全国高校サッカー選手権大会の予選などのため、しばらく中断されていたプレミアリーグEASTは第20節を迎え、11月18日、川崎フロンターレU-18は東京ガス武蔵野苑多目的グラウンドにて、FC東京U-18との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プレミアリーグEAST第20節 vs FC東京U-18】
11月18日(土) 午後4時キックオフ 東京ガス武蔵野苑多目的グラウンド(人工芝) 晴れ 450人
ここまで12勝4分け3敗、勝ち点40、得点53、失点15、得失点差+38。首位青森山田との勝ち点差は4のフロンターレU-18としては、勝利が求められる一戦。
先発は、GKゲームキャプテンの16菊池悠斗、最終ラインは右から2江原叡志、6由井航太、30林駿佑、32関德晴、ボランチは10尾川丈、25矢越幹都、右MF7志村海里、左MF11岡野一恭平、前線には14岡田泰輝、9岡崎寅太郎。
U-17ワールドカップに臨んでいるU-17日本代表、DF5土屋櫂大、DF17柴田翔太郎、さらにスペイン遠征中のU-18日本代表で、キャプテンのGK1濱﨑知康に加え、左SBの4元木湊大が不在。
関がプレミアリーグEASTでは初めての先発。さらにプレミアリーグEASTの前半戦までは左MFとして、先発出場を続けていた志村が、右MFとして後半戦に入り、初めて先発に名前をつらねました。

一方のFC東京は、ここまで5勝6分け8敗、勝ち点21、得点25、失点31、得失点差-6。
先発は、GK16小林将天、最終ラインは右から24金子俊輔、4石堂純平、32岩田友樹、6平澤大河、ボランチは31鈴木楓、8伊藤ロミオ、右MFゲームキャプテンの13岡崎太智、左MF7渡邊翼、トップ下12田邊幸大、前線には25浅田琉偉。
FC東京もU-17ワールドカップのため、GK21後藤亘、MF10佐藤龍之介、DF18永野修都が不在。
日本クラブユース選手権も含めて、今季3度目となるU-18の“多摩川クラシコ”。7月8日の第11節は、フロンターレが、90+4分に柴田の左コーナーキックがオウンゴールを誘い、1-0で勝利。
日本クラブユース選手権では、7月27日のラウンド16で対戦し、2-1でFC東京が勝利しています。
この日は、隣接するFC東京小平グラウンドで、トップチーム同士の練習試合も行われたこともあり、選手の家族らに加え、多くの両チームのサポーターらが集まった東京ガス武蔵野苑グラウンド。
声を出しての応援こそできないものの、FC東京はもちろん、フロンターレのサポーターも多くの幕を出す熱を帯びた雰囲気に。
日が陰りゆくなか、冬の到来を告げるような、冷たく、少し強い風が吹くなか、キックオフの時を迎えました。
立ち上がり、ラインを高め、前に出てくるFC東京。しかし、フロンターレは、FC東京が左サイドへ展開してくる場面では、尾川や江原が球際に厳しい寄せ。
さらにFC東京、左サイド、低い位置から平澤がフィード。高い位置へ田邊が抜け出しそうになる場面では、由井がうまく回り込んで、マイボールに。
3分には、左サイドから中央へ持ち出した渡邊が右サイドに展開。金子が高い位置へ抜け出しそうになりますが、岡野一がカバーしていきます。
フロンターレは、林や由井に、尾川や矢越がかかわり、次第に前に出られるように。右サイドでは志村や江原、矢越がテンポの良いボール回しを見せ、さらに下がり目で岡田もよくボールを受け、両サイドを使いながら、前に出られるようになっていきます。
6分には、右サイドでのパス交換から岡崎がエリア右へ進入。シュートは枠をとらえますが、小林がセーブ。
さらに平澤のフィードに、田邊が高い位置へ動き出し、起点をつくろうとするFC東京。しかし、由井がしっかり対応。
由井のフィードに、岡崎が高い位置へ動き出すなど、長いボールも交えていくフロンターレ。
矢越や尾川がうまく間に顔を出し、左サイドでは岡野一が高い位置をうかがい、右サイドでは江原が、高い位置へ顔を出すなどしていきます。
9分には、尾川から右サイド、高い位置で受けた江原が左足で遠いサイドへクロス。これはシュートにはつながらなかったものの、高い位置でのプレーを続けていくフロンターレ。
江原の浮き球を、右サイド、高い位置で岡崎が粘り、フロンターレのスローインにするなど、ワンプレーワンプレーにこだわりながら、流れを引き寄せていきます。
