11月10日に開幕するFIFA U-17ワールドカップに臨むU-17日本代表に、DF土屋櫂大とともに選出されたのは、川崎フロンターレU-18のDF柴田翔太郎。10月31日に行われた関東大学選抜との練習試合では、1本目と2本目に出場しました。
試合後に、大会へ向けての意気込みなどを聞きました。
-お疲れさまでした。まずは今日の試合についてはどうでしたか? けっこう押された展開が多かったような感じがしたんですが。
そうですね、大学生だったので。四つ上がメインの選手だったので。なかなかその選手たちとやることはないので、パワーであったり、身体能力の高さであったりというのは、上回られたかなと思ったんですけど。
ただ、前半の後半ぐらいからですかね。けっこう自分たちのボールを持つ展開が増えてきてからは、やれるんだなって思えたなか、最終的に5-2というスコアになってしまったんですけど、やれるところもあるんだな、って思ったのが素直な感想です。
-今回代表選ばれたって知ったのはどういうタイミング、あれって市船戦と…
そうですね、市船戦と…。市船戦の前ですかね、クラブから伝えられて。市船戦の前には伝えられて、知りながら、試合をやっていた感じです。
-プレミアの試合の後とかに、選ばれるかどうか自分としては危機感があるというようなことを言っていましたけど、選ばれて、どうですか?
フランス遠征に行って帰ってきて、帰ってきた週にプレミアの前育戦があったんですけど、帰ってきた週で怪我をしてしまって。
前育戦、出れないっていうかたちになってしまって。無理してでも試合出たくて、昌平戦で復帰したんですけど、怪我もあってなかなか自分の思ったプレーをできずに、けっこう本当ギリギリまで不安抱えたまま、「入るかな?」「入らないかな?」みたいな考えを抱えたままやっていたので。ほっとしたという面が、知った時は大きかったです。
-長橋さんからは何か言葉をかけられたりとかしましたか?
世界の舞台で自分のプレーができる経験は、めったにない機会だから、本当に自分の武器を思いっきり出してこい、って背中を押されて。
そんなに長く話したわけではないですけど、背中を押されてここに来た感じです。
-ここまで今シーズン、けっして納得いっていないんじゃないかなって思うんですけど、もうちょっと出場したいとかそういう気持ちもあると思いますし。そういうことを踏まえて、どんな大会にしたいですか?
前期のプレミアっていうのは、去年1年間けっこう試合に出させてもらったなかで、「今年は勝負だ」っていうなかで、前半戦に関しては、めちゃくちゃ良かったっていうわけではないですけど、ある程度自分の成長を感じれてましたし、スタメンで出る機会も多かったですし、結果を残すっていうところも、増えていたんですけど、クラブユース終わってから、後半戦っていうなかで、出場機会減っていって。自分のプレー時間っていうのも短かったですし。
そんななかで「何とか自分を表現してやろう」と思っていたんですけど、結果出せずにいて。本当に今までの中で苦しい時間だった、と思うんですけど。
でも、この舞台っていうのは、それをひっくり返せるチャンスだと思っているので。こんな大きい舞台でそんなチャンスはないですし、思いっきりやって、選ばれたからには不安とかもなしに、ワクワクするっていう思いが強いですし、「ここで結果を残してやろう」っていうふうに思っているので。強い気持ちでここに来れた、っていうふうに思っています。
-大会終わった後に、どんな選手になっていたいか、とかありますか?
そうですね、プレミア、しっかり出れるような選手に、っていうふうではなく、もうJでデビューしている選手もいますし。もうプロ契約している選手もいるので。
終わった時には、すぐJデビューできるような、本当にたくましい選手になって、日本に帰ってきたい、と思いますし。
それがユースにつながれば、ユースのレベルも上がると思いますし。決勝 (12月2日) まで行けば、(プレミアリーグの)最終節 (12月3日) は出られないので。仲間に託す感じになるとは思うんですけど、ファイナルまで行けると、みんなの力を信じているので。ファイナルで最後、自分がおいしく、じゃないですけど、ワールドカップで活躍して、そのまま、ファイナルに還元できればな、って思っています。
-チームメートからは何か言われたりとかしました?
知った時に、けっこうみんなが「わー、ワールドカップか!」みたいな、けっこう1個上がいじってくるので。ハマさん(濱﨑知康)とか由井さんとか、けっこういじってくれたんですけど。
でも、「頑張れよ」っていうふうに言ってくれたんで。
あとは、名前出していいかわからないですけど、海(加治佐海)みたいな選手もいると思うので。ここを目指してきたのに、選ばれなかったって選手も多いので。
僕は海のことも近くで見てきて、この数カ月の取り組みっていうのは尊敬しなければいけない部分があったので。
海の想いを背負いながら、しっかり世界の舞台で戦いたいと思います。
-試合中の加治佐君のプレーとか、毎回気合も入ってすごいなあって思っていて…。
本当に、新潟(国際ユースサッカー in 新潟)ですかね、彼が行ったのは。新潟終わってからの1カ月、2カ月は本当に目の色変えて、彼は取り組んでいましたし。
自分、ワールドカップに向けて自主トレしていたんですけど、それも一緒にやっていて。本当に入るために、何が何でも自分を犠牲にしてやっていたので。
そういう姿見ると、本当に尊敬しないといけないな、と思うので。彼の想いを背負ってっていうのは心のなかに持っているものでありますね。
-ありがとうございます。また、サポーターにメッセージをいただけますか?
いつも温かい応援ありがとうございます。今回こういうかたちで代表に選ばれて、呼んでもらって、ワールドカップっていう舞台に来るまでに本当に多くの人に支えてもらったので。
それを恩返しにする舞台、なかなかないチャンスなので。自分の代表で戦っている姿を、フロンターレサポーターに見てもらいたいですし。
自分がいつもフロンターレで見せている仕掛けだったり、クロスから日本のゴールを奪えるように。奪えるようなプレーをするので。中継もありますし。
ぜひ、ちょっとでも時間をつくって、見ていただいて、応援してもらえればって思います。
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チームメートの想いも背負いながらも、世界の舞台に臨む柴田。U-17アジアカップでも見せたドリブルやクロスという武器で、日本に何をもたらすのか。そして、世界の舞台で戦った後に、どんな成長を遂げているのか。とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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