館大と同志社大。昨年も対戦を重ねており、お互いに手のうちを知っているからこそ、良さが出せない部分があったのでは、と感じさせれるものがありました。

開幕まで2週間ほど。いい準備を積んで、今季の関西学生サッカーリーグで飛躍を遂げていきますように。戸水はもちろんのこと、秋葉や安江の活躍をとても楽しみにしています。


前半1-0 後半0-1 延長前半0-0 延長後半0-0 PK7-6

得点:加藤寛人(立命館大) 武井走(同志社大)

立命館大の先発:1永田健人  13市川健志郎 52比良柊斗 5加藤寛人 6竹田豪 25荻野元伸 10戸水利紀 42西村洸大 33阿部将太郎 38野濵友哉(c) 59北野祐己

交代:阿部→12中野瑠馬 竹田→39花城怜志 西村→40工藤大雅 北野→77守岡晃希 野濵→29澤田忠和 戸水→16平川絢大

同志社大の先発:1波多野崇史  36長野太亮 3小山凌  4金沢一矢 24巽健太 16雨宮陸 37杉山陽太 6志知遼大(c) 33馬場啓太朗 14鹿取勇斗 9渋谷勇希

交代:杉山→7國府田駿 鹿取→39武井走 馬場啓太朗→38野頼駿介 雨宮→28廣島大雅 長野→23國嶋康介

 

 

(文中敬称略) 

試合に臨む立命館大の選手たち
円陣を組む立命館大の選手たち
同志社大の選手たち
戸水利紀選手

同志社大の金沢一矢選手と、立命館大のキャプテンを務めた野濵友哉選手
立命館大の加藤寛人選手
戸水利紀選手
野濵友哉選手が仕掛ける

加藤寛人選手が決め、立命館大が先制する

立命館大の北野祐己選手
野濵友哉選手

戸水利紀選手

立命館大の西村洸大選手

戸水利紀選手
前半は1-0
後半へ
後半から出場の京都サンガ加入内定、立命館大の中野瑠馬選手
立命館大の比良柊斗選手
戸水利紀選手
戸水利紀選手

立命館大の花城怜志選手。横浜FCユース出身
戸水利紀選手

エリア前で厳しい守備からボールを奪った

立命館大の荻野元伸選手
戸水利紀選手

中野瑠馬選手

立命館大の加藤寛人選手
花城怜志選手

安江海ラウル選手、秋葉拡人選手はメンバー外。試合を見守る

1-1。同志社大が追いつく

延長戦へ
戸水利紀選手

立命館大の工藤大雅選手。38番は、マリノスのジュニア時代にはフロンターレとも対戦した同志社大、野頼駿介選手

PK戦へ

2-4で決着。同志社大が決勝へ進出した

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