10分には、中央に寄った志村から岡崎とつながり、岡崎はエリア正面右へ。岡崎が正面へ送ると、岡田がシュートを打ちますが、これは上。
11分には、左サイドから攻めに持ち込んだフロンターレ。岡崎がエリア左へ持ち込みますが、FC東京、岩田がカバーし、最後は小林がセーブ。
フロンターレは志村が中央に顔を出し、うまく間で受けるなどし、矢越は江原とのパス交換から高い位置へ顔を出すなどしていきます。
ボールをFC東京が中央で奪っても、尾川がカバーしていきます。
16分には、中央に顔を出した関から右サイド、江原へ。高い位置へ持ち出した江原から、中央やや右、矢越へつながり、矢越はエリア内へ浮き球のパス。
これに岡田が飛び込みますが、小林の好守が出て、惜しくもゴールとはならず。
一方のFC東京も、直後には、左サイドから持ち込むと、田邊がエリア左へ進入。しかし、菊池がカバー。集中したいい守りを見せ、しのいでいきます。
FC東京が、浅田に浮き球を入れてくる場面では、江原がしっかり競り、こぼれ球を拾った由井がすぐさま左サイドに展開。守備から攻撃への切り替えの速さをフロンターレは見せていきます。
19分には、FC東京も、渡邊が左サイドからエリア左への仕掛け。その折り返しに、田邊が反応しますが、体を張った守りで枠へは飛ばさせず。
さらに右サイド、高い位置へ流れ、浅田がボールを引き出しますが、これにもしっかり対応。再びフロンターレが組み立てを図る時間が続いていきます。
岡田が左サイド、高い位置へ顔を出し、セカンドボールも中央で尾川が回収。巧みなターンも交え、そこから左サイドの岡野一へつなげるなどしていくフロンターレ。
最終ライン、林や由井も多くボールに触れ、矢越が右サイド、江原へつながる好パスを出すなど、いいリズムで試合を進めていきます。
26分には、江原から志村と右サイドでつながり、志村がクロスを上げると、エリア内、岡田がヘディングシュート。しかし、小林がセーブ。
直後にもフロンターレ、菊池が前線へボールを送ると、うまく入れ替わった岡崎がエリア右へ。切り返した岡崎はシュートを打とうとしますが、FC東京は体を張って、しのいでいきます。
FC東京も、小林の正確なキックを起点に、間で渡邊がうまく受け、高い位置でプレーしようとしますが、フロンターレは距離感良く、囲い込んでボールを奪い、前には行かせず。
すると29分、フロンターレは左サイド、岡野一からエリア正面の岡田、中央の尾川とつながり、尾川は右サイドへ速いパス。これに江原が高い位置へ。江原が右クロスを入れると、エリア内、遠いサイドでヘディングシュートを打ったのは岡野一。
これがゴールネットを揺らし、1-0。先制点はフロンターレへ。流れるような素晴らしい展開から待望のゴールが決まります。

フロンターレサポーターが拍手を送る中、さらに前に出ていくのはフロンターレ。右サイド、高い位置で江原や志村、矢越が連係。矢越のパスに尾川が右サイド、高い位置へ抜け出し、折り返す場面をつくっていきます。
FC東京も、左サイド、流れて受けた浅田が受け、田邊を経由して、右へ展開。高い位置へ上がった金子から正面の伊藤へつながりますが、岡田のプレスバックでマイボールに。
すると、34分には、江原のフィードに、岡崎が右サイド、高い位置へ抜け出し、クロス。遠いサイド、岡田が飛び込みますが、惜しくもさわることはできず。
ゴールとはならなかったものの、チャンスをつくるフロンターレ。岡崎との連係から、志村がエリア正面へ持ち込むなど、ゴールに迫り続けていきます。
一方のFC東京も、38分には、ルーズボールを拾った金子が一気にエリア右へ。しかし、由井がすばやくカバーし、ブロックする素晴らしいプレー。
右コーナーキックとなり、伊藤が左足で遠いサイドへ正確なボールを供給。
しかし、菊池が体を張り、FC東京の選手と接触。FC東京のファールに。しのいでいきます。
下がって受けようとするFC東京、浅田に対して、岡崎が厳しい寄せを見せ、前には行かせないなど、前線の選手たちも献身的なプレーを続けていくフロンターレ。
エリア前へ浮き球を入れてくる場面では、林がしっかり競り、さらに右サイドに展開していく場面では、尾川が厳しく寄せ、前には行かせず。
強度の高いプレーを続行。ほとんどプレーが途切れることのなかった前半。アディショナルタイムはなく、1-0。フロンターレがリードして、タイムアップとなります。

後半フロンターレは岡田に代わり13髙橋宗杜。
立ち上がりには、FC東京、パス交換から渡邊が左サイド、高い位置へ抜け出し、正面へ折り返し。しかし、関がカバー。
一方のフロンターレも3分には、岡崎がエリア左へ持ち込んでいきますが、ここはFC東京の守りに遭い、シュートでは行けず。
さらに矢越の右サイドを突くパスに、志村が高い位置へ抜け出す場面をつくりますが、FC東京は渡邊が低い位置をカバー。こちらも、しっかりタオ嘘いていきます。
それでも、左に岡野一が開いて受ける一方で、関が中央に寄って顔を出し、エリア内をうかがっていくなどしていくフロンターレ。
7分にはリスタートから岡崎がエリア正面やや右へ。シュートを打ちますが、これは右に。
一方のFC東京も、直後には左サイド、渡邊がエリア外正面左へ持ち込み、ミドルシュート。ポストやや右に外れるシュートで、FC東京のサポーターを沸かせる場面をつくっていきます。
下がり目で伊藤が受け、鈴木が高い位置へ顔を出すことでボールを回す時間もつくっていくFC東京。
しかし、フロンターレは矢越がうまく間でカット。平澤がフィードを入れて育る場面では、由井が対応。さらに左サイドに展開し、渡邊を起点にフロンターレのエリア前に迫るFC東京。しかし、由井が粘り強く、対応していきます。
すると10分には、フロンターレ、髙橋宗杜が中央でボールをおさめ、右へ展開。志村につながると、志村の浮き球を岡崎が正面で競り、髙橋宗杜がエリア右へ。ここはFC東京の守りに遭うも、チャンスを再びつくるフロンターレ。12分には、岡崎が右サイド、高い位置へ抜け出し、折り返し。これに岡野一がゴール正面やや左へ飛び出しますが、惜しくもシュートを打つことはできず。
セカンドボールを拾い、矢越がエリア外正面でミドルシュート。しかし、ここでもFC東京が体を張り、守っていきます。
FC東京も小林から、右SBの金子につながり、金子は高い位置へ持ち込もうとしていきますが、岡野一がうまく体を入れ、前には行かせず。
15分には再びフロンターレ、下がり目で髙橋宗杜が受け、志村から尾川、右サイド、江原とつながり、矢越にいったん預けた江原は右クロス。これにエリア内、矢越が合わせますが、小林がセーブ。
FC東京は16分、田邊に代わり40尾谷ディヴァイン チネドゥ、浅田に代わり11吉田綺星。
17分には、FC東京、左サイド、パス交換から平澤が高い位置へ。クロスを入れていきますが、エリア内へ入ったボールは関が対応。
さらに中央からのボールに、金子が右サイド、高い位置へ。しかし、ここでも関がカバー。
20分には、下がり目、うまく間で受けた伊藤に対し、フロンターレにファールがあり、フリーキックに。
渡邊がボールを入れると、エリア内、吉田がおさめますが、フロンターレは体を張り、ブロックしていきます。
FC東京の攻めをしのいだフロンターレは、27分、由井から中央、髙橋宗杜にパスが通り、髙橋宗杜はダイレクトで右に展開。これを受けた志村がエリア正面右へ仕掛け、シュート。FC東京の守りに遭い、ゴールとはなりませんでしたが、素晴らしい連係をここでも見せていきます。
関が中央に顔を出し、右サイド、志村へ展開。うまく間に顔を出した尾川のパスに、関が高い位置へ仕掛ける場面をつくるなどしていくフロンターレ。
すると、28分、フロンターレは、菊池のキックを起点に中央でボールをおさめると、尾川から、左サイド、高い位置へ開いた岡崎へ。エリア左へドリブルで仕掛け、相手を剝がした岡崎。FC東京の小林やDF陣の動きを見極めて、シュートを打つと、ゴール右へ決まり、2-0。
素晴らしい個の力が光るゴールの岡崎は、これがリーグ戦17ゴール目。ゴール裏で旗を振り、好プレーには拍手を送り続けていたサポーターのもとへ、飛び込み、喜びを分かち合います。

さらにフロンターレは、尾川が中央をうまく持ち上がり、志村が高い位置へ。岡崎が下がり目にも顔を出しながら、ボールを回し、中央でFC東京、鈴木がカットしても、すぐさま関が寄せ、マイボールに。
高い位置でキープを図る尾谷に対しては、林が厳しく寄せていくなど、攻守に好プレーを重ねていきます。
FC東京は33分、渡邊に代わり33菅原悠太、岡崎に代わり9山口太陽。
流れを変えようとするFC東京に対し、それでもしっかり体を張り、前へ出る意識を餅づ着けていくのはフロンターレ。中央、尾川のパスに、矢越が右サイド、高い位置へ抜け出し、クロスを入れるなど、中盤の選手たちも積極的に前に出て、リズムを生んでいきます。
37分には、FC東京、下がり目で受けた菅原から右に展開すると、金子が高い位置へ抜け出し、クロスを入れようといますが、林がブロック。
さらに38分には、右サイド、金子から高い位置の山口へつながり、山口はクロス。しかし、エリア内で由井が対応。さらにFC東京が最終ラインの石堂や岩田も持ち上がりながら、ラインを高め、前に出ていこうとしますが、コンパクトに、簡単に間には入れさせず、対応していきます。
43分には。高い位置でマイボールにしたフロンターレ。岡崎から右、髙橋宗杜とつながり、髙橋宗杜のパスに、岡崎がエリア右へ。しかし、FC東京の守りに遭い、惜しくもシュートにはつながらず。
FC東京も、左に流れて受けた山口が間を縫うように、正面へ持ち出し、起点となりますが、フロンターレはコンパクトに。エリア前で粘り強い対応を続けていきます。
アディショナルタイム、46分には、フロンターレ、岡野一から関と左サイドでつながり、関から間で尾川が受け、尾川のパスに、関がエリア左へ。
FC東京のブロックに遭うも、終盤に入っても落ちない、素晴らしい推進力を見せていきます。
フロンターレは岡崎に代わり28香取武。岡野一に代わり24児玉昌太郎。
関の仕掛けで得た左コーナーキック。フロンターレはその流れから、香取や志村、矢越がつながり、高い位置でプレーを続けていくと、48分には児玉もパスに、関がエリア左へ。
ここでもFC東京の守りに遭い、シュートまでは行けませんでしたが、ゴールへ姿勢を見せ続けていきます。
試合はタイムアップとなり、2-0。
今季3度目の“多摩川クラシコ”を制したフロンターレは、翌19日、柏レイソルU-18に0-3で敗れた尚志を抜き、2位に浮上。選手が不在ということを感じさせない、見事な戦いぶりで、見事に勝利をつかみとりました。
首位青森山田が前橋育英に2-1で勝利したため、残り2試合で勝ち点差は4。フロンターレとしては、目指すのは勝利のみです。
前半1-0 後半1-0 計2-0
得点:岡野一恭平、岡崎寅太郎
フロンターレの先発:16菊池悠斗(c) 2江原叡志 6由井航太 30林駿佑 32関德晴 25矢越幹都 10尾川丈 7志村海里 11岡野一恭平 14岡田泰輝 9岡崎寅太郎
交代:岡田→13髙橋宗杜 岡野一→24児玉昌太郎 岡崎→28香取武
控え:21松澤成音 3髙橋悠斗 22加治佐海 18八田秀斗
FC東京の先発:16小林将天 24金子俊輔 4石堂純平 32岩田友樹 6平澤大河 31鈴木楓 8伊藤ロミオ 13岡崎太智(c) 7渡邊翼 12田邊幸大 25浅田琉偉
交代:浅田→11吉田綺星 田邊→40尾谷ディヴァイン チネドゥ 渡邊→33菅原悠太 岡崎→9山口太陽
控え:1齋藤朝陽 15沼田青瑳 17冨安將時
(文中敬称略)
◇試合後、長橋康弘監督、岡崎寅太郎、岡野一恭平、関德晴の3選手に話を聞きました。
「目の前のゲームに集中しようということで、準備してきました。選手たちは一生懸命、戦ってくれたと思います」
長橋康弘監督

-まずは本日の試合、総括をお願いします。
中断期間をはさんで、選手たちと共有したことというか、可能性がまだ残っているということと、あとは残り3試合、全て勝つということであまり難しいことは考えずに、とにかく目の前のゲームに集中しようということで、準備してきました。選手たちは一生懸命、戦ってくれたと思います。
-市船とのゲーム(●2-3)がすごく難しいゲームで、悔しい思いもしたと思うんですけど、少し間が空いて、その期間の選手たちのモチベーションみたいな部分と、この試合に向けた意気込みみたいなものはトレーニング中からどう感じて居られましたか?
まず、市船戦終わった時、正直下を向く選手たちは多かったです。ただ、可能性はあるっていうことと、シンプルに1試合1試合、私ら何も考えずに、とにかく目の前のゲームに勝つしかない、ということで整理した中で、この3週間でも「個人と、グループと、チームと成長できるよね」っていう話で準備してきました。
-今日の試合、立ち上がりからすごくスムーズに入れていたと思うんですけど、試合前の選手たちの送り方とか指示とかはどういった内容で?
とにかく準備してきたことと、自分たちの置かれている今の状況、ですよね。とにかく目の前の試合に勝つということと、FC東京さんが相手という中で、彼らは小さなころから切磋琢磨してきた仲間ですので。
とにかく今までのチームとは違うモチベーションが選手たちにはあるんですよね。そのへんのところを思い切り出してほしい、という話をしました。
-今日は左SBが関君で、右サイドハーフが志村君で中断前とはまた違ったところだったと思うんですけど、それも練習を見て、という感じですかね。
はい。そうですね。今シーズン通して。今年の特徴というか。試合に絡めていない選手たちも一生懸命トレーニングしてくれていて。本当に差がなくなってきています。
そういったところで選手たちは、トレーニングでいいパフォーマンスを出せれば、試合に出られるというようなモチベーションの中でやってくれていますので。
私たちもしっかり見逃さないように、トレーニング中、とにかくこう、いい選手を使おうというところで、やってきています。
そうした結果が、今日は関がレギュラーをつかんだ、と思いますし、志村も日頃からトレーニング、一生懸命やってくれていて。レギュラーを1回外れたなかでも、本当にしっかり、下を向かずにやってくれているんですよね。
そうしたトレーニングの姿勢っていうのが、彼の勝ち取ったポジションなのかな、というふうに思います。
-ゲーム運び自体は、とても理想的な戦い方だったんじゃないかな、と思うんですけど、1-0の時間が長かった中で、選手たちの落ち着きとかはどういうふうにご覧になっていましたか?
たぶん、後半、(FC東京の)サブにいる選手たちを見たときに、1-0、OKというプランがあるのかな、と感じていました。
やってくることはシンプルで、長いボールで40番(尾谷ディヴァイン チネドゥ)だったり、9番(山口太陽)に集めてくるだろうっていうところで、そういうところは彼らが準備してきた中で、冷静に競るところとカバー入れるところと、途中から入ってくる11番の選手(吉田綺星)もかなりスピードがある中で、どうやって対応するかっていうところも、かなり冷静に彼らはしゃべりながら、対応してくれたのかな、というふうに思います。
-U17に2人代表を出していますけど、彼らがいないことの難しさ、彼らが活躍することによるチームへのいい影響などはいかがですか?
土屋と柴田が本当に素晴らしい活躍をしていて。選手たちはものすごくいい刺激をもらっています。選手たちも、帰ってきたときに「絶対にポジションを渡さない」という気持ちで、やってくれていますし。
いい刺激をもらって、トレーニングなんかでも、しっかりやってくれていますので。選手たちは代わりに来たチャンスをしっかりものにしようと、目をギラギラしてやってくれていますので。
いい影響が出てくれているのかな、というふうに思っています。
-今日はサポーターの人も、すごく雰囲気をつくってくれたと思うんですけど、それについてはいかがですか?
本当に助かっています。濱﨑がいない中で、キャプテンがいない中で、さらに今日は元木もいれなかったんですけど、そういった中で、「今日、誰がしゃべるのかな」っていう、心配をですね、見事にサポーターの皆さんが解消してくれました。ありがとうございます。
「チームの勝ちにつながったゴールで、苦しいときに取れて、それが17点目になったっていうのは、誇らしいです」
FW9 岡崎寅太郎

-クラ選で負けた相手、ということで気持ち的にもだいぶ高めて、臨んだんじゃないかな、と思うんですけど、それはどうですか?
もう、おっしゃる通りで、クラ選で、絶対優勝しようって臨んだ大会だったんですけど、控えめに言って自分のミスで 敗退してしまった部分も大きいので、そこは自分で取り返さないといけないと思って、今日の試合に臨みました。
-得点シーンについて、とても素晴らしい得点だったと思うんですけど、振り返ってもらっていいですか?
ありがとうございます。そうですね、得点シーンは最近練習でもやっているんですけど、1対1の部分で、しっかり剝がしてから、ディフェンス、もう1枚来たんですけど。
最初はディフェンス抜くことも考えて、ドリブルしていたんですけど、キーパーと相手のディフェンスが、一瞬重なった瞬間があったので、「ボール見えないだろうな」って思って、ファーに。
ちょっとボールの、シュートは軌道が緩くなっちゃったんですけど、多分見えない角度から来たので、入ったんだな、って思います。
-ゴール取るまでに、2回ぐらいシュートミスみたいなのがあって、「さすがにこれは決めないといけない」という感じだった?
いや、どちらかというと、もういつか、「自信もって打っていれば決まるだろうな」っていう気持ちで入っていましたし。
もちろん、シュート以外のところでも、恭平(岡野一恭平)が決めてくれなかったんですけど、パスのところはいい感触でできていたので。
打っていれば、感触は良いから入るかな、と思っていました。
-あと、怪我で離脱した時期があって、チームメートが活躍しているのをいろいろな想いを持って、見ていたんじゃないか、と思うんですけど、こういう部分を自分で成長させようとトレーニングしていた部分があったら教えてもらいたいのと、例えば、それがあったら、それがどう生きているかというのを教えてもらってもいいですか?
離脱している間に、もちろん、今日途中から組んだ宗杜(髙橋宗杜)だったり、前半一緒に入っていた泰輝(岡田泰輝)だったり、プレーを見ていて。
「自分に足りないものってなんだろう」って考えたときに、彼ら2人は運動量が自分より、7月8月の時点で全然多いなって思って。
チームとしてやっぱり、FWのプレスバックだったり、守備の部分も貢献しないといけないと考えたときに、そこが武器でないと、戦えないと、なかなかメンバー争いに加われないと自分で考えて。
最初、自分としてはやっぱり、「自分のタイプ的に前に残って勝負だ」って思っていたので、なかなか改善するのは難しかったですけど、自分でトレーニングの中で取り組んで。
今日も、そういったところが、最後の時間のほうまで、攻撃の選手にもかかわらず、出してもらえたりしたところが、つながってきているのかな、っていうふうに思います。
-単純に得点ランキングの上に立っているっていうこと自体に対しては、どういうふうに思っています?
そうですね。前節(市立船橋戦)決めた時点で立っていたんですけど、そのときはやっぱり負けていたので、素直に喜べないというか、あんまりうれしくなかったんですけど。
こういうチームの勝ちにつながったゴールで、苦しいときに取れて、それが得点ランキングの17点目になったっていうのは、誇らしいです。
-2試合大事な試合があって、1試合さらに戦いたいと思っている?
はい。
-残り、まずは2試合。どういう戦いをしたいと思っていますか?
もう今、勢いに乗っているレイソルさんと、ひとつ上にいる尚志さんで。
(翌日尚志がレイソルに0-3で敗れたため、フロンターレが2位、尚志が3位になった)
絶対にどちらにも負けられない試合ということで、今日みたいな、全員で戦って、球際、絶対に負けなかったり、決めきるところだったり、そういうところは徹底して、この1週間積み上げて。
自分たちはもう勝つことしかできないので。信じて。戦いたいと思います。
-日々FWとして目標だったり、反省点だったり変わってくると思うんですけど、絶対にFWとして譲れない心構えとか試合に臨む気持ちとか教えてもらえますか?
自分はフロンターレにお世話になるときから、ゴールに向かっていく推進力だったり、決めきるところだったりっていうのは、自分の武器として買ってもらっていると思うので。
エリア内、入った時にはまず怖いことから、相手にとって怖いことから選択するっていうのは、絶対にやんなきゃいけないと思っていますし。
チャンスが来たら、それは確実に決めきるっていうのは、練習からも自分の中で、ルールみたいなのを決めて、試合でもそれを出さないといけないと思って臨んでいます。
-今日はゴールを決めたときに、サポーターのもとに飛び込んで、喜びを分かち合いましたけど、あれって決めていたりとかしたんですか?
そうですね、昌平戦の時に「決めたら、スタンド来てよ」って言ってもらえていて。けど、昌平戦、自分ベンチスタートで、なかなか得点に絡むことができていなかったので。
こういうかたちで、今日、トップチームの練習試合のあとだったと思うんですけど、本当に足を止めて、そのまま見ていてくださった方がいたので。
その人たちと少しでも、一緒に喜びを味わってもらえたらなと思って、行きました。
-それでは、そういったサポーターの方にメッセージなどをもらえますか?
いつも本当に温かい応援、ありがとうございます。本当、今節は前節の反省を生かして。2-0っていう難しい点差だったんですけど、しっかりディフェンス陣が体張ってくれたところも含めて、全員で戦えて、苦しいところを
勝つことができました。ここまで自分たちをいろんな会場とかでサポートしてくださって、それが今日みたいな粘り強い試合につながっていると自分は感じているので、残り2試合も手厚い応援をよろしくお願いします。
「後ろの選手たちは頼もしい選手たちばかりですし、今日はノリ(関德晴)が、初めて1年生で先発だったんですけど、本当に頼もしくて」
MF11 岡野一恭平

-勝利おめでとうございます。
ありがとうございます。
-まずは岡野一選手がゴールを決めて。どんな試合展開でしたか?
入りのところで、まずは守備からしっかり入るというところで、切り替えも速く、自分たちがボール保持する時間も多かった中で。俺が決めたのって何分ぐらいですか? 20分、30分ぐらいですか? なかなか入んない時間もあって。
「焦れないように」っていうのは意識していたので。そんなかで、叡志(江原叡志)からいいクロスが来て。とりあえず1点取れたので。そこからは、前半はとにかくゼロで。
追加点も欲しかったですけど、前半はうまくできたかな、と思います。
-基本的に握る時間が長いイメージがありましたけど、その1点を守ろうというよりも追加点という感じでやっていましたけど、なかではどういう考え方でやっていました?
後半も、監督からも指示があって。このまま守りに入るんじゃなくて、2点目、3点目決めようと言われていたんですけど、後半もなかなか点が入らない時間があったし、自分自身も決められなかったので。
けど、トラ(岡崎寅太郎)が決めてくれて、試合は楽になったと思います。
-あれ、(岡崎寅太郎から来たパスを決めきれなかった) どういうミスだったんですかね?
あれは、もう自分でも分かんないんですけど、トラからせっかくいいボールが来たんですけど、歩幅がうまく合わなくて。しっかり当たらなかったのかもしれないです。
-珍しい…
いや、本当にチームが苦しくなってしまったので。申し訳ないですね。
-トラくんも「決めろよ」って言っていて。
いや、もうめちゃくちゃ言われました。けど、本当にそれぐらいのミスだったので。
-それをいうトラ君が決めるのはさすがだな、と思いました。
いや、あれはもう1人目、裏街道か何かでかわして、そのあと、かわしきらずに、シュート打って。「お手本にしないと」って思いました。
-無失点で、後ろも終わってくれて、勝ち切ってくれたことに関してはどう思う?あと2試合しかないですけど。
本当に後ろの選手たちは声かけて、頼もしい選手たちばかりですし、今日はノリ(関德晴)が、初めて1年生で先発だったんですけど、本当に頼もしくて。
-実際に組んでみて、どうでした?
いや、もうめちゃくちゃ、守備でもやられないですし、後半も1人で独走して、本当に期待しかないです。頼もしいです。
-U17とかU18に代表で行っていて、どういう心境ですか?
柴田と土屋は昨日活躍してグループリーグ突破を決めていましたし、ハマ(濱﨑知康)は分かんないですけど、それぞれ代表で活躍している選手もいますし、逆に入れなかった選手も、悔しい思いを持っている選手もいるので。そういう選手たちも新たに出てきて、活躍しているので。自分も負けないように。
-いずれはまた自分も代表にという気持ちも?
そうですね。やっている以上、目指す気持ちはありますけど、まずこのチームで、しっかり、結果残して、チームの勝利に貢献することが先なので。そこを徹底してやっていきたいです。
-去年ここで腰を痛めて、そこで点を取って、というのもあったと思うんですけど。
そうですね、あまり良いイメージがなくて。復帰して、途中から入って、すぐ交代したので。
それだから、っていうのじゃないですけど、今日は点決めれて、チームの勝利に貢献できて良かったです。
-節目節目でゴールを取っているイメージがある。
たまたまなんですけど、毎試合ゴールを狙って、いいところに入っていって、守備も、守備陣がしっかり体張ってくれて。自分も守備をちゃんとしなきゃいけないというなかで、チャンスが転がってくると思うので。狙っています。
-今日はけっこうサポーターの人も来ていましたけど、それはどうでした?
いや、もう、土曜日の4時に、寒いのに、たくさんの人が両方に来ていたので。本当に拍手だったり、力になりましたし。
後半は特にこっち側に攻めていたので。より、サポーターの力を感じました。
-また、そういったサポーターの人にメッセージをいただけますか?
本当にいつも応援してくれて。あと2試合、もう自分たちは勝つしかないですし、勝って上の2チームにプレッシャーかけるしかないので。引き続き応援よろしくお願いします。
「先輩とか、ベンチ外の1年生が『やってこい』って言ってくれたので。自信をもってプレーすることができました」
DF32 関德晴

-今日初スタメンだったと思うんですけど、やってみてどうでした?
やっぱり緊張はありました。でも、試合前に、先輩とか、ベンチ外の1年生が「やってこい」って言ってくれたので。自信をもってプレーすることができました。
-前への推進力も出していて、前半は抑えめだったのかな、と思って見ていたんですけど、それはどうですか?
前半はけっこう相手が引いていたので。
ボールを動かすことを意識して、やっていたんですけど、後半はFC東京が負けているっていうのもあって、ちょっと前がかりに来ていたので。自分の推進力を生かして、陣地挽回することでチームを助けられたかなと思います。
-けっこう相手も右SB(金子俊輔)、がんがん来るっていうのを想定していたのかな、と思うんですけど。
やっぱりいい選手だって分かっていたので。スピードのあるっていうことで、縦も警戒しながら、対応することができました。
-前半かなりボールを持てていたと思うんですけど、ちょっと頭の部分が中央させなくて。どう打開するのかな、と思っていたんですけど、そのあたりはどうですか?
困ったら11番の岡野一選手だったり、10番の尾川選手とか、25番の矢越選手にボールを付けていけば、自分の中では、「何とかなる」っていう感じがあるので。
困ったらシンプルにボールを散らして、っていうことを意識しました。
-さっき言っていた縦への推進力、ゴールに向かうっていうところを出せていたと思うんですけど、手ごたえはどうですか?
やっぱり結果が欲しかったです。アシストとか。それでも、いいアピールになったかな、と思うので。来週以降も継続してやっていけたら、と思います。
-SBでサイズもあってっていうのは希少性もあって、武器になるのかなって思うんですけど、そこらへんはどう考えています?
やっぱりまだまだな部分もあるので、ここからヘディングだったり、足元の部分だったり、向上できる部分を向上させられたらな、って思います。
-一緒にやっているメンバーが代表でやっているのって刺激にもなるんじゃないかと思うんですけど、どうですか? 目指す舞台でもあると思うんですけど。
すごい選手に囲まれているので、日々の練習からいい刺激をもらって、プレーすることができています。
-後半の縦への突破の時間は、35分くらいだったと思うんですけど、疲れとかある時間であの突破ってすごいって思ったんですけど。
やっぱり疲れてからがサッカー、疲れてから、だと思うので。チームメートも足止まっているなかで、自分がそういうところで引っ張っていけたら、って思います。
-それまでの時間帯は岡野一君と縦関係で、使いながら…
岡野一選手に言われた通り、プレーしています。やっぱり一人でなんでもできちゃう選手なので。彼に合わせてプレーしていれば、おのずと自分もいいところを出すことができるので。
言われた通りにやっています。
-岡野一君がチャンスで決められなくて、1点差が2点差となるところだったのが1点差のままで、東京も選手も交代して、1点差の時間が続いて。どんな思いでやっていました?
相手のメンバー、見たときに、後半苦しくなることが想定できたので。最終ラインは切らさずに、集中して対応しようってハーフタイムの時から話していたので。それを実行することができました。
-東京の控えのメンバーに、ふだんレギュラーで出ているような選手が並んでいて、後半苦しくなると想定していたという感じですかね?
はい。後半勝負かなっていうのは想像していました。
-後半しょっぱなに押し込まれて危ない場面があった。うまく回避できた?
ピンチにはなったんですけど、そこで自分たちからプレーを、落ち込んではいけないと思ったので。ポジティブにやっていこうって思いました。
-ハーフタイム、声掛けもあったからあわてることもなかった?
はい、そうです。
-中学の時も推進力が武器だったと思うんですけど、高校になってから普段やっている練習の中で、通用している部分ってある?
普段は全然突破できないです。いいディフェンダーばかりなので。けっこうきついときもあるんですけど、やっぱり、いざ試合ってなると、普段もまれているので、そういう突破も磨かれている部分があります。
-普段、練習で出せなくても落ち込んだりしない感じなんですかね?
すごい選手だって分かっているので。そこは大丈夫でした。
-サポーター、今日もたくさん来ていました。それはどうでした?
特に後半とかは、疲れている時間に、たくさん応援の声が聞こえて、もうひと踏ん張りできたので。本当にありがたいです。
-また、サポーターの方に、今日プレーを見て、「楽しみだな」って思った方もいると思うのですが、そういったサポーターの方にメッセージをいただけますか?
残り2試合、優勝に向けて2勝、必要になってくると思うので。ぜひ足を運んで、応援してもらえたらって思います。
◇市立船橋戦での敗戦から3週間。代表で3人の選手が抜けるなどしたなか、それでも、変わらずフロンターレらしいサッカーを表現しきったフロンターレU-18。1年生のDF関德晴が初先発で好守に存在感を見せ、後半戦初めての先発となったMF志村海里も何度もその仕掛けで起点になるなど、個の部分でも残り2試合、そしてこれからへの楽しみが広がる試合になったのではないか、と思います。
残りは2試合。フロンターレとしては、勝つのみ。勝利を目指して、また火曜日から週末へ向けた準備が始まります。
(文中敬称略)
※写真はかんちさん、まゆげカワウソさんからもいただきました。ありがとうございます。
◇かんちさん撮影















































































◇まゆげカワウソさん撮影


































































◇だいち撮影






































































































































































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